ジンベエザメのマスキングテープなど大阪ならではの文具たちが登場 『文具女子博 pop-up in 梅田2023』ラインナップ&企画を一部解禁

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10月12日(木)から10月15日(日)までの4日間、大阪・阪神梅田本店8階 催事場で開催される『文具女子博 pop-up in 梅田 2023』から、一部企画や限定販売商品など出展ラインナップが発表された。

『文具女子博』は、日本最大級の“文具の祭典”。老舗の文具メーカーや気鋭の新しいメーカー、オリジナル商品が充実した文具店などが一堂に会する文具の即売イベントだ。来場者は直接文具を見て、触れて、その場でお気に入りのアイテムを購入できる。今年で7年目を迎える同イベントの累計来場者数は、これまでに32万人を超えている。

今年2023年4月に大阪南港ATCホールで開催された『文具女子博 in 大阪 2023』には、約25,000人が来場。これまで、『文具女子博』は大阪では年に1度の開催だったが、来場者のさらなる開催を求める声に応える形で、初のpop-up開催が決まったという。

「オリジナルご当地シーリングスタンプ 『OSAKA』」価格:2,200円(adesso)

「オリジナルご当地シーリングスタンプ 『OSAKA』」価格:2,200円(adesso)

 

今回の『文具女子博 pop-up in 梅田 2023』では、「わたし彩る文具アトリエ」をテーマに、全43社が出店予定。「好きなものに囲まれる場所」「好きなことに没頭できる場所」としての“アトリエ”をイメージし、限定イベントやオリジナルグッズを用意。開催地・大阪ならではの柄の「オリジナルご当地シーリングスタンプ 『OSAKA』」(adesso)や、春の『文具女子博in大阪2023』でも人気だったという「限定商品マスキングテープ ~ジンベエザメ~」(SAIEN)も登場。限定柄「ひょう」「たこやき」「きりん」の「isshoni.ペンケース付ノートカバー文具女子博限定」(ダイゴー株式会社)、「書けるロールステッカー 月火水木金土日」(bande)などが並ぶ。

​「isshoni.ペンケース付ノートカバー文具女子博限定」価格:B6 1,430円/A5 1,540円(ダイゴー株式会社)

​「isshoni.ペンケース付ノートカバー文具女子博限定」価格:B6 1,430円/A5 1,540円(ダイゴー株式会社)

​「書けるロールステッカー 月火水木金土日」価格:550円(bande)

​「書けるロールステッカー 月火水木金土日」価格:550円(bande)

これまでの『文具女子博』会場と同じく、様々なメーカーの文具とコラボした「何が出るかは開けてからのお楽しみ」の“マグネットクリップコレクション”も販売。シークレット1柄を含め、全10種類がランダムで登場する。

マグネットクリップコレクション 1個500円(税込) ※なくなり次第終了

マグネットクリップコレクション 1個500円(税込) ※なくなり次第終了

恒例イベント“マスキングテープくじ”も実施。カプセルを引くとオリジナルマスキングテープ3種類のうちどれか1つが必ず貰えるもので、今年は「わたし彩る文具アトリエ」モチーフの新柄マスキングテープが登場。「マスキングテープビュッフェお楽しみ券」が出ると、好きな柄を巻き取って持ち帰れる“マスキングテープビュッフェ”に参加可能だ。

『文具女子博』来場記念のスタンプラリーも実施。会場の5ヶ所で、出店者とのコラボデザインほかアトリエをイメージしたスタンプを押すことが可能だ。あわせて、パスポート風ノートの販売も行われる。

そのほか、一定金額購入で文具女子博オリジナルミラーやオリジナルクリアファイルなどのノベルティグッズが貰えるキャンペーンも行われる。

ノベルティグッズ

ノベルティグッズ

『文具女子博 pop-up in 梅田2023』の入場は、各日ブロックごとの定員入れ替え制。(前売券)は、チケットはイープラスにて一般発売中。なお、ブロックごと定員に達し次第、チケット販売は終了する。

そのほか詳細は、『文具女子博』公式Twitterや公式サイトを確認しよう。

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2022年12月に初演、23年の8月にツアーバージョンで追加公演を上演し、多くの熱狂を呼んだラブライブ!シリーズのミュージカル『スクールアイドルミュージカル』が、2024年1月11日(木)~21日(日)THEATER MILANO-Zaにて、THEATER MILANO-Zaオープニングシリーズとしての上演が決定した。

ラブライブ!シリーズとは、「みんなで叶える物語」をキーワードにオールメディア展開するスクールアイドルプロジェクト。スクールアイドルによる、アニメーションPV付CDリリースのほか、書籍、TVアニメ、ゲーム、また、実際にメンバーを演じるキャストによるライブイベントや配信番組など、様々なメディアを巻き込んだ展開を行っている。

『スクールアイドルミュージカル』は、これまでのラブライブ!シリーズ作品のミュージカル化ではなく、完全オリジナルストーリーのミュージカル。本公演では初演時から舞台セットや演出が変更されたツアーバージョンの舞台演出と共に、10人の少女たちと叶える青春学園ドラマをおくる。

キャストは、全国レベルの学力と伝統を誇る兵庫の名門進学校・椿咲花(つばきさくはな)女子高校の理事長の娘・椿 ルリカ役を堀内まり菜、皇 ユズハ役(Wキャスト)を浅井七海、鈴木まゆり、北条ユキノ役(Wキャスト)を杏 ジュリア、寺田 光、天草ヒカル役(Wキャスト)を小山璃奈、春名真依、三笠マーヤ役(Wキャスト)を佐藤美波、松澤可苑、そして理事長の椿 マドカ役は、宝塚時代に数々のヒロインに抜擢され、退団後も精力的に活躍する蒼乃夕妃が演じる。

芸能コースアイドル部を擁する大阪の人気有名高校・滝桜(たきざくら)女学院の理事長の娘・滝沢アンズ役は関根優那、若槻ミスズ役(Wキャスト)は西葉瑞希、南野巴那、来栖トア役(Wキャスト)は黒木美佑、西田有愛、鈴賀レナ役(Wキャスト)は三田美吹、加藤夕夏、晴風サヤカ役(Wキャスト)は西田ひらり、山本愛梨が務め、滝桜女学院の理事長・滝沢キョウカ役は2007年『レ・ミゼラブル』で初舞台を踏み近年も2.5次元作品のみならず、『シュレック・ザ・ミュージカル』にも出演した岡村さやかが演じる。

本公演では、フレッシュなキャストと経験豊富な実力派キャストたちで、夢を叶えていく女子高生たちの輝きながら奮闘する姿を体現していく。さらに、今回から採用されたWキャスト制度により、公演ごとに異なる組み合わせによって生まれる科学反応を楽しもう。なお、実際に劇場で物語が紡がれる瞬間を、同じ時間、同じ空間で体感してもらいたいということで、映像化・配信の予定はない。

また、本公演からの新たな取り組みとして、1月19日(金)の『スクールアイドルミュージカル』千穐楽後、1月20日(土)・21日(日)に『スクールアイドルミュージカル』~文化祭&後夜祭スペシャル公演~を上演する。この公演は、これまで”カーテンコールスペシャルステージ”として行っていた文化祭スペシャルステージ部分を拡大して、後夜祭をおくる。この後夜祭のために新規楽曲も多数書き下ろし予定で、キャストによる歌やダンスを楽しむことができる。客席からペンライトやうちわを使用して一緒に盛り上がろう。

さらに、2023年12月9日(土)、10日(日)に東京ドームにて開催する「異次元フェス アイドルマスター★♥ラブライブ!歌合戦」に、『スクールアイドルミュージカル』より堀内まり菜(椿 ルリカ役)、浅井七海(皇 ユズハ役)、杏 ジュリア(北条ユキノ役)、小山璃奈(天草ヒカル役)、佐藤美波(三笠マーヤ役)、関根優那(滝沢アンズ役)、南野巴那(若槻ミスズ役)、黒木美佑(来栖トア役)、加藤夕夏(鈴賀レナ役)、山本愛梨(晴風サヤカ役)、アンサンブルとして金子 楓、桜木 雅、鈴木まゆり、森田佳花、森本さくら、渡辺七海のゲスト出演が決定した。

「ラブライブ!シリーズpresents スクールアイドルミュージカル オフィシャルブック2023」    (C)プロジェクトラブライブ!スクールアイドルミュージカル

「ラブライブ!シリーズpresents スクールアイドルミュージカル オフィシャルブック2023」    (C)プロジェクトラブライブ!スクールアイドルミュージカル

そして、8月に制作決定が発表されていた、「ラブライブ!シリーズpresents スクールアイドルミュージカル オフィシャルブック2023」の発売が、2023年12月8日(金)に決定した。そして、本日表紙イラストも公開となった。

気になる本の内容は、2022年初演、初演追加公演に参加したキャスト11人のソロロングインタビューや、堀内まり菜(椿 ルリカ役)と蒼乃夕紀(椿 マドカ役)による親子対談、関根優那(滝沢アンズ役)と岡村さやか(滝沢キョウカ役)による親子対談、そして各校の理事長として蒼乃夕紀(椿 マドカ役)と岡村さやか(滝沢キョウカ役)による対談を3本収録。
さらには演出・岸本功喜氏のインタビュー、音楽監督・小島良太氏による楽曲レビューも掲載。追加公演時の撮りおろし公演写真も満載。また、「私とスクールアイドルミュージカル」と題して、ラブライブ!シリーズのキャスト、LoveLive!Daysで活躍するクリエイターによる『スクールアイドルミュージカル』の感想コメント&イラストも掲載予定。

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ラッパーのAwich(エーウィッチ)が2023年11月5日(日)に開催する、自身初のアリーナ公演となる『Queendom -THE UNION- at K-Arena Yokohama』の客演アーティスト第三弾を発表した。

先日、第一弾で発表された沖縄の仲間達、第二弾で発表された女性ラッパー達に続き、BIM、DOGMA、GADORO、JP THE WAVY、YURIYAN RETRIEVER、鎮座DOPENESS(A-Z順)といった6名のラッパーの参加が決定。

今年ZEPPツアー全公演を一緒に廻った盟友・JP THE WAVYをはじめ、MVが800万回再生を超える「洗脳」で共演しているDOGMA、鎮座DOPENESSや、話題の楽曲「Bad Bitch 美学 Remix」に参加している YURIYAN RETRIEVERに加えて、まだ関係性が明らかにされていないBIM、GADOROの参加も決定している。

なお、チケットはイープラスにて販売中。

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After the Rain(そらる×まふまふ)が12月2日(土)・3日(日)に国立代々木競技場 第一体育館にて、ワンマンライブ『After the Rain Winter Live 2023 アイムユアヒーロー』を2Days開催することを発表した。

本公演は、まふまふの誕生日でもある10月18日(水)に発売する5年ぶりのフルアルバム『アイムユアヒーロー』のリリースを記念したライブとなる。アルバム収録曲のうち未発表曲はまだ詳細が明かされていないが、どんな楽曲なのか、ライブではどのように披露されるのか、期待が高まる。

ライブのチケットは、10月18日(水)発売で予約受付中の最新アルバム『アイムユアヒーロー』封入特典のシリアルコードより、e+(イープラス)で実施のCD購入者限定先行に申し込むことができる。

『After the Rain Winter Live 2023 アイムユアヒーロー』

『After the Rain Winter Live 2023 アイムユアヒーロー』

 

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QOOLONG所属の4人組アイドルNightOwlが本日9月23日(土)渋谷eggmanで開催された4周年ツアー『OWL AROUND TOUR』のファイナルで、恵比寿LIQUIDROOMワンマンを含む全国9公演のツアー『夜夢夜夢祭ツアー』の開催と、来月10月11日(水)に本日披露された新曲「Shooting Star」のデジタルリリースを発表した。

2024年1月17日(水)心斎橋VARONより始まる『夜夢夜夢祭ツアー』は、メンバーの出生地を回るというテーマも含んでおり、凱旋ツアーとも言えるラインナップとなっている。また、ツアーに先駆けてデジタルリリースが発表された新曲「Shooting Star」は、様々苦難を乗り越えた彼女たちの新たなスタートを飾る誓いの歌のような仕上がりとなっている。

ツアーの最速先行は本日このあと21時よりイープラスにて発売開始、新曲「Shooting Star」は10月11日(水)0:00より配信リリース、そして本日のツアーファイナルは後日レポート予定なので、是非それぞれチェックしていただきたい。

NightOwl『シューティングスター』

NightOwl『シューティングスター』

 

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男性と女性の二人の俳優だけが登場し、現代アメリカ社会における姉弟&親子関係をつづるミュージカル『ジョン&ジェン』。作詞・作曲を担当した『アダムス・ファミリー』や『ビッグ・フィッシュ』が日本でも好評を博してきたアンドリュー・リッパが初めて手がけたミュージカル(本作でのクレジットは音楽・脚本で、トム・グリーンウォルドが歌詞・脚本を担当)で、今回が日本初演となる。演出・翻訳・訳詞・ムーブメントを手がけるのは市川洋二郎。ジョン役には森崎ウィンと田代万里生、ジェン役には新妻聖子と濱田めぐみがそれぞれダブルキャストで決定、4バージョンが楽しめるのも魅力だ。一幕ではジェンの弟ジョン、二幕ではジェンの息子ジョンの二役を演じる森崎ウィンに抱負を聞いた。

森崎ウィン

森崎ウィン

ーーオファーを受けたときの思いをお聞かせください。

今回でミュージカル出演は5作目になります。これまで大規模なミュージカルをやってきた中で、二人ミュージカルに非常に興味がわき、ぜひ挑戦したいなと。最初に台本を読んで思ったのは、これ、子役がいるってことかな、でも二人ミュージカルだから違うな、みたいな(笑)。幅広い年齢の役どころ、しかも二幕では同じジョンという名前ですが全然違う人物を演じるというところに、非常にやりがいがあるんじゃないかと感じました。何回かワークショップをやっていて、演出の市川さんとのセッションというか、彼の稽古の進め方、海外で実践されている演技のメソッドだったりというものを教えてもらいつつ、共通言語を作っている段階です。

ーー今回二役、しかも幅広い年齢を演じられます。

市川さんのインタビューも読ませていただいたんですが、ウィンくんはそのままで行けるんじゃないかとおっしゃっていたので、その言葉を信じて、そのまま行こうかなと思っています。市川さんがピュアとも言ってくださっているので、それをイメージして今日は白シャツで来ました(笑)。同じ役を演じる田代さんとは、ミュージカルライブで一度ご一緒しただけなんですが、経歴も長くて経験も豊富な方なので、稽古場で一緒に時間を過ごす中で学べるところは学んでいきたいなと。田代さんは幅の広い年齢層を演じるということを他の作品で経験されているので、ミュージカルの2時間ぐらいの中ですべてを演じ切る上でのポイントなどお聞きしたいなと思っています。今回の作品では、役者自身の持つものがすべてになってくる部分が多いと思うんです。そんなにミュージカルを経験してないからこそ出せるものもあると思うので、敢えて、共演するベテランの方々と無理に肩を並べようとせず、背伸びせず、作品を、市川さんを信じて取り組んでいきたいなと思っています。

ーー楽曲の魅力についてはいかがですか。

かなり難しいですね。メロディが全編通して流れているみたいな雰囲気がありますが、いい意味で、このミュージカルはこの曲だよねというわかりやすい曲がない感じです。メロディがセリフに近いように作られている作品だなという印象を受けました。全編を通して一曲みたいな感じというか、稽古していって、それが全部つながったときにどういうふうにまた感じるのかなと楽しみではありますが、とにかく難しいです(笑)。2人しかいないですし、楽器も少ないし、本当に力がないとできない作品というか。今までみたいに感覚でやるのではなく、もうちょっと計算的に稽古をして行かないとちょっと難しいなと。完成したときには、この楽曲の真の魅力もまた自分の中に落とし込まれるんじゃないかなと思ってます。

森崎ウィン

森崎ウィン

ーー役作りについてはいかがですか。

自分の持つ声のレンジ、音色の幅って、昔に比べたら増えていると思うんです。そこを駆使しつつ、この作品までに経験する他の仕事、映像関連だったり声の仕事だったりで得られることもたくさんある気がしていて。それで、この『ジョン&ジェン』をやるときに、あっ、あのときのあのモード、音でちょっとやってみようという風につながってくるんじゃないかなと思っています。楽曲が本当に難しいので、まず楽曲に耳慣れしておくと、稽古に入ったときに早いんじゃないかなと思っています。

ーー市川さんとのワークショップで印象に残っていることなどありますか。

ワークショップの中で、作品のバックボーンについて、みんなで妄想劇をあれこれ繰り広げたときがあって。基本的には、ジェンが自分を受け入れて次に進んでいく、それがメインになってくる話だと思っていて。大人になるにつれ、自分が間違っていたということを認めるのが、特に家族に対して、すごく難しかったりする瞬間ってあると思うんです。そういうところにすごくメッセージ性があるんじゃないかということを市川さんがおっしゃっていたのが印象的で。この作品を通してその変化を出すジェンはすごく大変なんじゃないかなと。ジョンはジョンで、同じ名前ですけれども、一幕と二幕とで全然違う人になるから、そこをどう演じ分けていくかというのは大変だよねとおっしゃっていて。とにかく大変という言葉しか出てきてないですね(苦笑)。ただ、彼の中ではもうすべてできあがっていると。ステージングも含め、全部見えているから信じてと言ってくれているので、そういうコミュニケーションの取り方をできたのは貴重だな、非常に恵まれた環境にいるなと思ってます。ジョンとジェンの両親はどういう人たちなのか話し合ったりして。父親はどうして暴力的になっているのかとか。いろいろ質問したり、そういう時間が作れるってなかなかないので。いざ稽古に入ったら、そうやって話したことを全部思い出している時間はないと思うんですよ。何か演じるときはいつもそういうのをわっと作って、それで全部忘れるんですね。ただ、それがあるのとないのとでは全然違う。映像はつまめるから編集に任せるけれども、舞台上では、何もないときの間が一番怖いんです。その「間」を生きるために自分の中で埋まっていないと、と思う。だから、田代さんが持つもの、僕が持つもの、バックボーンが全然違って当たり前で、それでいいとも思うんです。

ーー一幕と二幕のジョンをまったく別の人間として演じられるのでしょうか。それともどこかオーバーラップするところのある人物として演じるのでしょうか。

見た目的、形的に変えていくことの大事な瞬間もあると思うんですけど、この作品、たぶん皆さんジェンの目線で観ると思うから、オーバーラップするところがあるんじゃないかという考えも出てくると思うんですね。だからこそ、ジェンから見たジョンっていうことを提示する瞬間は大事なんじゃないかと思っていて。でも、二幕で出てくるジョンの自我や彼のオリジナリティ、パーソナリティは台本の中でも十分語られているし、それを出せる場面もある。いい台本って、役者はそんなに変にいろいろやることはなくて、すっとそこにいられるんですよ。もちろん、ちゃんと伝えることや、表現や体現する技術は必要ですが。演じる役者として客観的な目を持って、ジェンの目に映るジョンはこう、ジョンのパーソナリティはこう、という台本上の理解は、細かいところになりますが必要だと感じています。

森崎ウィン

森崎ウィン

ーー一幕のジョンは1985年生まれということで、1990年生まれの森崎さんとも世代的に近いですが、共感するポイントはありますか。

育ったときの環境や受けた教育はその後の人生にすごく影響してくるんだなって思いますね。役柄に出会って、同じ世代だけど、この人はこういう考えなんだっていうことを知ることは、僕にとっても勉強になるんです。それと、家族の話の部分は共感できる部分も多いかなと。うちには暴力をふるう家族はいませんでしたが、バラバラになりかけている家族というのは、自分の気持ちとしてちょっとわかるなと思う部分もあったりします。一幕のジョンが戦争に行ってしまうというところを、僕は、アメリカから海を越えたところから見ていたりする。物語上はジョンが戦争に行く瞬間しか語られないけれども、そこまでの人生の考え方だったりとかっていうのは何千通りもある。その中のひとつにふれられて、なおかつ疑似体験として自分が演じられるということは、僕の中の引き出しを増やしてくれるような瞬間なのかなと思ってます。

ーー台本が英語と日本語の対照となっていますね。

僕もそれにすごくびっくりしたんです。それは、市川さんが翻訳に自信があるからだと思います。僕はそんな翻訳できるレベルの英語力ではないですが、日本語で書かれているのはこうだけど、これどっちのニュアンスなんだろうっていうのは、言葉の壁としてあったりするんです。英語があることで、これはちょっと皮肉的に言ってるんだなとか、役者へのヒントにもなる。原作のある作品をやるときって、例えば漫画だったり、原作を読んだりするじゃないですか。でも、経験してきた中で言うと現場で役者にもともとの英語の台本を見せることってなくて。だから、今回そういう台本をいただいたとき、すごく素敵で外国的なやり方だなと思いました。

ーーミュージカルを英語から日本語に訳すとき、音の都合で情報量が減ってしまうということはよく言われますが、これまでも、英語にあたって情報やニュアンスを補って表現するということをされてきたのでしょうか。

どういうニュアンスで言っているのかわからないなというセリフがあった場合は、英語脚本を見せていただいて、その中で、この流れで来ているからこれは皮肉的な表現なんだなとかっていうヒントを得たりはしました。英語で皮肉的なことを言うときって、日本語と全然文化が違いますし。たまに日本語だと表現しきれないことが出てくるので、そういう意味では、原文を見て、拾ってきて、そういう意味合いをこめて言ってみたり。どうしたら伝わりやすいですかみたいなことを現場で相談したりしますね。

ーー作品に対してワクワクするとコメントされていました。

とにかく二人芝居なんで、役者としては試されてるというか、ある意味非常に怖いんですけれども、こういう作品に出会わないと成長しないと思うんですね。大きい作品も大好きですし、大事だと思うんですが、芸術をやる人間として、小さいところ、ごまかせないところでいかに舞台に立てるか、そこをやっておくとすごく力がつくと思うんです。本番は毎回怖いだろうなと思うんですけど、たぶんそういう刺激が好きなんでしょうね。だから、ワクワクしています。

森崎ウィン

森崎ウィン

ーーダブルキャストについてはいかがですか。

他の方が自分と同じ役を演じているのを見ると、この人にはこういう風に見えているんだ、こういう風に読み解くんだというのがわかるのが、ダブルキャストの魅力だと思いますし、観に来られるお客様も、どちらが正解ということはない中で、その違いを楽しめると思います。そこでまた好みがわかれたり、このとらえ方もありだなという提示ができるのはおもしろいし、僕自身も楽しみです。ただ、基本的にはダブルキャスト、あまり好きではないんですけど。

ーー何故ですか。

(苦笑)。比べられるのがあんまり好きじゃないからでしょうね。いや、こっちの方がいいとかって書かれたりすることもあるんですよ、僕らって。でも、何回かやっていく中でちょっと慣れましたし、精神的にも強くなっていけるのかなと思っていて。ただ、逆を言えば、自分以外の相手役がダブルキャストなのはすごく楽しいんですよ(爆笑)。『ピピン』のとき、おばあちゃんのバーサ役を中尾ミエさんと前田美波里さんが演じていらして。お二人とも全然違うし、相手によって自分の演技が変わっている瞬間もすごく楽しかったですね。

ーーどんな作品になりそうですか。

日本初演になりますが、役者にとってはストイックで、すごく成長できる作品になるんじゃないかなと思っています。お客様にとっては、ジェン目線で、自分の中で、自分を許せる、自分を受け入れるきっかけになる、そんな勇気をもらえる作品になるんじゃないかなと思っています。特に家族について、自分にもそういう瞬間があるのかなとか、けっこう考えさせられるというか。僕は弟がいるので、ジェン目線で見てしまったり、そんな瞬間もあるんですよ。家族への向き合い方、言葉のかけ方ひとつ、そんな、一歩手前でちょっと休憩して考える瞬間を与えてくれる作品になるんじゃないかなと思っています。

森崎ウィン

森崎ウィン

取材・文=藤本真由(舞台評論家)    撮影=山崎ユミ

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世界的に著名な芸術作品を映像コンテンツ化し、広大な屋内空間の壁面と床面すべてを埋め尽くす没入映像と特別な音響体験を提供する新感覚体験型アートエキシビジョン『Immersive Museum(イマーシブ・ミュージアム)』。「鑑賞する絵画から体験する絵画」を掲げ、これまで『印象派』と『ポスト印象派』をテーマに開催してきた『Immersive Museum』が新たに贈るのが『EVERYONE WAS HERE. ~Immersive Rock History of marquee club~』(以下、「Immersive Museum」×「marquee club(R)」)だ。
英国ロンドンにかつて存在した伝説的ライブハウス、マーキー・クラブの65周年特別企画となる今回の「Immersive Museum」×「marquee club(R)」は、マーキー・クラブとブリティッシュロックの歴史を、貴重な映像と写真に加え、inter fmの協力の下、人気ラジオパーソナリティ、ガイ・ペリマン氏と、マーキー・クラブ日本代理店B Music Entertainment LLC代表で音楽評論家の金子ヒロム氏による音声解説とともに振り返る7部構成60分のコンテンツになっている。

9月22日からの開催に先駆け、9月15日に行なわれた内覧会では、高さ6メートルの壁に映し出されるローリング・ストーンズ、ザ・フー、ジミ・ヘンドリックスら、かつてマーキー・クラブのステージに立ったアーティストの演奏シーンやライブのポスターおよびフライヤーを、アートエキシビジョンにはある意味似つかわしくない爆音に圧倒されながら、内覧会参加者が食い入るように見つめる姿が印象的だった。
内覧会終了後、SPICEは『Immersive Museum』のエグゼクティブプロデューサー・野口貴大氏、クリエイティブディレクターの中野良一氏、そして内覧会のトークコーナーで「Immersive Museum」×「marquee club(R)」の見どころを語った金子氏にインタビューを行い「Immersive Museum」×「marquee club(R)」制作の裏話や『印象派』『ポスト印象派』との違い、さらには『Immersive Museum』の今後の展望についても話を訊いた。3人の言葉から、わくわくしながら今回のコンテンツ作りを進めていたことを感じ取っていただきたい。そして『Immersive Museum』会場で、新感覚の没入と発見を体験してほしい。

――まずは本日の内覧会の手応えから聞かせていただけますか?

野口:今回は、アートコンテンツと違って、ビジュアルや映像素材に制限がある中で、どれだけ来場者の方に楽しんでもらえるかというチャレンジでした。内覧会に来ていただいたみなさんの反応を見ると、しっかりと作れているのかなという手応えがありました。

金子:最初、『Immersive Museum』の没入型の展示というものを、本国のマーキー・クラブに提案したとき、没入型の展示って何なんだ? と理解してもらえなくて、なかなか大変だったんです。でも、内覧会で見ていただいたものを本国に送ったら、「こういうことだったのか!」と一発で理解してくれて、「これを360度、映し出すのか。すごい!」と絶賛してくれたんですよ。

――百聞は一見に如かずだった、と。

金子:実は、「次はどうするんだ?」っていうことも言ってきているんですよ(笑)。これだけのことができるんだったら、このバンドでもできないか、あのバンドでもできないかと、具体的なバンド名は出せないんですけど、かなりのビッグネームをいくつも提案されていて。野口さんにも今初めてお伝えするんですけど(笑)。

■単なる没入ではなく、博物館や美術展に行った時のように何か新しい情報を得る・記憶が呼び起こされる“ミュージアム”っぽさ

――わくわくするお話ですね。中野さんはご自身が制作された展示をご覧になっていかがでしたか?

中野:作った本人が出来栄えについて語るって、なかなか難しいところはあるんですけど、今回、作るにあたって、単なる没入ではなくて、ミュージアムっぽさを意識したんです。博物館や美術展に行った時のように何か新しい情報を得るとか、自分の記憶がいろいろ呼び起こされるとか、そういうことができたらいいと思っていたんですよ。そういう意味では、マーキー・クラブの貴重な写真に加え、金子さんの解説があることで、どちらかと言うと、映像的だったこれまでの『Immersive Museum』に、新たにミュージアムっぽさを足せたのかな。そこが今回の見どころの一つだと思います。だってローリング・ストーンズが偶然、マーキー・クラブのステージに立つことになったきっかけなんて、ロックが好きな人でもあまり知らないじゃないですか。マーキー・クラブはそういうエピソードの宝庫なので、そこを注目して楽しんでいただきたいです。

『Immersive Museum』エグゼクティブプロデューサー:野口貴大氏

『Immersive Museum』エグゼクティブプロデューサー:野口貴大氏

――『印象派』『ポスト印象派』と開催してきた『Immersive Museum』のオーディエンスの幅を広げるという意図の下、今回、絵画からいったん離れて、音楽をテーマに選んだのではないかと想像したのですが。なぜ絵画から音楽なのか、それもなぜマーキー・クラブだったのでしょうか?

野口:『Immersive Museum』の主軸は、あくまでもアートだと考えているのですが、『Immersive Museum』のために作った空間の中で、アートだけに限定しない、もっといろいろなコンテンツが楽しめると、構想段階から思っていました。音楽はもちろん、アニメ、映画、ゲーム、本当にいろいろな領域で、没入型の新しい楽しみ方ができると考えています。中でも音楽領域は絶対『Immersive Museum』に合う。そもそも『Immersive Museum』は音響にこだわったスピーカーの配置をしているので、あの壮大な空間に加え、この音響システムがあれば、新しいエンターテインメントが届けられると思います。その後、音楽領域でも幅広くしっかり展開していきたいとなったとき、マーキー・クラブが今年65周年という話を聞き、当時の様子を『Immersive Museum』で再現すると素敵な空間が作れるのではないかと思い、金子さんに相談したんです。

――野口さんはマーキー・クラブに出演していた60年代~70年代のロックアーティストに馴染みはあったのでしょうか?

野口:正直あまりなかったのですが、今回いろいろ勉強しておもしろいと思いました。今回、コンテンツを作る上では、中野さんも言っていたようにミュージアム要素と言うか、「知って楽しい」というところが大事だと考えていました。『印象派』『ポスト印象派』でも、そこはかなり意識していて。たとえゴッホを知らなくても、作品名を知らなくても楽しめるというのが『Immersive Museum』の良さだと考えているので、今回の「Immersive Museum」×「marquee club(R)」も、それこそローリング・ストーンズを知らないような人でも楽しめる要素は入れることを重視しました。

――そのストーンズをはじめ、かつてマーキー・クラブに出演していた往年のブリティッシュロックのアーティストをリアルタイムで聴いていた世代はもちろん、彼らを知らない若い人達にも来てほしいと、内覧会で金子さんはおっしゃっていました。あの時代のアーティストを歴史上、あるいは伝説上の存在と捉えている若い世代に、彼らはどんな訴えかけができると考えていますか?

金子:ザ・フーが「マイ・ジェネレーション」を演奏している映像がありますけど、最後はギターのチューニングが狂ったまま演奏しているんですよ(笑)。今の若い子達からしたらきっと「何あれ!?」ってなりますよね。ジミ・ヘンドリックスも歯でギターを弾いちゃっている。それを見たら、「どうしてそんなことしているんだろう!?」って思いますよ、きっと。若い子達にとっては、そういう発見があるんじゃないかと私は思っています。60~70年代のブリティッシュロックの凄さを十分わかっているリアルタイム世代よりも、むしろ若い人達にこそ来てほしいという気持ちはあります。きっと若い人達ならウィキペディアで調べれば、大体のことはわかると思うんですよ。でも、文字で読むのと、実際、目で見るのとは全然違いますからね。

――確かに。60年代、70年代の映像はYouTubeでも見ることはできますけど、今日、大画面で見て、迫力が全然違うと思いました。

金子:「おぉっ!」となりますよね。

中野:僕は自分の父親が聴いてましたから、小さい頃からストーンズとか、ザ・フーとか聴いてましたけど、今の若い人達ってコンテンツに触れるとき、そもそも時代ってあまり意識しないと思うんですよ。

――確かに、そうかもしれないですね。

「Immersive Museum」×「marquee club(R)」クリエイティブディレクター:中野良一氏

「Immersive Museum」×「marquee club(R)」クリエイティブディレクター:中野良一氏

■ラジオ番組を『Immersive Museum』にしたらどうなのか? という発想の転換。トークに合わせてマーキー・クラブの貴重な映像や写真を見せていく

――さっきおっしゃっていたように、ミュージアム要素の強いコンテンツだけに。

中野:そうですね。金子さんの解説を聴いて、マーキー・クラブのステージで繰り広げられていたのは、時代を壊そうと言うか、新しいことをやろうとしてきた連続だったんだと思いました。そこで一番大事なのは、結局、それでどういう音楽やメロディが生まれたのか。そして、それが単純にかっこいいと思えるものだったのかどうかだと思うんですけど、時代を超えて、アーティストが目指すものはいつも同じなんだと感じました。

金子:今の若い人達ってヒップホップも聴けば、ガレージロックもフラットに聴くんですよね。なおかつ、J-POPも聴くし、アイドルも聴くし。全部一緒なんですよ。だったら、絶対、「何だ、これ!?」ってインパクトを感じてもらえると思うんですよね。「ドラムをあんなふうに叩いた人がいたんだ! すげえ!」って。

中野:キース・ムーン(ザ・フー)ですね。めっちゃかっこいいですよね。

金子:目はぶっトンでるけど、ドラミングは意外と正確だな、みたいな(笑)。そういうところをぜひ見てもらいたいというのはありますよ。今回、これを見て、同じようなことをやってみたいとか、バンドをやってみたいと思う子達がいたらすごくうれしいです。

野口:それはいいですね。新しく興味を持っていただくきっかけになればうれしいです。

――野口さんはどんな魅力があると?

野口:「EVERYONE WAS HERE」というキャッチフレーズは、中野さんが考えたものなんですけど、とてもいいなと思ったのは、不思議とこの場所(マーキー・クラブ)に宿る力みたいなものがあったんだということでした。マーキー・クラブの出演アーティストのリストを見ると、この時代のロックに詳しくない僕でも知っている名前がいっぱい載っているんです。ここには、どんな力があったんだろう? って思いますよね。そこがおもしろい。当時、マーキー・クラブが音楽の発信拠点になっていたということを、今回、知ることができて、僕はそういう視点でおもしろかったです。

――本国のマーキー・クラブはもちろん、レコード会社、フォトグラファー、通信社の協力で、貴重な写真や映像がかなり集まったとは言え、そもそもが古いものですから、この規模の展示を作る上では苦労されたところもあったのではないでしょうか?

中野:はい。苦労しかなかったです(笑)。いや、制限があるのは当たり前で、別に苦とは思わなかったですけど。今回、inter fmさんに協力していただけたのは、本当によかったと思います。今回のコンテンツを作る上で、普通はライブ映像を360度、イマーシブな空間に映し出すことを考えると思うんですよ。それが物理的に難しいとなって、じゃあ、どうやってイマーシブの良さを出していくのか考えた時に、元々、音楽って音だけのメディアだったし、音だけのメディアであるラジオも音だけにもかかわらず、30分とか60分とか聴けるものじゃないですか。それをヒントにしたというのが大きくて。ラジオ番組を『Immersive Museum』にしたらどうなのかという発想に変えたんです。僕らがラジオを聴いていた世代だからというのもあるんですけど、野口君に相談したら、inter fmさんを協力先として見つけてきてくれて。それが今回一番大きかった。ラジオ番組のトークに合わせて、マーキー・クラブの貴重な映像や写真を見せていくというコンテンツに作り替えていったんです。

■コアなファンが気づいたときの歓び、はじめて出会い、“発見”した歓び

――マーキー・クラブで開催されたライブのポスターがたくさん見られるパートがあるじゃないですか。その中にザ・フーのポスターをパロディ化したジェネレーションXのポスターがあって。その向かい側に元ネタになったザ・フーのポスターがあったのですが、普通なら横並びにすると思うんですよ。それを敢えて向かい合わせにしたのは、どういう狙いからだったのですか?

中野:見つける歓びもあると思うんですよ。美術館って、お客さんが自ら発見する歓びや、知る歓びがあるんです。ただ、それを知ったからどうだっていうのはあるじゃないですか。ジェネレーションXがザ・フーをパロッているというのは、ロックに詳しい人じゃないと、発見としては価値がない。それを考えると、誰でもわかるような配置にするよりは、コアなファンが――コアなファンって探すじゃないですか。360度、どんなポスターがあるんだろう? って。そんな視点で配置を考えました。

――他にもそういう仕掛けはあるんですか?

中野:いっぱいあります。金子さんもおっしゃっていましたけど、フライヤーの一枚一枚がそういうネタの宝庫なので。

――内覧会でもストーンズのポスターに書かれている連絡先がミック、キース、ブライアン・ジョーンズが共同生活していたアパートの住所だったというエピソードを話されていましたね。

金子:実は、あのポスターのパートはめっちゃ情報が多いんですよ。だから、中野さんがおっしゃっていたように見つける歓びがたくさんあると思います。

――このバンドとこのバンドが対バンしていたんだ、みたいな。

金子:見つけたらおもしろいと思いますよ。発見と言えば、スモール・フェイセスが演奏している映像も使っているんですけど。

――ありましたね。

金子:音は流れないんですけど、演奏しているのはオリジナルでもカバーでもなくて、アドリブのセッションなんです。それを客が唖然としながら見ているっていう映像なんです。

――そんな秘蔵映像もあるわけですね。

金子:あの映像の出元は、(スモール・フェイセス~フェイセス~ザ・フーのドラマーだった)ケニー・ジョーンズなんです。

――え、そうなんですか。

金子:ケニー・ジョーンズは現在のマーキー・クラブのライセンスオーナー(創業者ハロルド・ペンドルトンの息子)と仲が良くて、オーナーが言えばケニーは「いいよいいよ」って言ってもらえるみたいで(笑)。

――ところで、『Immersive Museum』は音響にもこだわっているとおっしゃっていましたが、『印象派』『ポスト印象派』と今回、音響システムは変えているんですか?

野口:音響システムは変えていないです。大きい空間なので、元々、どの場所にいても遅延なく聴こえるようにスピーカーを配置しているんです。

――ドラムの音がでかいと思いました。

金子:ドラムもそうだけど、ザ・フーのジョン・エントウィッスルのベース・ソロ、凄い音がしてましたね。

――びっくりするくらい歪んでいました。

中野:今回、『印象派』『ポスト印象派』よりもベースの音量をちょっと上げているんですよ。

――だからなのか、ライブハウスの音がすると思いながら聴いていました。

中野:それはうれしいですね。多少割れてもいいやと思いながら上げたんですけど、ギリギリを攻めてみました(笑)。

金子:ロックですからね。それぐらいやらないと(笑)。

――Z世代の若者に見に来てほしいというお話も出ましたが、改めてどんな人に見に来て欲しいですか?

中野:そうですね。世代を問わず、音楽が好きな人には来ていただきたいです。もちろん、ブリティッシュロックに詳しい人は楽しんでいただけると思うんですけど、音楽が好きな人が偶然、自分の知らないものに出会うってなかなか難しいじゃないですか。ネットでは自分の好きなものに似ているものがレコメンドされるから。そうすると自分の趣味の延長線上でないと、新しい音楽に出会えない。だから、本屋に行くのと一緒で。本屋に行くと、半ば強制的に自分が知らないものに触れる機会になる。それは結果、自分の趣味、嗜好が広がるチャンスだと思うんですよね。本が好きだったら本屋に行けっていうのと一緒で、音楽が好きだったら、リアルな音楽ライブ、フェス、こういうイベントに来てもらうと、強制的に自分の知らないものや、自分の趣味じゃないものに触れるチャンスになると思うんですよ。それって音楽生活が豊かになることなので、音楽が好きならぜひ来ていただきたい。趣味、世界が広がる、そういうコンテンツに溢れていると思います。

――野口さんにお聞きしたいのですが、「鑑賞する絵画から体験する絵画へ」という『Immersive Museum』の提案は、どの程度認知されたと感じられていますか?

野口:おかげ様で、認知度が全国規模になってきていると思います。今年、福岡と大阪でも開催して、来年、静岡もやるんですけど、地方にもどんどんファンが増えているんですよ。まだ発表していない地域とも話をしていたりとか、海外からも話が来ているので、認知度、期待はどんどん上がっていると思います。加えて、「Immersive Museum」×「marquee club(R)」をやることによって、アート以外にもこんな見せ方ができるんだって気づいてもらえるとも思っています。2024年はアート以外のコンテンツでも大きく展開したいので、パートナーをこれから見つけていきたいと思います。

中野:付け加えてもいいですか? 『Immersive Museum』の立ち上げを野口君から聞いたとき、没入っていうことももちろんなんですけど、コンテンツの敷居を下げることが、たぶん『Immersive Museum』のミッションでもあると思ったんです。

野口:そう思います。

中野:美術館って敷居が高いじゃないですか。騒いじゃいけないし、僕、子供がいるんですけど、子供と一緒に行けないし。でも、『Immersive Museum』は何をやってもいいわけじゃないけど、美術館ほど気を遣わずにアートに触れられる。その意味でコンテンツの敷居を下げたと思うんです。今回の音楽もそうで、ライブハウスにいきなり行くって敷居が高いじゃないですか。金子さんみたいに詳しい人の隣になったらどうしようとか(笑)、『Immersive Museum』ってそんなことを気にせずに自由に楽しめると言うか、ラクに楽しめるすごくいい空間だと思うんです。そこにはものすごく可能性があって、どんなコンテンツでも初めて飛び込む時って勇気が要ると思うんですけど、『Immersive Museum』には勇気は要らない。そこからアートにハマったり、ロックにハマったり、これからやるいろいろなコンテンツがあると思うんですけど、その入り口になったら、そのコンテンツも盛り上がる。そういうふうに野口君に育てていっていただければと思っています。

野口:元々いまの会社を志望したのが、一人でも多くの方に、小さな幸せであったり、何かのきっかけを与えられる仕事をしたいという理由でした。Immersive Museumを開催することができて少しずつ叶えられているので、これからもどんどん拡大していきたいと思います!

取材・文=山口智男 撮影=大橋祐希

 

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2023年12月23日(土)に、徳島・あわぎんホール 特設ステージにて、ライブイベント『若者たち2023』の開催が決定。合わせて、第1弾出演アーティストが発表された。

2018年に、徳島市内中心部を周遊するライブハウスサーキットとして誕生した『若者たち』。コロナ禍となった2020年の開催中止を経て、翌年から舞台をあわぎんホールでの屋内フェス形式に移し今回で3回目の開催となる。

今年はステージネームをTSURUGI、MAYU、BENTENと徳島に縁深い山の名前にちなみ、出演者もロックバンドに限らず、お笑い芸人やアイドル、阿波おどりなど、より徳島色の強いラインナップを予定している。

今回発表されたアーティストは、blend house、CIDER NOTES、Jack oʻFrost、LaughTONiC、もね助、SLOTH-SHUTTLE、佐々木隆宏の7組。

チケットは、本日より10月1日(日)23:59までイープラスにて先行プレオーダーを受付中。

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今年4月にオーディションで選ばれた、関西発の10人組ティーンエイジャー演劇ユニット・神戸セーラーボーイズ。SPICEではお披露目会から彼らの動向を追いかけてきているが、今回、神戸セーラーボーイズのメンバーの魅力をもっと掘り下げるべく、メンバー2人ずつの対談をリレー形式で行う企画がスタート。まずは最年長18歳の明石侑成と、天然キャラとして愛される17歳の石原月斗。お互いの第一印象や現在の関係性、前回公演からの成長や目標について、ざっくばらんに話してもらった。さらにお互いの似顔絵を描く特別企画や、9月23日(土・祝)に品川プリンスホテル ステラボールで行われる『いろいろ ドルフェス2023』と、11月の神戸セーラーボーイズ 定期公演vol.1 『ロミオとジュリアス』『Water me! ~我らが水を求めて~』に向けての意気込みも。明石&石原ペアの空気感をお楽しみください!

何度も動きがシンクロしていたふたり

何度も動きがシンクロしていたふたり

プライベートで1番仲が良いふたり

ーー18歳の明石くんと17歳の石原くん、おふたりは誕生日が1日違いなんですよね。

明石・石原:そうなんですよ。

石原:侑成くんが1月20日で、僕が21日なんです。

中学生組ともコミュニケーションを交わすふたり

中学生組ともコミュニケーションを交わすふたり

ーーお互いの第一印象はどうでした?

石原:初稽古の時は、僕はあまり最初から自分で行くタイプじゃないから1人でいたけど、もう仲良い3人グループが出来上がってたりもして皆バラバラで。侑成くんは最年長ということもあって、優しそうな方だなと思いつつも「ちょっと話すくらいで終わっちゃうかもな」みたいな印象でした。最初はずっと「なんか馴染めないな」と思ってたのですが、侑成くんから話しかけに来てくれたんです。もう今は1番仲が良いです。

明石:僕は最初、めちゃくちゃ礼儀正しい子やなという印象でした。ずっと敬語で、ずっと背筋伸びてて。でも僕からしか話しかけにいってなかったんで、ちょっと壁があるなと思ったんです。最初は「今どこやってる?」みたいな会話やったんですけど、それがどんどん続いて、ちょっとずつ会話できるようになってきて。壁がなくなったらフレンドリーに明るく接してくれたので、結構印象が変わりました。

石原:僕、めっちゃキャラ作ってたんです。真面目キャラでいこうと(笑)。でもそんなキャラも崩れましたね。

明石:プライベートで1番仲が良いのは、もしかしたら月斗かもしれん。

石原:嬉しい(笑)。

左から明石侑成、石原月斗

左から明石侑成、石原月斗

ーー壁がなくなった瞬間は覚えてます?

石原:6月公演の前に(崎元)リストと侑成くんと僕の3人で、新神戸駅の上にある神戸布引ロープウェイに行った時じゃない?

明石:帰り道が同じなので、3人組でいつも一緒に帰ってたんです。それでロープウェイがあると知った時、「じゃあ乗りに行ってみよう」となりました。その時に本性が出てきました(笑)。

崎元リスト

崎元リスト

ーー前回公演のキービジュアルの撮影の時に、石原くんが「明石くんは優しい」とおっしゃっていましたね。

石原:10人いる異端児たちの中で1番まともな方ですね。皆のお兄ちゃん的なね。

明石:ありがとうございます。そんなに意識はしてないんですけど、皆と距離は近くやらせてもらってます。

ーー石原くんは、10人の中でどんな立ち位置ですか。

明石:ムードメーカーですよね。

石原:嬉しい! 基本元気で明るく、ちょっと……ずっとはしゃいでる感じだと思います。

メンバーにボケが多いので、基本ツッコんでます(明石)

明石侑成

明石侑成

ーー4月のお披露目会、6月の初公演『神戸セーラーボーイズ SF (セミフィクション)「Boys×Voice 306」』、8月の『Boys×Voice 308』と拝見してきました。ユニットとしてもめざましい成長ぶりで、結成からわずか4ヶ月で伸び代の大きさを証明していましたね。中でも明石くんの印象がすごく変わったなと。お披露目会の時は緊張感が伝わってきましたが、今はすごく堂々とされていて。

明石:6月まではめちゃくちゃ、めちゃくちゃ緊張してました。

ーーお互いに公演を経ていくごとに変わった印象はありますか。

石原:侑成くんは初めての舞台がお披露会だというのは聞いていました。でも歌も演技もダンスも、すごく器用にこなしていたので、初めてなのにすごいなという印象でした。

明石:月斗は、元々舞台を経験してるので、6月の時からやっぱ上手やなと。8月になってまたレベルアップしたので、すごいポテンシャルが高いなと思いました。

ーーメンバーが成長している姿を見て、刺激を受けたりします?

石原:ダンスが上手かったり、演技に一途だったり、歌が上手くて器用だったり、皆個性が強いので、やっぱ負けてられないですね。

明石:基本的に皆結構ダンスもできるんです。自分はちょっとダンスが苦手やったんで、置いていかれないよう家でも稽古でも、必死に練習しています。

石原月斗

石原月斗

ーー4月のお披露目会以降、自分が成長したなと思うことや、心構えで変わった部分はありますか。

明石:4月はやることに対して必死すぎて「自分自分」となってたんですけど、8月は余裕ができてきて、周りもちょっと見えてきたなと思いました。楽しかったです。

石原:神戸セーラーボーイズは基礎から色々叩き込まれるから、歌もダンスも演技に関しても成長できています。これまで等身大の僕らを演じる「セミフィクション公演」を上演してきましたが、自分を役として演じる新鮮さがあって。最初「うわ、これできるかな」と心配していましたが、石川幸斗という役が、そのままの「僕」なんですよ。元気でアクロバットするし、まあ、空気読めないところもあるんですけど、「ああ、いつもの僕だな」と思えるので、だんだんやりやすくなっていきましたね。自分磨きにもなりました。

ーー明石くんは最初大人しそうな印象でしたが、8月公演で意外とツッコミキャラなんだとわかるシーンがありました。

明石:基本ツッコんでるかもしれないです。このメンバーはボケが多すぎて、ツッコミきれないとこもあるんですけど(笑)。月斗はバチバチにボケ。

石原:侑成くんも結構ボケます。

稽古の様子

稽古の様子

ーー8月公演は、自分の魅力や個性を見つけることがテーマになっていました。今思う、ご自分の魅力はどういうところだと思いますか。

石原:今後出していきたい魅力になっちゃうんですけど、やっぱりダイナミックなアクロバット。バレエもしていたので、皆のダンスとは少し違うキレのある動きをしたいです。まずは綺麗に見えることを第一として、ダンスも立ち方もアクロバットも綺麗を心がけて、それを魅力にしていきたいなと思ってます。

明石:僕が思う自分の魅力なんですけど、かわいさもあるしカッコ良さもある、両方を兼ね揃えた明石侑成になりたいです。

石原:(自己紹介フレーズの)大きな瞳じゃなくて(笑)。

明石:どっちもいける明石です。

ーーメンバーから見た今の明石くんは、かわいいカッコ良いで言うと?

石原:お茶目キャラ。かわいいし、カッコ良いのはもちろんなんですけど、たまに出る天然が良い。

明石:なんでや。月斗は桁違いの天然キャラなんです。そこはもう勝てないです(笑)。

1人2役を演じる「定期公演」への想い、自分自身の魅力

左から明石侑成、石原月斗

左から明石侑成、石原月斗

ーーそもそもおふたりがセーラーボーイズに応募しようと思ったキッカケは?

石原:僕は去年、『テニスの王子様』の舞台で東京にいたので関西からは離れていたんですが、事務所の方からオーディションのお話をいただいて、ありがたいことに受かりました。オーディション前は神戸セーラーボーイズが舞台なのかアイドルなのかわからなくて、ちょっと不思議なところもあったんですけど、チームでやるのは初めてだったので、すごく楽しみで、やってみたいなという気持ちがありました。

明石:僕は最初、映像系に興味を持ってたんですけど、「何かの作品に出たい」という気持ちはありました。舞台はそんなに詳しくないし、ゼロからのスタートやったんですけど、演技は事務所のレッスンを受けて興味を持っていたので、受けさせてもらって合格させていただきました。

ーーセーラーボーイズに在籍する間に成し遂げたいことはありますか。

石原:やっぱり僕はアクロバットが大好きなので、チーム皆でアクロバットをしたい。「神戸アクロバットボーイズ」みたいな(笑)。リストと(細⾒)奏仁は元々体操をやっていたとも聞いています。10人じゃなくてもいいんですけど、ダイナミックなアクロバットを皆でしたいなと思ってます。

明石:僕は次の公演みたいに、原作があるキャラクターを皆で演じてみたいなと思います。

細⾒奏仁

細⾒奏仁

ーー次の定期公演ではMANKAI STAGE『A3!』の劇中劇『ロミオとジュリアス』『Water me!  ~我らが水を求めて~』を上演されます。おふたりとも『Water me! ~我らが水を求めて~』に出演、明石くんがアリババ役、石原くんがランプの魔人役を演じられます。まさに明石くんがおっしゃった、原作があるキャラを演じる機会になるわけですね。

明石:すっごい楽しみです。自分は原作のあるキャラを演じるのも初めてなので、大切になってくる立ち方や座り方を意識していきたいです。

ーーきっと自分を投影したキャラとは演じ方が違いますよね。役を演じる時に心がけていることはありますか。

石原:まずは、その役がどういう性格なのかすごく研究します。もちろんお客様がその役に抱いているイメージにも忠実に再現したいと思ってるんですけど、自分がやるからこそのオリジナル性を加えたいなと思ってます。MANKAI STAGE『A3!』に出演されている方々は歌唱力がほんとにすごくて。完全に上位互換で、めちゃくちゃ参考になりました。ただ今回、セミフィクションも混ざってて、「石川幸斗が演じるランプの魔人」なんですよ。2役演じなきゃいけない。難易度がランクアップしてるので、色々考え直さないといけないですね。

奥村頼斗

奥村頼斗

ーー次は奥村頼斗くんと崎元リストくんの対談を予定しています。おふたりから見た奥村くんと崎元くんの印象は?

石原:リストは第一印象がすごく良い子。明るくて元気なキャラで、真面目な印象です。

明石:頼斗は最初、月斗以上に壁があったんです。でも最近わかったのが、意外とふざける子です。

ーー皆の新しい一面が見えてきているんですね。最後に9月23日(土・祝)に出演する『いろいろ ドルフェス2023』と、11月17日(金)〜26日(日)までAiiA 2.5 Theater Kobeで行われる、神戸セーラーボーイズ 定期公演vol.1 『ロミオとジュリアス』『Water me! ~我らが水を求めて~』に向けて意気込みを教えてください!

この後、お互いの似顔絵を描き合ってくれた明石と石原。お互い1番の仲良しと話す通り、すっかり気を許して楽しそうにじゃれ合う様子は見ていてほっこりした。これからも同じ時間を過ごす中で、お互いを深く知っていくのだろう。神戸セーラーボーイズとしての次なる挑戦も楽しみだ。

お互いおの似顔絵を描いてくれた明石侑成、石原月斗

お互いおの似顔絵を描いてくれた明石侑成、石原月斗

取材・文=久保田瑛理 撮影=高村直希

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演劇ユニットunratoは、ロシアの劇作家チェーホフの代表作のひとつ『三人姉妹』を2023年9月23日(土・祝)~9月30日(土) 自由劇場で上演する。翻訳・上演台本は広田敦郎、演出は大河内直子が手掛ける。キャスト陣には、保坂知寿、霧矢大夢、平体まひろ、さらに、ラサール石井、大石継太、笠松はる、伊達暁、鍛治直人、近藤頌利、内田健司ら、がっつりとチェーホフ戯曲に向き合う布陣が揃った。なお当公演は、9月27日(水)18:30にStreaming+で配信もおこなわれる。

首都モスクワでの華やかな生活に戻ることを夢見ながら、田舎で生きていく三姉妹とその周囲の人々が描かれ、日本でも数多く上演されてきた。鬱鬱とした気持ちを抱えながら、恋をし、恋をされ、恋に翻弄される3人を演じる霧矢大夢(マーシャ役)、平体まひろ(イリーナ役)、近藤頌利(トゥーゼンバッハ役)に、unrato版『三人姉妹』を語ってもらった。

■ロシアの作品は、相手に辛辣なことを言う印象があるんです

──unrato公演にはいつもいろんなキャリアを積まれている方が集まっています。この座組の楽しみは?

平体 私は霧矢さんだけご一緒したことがあって、その他の方はみんな初めましてなので、ご一緒できることがまず楽しみですね。同じ劇団(文学座)の先輩である鍛治(直人)さんも初共演です。鍛治さんは私が文学座に入るきっかけになった方で、ワークショップで教えていただいたりしていた大先輩なので、恐縮しています。いろいろ勉強させていただきたいな。

近藤 僕は全員が初めましてです。今日のこの取材で初めてお会いして、霧矢さんとは大阪出身同士だということで……。

霧矢 距離を縮めました。

近藤 でも、僕は大阪弁は出ないんですよ。現場では敬語だから。

霧矢 若い人って関西弁でないのよね。

近藤 関西弁が出たら怖がられる可能性もあるかもしれないなって。これまでも後輩たちから「ちょっと怖い人だと思ってました」って言われることも多かったので、関西弁は消しました(笑)。

──怖がられるんですね…! でも霧矢さんは稽古場でも関西弁で、むしろ親しみやすい印象があります。

霧矢 私も怖がられたことありますよ。宝塚に入学した時には全国から集まってきていて、出身がみんなバラバラなんです。同級生の中で委員のような立場をやっていた時に、委員の4人全員が関西人だったんですよ。だから関西弁で「みんなちゃんとやって」というようなことを言うと、同級生たちがビビっていました(笑)。若い頃はちょっとキツく聞こえるんでしょうね。でも大人になったら「それも自分のアイデンティティだから出していこう。自分の言葉で自分の気持ちを話す時は自然な言葉が出てもいいんちゃう?」って思うようになりました。今回の現場は、きっと近藤くんが関西弁を喋っても誰も怖いとか思わないと思うよ。

近藤 はい……!

──霧矢さんはunratoの作品に何度も出演されていて、今回は半分近くの方と共演経験がありますよね。今作での楽しみはなんですか?

霧矢 昨年のunratoでは三島由紀夫さんの作品(『薔薇と海賊』)だったので、「日本の演劇に携わっている者ならば一度は挑戦しなければいけない」という気持ちで取り組みました。次はチェーホフが来たかと、とてもワクワクしています。トルストイの『戦争と平和』をベースにした『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』というミュージカルに出演したことがあり、その頃もいろいろロシア人の特性やロシア文学についてのレクチャーを受けました。チェーホフはトルストイよりもちょっと現代に近いので、より人間臭さのようなものを表現できるんだろうなと楽しみにしています。

霧矢大夢

霧矢大夢

──unrato初出演の平体さんと近藤さんは、出演が決まった時のお気持ちや、楽しみなポイントなどはいかがでしたか?

平体 unratoさんにやっと出演できるっていうことがまずすごく嬉しかったです。しかもチェーホフは劇団(文学座)の研究所の卒業公演で『かもめ』に出演して、いつか『三人姉妹』もやりたいなと思っていたとても好きな戯曲なので楽しみです。今回演じるイリーナ(※三人姉妹の末妹)は若いうちにしかできない役だなと思っていたので、ワクワクです。共演する先輩方もとても素晴らしい方ばかりですし、嬉しいですね。

近藤 僕は海外の翻訳作品が初めてなんです。今までやってきた演劇ではしないような表現を使うなってまず思いました。今年は新しいことに挑戦したいなと思っていたので、この作品に出演することになって嬉しかったですね。チェーホフは、あるワークショップで演出家の方に「チェーホフは絶対にやった方がいい。チェーホフの戯曲を読めなきゃいけないよ」って言われたこともあって、ぜひやりたかったんです。新しい表現を身につけられるなと期待しています。

──近藤さん演じるトゥーゼンバッハは、平体さん演じるイリーナに恋をしていますね。共演シーンも多いですが、お互いの印象は?

近藤 僕は、とても明るい方だなと思いました。メイクが隣り合わせだったんですが、ヘアメイクさんとずっと和気あいあいと喋っていて「知り合いなのかな」と思うくらい賑やかで。お話をしてみても、ものすごく明るくて笑顔が絶えない方ですね。

平体 私は「仲良くできるな」って思いました。なんでも受け止めていただけそうな感じがするので、すごく楽しみです。

近藤 そうですね。僕は女性とお芝居する機会もあまりなかったですし、舞台の作品で恋人役を演じたことも一度もないので、新鮮だろうなと思います。

霧矢 一度もないんですか?

近藤 はい。8年以上役者をやっていますが、一度もないです。

平体 私、トゥーゼンバッハが今回の登場人物の中で一番好きなんです。彼の愛情を断るイリーナの気持ちがわからなさすぎるので……なんとかします(笑)。楽しみです!

霧矢 なんだかいいですね。どの登場人物もみんな鬱鬱としていて、自分の不満をぶちまけるような作品なので、この若い二人のシーンはきっとちょっとした清涼剤になるんじゃないでしょうか。

──他の登場人物たちも、人間臭いいろんな不満を抱えながら生きていますね。

霧矢 登場人物は日本人とは表現方法が全然違っていて、割と辛辣な悪口を本人にバンバン言ってしまうみたいなところがある印象です。よく一緒に生活しているなって思います。それを実際に舞台でやると、生き生きとして見えたり、愛おしく見えたり、親近感が湧いてきたりするんだろうな。

 

■役へのイメージは、きっと稽古を経て変わっていくはず

──霧矢さんは三人姉妹の二女マーシャを演じますが、その配役についてはいかがですか?

霧矢 タイトルは『三人姉妹』ですけれど、実際には男兄弟がいて、その妻がまた強烈で……といろんな登場人物が出てきます。三姉妹の長女(オーリガ/保坂知寿)は教師で、三女は若者らしく将来に希望を抱いて働きたがっていて、その間でマーシャだけが早くに結婚して、その結婚生活は思い描いていたようなものではない。もやもやと抱えているものがあって、誰よりも溜め込んでいそうな女性です。長女と末っ子が羨ましくて、社会から取り残された気持ちがあるのかな。急に歌いだしたり、口笛を吹いたり、怒ったり、泣いたり、なんだか情緒不安定なんですよね。稽古をしていくうえで、その気持ちの持っていき方を自分自身とすり合わせていくのは大変な作業になるんだろうなと思います。

──今度はどんな夫婦関係なのか楽しみです(笑)。一方、三女のイリーナは働くことを夢見ています。イリーナの役の印象や楽しみは?

平体 イメージとしては、生きることに対して純粋でまっすぐで誠実で一生懸命な人。ただ、2幕、3幕と時を経ていくにつれて周りの姉や義姉の状況がドロドロとしていくので、それを見ていて自分の中身もドロドロしてきたと感じることもあるんじゃないかなと思うんです。それでも自分の軸を持って未来に進む強度はありつつ、純粋なだけじゃ生きていけないということも理解しているのかもしれないなって想像しながら戯曲を読んでいます。楽しみつつ変化しつつ本番を迎えられたらいいですね。

平体まひろ

平体まひろ

──そうですよね。どんな作品になるのか稽古次第だと思うので楽しみです。近藤さんはトゥーゼンバッハ役についていかがですか?

近藤 やっぱりどんな相手と演じるかによってすべてが変わってくると思うので、まずは純粋に感じたことを大切にして、それから役も作品も分析する作業をしていきたいです。あと、僕にはピアノという難題がありまして……

──舞台上で実際に弾かれるんですか?

近藤 そうなんです。でも、今までやったことないんですよ。「ドの位置ってどこ?」から始めています。一回レッスンをしてみて右手だと弾けそうな気はしましたが、左手がついてくる。しかも「芝居しながらスラッと弾けるようにしてほしい」と言われているので頑張らないと……。僕のピアノに合わせて皆さんがいい気持ちになっていくシーンがあるので、僕がひとつでも音を外したらみんなに「酔いが覚めました」とか言われるんでしょうね。

平体 (笑)

近藤 ピアノと平行しながら役とも向き合わないと。たくさんの人がこれまで上演してきた作品なので、自分たちのオリジナルを作る気持ちで取り組みたいです。

近藤頌利

近藤頌利

 

■翻訳者が稽古場にいて、演出家と俳優が信頼しあえる贅沢

──霧矢さんは演出の大河内直子さんとは何度も舞台を作られていますが、今回またご一緒する楽しみはどういうところにありますか?

霧矢 初めてunratoさんに出演した時、今回と同じく演出が大河内さんで翻訳が広田(敦郎)さんでした。その時も、まずは広田さんもご一緒に全員でじっくり本(戯曲)を読みながら、「やっぱりこれはこういう言い回しの方がいいかな」とか「ここは宿題にして持ち帰っていいかな」と台詞が変わっていったりしました。そもそも本読みに翻訳家の方が同席していること自体が初めてで、なんて贅沢な時間だって思ったんですね。稽古が始まってからも、大河内さんはすごく役者に投げてくださって、みんなで作り上げていく。役者を信頼して「一回好きにやってみて」と言うことは多いです。

近藤 自分から出していかないといけないんですね。

霧矢 それももちろんあるけれど、若い俳優さんに対しては「こうやってみるのはどうかな?」っておっしゃることもある。自分から出さないと放っておかれるわけではないから、思っていることはやってみるのがいいと思う。役者からいろいろ投げると、最終的にはちゃんと選んでくださるから。あと3日で本番だという時に決まっていなかったとしても、安心して大丈夫です。

平体 すごくありがたいですね。

霧矢 ふだんは穏やかな方だけど、演出となったらピシッとされているし、信頼して大丈夫です。あとは、原作があるものは変更をせずに、作者の意図をすごく汲み取ろうとされます。そこは大河内さんを尊敬しているところですね。絶対に作品からも役からもぶれないので、信頼しています。

平体 今回、新訳なのはとても楽しみですね。昔の訳の『三人姉妹』はいくつか読んだことがありますが、台詞が文章のようでちょっと堅苦しい印象だったんですが、今回の広田さんの翻訳では生きた言葉になっているので、それからエネルギーをもらいながら役として生きられたらいいな。伝わりづらいロシアの文化についてもわかりやすい訳になっていたりもしているので、お客さんにストレートに届きやすくなるんじゃないかと思います。ただ、体言止めや短い文章が多いので生の言葉として発するのは役者として挑戦だなとちょっとビクビクしつつ、楽しみにしています。こちらの芝居が良くなれば、よりお客さんに届くと思います。

近藤 いつも稽古の最初は熱が出そうになります。頭がおかしくなりそうになるので、ラムネばっかり食べてます。

霧矢 いいですね。私も若者に負けないようにしないとな。幅広い人の集まるカンパニーなので、お互いに刺激がありますね。この座組みならではの『三人姉妹』が楽しみです。

取材・文=河野桃子  写真撮影=田中亜紀

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12月8日(金)・9 日(土)・10 日(日)に千葉・幕張メッセで開催される『東京コミックコンベンション 2023』(『東京コミコン 2023』)に、マッツ・ミケルセンとポム・クレメンティエフが参加することがわかった。

『東京コミコン』は、日米の映画・コミック・アニメ・ゲームなどのポップカルチャーの祭典。サンディエゴを発祥とする『コミコン』をモデルに、2016年から毎年幕張メッセで開催されてきた。会場では、来日した俳優らとの写真撮影やサイン会、トークショー実施、作品に使用された小道具や衣装などの展示、コスプレコンテストのほか、漫画家やアニメーターの作品展示や販売を行うアーティストアレイなどが行われる。今回の『東京コミコン 2023』で、『大阪コミコン』とあわせ、通算8回目の開催を迎える。

(C)2023 Tokyo comic con All rights reserved.

(C)2023 Tokyo comic con All rights reserved.

あらたに来日・参加が発表されたマッツ・ミケルセンは、「北欧の至宝」と称されるデンマーク出身の俳優。ニコラス・ウィンディング・レフン監督の『プッシャー』シリーズなどで知られ、デンマーク映画『偽りなき者』ではカンヌ映画祭主演男優賞を受賞。『007/カジノ・ロワイヤル』のほか、ドラマシリーズ『ハンニバル』、映画『ドクター・ストレンジ』、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』、『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』など、多数の作品に出演。5月開催の『大阪コミコン2023』でも来日していたが、『東京コミコン』への参加は、2017年以来6年ぶりとなる。

また、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズなどで知られるポム・クレメンティエフは、昨年の『東京コミコン2022』での来日が決定したものの、撮影スケジュールの都合で来日が中止に。今回の、『東京コミコン2023』で初参加を果たすこととなる。なお、マッツ・ミケルセンとポム・クレメンティエフは、ともにすべての日程で『東京コミコン2023』に来場予定。会場では、写真撮影会およびサイン会も予定されている。来日ゲストのサイン券・撮影券の発売については、後日発表されるとのこと。

『東京コミコン 2023』は、イープラスにて一般発売中。そのほか詳細は、『東京コミコン/大阪コミコン』公式サイトを確認しよう。

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Fear, and Loathing in Las Vegasが、11月10日(金)から全国対バンツアー『Full Power FaLiLV Tour 2023-2024』を、2024年3月9日(土)、10日(日)の2日間、神戸ワールド記念ホールにて『MEGA VEGAS 2024』を開催すると発表した。

『Full Power FaLiLV Tour 2023-2024』

『Full Power FaLiLV Tour 2023-2024』

ツアーはバンド結成15周年にちなみ、11月10日(金)の柏公演を皮切りに2024年1月27日(土)の神戸公演まで、全国15箇所を回る。ENTH、Paledusk、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、PRAISE、裸繪札、Age Factory、Crystal Lake、Suspended 4th、KUZIRAと、各公演1組ずつ対バンを招いての開催となる。

『MEGA VEGAS 2024』

『MEGA VEGAS 2024』

併せて発表された主催イベント『MEGA VEGAS 2024』では「ふるさと納税スペシャルチケット」の販売が決定。チケットと地元・神戸市内飲食店から選べる食事券のセットで、ふるさと納税の返礼品として数量限定で販売される。出演者は後日発表。

両公演のチケットの最速先行は、共に9月23日(土)17:00からオフィシャル会員制サイト「VEGASTATION」にて、オフィシャルWEB先行は10月6日(金)からイープラスにて受付が開始される。

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