10月放送『ヴィジュアルプリズン』、第1弾PV公開 古川慎・江口拓也・増田俊樹・蒼井翔太らECLIPSE(初代)が歌う挿入歌の先行配信も

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2021年10月放送アニメ『ヴィジュアルプリズン』の第1弾PVと、挿入歌「ギルティ†クロス」の先行配信情報が公開された。

メインキャラクター10人のボイス&挿入歌も

◆第一弾 PV

第一弾PVは、新規カット&メインキャラクター10人のボイス、そして挿入歌「ギルティ†クロス」を盛り込んだもの。映像内には、「証」「宴」「紅い雫」といった物語のキーワードが散りばめられており、本作の世界観に引き込まれる映像となっている。アンジュ(CV.千葉翔也) は何のために、誰のために歌うのか。ヴァンパイアたちが集うハラジュクに、今、奇跡の歌が響く――。

挿入歌「ギルティ†クロス」配信中

各種配信サイトにて、ECLIPSE(初代)の楽曲「ギルティ†クロス」が各種配信サイトにて配信中。

ECLIPSE(初代) (C)Noriyasu Agematsu,Afredes/Project VP

ECLIPSE(初代) (C)Noriyasu Agematsu,Afredes/Project VP

ECLIPSE(初代)とは、かつてハラジュクで活躍していたカリスマ的なロックバンド。キャストは、古川 慎・江口拓也・増田俊樹・蒼井翔太。ギルがボーカル、サガがギター、ハイドがベース、ディミトリがドラムを担当していたが、その後解散。

楽曲配信を記念して、ダウンロードキャンペーンの実施が決定。iTunes、レコチョク、mora いずれかの配信ストアにて ECLIPSE(初代)「ギルティ†クロス」を購入し、専用フォームから応募すると、全員にデジコンがプレゼントされる。詳細は公式サイトにて確認を。

ABEMA特番#3配信決定

ABEMAにてレギュラー配信中の特別番組『ヴィジュアルプリズン Power Push!!』の#3が8月に配信されることが決定。

『ヴィジュアルプリズン Power Push!!』#3
・配信日時 :2021年8月予定
・出演キャスト :古川 慎(ギルティア・ブリオン役)、 江口拓也(サガ・ラトゥール役)、増田俊樹(ディミトリ・ロマネ役)、 蒼井翔太(ハイド・ジャイエ役)、吉田尚記(MC)

「ハラジュク街頭インタビュー」公開中

公式SNS・YouTubeにて、毎週日曜日18時に「ハラジュク街頭インタビュー」を公開中。物語の舞台“ハラジュク”についてだけではなく、キャラクターの性格や好みも知ることができる映像となっている。

結希アンジュ(CV.千葉翔也) 

結希アンジュ(CV.千葉翔也)

ギルティア・ブリオン(CV.古川 慎)

ギルティア・ブリオン(CV.古川 慎)

イヴ・ルイーズ(CV.七海ひろき)

イヴ・ルイーズ(CV.七海ひろき)

ロビン・ラフィット(CV.堀江 瞬)

ロビン・ラフィット(CV.堀江 瞬)

 

本作は、原作・上松範康、音楽・Elements Garden、キャラクター原案・片桐いくみ、制作・A-1 Picturesが贈る、オリジナル作品。ヴァンパイアという宿命を生きる者たちが、“歌”と“仲間”を通して自身と向き合っていく中で、一体どのような想いを音楽に捧げ、その歌声を響かせるのか。

(C)Noriyasu Agematsu,Afredes/Project VP

(C)Noriyasu Agematsu,Afredes/Project VP

TVアニメーション『ヴィジュアルプリズン』は2021年10月放送。

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2021年8月29日(日)紀尾井ホールにて『Premium Mindfulness Classics』が開催される。

様々なストレスを抱えている現代社会において、クラシック音楽の持つ癒しの力が新たに注目されている。音楽の力をあるがままに受け入れる革新的な体験型コンサートが、紀尾井ホールを舞台に実現する。

コンサートでは、静謐な響きで独自の存在感を誇るエストニア生まれの現代作曲家アルヴォ・ペルトの「鏡の中の鏡」や、ジョン・ケージ、フィリップ・グラスなどの珠玉の現代音楽曲が、国内外で活躍するヴァイオリニスト・尾池亜美とピアニスト・大瀧拓哉が披露。

マインドフルネスの呼吸瞑想やボディスキャンをはじめとするメディテーション(瞑想)と融合し、観客の心を解きほぐして寛ぎの空間を演出する。

そして臨済宗建長寺派 住職・精神科医の川野泰周が禅とマインドフルネス、音楽療法の案内人として、生の音楽演奏から導かれるリラックス&メディテーションの贅沢な時間を届ける。

尾池亜美(ヴァイオリン)

尾池亜美

尾池亜美

東京都生まれ。東京芸術大学附属高校を経て、同大学を安宅賞、同声会賞、アカンサス賞を受賞し卒業。ローザンヌ高等音楽院修士課程修了。英国王立北音楽院、グラーツ芸術大学にて研鑽を積む。日本学生支援機構(JASSO)大賞受賞。青山音楽賞バロックザール賞受賞。ロームミュージックファンデーション奨学生。明治安田クオリティオブライフ文化財団奨学生。日本モーツァルト音楽コンクールに最年少で入賞。 江藤俊哉ヴァイオリンコンクール優勝。日本音楽コンクール第1位、聴衆賞、黒柳賞、レウカディア賞受賞。マンチェスター国際ヴァイオリンコンクール優勝、委嘱作品最優秀演奏賞。カール・フレッシュ国際ヴァイオリンコンクール第2位。Ensemble FOVE、アミティ・カルテット、紀尾井ホール室内管弦楽団メンバー。東京藝術大学講師。

大瀧拓哉(ピアノ)

大瀧拓哉

大瀧拓哉

愛知県立芸術大学及び大学院、シュトゥットガルト音楽演劇大学大学院、アンサンブルモデルン・アカデミー(フランクフルト)、パリ国立高等音楽院第三課程現代音楽科修了。2016年フランスで行われたオルレアン国際ピアノコンクールで優勝。これまでにフランス、ドイツを中心にヨーロッパ各地や、日本、韓国などで多くのリサイタルや音楽祭に出演。2020年夏には日本演奏連盟主催のリサイタルを東京文化会館小ホールで行い、音楽の友誌にて「…いかに作品の聴きどころを押さえ、超大作の構成を浮き彫りにし、最も大切なことに、奏者の大胆にして精緻、作曲家に忠実でありながら自己アピールにも優れた非凡なピアニズムを印象づける演奏であったか…」と高い評価を得る(萩谷由喜子評)。現在、東京を拠点に演奏活動を行う。愛知県立芸術大学非常勤講師。

川野泰周(案内人)

川野泰周

川野泰周

禅僧・精神科医。1980年生。臨済宗建長寺派林香寺住職。RESM新横浜睡眠・呼吸メディカルケアクリニック副院長(精神保健指定医・精神科専門医・産業医)。2005年慶應義塾大学医学部医学科卒業後、慶應義塾大学病院精神神経科、国立病院機構久里浜医療センターなどで精神科医として診療に従事。2011年より建長寺専門道場にて禅修行。2014年に住職を拝命し、以降寺務の傍ら都内及び横浜市内のクリニックで診療を続け、マインドフルネス実践による心理療法に取り組む。国内大手企業にもマインドフルネスを導入。著書に『あるあるで学ぶ余裕がないときの心の整え方』(2016年・インプレス)、『悩みの9割は歩けば消える』(2017年・青春出版社)、『脳がクリアになるマインドフルネス仕事術』(2017年・クロスメディアパブリッシング)、『ぷち瞑想習慣』(2018年・清流出版)、『ずぼら瞑想』(2018年・幻冬舎)、『人生がうまくいく人の自己肯定感』(2018年・三笠書房)、『「精神科医の禅僧」が教える 心と身体の正しい休め方』(2018年・ディスカバー21)。『会社では教えてもらえない 集中力がある人のストレス管理のキホン』(2019年・すばる舎)。『精神科医がすすめる 疲れにくい生き方』(2021年・クロスメディアパブリッシング)。また国内初のマインドフルネスのための通信教育講座「マインドフルネス実践講座」(キャリアカレッジ・ジャパン)を監修。その他共著・監修多数。NHK総合「あさイチ」、「おやすみ日本」、「みんなで長生き」、NHKラジオ「ラジオ深夜便」、「らじるの時間」、TBSラジオなど、メディア出演を通してのマインドフルネス普及活動にも取り組む。

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BLUE ENCOUNTの最新楽曲「囮囚」(読み:ばけもの)が、2021年7月17日(土)にデジタル配信リリースされることが決定し、リリックビデオ(ショートバージョン)が公開となった。

BLUE ENCOUNT「囮囚」Lyric Short Video

YouTubeにて公開されたLyric Short Videoは、楽曲の世界観を色濃く映し出す、緊迫感に満ちた映像となっており、配信リリースに先駆けて「囮囚」の一部を楽しむことができる。また、リリックビデオの歌詞の一部にはアンビグラム作家・野村一晟が参加。「正義」や「悪」、「正義」と「悪」といった表裏一体の価値観を、立体的なグラフィカルな文字にて表現している。

「囮囚」は、7月10日(土)22時からスタートする日本テレビ系土曜ドラマ『ボイスⅡ 110緊急指令室』の主題歌に決定しているが、ドラマ初回放送を前に、「囮囚」の歌詞が歌詞サイト「歌ネット」にて先行解禁され、リアルタイムランキングにて1位を獲得した。

「囮囚」の歌詞には楽曲の世界観に合わせた当て字の漢字を使用した”言葉遊び”が多数散りばめられており、その漢字の読み方を予想する「#ブルエンバケモノ検定」がSNS上で開催。

ヒントを求めてユーザーが歌詞サイトに殺到したものの、そこに記載された歌詞には漢字のルビが入っていない歌詞が記載されており、歌詞を何度も読み込んだユーザーによってSNS上での予想合戦が巻き起こった。

7/17(土)から始まるデジタル配信リリースを前に、早くも話題沸騰中の「囮囚」。シリアスな楽曲に詰まった”言葉遊び”の数々をリリックビデオと共に楽しみ、楽曲の配信を心待ちにしたい。

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6月末よりスタートした東名阪ワンマンツアーのファイナル公演を渋谷O-EASTで開催したキタニタツヤが、新曲「聖
者の行進」の先行配信と10月~11月の全国ワンマンツアーの開催を発表した。

名古屋クアトロ/梅田クアトロを含めて全公演ソールドアウトとなっていた東名阪ワンマンツアー。その最終公演アンコールで、先日発表されたノイタミナ×MAPPAによって送り出されるアニメ「平穏世代の韋駄天達」のOPテーマである新曲「聖者の行進」が初披露。さらに、アニメの第一話放送日である7月22日(木)より、「聖者の行進」が配信される事が発表された。

新曲と同名の全国ツアー『聖者の行進』も開催がアナウンスされた。今回のツアーは2020年に開催を発表しながらも中止となってしまった“DEMAGOG”ツアーで行くことが叶わなかった各地を含めた全7公演となる。ファイナル公演は、11月22日(月)に新木場・STUDIO COASTで開催される。チケット先行抽選受付中。

なお、本日の渋谷O-EASTの公演と、名阪公演も含めたツアードキュメント映像の見逃し配信も7月16日(金)18:00までのチケット購入で可能となっている。

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フォロワー数20万人を超えるインスタグラム音楽メディア「PLAYLIST」主催『PLAYLIST FESTIVAL2021』の第1弾出演アーティストが発表された。

今回発表されたのは、Omoinotake、KALMA、the shes gone、Mr.ふぉるて、reGretGirl、POP ART TOWN、UNCUT、tiny yawn、輪廻。PLAYLISTでは、日頃よりフォロワーからおすすめの楽曲をストーリーズで募集しているが、本イベントの出演アーティストは10〜20代の音楽好きフォロワーからのリクエスト常連アーティストをメインにブッキングを行っている。

また出演アーティストの中には、特にエンゲージの高いフォロワーたちと「ネクストブレイクアーティスト」を推す企画『PLAYLIST 宣伝部』にて名前が挙がったアーティストたちも含まれている。フォロワーの意見を存分に取り入れながら企画を考えていくことで、PLAYLISTにしかできないフェスを作っていく予定だ。

チケットは、本日・7月10日(土)21:00より販売開始される。

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2021年7月10日(土)京都・南座にて、『松竹新喜劇 夏まつり特別公演』初日が開幕した。

渋谷天外、藤山扇治郎ら、お馴染みの劇団員に加え、南座には五回目の出演となる久本雅美、OSK日本歌劇団 特別専科の桐生麻耶、高い演劇力で話題を集める毎田暖乃がゲスト出演する本公演は、新作喜劇『一休さん』『愛の小荷物』の二本立てで上演される。

ご当地京都を舞台に、将軍様へ献上するお茶をどの茶にするか、もめている村民を鎮めるため、山城の飯岡へ出立する一休の活躍を描いた新作喜劇『一休さん』。

新作喜劇『一休さん』(右から)渋谷天外、毎田暖乃、藤山扇治郎、桐生麻耶 (C)松竹

新作喜劇『一休さん』(右から)渋谷天外、毎田暖乃、藤山扇治郎、桐生麻耶 (C)松竹

主役の一休を勤める藤山扇治郎は、持ち前の温かさと優しさ溢れる演技で青年期の一休を演じた。一休と共に京都の山城を目指す、桐生麻耶演じる蜷川新右衛門は、正義感あふれる侍でありながら、一休と小坊主たちの見分けがつかず、勘違いに勘違いを重ねて大混乱。お茶目な一面も見せる。

新作喜劇『一休さん』(右から)藤山扇治郎、桐生麻耶 (C)松竹

新作喜劇『一休さん』(右から)藤山扇治郎、桐生麻耶 (C)松竹

新作喜劇『一休さん』藤山扇治郎 (C)松竹

新作喜劇『一休さん』藤山扇治郎 (C)松竹

一休らが道中で立ち寄る茶屋で働く女の子小夜を演じるのは毎田暖乃。元気いっぱいに登場し、客席からは大きな拍手が。素直で芯が強く、弟思いな小夜を見事に演じた。

新作喜劇『一休さん』毎田暖乃 (C)松竹

新作喜劇『一休さん』毎田暖乃 (C)松竹

渋谷天外が演じるのは、小夜を見守る茶屋の主人と将軍様。二極のキャラクターで客席を楽しませ、早変わりも披露した。

新作喜劇『一休さん』(左から)渋谷天外、毎田暖乃 (C)松竹

新作喜劇『一休さん』(左から)渋谷天外、毎田暖乃 (C)松竹

新作喜劇『一休さん』渋谷天外 (C)松竹

新作喜劇『一休さん』渋谷天外 (C)松竹

物語の見どころは、一休が、一休に変装した小夜の兄・彦助と出会い、家出した小夜を家に戻るよう説得する場面。丁々発止のやりとりに、さらに新右衛門と小夜も現れて……。客席は笑いに包まれた。最後は、一件落着、桐生演じる新右衛門を中心に出演者揃って舞を披露。温かな拍手の中、舞台の幕を閉じた。

新作喜劇『一休さん』 桐生麻耶 (C)松竹

新作喜劇『一休さん』 桐生麻耶 (C)松竹

『愛の小荷物』の舞台は、大阪南港のターミナル。妻に逃げられ、赤ん坊を抱えて途方に暮れる小荷物係木村のために、久本雅美演じる斎藤常子(おつね)と曽我廼家文童演じる安田平次郎がお節介を焼く。

『愛の小荷物』久本雅美 (C)松竹

『愛の小荷物』久本雅美 (C)松竹

おつねは、船に乗り遅れた篠原君子という女性を木村の再婚相手にしようと画策。久本は等身大の姿でおつねを演じ、生来の世話焼きさをいかんなく発揮。その自然なおばちゃんらしさは客席の笑い声を誘った。

『愛の小荷物』(左から)植栗芳樹、里美羽衣子、久本雅美、曽我廼家八十吉 (C)松竹

『愛の小荷物』(左から)植栗芳樹、里美羽衣子、久本雅美、曽我廼家八十吉 (C)松竹

『愛の小荷物』(左から)曽我廼家文童、久本雅美 (C)松竹

『愛の小荷物』(左から)曽我廼家文童、久本雅美 (C)松竹

やがて、木村と君子の二人はめでたく再婚することになるが、そこへ平次郎がやってきて、木村の元妻に戻ってくるよう説得したというからおつねと木村は驚く。やがて君子の胸の内も明かされて……。人々の世話焼き・純粋な心に客席は感動に包まれた。

『松竹新喜劇 夏まつり特別公演』は、京都・南座にて、7月18日(日)まで上演。

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2021年7月10日(土)にPARCO劇場にて開幕する、パルコ・プロデュース『リボルバー~誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?~』の出演者コメント及び、舞台写真が到着した。

原作は、原田マハ著「リボルバー」(幻冬舎刊)。フィンセント・ファン・ゴッホの死をめぐる謎に、現代のオークショニストが迫るアートミステリーだ。本作の舞台化に当たり、原田自らが初めて舞台戯曲の筆を執り、小説版とは異なる視点で新たな物語を立ち上げる。舞台版は、ゴッホが生きた19世紀当時を物語の主軸とし、謎に満ちたゴッホとゴーギャンの愛憎入り混じる関係にフォーカスしていく。

演出を手掛けるのは、映画監督として数々の名作を生みだしてきた行定勲。舞台演出としても、15年に演出を手掛けた『タンゴ・冬の終わりに』で第18回千田是也賞を受賞するなど高い評価を受けており、同作から6年ぶりに本作にて舞台演出を手掛ける。

ポスト印象派の画家としてフランスで活動し、20世紀の美術に大きな影響をもたらしたフィンセント・ファン・ゴッホに安田章大、ゴッホのライバルであり一時期は共に創作活動をしていたポール・ゴーギャンに池内博之、画商としてゴッホを献身的に支える弟のテオに大鶴佐助、ゴッホとゴーギャンの謎に迫るオークショニスト・冴に北乃きい、共に謎を解き明かす社長・ギローに相島一之、同僚・JPに細田善彦、医師・レイほかに金子岳憲、謎の少女クロエとゴーギャンの妻ヴァエホの二役に東野絢香

『リボルバー~誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?~』 撮影:宮川舞子

『リボルバー~誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?~』 撮影:宮川舞子

『リボルバー~誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?~』 撮影:宮川舞子

『リボルバー~誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?~』 撮影:宮川舞子

『リボルバー~誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?~』 撮影:宮川舞子

『リボルバー~誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?~』 撮影:宮川舞子

『リボルバー~誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?~』 撮影:宮川舞子

『リボルバー~誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?~』 撮影:宮川舞子

今でこそオークションに登場すれば100億円を超える高値で取引され、誰もが知る有名な画家ゴッホだが、生前はたった1枚しか絵が売れなかったともいわれている。誰が、何が【ゴッホ】=アートの<価値>を決めるのか? 今回の舞台では、かつて現実の世界で生きていた生身の人間・ゴッホを描くことで、価値のあるなしにかかわらず、画家が作品に込めた思いは普遍的なのだというテーマをあぶりだす。

奇しくもゴッホの享年と同じく今年37歳となる安田が、孤高のアーティスト・ゴッホの謎に満ちた生涯を、等身大の人物としてどう演じるのか、期待が高まる。

原田マハ コメント

文字の世界で生まれた登場人物たちが、舞台上で立ち上がり、動き出す。まるで夢を見ているよう。ゴッホとゴーギャンの間に何が起こったのか、歴史の目撃者になる気分です。ゴッホの圧倒的な魂の叫び、ゴーギャンのゴッホに対する嫉妬と賛美、テオと冴のゴッホの絵を巡るデュエット、ギローのオークションさばき、JPのオタク炸裂の長セリフ、医師レイと警官が放つ真逆のゴッホ評、ヴァエホの切ない涙。いずれのシーンもそれぞれに圧巻です。

稽古場を見学した際に、ゴッホとゴーギャンが反発し合いながらも最終的には心を通わせ、パラレルに進む現代のゴッホ研究者・冴と仲間たちが次第に彼らに心を寄り添わせていく。微妙な心情の変化が演技によって醸し出されるのには引きつけられました。演劇ならではの臨場感と、稽古を重ねていくほどに進化する様子には心が躍りました。ゴッホとゴーギャンとともに濃厚な時間を共有し、彼らの情熱を受け止めて下されば嬉しく思います。

行定 勲 コメント

稽古期間は、ゴッホとゴーギャンを歴史に残る偉人として描くのではなく、俳優たちと共に彼らの心情を探りながら意見を交わし、ひとりの人間として純粋に芸術に向き合う姿を追い求める貴重な時間でした。この作品は、芸術家や表現者なら誰しもが共感するような苦悩が描かれています。そして、人間は何をみて価値を決めるのか、その尊さや愚かさを感じて頂けたら嬉しいです。

この状況下で大変なときに、足を運んでくださる観客の皆様に感謝します。この一年は、芸術は本当に必要なのか?何のためにあるのか?と真剣に、考えてきました。奇しくもこの作品が、今上演されることに大きな意味を感じます。芸術の価値はどうやってつけられるのか、観たあとに考えてみて欲しいです。出来れば画集を開いて劇中に登場するゴッホやゴーギャンの残した絵画を改めて観て欲しいです。きっと、今までにない感情が湧き起こるはずだと信じています。

安田章大 コメント

作品を通して、これまでの過去にない、みなの創造を越えた人間らしい19世紀の人達が生き還りました。「19世紀と21世紀が織り混ざりいつの間にか観てる自分も引き込まれている」というのが印象的です。

僕自身の役柄的見どころといえば、神格化されていない人間・ゴッホが、現代口語を使って会話している所かもしれませんね。作品全体の魅力は19世紀の人々、21世紀の人々を演じる役者8人が絶妙に絡み合う事で物語が加速していき、気がつけば知らない時空に、誰もが当事者としてタイムトリップしていくと思います。皆さんはどの真実を信じますか? あなたが"視て、聴いて、感じた確かなモノ"を"人生の糧の種を"を手に入れるチャンスかもしれません。リボルバーに翻弄され過ぎませんように。

池内博之 コメント

日々の稽古で色々な発見があり、常に進化しているのではないかと思っています。

お恥ずかしい話、ゴッホやゴーギャン、ひまわりの絵や名前は知っていましたが、詳しくは知らなかったので、原田マハさんの小説は非常に面白く、勉強になりました。稽古期間中に皆さんで、美術館へ「ひまわり」を見に行ったのですが、まさかこんな近い所にあるなんて!と、びっくりしました。確かに、当時の他の作品と全く違う、なんとも言えない強さと怖さ、そしてキャンバスから今にも飛び出しているかのような不思議さを感じました。

私が演じるゴーギャンはもう完全にゴッホとは真逆のタイプですよね。僕が好きなのは2人の共同生活の場面。たった2ヶ月だけど、これが歴史に残る程にまでなった期間です。もう凄すぎます。最終的にはバラバラになってしまうタイプの違う2人がここで色々と刺激し合うわけです。確かに、2人の作品を見るとそれがよく分かるし、そんなドラマがあったのかと知りながら実物を見たらたまりませんね。

是非とも公演を観た後、美術館へ足を運んで、本物のゴッホ、ゴーギャンの作品に触れてみてください。あの絵の前に立つとほんと引き込まれていきそうです。アートになじみがない方にも、よくご存知な方にも楽しめる作品になっていると思います。是非楽しんでいってもらえると嬉しいです。

大鶴佐助 コメント

まずは無事幕が開けられる事に感謝の気持ちでいっぱいです

稽古場では、安田さん池内さんと毎日沢山ディスカッションし、21世紀メンバーの皆さんとも意見交換をし、マハさんの地図を頼りに行定さんの舵取りを信じ、みんなで初日に漕ぎ着けたと思います。でもここからが本当の船出で、公演ごとに皆さんと一緒にどんな旅ができるのか楽しみです。世界で初めてゴッホの作品を目撃し、魅了され、愛し、苦悩したテオの兄への愛憎。ゴーギャンに「星月夜」を情念の炎を燃やし冴と共に語りかけるシーン、ゴッホの生き様、ゴーギャンの後悔、ギローJPの心の変化、絵では無くリボルバーを通して21世紀の人達が彼等と繋がっていくのがとても儚くも美しく感じました。たった1つのリボルバーが時空を超え人々を翻弄する。皆さんもその翻弄される人の1人にする事ができれば嬉しいです。劇場でお会いしましょう。

北乃きい コメント

この状況下でのお稽古だからこそ絆や結束力がより深まったと思います。美術館でキャストの皆様とゴッホのひまわりを鑑賞したり、ゴーギャンの作品を観に行った時に、マハさんに解説をして頂いたのですが、そのお姿を観察して冴の役作りとして、ゴッホとゴーギャンに対する情熱や純度を上げていく上でとても良い経験になりました。

そして、繊細で迫力があり、いつまでも心に残り続ける作品を作られる行定さんの演出によって、毎日少しずつ冴ができあがっていくのがとても嬉しいですし、そこにしがみついていくのに必死ですが、そんな時間が幸せです。作品だけではなく、登場人物一人一人のキャラクターも心に残ると思います。彼ら全員が夢に向かって生きています。そうやって、人が何かを追い求めて一生懸命生きている姿は、観ている人に何かを伝える力になると思います。彼らの姿、そしてゴッホの生き様を観て頂きたいです。

キャスト、スタッフ全員、全身全霊で取り組み、作り上げたこの作品を皆様に届けられる事をとても嬉しく思います。お客様の心にどう届くのか。それがとても楽しみです。

細田善彦 コメント

行定さんに「フランス人の役なのに、全然フランス人にみえない」と言われたのがスタートでした。そこから、自分なりのフランス人研究が始まりました。フランス映画を見たり、フランス人と話したり、フランスパンを食べたり、、、行定さんは演出の際に「実際にこういう人いるじゃない?」と、エピソードを交えて話してくださります。それが面白いし、的確だし、他の方へのコメントも耳をそば立てて聞いて、僕にとってはとても幸せな時間でした。

ギロー役の相島さんが舞台のセリフの掛け合いをサッカーのパス回しに例えて話してくださったのが、すごく印象的で。21世紀パートの多くはリボルバーの前で腕を組んでリボルバーについて考える体勢から始まるのですが、その瞬間、僕の心の中でキックオフのホイッスルが鳴っています。生の舞台で毎回、今日はどんなパス回しが展開されるのかワクワクしています。

この作品の一番の魅力はゴッホとゴーギャンという〝無名”の画家のほとばしる情熱だと思います。現代を生きる我々には馴染みのない、評価される前の二人。37歳という若さで亡くなったゴッホの生き様は全ての方に衝撃を与えることでしょう。

ある種、お客様を代表して北乃さんと相島さんと僕はステージ上にいます。みなさんと一緒にゴッホとゴーギャンの世界を感じる旅を楽しみたいと思っています。よろしくお願いします。

金子岳憲 コメント

まだ何かないかなぁ、と探し物をしているような、青い果実のような状態で本番に入って、更に熟していくようなとても良い状態だと思います。本番がはじまって、さらにどう熟していくのか楽しみです。

今回の舞台は様々な人物の人生がクロスするのが魅力の一つだと思います。僕が演じる複数の役の人物も舞台上でゴッホたちとクロスしますが、その前後の人生の時間を夢想しました。彼らの映画のような人生の時間を。「レナードの朝」、「ゴスフォード・パーク」、「二十日鼠と人間」、「銀河鉄道999」、「北の零年」、「ギャルソン」等のいろいろな映画のシーンをごちゃ混ぜに夢想した彼らの人生の時間を全部盛り込んでやったら、上演時間が12時間を超えてしまったので、皆さんに助けてもらってなんとか2時間ちょっとにまとまりました。心強い皆さんがいてホッとしています。そんな素敵なチームワークに思い入れがあります。

ゴッホやゴーギャンの絵画を生でご覧になったことがない方は、先に生でご覧になってから観劇することをお勧めします。想像が広がって、より楽しめると思います。

東野絢香 コメント

私自身こんなに大きな劇場に立たせて頂く事は初めてで、濃密な約1ヶ月間の稽古は、毎日が勉強であり、戦いであり、何度も心臓が縮こまりそうになりました。猛者たちが熱量をぶつけ合っているのを目の前で体感し、そこに飛び込み何が出来るのかを常に考える稽古でした。自分の芝居で迷いが生じた際、行定さんに観て頂いたり、出演者の皆さんがアドバイスをくださったり。何往復したか分からないほど失敗を繰り返して、自分が今まで経験してきた芝居の枠組みを全て破壊したような気持ちです。"初舞台"の時のように緊張しておりますが、思う存分、素敵な作品をお届けしたいです。

私はヴァエホとクロエの2役を中心に出演させて頂きます。2人とも10代の少女ですが、時代や境遇によって全く違う人生を歩んでいます。湿度の高いシーンもあったり、カラッとしているシーンもあったり、とても生命力の強い作品です。ひとつのリボルバーをめぐり、登場人物が巻き込まれて変化していく様子や、芸術家達の魂のやりとりを肌で感じて頂きたいです。

舞台は観てくださる方と共に作られる空間で、生き物のように毎回変化するものだと思っております。たくさんの方に観て頂けるように、そして何かを感じたり受け取ったりして頂けるように、大千穐楽まで走り抜けていきます。登場人物と共に、"リボルバー"の魔力に、是非巻き込まれてください!

相島一之 コメント

映像で共演した方もいらっしゃいますが全員舞台初共演。そして最年長。とても刺激的で、40年芝居をやってきた者はこのメンバーの中でどう立ったらいいのだろうか?そんなことを探していた稽古でした。

マハさんの脚本は手強くて、大事なエッセンスをズバッと切り取ってボン!と僕らの前に投げられる。僕たちはセリフの奥にある大切なものをきちんと拾ってお客さまに届けたいと思います。

そして、行定さんの演出は鋭く、うかうかしてると笑顔で斬られる。自分は映像の人間だからとおっしゃりながらどれだけ演劇が好きなんだ!とツッコミを入れたくなってしまいます。粘り強く『リボルバー』の世界を探っていかれる稽古場はとても面白かったです。

この状況下なので稽古期間中もメンバーと飲みにも行けませんでした(笑)。その代わり稽古場でいろんな話をしました。犬を飼ってる人が多く犬の話題で盛り上がり、畑をやってる話とか、昨日は何を食べて今日は何を食べるんだとか、たわいのない話ですがそんな会話から一座になっていくんだと思います。とても素敵なメンバーでこれからのひと月半がとても楽しみです。

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2021年7月8日(木)~7月11日(日)銀座博品館劇場にて、舞台『ゼロの無限音階』が上演中だ。

イギリス・ロンドンにある完全会員制コミュニティ。精神疾患やアルコール依存性など様々な「見えない病気」を持つ人たちが集まり、語り合いながら治療を行う。そこで仕組まれた愛憎と裏切りの残酷な物語が繰り広げられる。

カンパニー一丸となって稽古を重ねていた6月下旬、今回主役である失感情症を患う早乙女零音役の百名ヒロキと、覚せい剤中毒者・ルイを演じる古谷大和が公演について熱く語った。コロナ禍という理由だけではなく役者同士のコミュニケーションをとることを控えている本当の理由ほか、役者として意識の高さを感じる言葉をたくさん聞くことが出来た。

ーーまずお名前と役名をお願いします。ご自身の役についても簡単に説明してください。

百名ヒロキ(ひゃくな ひろき):ロンドン在住の日本人・早乙女零音(さおとめ れおん)役の百名ヒロキです。零音は幼少期からの色々なトラウマの積み重ねにより失感情症(アレキシサイミア)を発症しています。感情の表現が出来なくて、自分の感情がわからないんですが、エマと出会ったことで色々変わっていきます。

古谷大和(ふるや やまと):ルイ役の古谷大和です。ルイは覚せい剤中毒者で薬物のスペシャリストです。

ーー今回、個性の強い内容の舞台ですがオファーを受けた時どのように感じましたか?

古谷:びっくりしませんでした?最初。

百名:ちょっとびっくりしましたよね! 舞台でこれをやるのかって。舞台でどうなるのか楽しみだなって純粋に思いましたね。

古谷:原作も知らなかったですし、脚本を初めて見た時、聞いたことのない病名がたくさん出て来て…こういう世界観があるんだって驚きましたね。今はこういう情勢(※コロナ禍)なのでお客さんを笑わせる・元気にするような作品に出ることが多くて、それはそれで楽しいんですが、久しぶりにこういうシリアスで人間の重たい世界を描く作品に参加出来ることに本当にワクワクしました。

百名:たしかに。このご時世ではちょっとやりにくい内容ではありますよね。

古谷:逆に「こういう作品もやっていいんだ。」と思いましたね。だから余計楽しみです。

ーー脚本をもらい、最初に読んでみた時の感想は?

百名:僕は自分の役をまず見て「殺すなぁ~!」って思いましたね(笑)めちゃくちゃいっぱい殺すんですよ。

古谷:(笑)たしかに!

百名:全員死んじゃった?っていうくらい、たくさん殺すんです。

古谷:しかも最初は読んでいてもわからないんですよね。

百名:そうそう。普通に読み進んでいったら…

古谷:いつの間にか(笑)

百名:「あれ??めちゃくちゃアクションシーンがある」って(笑) そうしたら「あれ??殺してる」って(笑)普通のストレートプレイだと思ってたのに。

古谷:可哀想な世界というと語弊があるかもですが、どこか1つ違ったらもしかしたらこうはならなかったのかなって。ボタンを1個かけ違えてずれたことから何個もかけ違えになってしまって、さらに大きくずれていっているように感じていくストーリーだと思って。なので僕たちはそれを繊細に描かなくてはいけないなって読みながら思いました。

ーー役どころはご自身にはない個性・性格・性質の人物だと思いますが、演じるにあたって参考にしたものや情報収集したものなどありますか?

百名:僕は解説本とか小説で失感情症(アレキシサイミア)の話がいくつかあったのでそれを読んだんですが、でもそれを見ると普通の人なんですよ。普通だけれど自分の感情がわからない…みたいな。何冊か読んでみたんですが、読みながら今回の作品はそれプラス、サイコサスペンスが入ってるんで、また新たな作品なんだなぁって思いましたね。古谷さんは何から情報収集しましたか?

古谷:ルイが薬物依存性ということでプロデューサーさんから『CLIMAX(クライマックス)』(※2018年 仏白合作のミュージカルホラー)っていう映画とかいくつかオススメ作品を教えてもらいました。実際には薬物依存性のかたの挙動を見たことがないので、今 僕が表現するには限界があるんです。なのでルイの表現として出来ることが増えるように、映画をこれから観て参考にしようと思っています。イメージをもっと膨らませるために映画とか参考になるものは出来るだけ目を通しておきたいなって思います。今は自分の想像の中で出来ることを稽古場でやっています。それでも本番に乗れるような手応えを演出のヨリコジュンさんからは得てはいますが、さらに良くなるように もっと可能性を広げられるように他の資料からも情報を得て表現したいと思います。もしかしたらそれらの資料を見て「こういう理屈かな?」、「こういう過程を経てのこういう挙動かな?」ということが理解出来たら、そこに僕の考えも加えてまた新しい挙動が出来上がるかもしれないし、役者として新しいものを創りだす楽しい作業の1つだと思います。楽しみですね。

古谷大和

古谷大和

ーー今回さまざまな病気や個性を持つ人たちが登場します。 その中に解離性障害(多重人格)も登場します。 役者さんは 自分という人間以外、色々な人になることが出来る他にはないお仕事ですが、いつも台本をもらってその役になりきるまではどのぐらいの時間がかかりますか? また、その役になりきるため何かすることはありますか?

百名:僕は稽古を積み重ねていくうちに毎日違っていると言うか、「昨日より今日はもっと役に近づきたい、近づかないと」という焦りもありますし、稽古をやる度に自分の中でイメージが変わったりもするので、最初の頃と本番当日にやるのではだいぶ変わっていると思います。なのでとにかく稽古をしたい、稽古をしなくちゃって思っています。

古谷:百名さんは特に今回ずっと出ずっぱりですし分量が多いから、相手のお芝居が変わってくるとまた変わっていくだろうなっていうのは見ていて感じますね。今の話を聞いていて相手を大切にするかたなんだなって、改めて感じましたね。

百名:そんな風に感じてもらえてありがたいですね。

古谷:僕は…役になりきるってなると、今まで本当になりきれていたのかどうかもわからないですね。自分の中でその役に寄り添って稽古をしても、やろうと思ったらあと5年でも6年でも寄り添わなくちゃだめなんじゃないかと思うくらい先が見えないことが結構あるんです。でも本番には乗せなくてはいけないから、本番を迎える迄に演出家さんや共演者のかたたちとディスカッションを重ねて、ここでこう見せようって決めていくんです。目処を立てるというか。でも目処すら立たなければ、ずっと求めることが出来る作業ですね。今までなりきれたのかどうかわからないですが、役になりきれるようにするため、とにかく何度でも台本を読みます。 僕、昔出会った演出家さんの言葉ですごく印象に残っているものがあるんです。「悩んだりわからなくなった時は、常に台本に答えがある。それは書かれているわけではなく、読んでいてその時に考えたことや感じたことが答えだ。」って言われたんですが、それをいつも心がけるようにしています。稽古場でなるべく台本を開かないようにする役者さんは素敵だし、僕自身そうする時もあるんですが、稽古期間が短かったり、今回のように演者さん全員と初めましての時はなるべく台本を何度も何度も見て、自分が思ったこと考えたことを大切にして本番に挑みたいと思っています。作品への向かいかたって本当に人それぞれですよね。百人いたら百通りだなって思うんですよね。

百名:最初からずっと変わらない人もそれはそれで凄いし。

百名ヒロキ

百名ヒロキ

ーー今回 古谷さん演じるルイは 薬物を使ってまで愛するエマを自分に振り向かせようとするくらい自分の愛を貫こうとします。 お二人は好きになった相手がなかなか自分に振り向いてくれなかったら、積極的に色々な方法でチャレンジしますか? それとも消極的になり、諦めようとするタイプですか?

百名:わぁ、どうなんだろう?(笑)

古谷:僕は、すぐ引きます!(笑)すぐ諦めます…って言うか好きじゃなくなっちゃうかも。

百名:見込みがないって思ったら?(笑)

古谷:はいっ。僕は基本的に好きになる人は多少なりとも自分に好意を寄せてくれる人じゃないと好きにならないですし、逆に好きだって伝えられちゃうとちょっと弱いですね(笑)

百名:あ~、気になっちゃう?(笑)

古谷:好きになりかけちゃう(笑)自分のことを好きって言ってくれる人を気にしちゃうタイプ。

百名:ああ、なんとなくそういう感じ、僕もわかる気がします(笑)

古谷:いくら好きでも、相手が僕に興味無いんだろうなって感じちゃうと僕も引いちゃうし。

百名:僕もそっちタイプですね。無理強いはしたくないですし、好きだったら尚更。

古谷:これってどうなんですかね?こういうのって本当に僕、恋に落ちてるんでしょうかねぇ?(笑)

百名:(笑) たしかにそうかも(笑)

古谷:そこで引いちゃうくらいだったら…ねぇ?(笑) 薄いのかなぁ?僕らって(笑)

百名:薄いのかなぁ?(笑)でも相手のことを思ってるっていう捉え方も出来ますよね?

古谷:あ~!たしかにたしかに!!素晴らしい!その通りです。相手のことを思っているってことだよね。あははは

百名:いい意味で(笑)

ーー振り向かせてやろうとは思わないですか? 脈あるなって思わないと行かないですか?

古谷:やっぱり多少惹かれあっている時が素敵かなって思うんですよね。どっちかだけが追っている状態だと…。

百名:なんとなくわかりますもんね。

古谷:自分が全く興味を持てない人にずっと追いかけられていても嫌と言うか…申し訳ないと言うか。

百名:わかります。相手の立場になるとね。

古谷:そうそう。相手のことを考えると「僕は本当に脈がないから違う人を好きになって下さい」って思っちゃう。だから自分が相手のことを好きでも相手にその気が無いならこの恋は諦めようって思うのかもしれないなぁ。百名さんは好きじゃない相手に追いかけられたらどうします?

百名:でも自分が本当に無理だったら、その人のためにも無理って言ってあげないとって思いますね。

古谷:好きでもないのに相手をそのまま泳がしたままにしておくのも、ひどいですよね。

百名:出来ないですね、そういうことは。

古谷:もしかしたらそのうちその人を好きになっちゃうってこともあるかもしれないし、もちろんすぐに「やめて」とは言わないけれど、ちょっと様子を見て自分の心に聞いてみて、「やっぱりこの人を好きにはならないな」ってなったら「僕なんかを追う時間よりも、その時間でもっと素敵な人を見つけて」って思いますね。

ーー百名さん演じるレオンのセリフに「大切なモノを見つけることができました」というのがありますが、おふたりにとって大切な人、もの、場所を教えてください。

百名:僕は家族とか地元の沖縄とか。

古谷:沖縄出身なんですか?

百名:ええ、でも今コロナの影響でなかなか帰れないんですけれど、だからこそ大切にしたいなって思います。

古谷:結構長いこと沖縄にいらしたんですか?

百名:いや、全然こっちに来てからのほうが長いんですが、親戚が沖縄に全員いるんです。だからこそ好きですね、沖縄。

古谷:沖縄のどの辺なんですか?

百名:沖縄の下のほうの南城市っていうところなんです。

古谷:その辺りは沖縄の訛りとかは強いんですか?

百名:おじいちゃんおばあちゃんとかは訛りが強いんで、みんなで喋ると僕もちょっと出たりしますね。

古谷:沖縄に戻ると出るんだね。

百名:そうですね。みんなが話してるからうつっちゃって、出ちゃいますね(笑)

古谷:言葉に訛りもないし沖縄の人だなんて全然気付かなかったです。でも言われてみたら顔立ちも凛々しいし、納得しますね。 沖縄の人って穏やかでゆっくりなイメージがありますが、僕、まだ何回かしか百名さんにお目にかかったことはないんですが、穏やかな雰囲気はずっと感じていました。 今はコロナの影響でなかなか帰れないですねぇ。帰りたいでしょう?

百名:そうなんです。帰ってくるなとは言われないんですが、おじいちゃんおばあちゃんもいるので万が一伝染ったら大変なんで、もう1年半会えていないですね。

古谷:会いたがっているでしょうねぇ…。

百名:そうですね。電話とかはたまにしてますが…。会いたいですね。

古谷:僕は…。大切なものって生きていると失ったりまた見つかったりするじゃないですか?でも、今現時点で僕がこれは大切だと思っているものが1つあって…「嫌いなこととか嫌いなものを大切にしよう」って思っているんです。この情勢になってウィルスが蔓延する世界になって、みんな色々考えることがあったじゃないですか。その中で僕が考えた1つに、当たり前だったことと当たり前じゃなかったことがあったってこと、でもそれこそ当たり前すぎて考えたことが無かったんですね。好きなこととか大事なものほどそうだと感じることが出来るためには、嫌いなものごとがあったからだなって思ったんです。今回の劇中でも「白は黒があるから白なんだよ」っていうセリフが出てきますが、対角にあるものが存在しているからこそ、それはより際立ったり存在しうる。もし無かったら存在しえないのかもしれない程大きい存在だと思うので、嫌いな物事を大切に思う気持ちを大事にしたほうが、今後好きなものに出会ったり直面したりした時により好きな気持ちを強く感じることが出来るんじゃないかなぁって今、自分に思い聞かせているところです。今って色々我慢しなくちゃいけないことも多いじゃないですか。

百名:ええ、本当に多いですよね。

古谷:演劇をやっていてもマスクをしていなければならない時があったり、お客さんは声を上げることも出来ないし…。でも、今の状況をすごく嫌だなって感じているこの気持ちを大切にすればきっとこれが解消された時にやっぱり好きって思えるはずなんです。もしそうなら “嫌いだな”“イヤだな”って思う気持ちをその日まで大切にしておきたいなって思うんです。

百名:とてもいい考えですね。それって。本当におっしゃる通りですね。

ーー人からどう思われているか気になって仕方がないという疾患のキャラクターもこの舞台には登場しますが、おふたりは人からどう思われているか気になるタイプですか? それともあまり気にならず、自分は自分だと割り切れるタイプですか?

百名:うわぁ。どうだろう?ん~~…割り切りたい(笑)

古谷:願望!

百名:そう(笑)願望!(笑) なんだかんだ割り切りたいけど、たまには気にしちゃいますね。でも気にしないように努力している感じですね、僕はまだ。

古谷:そんなふうに思っていてもどうしても気にしちゃいますよね。

百名:なんだかんだちょっと気にしちゃうので…(笑)気にする必要はないってわかっているんですけれど。なので今頑張って気にしないようにしている最中です(笑)

古谷:あはは。まぁきっと役柄のことも今回の作風も相まってなのかもしれないですけれどね。僕もそうかなぁ。う~ん、半々ですかね、やっぱり。今回面白いなって僕個人で思っていることは、役者さん全員今回初顔合わせで皆さんどういうかたなのか人間性もわからない段階でお互い芝居と芝居を板の上に乗せているんですよ。それってとても面白くて、この人はこういう人だってわかっている状態で芝居を観るのとでは全く感じかたが違うんですね。その人についての情報・要素がないから、そのキャラクターにしか見えないんです。それがすごく面白いから僕もそうでいたいんです、共演者のかたに対して。 古谷大和っていう人間がどういう人間か全くわからない状態で“ルイのお芝居”を相手に渡してあげたいんです。きっとそれで感じるものがそのかたにもあるだろうし、僕もあるから、今この現場においてはあまり周りのことは気にしていない…ようで、そうする為にあまり喋らないようにしておこうって気にしているところもあるから… (笑)半分半分ってことなんです。稽古が進んで本番に乗る形まで出来上がったら、そこからはもういくらでも僕・古谷大和はこういう人間なんですというのを出すのもいいと思うんです。形が出来上がれば僕という人を見せてもいいと思うんですが、それまでは今、こういう状況(※全員が初共演)だからこそ出来ることを活かして僕はやりたいなって思っています。

百名:最初大和さんが稽古場に入って来て、何も知らない状態で見た時、「あ!ルイだ!」って思いましたよ。

古谷:わ、それは嬉しい!めちゃくちゃ嬉しいですよ。

百名:「これがルイだ」って思って。そのシーンを見ただけでなんかすごくワクワクしましたね。今のお話を伺って、まさにそれなんだなって思いましたね。

古谷:僕も百名さんを見て、同じことを感じましたよ。 アクションが多いのに、すごく身体がきくし。役柄、表現するのが難しそうだなって思っていましたけれど、ちゃんとしっかり想像を超える表現の仕方をされていて。

百名:いやぁ、ありがとうございます。

百名ヒロキ

百名ヒロキ

ーーおふたりは物語後半で 絡む部分がありますね。 格闘するようですが、どのような練習をしていますか?

古谷:まだそんなに多くの稽古は出来ていないのですが、百名さん、すごく上手なんで任せてしまうことが出来ます。僕が間違えずしっかりここでこうしてっていうのをやっていれば、百名さんがうまくやってくれるだろうなって信頼のもと稽古をさせてもらっています。

百名:あんまり僕たち多くは闘わないですよね。ペネロペと闘う感じで。

古谷:最後、一瞬だけ とどめをさされるんですが、この闘いはすごく短いです。その一瞬だけなのに、百名さんっていう役者さんはこういうところに気を使う、優しさがあるかたなんだなって感じて、僕はすごく楽しかったですね。なので稽古はどんな風にやっているのかというよりは、役者と役者の間にもそういうことがありますよということを知っていただけたら嬉しいです。 う~ん、具体的に言うと、くるっと一瞬で廻って位置を入れ替わらなくてはいけない“手”があるんですが、百名さんとても気を使って下さって、僕が結構その場所の割合を大きく占めていても少ないところで動いて下さったり、すごい優しく表現していくんだなって感じたり。

百名:いやいや。お互いケガはしたくないですからね。 そういう僕を、古谷さんがちゃんと気がついて下さったことはすごく嬉しいし、でもちょっと照れくさくもありますね。

(左から)百名ヒロキ、古谷大和

(左から)百名ヒロキ、古谷大和

ーー古谷さんは今までの活動でも多くの殺陣をやっていらっしゃいますが、百名さんは殺陣の経験はどのくらいありますか?

百名:僕は舞台が決まると、その時その時、練習する感じですね。

古谷:今回の殺陣は今までの舞台の中でどのくらいの物量ですか?

百名:3番目くらいの多さですね。もっと多い作品にも出たのですが、今回は独特ですよね。暗殺術っていうわけではないですが、截拳道(ジークンドー)っていう独特な筋肉の使いかたをするので難しくて。なのでヘンな筋肉がちょっと痛かったりしています。

ーー今回のセリフで好きなものはありますか? その理由も聞かせてください。

百名:さっき大和さんが言っていた「白は、黒があるから、白になれるんだよ」ってある種の心理じゃないかなぁって思っています。悲しいがあるから嬉しいがわかるし、シンプルでよく言われてきた言葉だとは思うのですが、改めて考えると深いんだなぁって思いますね。光が強ければ影も強くなる…みたいな。零音は抑圧された中で生きて来たんですね。心の闇が深い分、反する面も大きいのではないかなと想像を膨らませられる。とても好きなセリフですね。

古谷:なんかクゥンと来ますよね、その言葉。たとえ演劇だとしても心に刺さるというか。 僕はエマのセリフで「君だけは信じられると思ったのに」っていうのが好きですね。これってすごくワガママで自分勝手な考えの言葉だと思うんですよ。でも誰もが自然な摂理で生きていれば感じる生まれる感情で、人のことを信用する時に書面も無いし物として書くわけではないのに目に見えなかったり触れないものを人は求めて信じて、でも裏切られると勝手に傷つく。この物語のある種 大きな部分をこの一言のセリフで描いているなって思って。出て来るキャラクターみんな、見えないものと闘っていたり払拭したり寄り添ったり…。「君だけは信じられると思ったのに」っていうエマが他のキャラクターの心も表現しているようで、僕はすごく胸に刺さったセリフですね。世界を広げてみれば、生きていれば自分もそういうことってあるなって。勝手に信じて勝手に裏切られて…。そういうことを繰り返して人は薄い部分から厚くなっていくのかなって。色んなことを考えさせられるセリフで気に入っています。物語の流れ的には、そんな感じでエマが言うわけではないし、ご覧になるかたもそんな風にはこのセリフを捉えないとは思うのですが、一役者としてこのセリフに色んな思いを馳せています。

ーー今回ご自身の役になりきるため、お稽古が始まってから なにかこだわっていることはありますか?例えば百名さんだったらあまり笑わないようにしている…とか。

古谷:百名さんは普段は結構笑う人です?

百名:結構笑うし、ふざけるのが好きですね。そうやって楽しくしているのが好きです。なのであまり笑わない人が気になるようになりましたね。「なんで笑わないんだろう?」、「なんで無表情でいられるんだろう?」って。

古谷:普段笑おうとしているのではなく、笑っているのが好き?

百名:笑っているほうが楽なんでずっとそうして過ごして来たのですが、今回の役をやってから、映像とか見て、なぜ無表情だけでこの芝居が成り立つんだろうとか気になり始めましたね。自分には無いものが零音にはある…みたいな。無表情とかに敏感になりましたね。

古谷:僕も楽しいほうが好きです。お仕事する時、笑っていられるなら笑っていたほうが楽だし、楽しいですよね。笑っていてはいけないお仕事もある中、僕たちのような世界は笑うことも出来る。笑っていていいのなら笑ってお仕事をしたいなって思いますね。今回の話に関してはさっきもお話ししましたが共演者の皆さんにあまりわからない状態で挑みたかったので、あえてあまり会話をしないようにしています。もちろんこのご時世柄、たとえマスクをしていてもあまり会話をしないほうがお互いにとって心配も無くていいというのもありますし。出てくるキャラクターみんな知らない人がコミュニティに集まっているというのもあるので、会話をしないほうがお互いこの話の世界に没入出来るのならそうしたほうがいいのかなって考えています。そうやって世界を作り上げて、本番に臨む直前で仲良くなるほうがいいかなぁって。もちろん作品にもよるし、最初からたくさん話しかけて仲良くなったほうがいいい時もありますが、今回はちょっとそういうことを意識しています。

古谷大和

古谷大和

ーー公演初日のジンクスなどはありますか?

古谷:僕はどの作品でも初日の本番前、必ず袖でやることがあります。ちょっとお話するのが恥ずかしいんですが…(照)僕のおじいちゃんは父方・母方共に亡くなっているんですが二人のことが大好きで。僕はハーフでスペイン人のおじいちゃんと日本人のおじいちゃんがいたんですが、その二人に祈るというか話しかけて本番に立つようにしています。おじいちゃんたちはきっと僕が役者をやってるって知ったら仰天だと思うんです(笑) 舞台に立ったりプロマイドとか写真集とか出したり女性のかたにキャーキャー言ってもらってるなんて思ってもいなかったと思うので(笑) なので「行ってくるから驚かないでね。今日も行ってきます。」って感じで話をして心を落ち着かせて初日に臨みます。

百名:沖縄ではご先祖さまを拝むことを「うーとーとー」って言うんですが、僕もそれを大切にしていますね。要所要所でそうしています。でもそれが初日のジンクスというわけではないですね。

古谷:初日のジンクスって無い役者さんも多いですよね。

百名:そうですね、その時々のマイブームをやってリラックスしたり集中したりする感じです。“毎日湯船につかる”とか“ステーキを食べる”とか“喉のためにクーラーを一日つけっぱなしにしない”とか(笑)

ーー今回、人と接するのが苦手なキャラクターが集まるコミュニティが舞台ですが、おふたりが仕事現場で他のかたとコミュニケーションをとるとき気をつけていることはどんなことですか?

古谷:今はコロナとかがあるのでなかなかコミュニケーションをとりたくてもとりにくい部分はあるのですが…。僕、見た目の雰囲気からなのかなぜか怖いと思われるみたいなんです(笑)ベラベラ明るくしゃべるようなタイプでもないですし…。僕は人のお芝居を観るのが大好きなんですが、好き過ぎてかなり真剣な顔で見ちゃってるんでしょうね。よく「怒ってるんですか」?って思われるんですよ。

百名:今はマスクもしてるから余計ですよね。古谷さんメヂカラも強いし。

古谷:そうなんです! でもお芝居を観るのもやるのも好きだからついつい「ああ、この台本からそういう捉え方をするのか。」とか考えながら見入ってしまって(笑) 見ながらふっと「あ、また僕怒ってるって勘違いされちゃうんじゃない?」って思い出して(笑)気をつけている時があります(笑) あんまり凝視しないで、台本を見ている風に誤魔化しながら(笑)見ていたり。怒ってるって思われないように話せるチャンスがあったらなるべくボケて(笑)本当は怖くないよっていうのをわかってもらうようにしてみたり(笑)。「怒ったことなんてあまりないんですよ」ってことを証明するように結構気を使っているんですよ(笑)

百名:僕は稽古をやっていると反対側に演出家さんや出番を待っている役者さんがいるんですが、僕の演技を見てくれないと“しゅ~ん…”ってなっちゃいます。「興味ないのかな?演技がダメなのかなぁ?」って思って。なので僕は他の役者さんが稽古しているのをなるべく見るようにしています。でも見過ぎもよくないかなとも思うのでそのバランスを考えながら見るようにしています。今の稽古場では教室のように自分の座席が決まっているんですが、僕は一番前の席でシーンによっては役者さんがめちゃくちゃ近くまで来ることがあって、時々ちょっと気まずいです(笑)オリビアがムチで叩かれるシーンとか、すごく近くて(笑) これはあまり見ちゃいけないなって思ってちょっと目をそらしてみたり(笑) でもみんなの芝居を見たいし(笑)

ーー役者として 常に心がけていることは?

古谷:達成は出来ていなくてまだ目指している段階なんですが、古谷大和という人間性をお客さんに伝えないっていうことですね。 古谷大和という人間がどういう人間かっていう知識が根底にあるよりも、何もわからない真っ白な状態でお芝居を見てもらったほうがスッと話やキャラクターが観るかたの心に入ると思っています。なので観るかたに僕がどういう人間かわからない状態でやりたいって思っています。でも観客の中にはずっと応援してくださっている僕のことをよくご存知なかたも沢山いるし、SNSを発信したり、こういうインタビューでもどういう人間か知っていただく機会もあります。 これはもちろんいいことだし必要なこと、大事なことなんです。でもその反面、僕への知識が皆無の状態で演劇をしたいなとも思っています。先入観がなくその役が僕自身のような形で見て欲しいんです。

百名:僕も大和さんの考え方に被るかもしれませんが、いい意味で期待を裏切りたいって常に思っています。お客さんが予想して観に来てくれたことと予想通りにはなりたくないなっていうのがありますね。百名くんならこうやるだろうなとかの予想をいい意味で裏切りたい、観るかたたちにサプライズをあげたい。それがエンタメの大事なことの1つじゃないかなって思っています。性格が天邪鬼なのかもしれないですが、そうしたい願望は常にありますね。 皆さんを裏切れるよう頑張ります(笑)

ーー最後にこの舞台のおすすめポイントを聞かせてください。

古谷:とにかく百名くんがとてもかっこいいのでそれをまず楽しみにして来てください。 このご時世だからやれる意味・やる意味とかいうことよりも、たとえ世間がどういう状況だとしても、この舞台はきっとどこか胸を打たれる瞬間があると思うんです。色んな人が色んな箇所で胸を打たれる瞬間がある作品だと思っているからこそ、この状況でも観に来ていただけたら嬉しいなって思います。もちろん観たいという気持ちだけでは来場が叶わないかたも多いと思いますが、役者としての勝手な願いでは出来れば沢山のかたたちに直接その目で見ていただければいいなと思っています。頑張っていきますので楽しみにしていて下さい。

百名:大和さん演じるルイがゾクゾクするくらいかっこいいのでそれは絶対に楽しみにしてほしいです。みんなそれぞれ見せ場とかありますし、稽古を重ねていくうちにどんどんもっと進化していくと思うので僕自身もとても楽しみですし、皆さんにも期待していただきたいです。僕も零音がどうなるか、まだ全然自分でもわからないですが、既に撮影した映像演出も加わったら劇場でさらに進化すると思うので、生だからこそ感じられる何かがきっと伝わると思うので、このご時世ではありますが是非劇場に足を運んでいただけたら嬉しく思います。でも、どうしても来場は難しいかたも多いと思います。行かれないけれどどうしても公演が観たいと沢山の声をいただき、千秋楽は配信されることになりました。 是非観ていただけたらと思います。いろんな未公開特別映像もありますのでそれも是非期待してください。

source:New feed

作家・演出家・俳優の岩井秀⼈プロデュースの人気舞台企画『いきなり本読み!』。そのオリジナル版である『WOW!いきなり本読み!』の第4回が、WOWOWにて2021年8月28日(土)よる9時30分より放送される。

『WOW!いきなり本読み!』も、ついにシリーズ最終回を迎えるが、昨年8月に本多劇場にておこなわれた舞台版『いきなり本読み!』に出演した、ユースケ・サンタマリア、松本穂香、橋本さとしが再集結。大盛況で幕を閉じた最強トライアングルを、オリジナル版『WOW!いきなり本読み!』でも実現したいと岩井本人が熱望し、最終回で実現することができた。

観客のいる舞台版とはまた異なる空間で、3人はどんな“本読み”を見せるのか。三人の放つ喜怒哀楽の感情表現がスパークし、物語世界にぐいぐいと引き込んでいく、『WOW!いきなり本読み!』最終回に期待したい。

出演者による振り返りの様子が垣間見られる『WOW!いきなり本読み!後記』も、本編放送後にWOWOWオンデマンド限定で配信される。

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一般社団法人 日本音楽事業者協会、一般社団法人 日本音楽制作者連盟、一般社団法人 コンサートプロモーターズ協会、一般社団法人日本音楽出版社協会の4団体が、新型コロナウイルスの影響で中止が相次ぐライブ活動に関する共同声明を発表した。

先日、8月7~9日、14・15日に茨城・国営ひたち海浜公園で行う予定だった日本最大級の音楽フェス『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021』が、茨城県医師会および県下26の医師会等による要請を受け中止することが報じられた。これに対し「ライブエンタテインメント以外では、国のガイドラインを守っている飲食店が地元の医師会から営業停止要請で休業するというような例は余り聞いたことがありません。参加人数の多さ等、影響の違いはありますが、大切なのはルールを守り、それが行政機関によって認められている営業活動は守られるべきだという事です」とコメント。

続けて「無論、地元の方との協議や調整は必要です。むしろ私たちはそれを積極的に行っていきたいと思います。地元のご理解とご協力は何より大切です。その上で私たちの活動も守っていただきたいと思います。私たちは、あらためて政府の対処方針・自治体のルールを守り、行政機関からの中止要請のない限り、ライブ活動を行う権利を有することを確認したいと思います」と、今後開催する上での姿勢を示している。

また、声明の中で4団体は、2020年の市場規模が前年比8割減という窮状を報告。そのうえで「それほど大きな業界ではありませんが全国60万人を超える方々が仕事に従事しております。音楽を愛し、多くの方に優れたエンタテインメントによって社会に元気と活力を提供すべく働いています。ライブエンタテインメントの未来に向けた新しい在り方を皆さんとともに作ってまいりたいと思います。ご理解のほどよろしくお願いします」と締めくくっている。

音楽4団体共同声明全文

コロナ感染の収束が見えない中、日本中が安全を守りながらの経済活動の形を模索しています。私たち音楽業界も、ライブを中心にコロナ禍における新しい活動形態を探し、確立すべく努力を続けています。しかしライブ活動をする上での制約は多く、コロナ前の活動スケールには遠く及ばない状況が続いています。

その中で私たちは政府の基本的対処方針に基づき、公演開催地各自治体との協議のうえ、感染拡大防止を第一義としてライブの場を広げて来ています。そして政府関係当局や専門家先生方の助言をいただき業界独自のガイドラインも制定し、お客さまの絶大なるご理解ご協力をいただきながら、より安全な形でのライブを行っております。しかしながら政府や各自治体といった行政機関ではないところからライブ中止要請などが出され、その事によってライブを中止せざるを得ない事態が起きています。最近では茨城県で行われる予定だった ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021が、茨城県医師会など27団体からの中止要請により中止を余儀なくされました。春に中止となったARABAKI ROCK FEST.20th×21でも宮城県医師会・仙台市医師会・柴田郡医師会の連名で主催者へ開催10日前に中止要請の手紙が届いていました。

地域の感染拡大予防と医療体制の維持に昼夜ご努力されている医療従事者の皆様には感謝の言葉が尽きることはございません。しかしながら法的な中止権限はないとはいえ、地元の医師会が反対する中での開催は主催者にとって大きな負荷となるのは言うまでもありません。ライブエンタテインメント以外では、国のガイドラインを守っている飲食店が地元の医師会から営業停止要請で休業するというような例は余り聞いたことがありません。参加人数の多さ等、影響の違いはありますが、大切なのはルールを守り、それが行政機関によって認められている営業活動は守られるべきだという事です。無論、地元の方との協議や調整は必要です。むしろ私たちはそれを積極的に行っていきたいと思います。地元のご理解とご協力は何より大切です。その上で私たちの活動も守っていただきたいと思います。

私たちは、あらためて政府の対処方針・自治体のルールを守り、行政機関からの中止要請のない限り、ライブ活動を行う権利を有することを確認したいと思います。このコロナ禍にあって厳しい経営を強いられている業界はたくさんあります。私たちライブエンタテインメント業界は昨年度、売上が80%減となり危機的な状況にあります。それほど大きな業界ではありませんが全国60万人を超える方々が仕事に従事しております。音楽を愛し、多くの方に優れたエンタテインメントによって社会に元気と活力を提供すべく働いています。

ライブエンタテインメントの未来に向けた新しい在り方を皆さんとともに作ってまいりたいと思います。ご理解のほどよろしくお願いします。

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東京事変のニューアルバム『音楽』(読み:ミュージック)より「獣の理」(読み:けもののことわり)をテーマソングに起用したTVアニメ『D_CIDE TRAUMEREI THE ANIMATION』が、本日・7月10日(土)からTOKYO MXほか全国16局・各種配信サイトで放送・配信開始。オープニング映像がYouTube「トロメラチャンネル」にて公開されている。こちらはサンジゲン制作のハイクオリティな3Dアニメーション映像となっている。

また、東京事変は夏の音楽特番2番組に出演決定。フジテレビ系列「2021FNS 歌謡祭 夏」、TBS系列「音楽の日」で「2021FNS 歌謡祭 夏」では最新アルバムより新曲「獣の理」、そして事変ファンの間では特別な名曲「落日」の2曲をテレビ初披露する。

TVアニメ「D_CIDE TRAUMEREI THE ANIMATION」オープニング映像

source:New feed

これまでSPICEにて紹介した、おうち時間のお供になる演劇&クラシックの配信をまとめてお届け! 週に1回更新&「#テレシアター」にて該当期間の情報をいただき次第順次更新していきます。今週は、2021年7月10日(土)~7月16日(金)に観られる配信をまとめました。(SPICE編集部)

※情報の正確性には万全を期しておりますが、変更がある場合もございます。
※また、有料・無料を問わず紹介していますので、価格や会員登録の必要性等の詳細は、公式サイトをご確認のうえご視聴ください。

今週(7月10日(土)~7月16日(金))配信

▼7月10日(土)

●2021年7月10日(土)11:00~7月16日(金)
【不易流行】音楽驛vol.2邦楽実演プログラム~清元~
配信:イープラス「Streaming+」

●2021年7月10日(土)17:00
『マーダーミステリーシアター演技の代償』(出演:浅利陽介、桐山漣、実咲凜音、奥野壮、前山剛久、黒木ひかり/栁俊太郎)
放送:CS放送局「衛星劇場」

●2021年7月10日(土)18:00
けいちゃん Zepp Tour 2021~Freestyle Piano Party「殻落箱」~
配信:イープラス「steaming+」

●2021年7月10日(土)18:00
『中井智彦Concept Live「ウタツムギ-愛がカタチになったなら-」』
詳細:https://ima-ticket.com/event/283

●2021年7月10日(土)21:00〜18日(日)
『今日と明日の狭間の日々』
詳細:https://www.confetti-web.com/delight-streaming
※第1話は10(土)21:00よりhttps://youtu.be/nac5MBESsxwにて無料放送

▼7月11日(日)

●2021年7月11日(日)13:00
ハートフル音楽劇『イキヌクキセキ~十年目の願い~』
公式サイト:https://ikinukukiseki.com/

●2021年7月11日(日)17:30
M&Oplaysプロデュース『白昼夢』
放送:CS放送局「衛星劇場」

●2021年7月11日(日)16:00
舞台『ゼロの無限音階』
配信:イープラス「steaming+」

▼7月12日(月)

●2021年7月12日(月)20:00
紀尾井町夜話 特別編『紀尾井町家話』第四十二夜(尾上松緑(席亭)市川猿之助(ゲスト)市川中車(ゲスト)坂東亀蔵(アシスタント))
配信:イープラス「Streaming+」

▼7月15日(木)

●2021年7月15日(木)19:00~7月29日(木)
J亭スピンオフ企画18三三・一之輔大手町二人会
配信:イープラス「Streaming+」

▼7月16日(金)

●2021年7月16日(金)18:00~7月25日(日)23:59
『文治喬太郎 桃太郎三人会』
配信:イープラス「Steaming+」

●2021年7月16日(金)20:00
「ROAD59-新時代任侠特区-暑中お見舞生放送」(君沢ユウキ、砂川脩弥、井上正大、蒼井翔太出演)
配信:YouTube「ROAD59チャンネル」

配信中

●2021年6月19日(土)18:00~7月11日(日)
テニスコートのコント・フォルト6『かに道楽エビ全滅』
配信:イープラス「Streaming+」

●2021年7月6日(火)19:00~7月12日(月)
なにわえわみ ワンマンコンサート『Wamusic(わみゅじか)』
配信:イープラス「Streaming+」
『Wamusica』特設HP:https://gekidanfelichan.wixsite.com/myship/wamusica

●2021年7月8日(木)17:00~7月14日(水)
『池袋ウエストゲートパーク』THE STAGE(アーカイブ配信)
配信:イープラス「Streaming+」
公式サイト:https://iwgp-stage.com/index.html
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https://spice.eplus.jp/articles/289200​

●2021年7月8日(木)19:00~7月15日(木)
久石譲フューチャー・オーケストラ・クラシックスVol.3
配信:イープラス「Streaming+」

●2021年7月9日(金)10:00~7月15日(木)
新ロイヤル大衆舎×KAAT「王将」-三部作-
配信:イープラス「Streaming+」

●2021年7月9日(金)10:00~7月15日(木)
トム・プロジェクトプロデュース『狸の里帰り』
配信:イープラス「Streaming+」

●2021年6月26日(土)~7月18日(日)
『第12回ICEP活動報告コンサート』オンライン配信
詳細:http://www.musicsharing.jp/reportingconcert2021news

●2021年6月29日(火)より全10週にわたり無料配信
根本宗子×田村芽実『20歳の花』
配信:LINE NEWS「VISION」
公式ページ:https://lin.ee/2YsCjQG?mediadetail=1

●2021年4月27日(火)20:00〜12月31日(金)
リーディング演劇『スマコ』〜それでも彼女は舞台に立つ〜
配信:https://youtu.be/JXG1RGNhSOg
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●2021年1月12日(火)~2022年1月11日(火)
シス・カンパニー『たむらさん』(全編無料配信)
配信URL:https://youtu.be/HOP1azPLqk8
シス・カンパニー公式サイト:http://www.siscompany.com/
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●2021年6月12日(土)17:00~2022年6月10日(金)22:00
NEO PIANO CO.LABO. Invention~完全版~副音声付き
配信:イープラス「Streaming+」
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●2021年2月26日(金)より公開
大田区文化振興協会『馬込文士村演劇祭2020 映像編 空想舞台』完成版
配信:https://youtu.be/gG0Qa4p4wRw
出演:清水 宏/Theatre Ort(シアターオルト)/CHAiroiPLIN(チャイロイプリン)/日本のラジオ/劇団 山の手事情社

●2021年3月31日(水)~
ホリプロ×ドワーフ“ミュージカルショートムービー”『ギョロ劇場へ』(ミュージカル・クリエイター・プロジェクト音楽部門選出)
日本語版:https://youtu.be/RfAJUPF49zo
【SPICE関連記事】柿澤勇人のレコーディング現場潜入&宮本亞門らインタビュー公開中
https://spice.eplus.jp/articles/284130

●2021年3月31日(水)~
新作ミュージカル『PARTY』(ミュージカル・クリエイター・プロジェクト脚本部門選出)
視聴方法:https://youtu.be/4d9VSQ_eO4E (カット割り編集YouTube版)
【SPICE関連記事】レコーディング現場レポートを公開中
https://spice.eplus.jp/articles/284788


各公演の紹介記事ならびにこのほかSPICEでご紹介した配信情報は、SPICE「テレシアター特集」にてまとめてご確認いただけます。ぜひチェックしてみてくださいね!

★次回は2021年7月17日(土)頃更新予定。

source:New feed

2021年8月、Bunkamura シアターコクーンにて上演される『フォーティンブラス』のオールキャストが決定した。

主人公フォーティンブラス役を演じるA.B.C-Zの戸塚祥太、対立するハムレット役を演じる内 博貴に加え、新たに決定したキャストは、かつて乃木坂46メンバーとして活動し、近年は女優として読売演劇大賞作品賞を受賞した『FACTORY GIRLS〜私が描く物語〜』や、『ポーの一族』などの好演が光る能條愛未、ハロー!プロジェクトを卒業後、映画『初恋』出演や舞台フラガール – dance for smile -』ほかの活躍で、女優としての実績を着実に積み重ねている矢島舞美

さらに劇団「ベッド&メイキングス」を主宰し、映画、テレビでも活躍する富岡晃一郎、舞台『刀剣乱舞』の小夜左文字役で注目され、劇団Patchメンバーとしても活躍する納谷健、本作作者の横内謙介作品には数多く出演する吉田美佳子、同じく横内主宰の扉座メンバーとして劇団をけん引する新原武、『髑髏城の七人』Season風、『飛竜伝2020』など数々の話題作に出演する実力派のベテラン俳優の吉田智則と、手堅いキャストたちが集結した。

なお、7月11日(日)、12日(月)にはオフィシャル先行販売も決定し、いよいよ本格始動となる。

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2021年7月9日(金)紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて、鴻上尚史作・演出による新作舞台『ロミオとロザライン』が開幕した。

出演者は、舞台初主演作となる川﨑皇輝(少年忍者/ジャニーズJr.)。共演は、吉倉あおい、飯窪春菜、大高洋夫ほか、一色洋平、二宮陽二郎、ザンヨウコ、渡辺芳博のバラエティに富んだキャスト。初日にあたり、ゲネプロが行われた。

 (C)田中亜紀

 (C)田中亜紀

幕が上がるとセンター奥から赤い衣裳を着た川﨑皇輝が前方にだっと駆けてくる。その後、青と赤の衣裳を着た俳優たちが上手と下手から交互に出て来て、最後は飯窪春菜がセンターから。メインキャストがそろって『ロミオとジュリエット』の前口上を語る。  

それからマスクーーといっても口ではなく目につける仮面をかぶって剣のアクションを模したダンスがはじまる。中心で動く川﨑は長い手足を切れよく動かす。時々手足の長い人は素早い動きがしづらそうに感じることがあるものだが、川﨑は自身の手足を自在にコントロールできているように見えた。

 (C)田中亜紀

 (C)田中亜紀

『ロミオとロザライン』は、シェイクスピアの代表作『ロミオとジュリエット』(以下『ロミジュリ』を下敷きにして、ロミオがジュリエットと運命の出会いをする前に好きだったロザラインについて深堀りしていく鴻上尚史のオリジナル戯曲である。

『ロミジュリ』では最初、ロミオはロザラインに夢中で、彼女に会うために舞踏会に忍び込み、そこでジュリエットに一目惚れする。だがふたりの家は敵同士。つきあうことが難しい。禁止されればされるほど恋の炎が燃え上がり、ふたりはわずか5日間で心中という悲劇に突き進んでいく。その物語のなかでロザラインは最初にセリフの中で出てくるだけの存在である。物語のきっかけでしかない役割の人物を鴻上尚史は膨らませ、劇中劇『ロミオとジュリエット』とその稽古をしているプロデュース公演の座組の様子を絡み合わせて描き出した。

 (C)田中亜紀

 (C)田中亜紀

『ロミオとロザライン』は、舞台『ロミジュリ』を稽古している現実パートと『ロミジュリ』の劇中劇パート、さらに、演出家・松谷亜希子(吉倉あおい)の夢の中の3つの世界が交錯する。

冒頭のダンスシーンは『ロミジュリ』の稽古という体(てい)で、舞台が現実パートに移り変わると、ロミオ役の北山修一(川﨑)が白いシャツにデニムのベストと黒いパンツとブーツをはいてシャボン玉を吹きながら、ロミオのセリフを語りだす。単語一つひとつが粒立ち、舞台初主演作とは思えない堂々としたものだと感じた。

北山は演出家・松谷にロザラインに関する疑問を投げかける。納得できないと演じられないと言う北山に、先輩俳優たちは意味がわからなくてもとりあえずやってみるのが俳優であると説くが……。こういう言葉は俳優や演出家がインタビューなどで話しているなあとくすりとなる。こんなふうに“演劇あるある”が随所に散りばめられて、演劇のバックステージものとしての楽しみもありながら、ロザラインに関する謎が全体を一本刺しにする。

 (C)田中亜紀

 (C)田中亜紀

本番まであと5日。にもかかわらず、ロザラインの謎は松谷の宿題となり、彼女を悩ませることになる。

演劇あるある、ロザラインの謎……ときて、もうひとつ、“恋”がある。なんたって『ロミジュリ』はラブストーリーだから恋がなくてははじまらない。北山から出された宿題に悩んでいる松谷に北山が電話をかけてきて彼女の心を揺さぶるのである。

ボブカットに眼鏡の松谷はロザライン研究に没頭するあまりロザラインになった夢を見る。『ロミジュリ』にはほとんど出てこないロザラインが、夢の中では物語を見つめる存在と化し、『ロミジュリ』の名場面の数々をロザラインは目撃していく。演出家が俳優の芝居を見ているのかロザラインなのか現実と物語が近づいたり離れたりして、そのうち恋するロミオとジュリエットの強い想いに介入して別の物語が生まれてしまうのではないかとハラハラが止まらない。現実世界では、ジュリエット役の蓮見なな(飯窪春菜)が恋する気持ちがわからないと北山にデートを申し込む。現実世界でも北山と蓮見が接近しそうで松谷はそれにも心揺れる。

 (C)田中亜紀

 (C)田中亜紀

現実パートの私服の川﨑はロングコートを着用。舞台上で軽やかに動き回るたびに裾がひらひらして、風を可視化する。ロングコートを着こなす者は舞台を制するとは筆者の持論だが、川﨑皇輝もロングコートをみごとに着こなしていた。このように萌えやエモい要素も盛り込んだ舞台。おりにつけ舞うシャボン玉が、ロミオの“恋”の世界や松谷の“夢”の世界を彩りながら、ありえたかもしれないロザラインがいる世界……と多元宇宙のようにも見えてくる。

真面目に芝居に取り組む北山を真摯かつ華のある芝居をする川﨑、文学少女ふうなナイーブさが魅力的な吉倉と、元モーニング娘だけにアイドル俳優・蓮見役のリアリティーがよく出て、はつらつとしている飯窪春菜。フレッシュな俳優が多いなか、彼らを取り巻く俳優たちがいろいろな役を演じ分けて頼もしい。とりわけ大高洋夫がベテラン俳優役で出演、ジュリエットの父・キャピュレットと母キャピュレット夫人の演じ分けなどさすがで、楽器でいったらベースのように物語を支えている。

『ロミジュリ』にはロザラインだけでなく途中から出なくなってしまう登場人物たちがいる。お芝居の都合でしかないことを自分なりに納得させながら役を演じていく芝居と俳優の面白さと切なさにキュンとなる、約2時間だった。

 (C)田中亜紀

 (C)田中亜紀

川﨑皇輝(少年忍者/ジャニーズ Jr.) コメント

ついに初日まで来た、という実感がしています。稽古の1か月間を通じていろんな方に助けていただいて、支えていただいた成果を発揮したいです。僕が演じる北山は、しっかりしているというか、芯のある役なので、そのせいか共演者の方からも大人っぽくなったねって言われます。ロミオのシーンは、セリフも長くてシェイクスピアの独特の言い回しも多いですし、衣装も素敵で、なによりかっこいい役なので。僕もかっこいいロミオになれるように頑張りたいです。笑える部分や考えるところもある面白い内容になっているので、みなさんが楽しんで下さったら、僕らの芝居も変わってくるんじゃないかと思うんです。それが舞台なので、まずは楽しんで観ていただけたら嬉しいです。

取材・文=木俣 冬

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