「心が動いて、活力になるような舞台に」 ジェシー(SixTONES)、寺脇康文らによる『スタンディングオベーション』が開幕

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数多くのドラマや楽曲を世に送り出してきた秋元康が、この夏新たな作品を放つ。

単独初主演・初座長を務めるのは、SixTONESのジェシー。さらに、映画やドラマでも活躍する寺脇康文、水夏希、木場勝己、清水くるみ、有川マコト、小林タカ鹿、牧田哲也と、ベテランから若手まで個性豊かな共演者が顔を揃えた。脚本は、演劇集団Z-Lionを主催するほか、自らも俳優として活躍する粟島瑞丸。演出はストレートプレイやミュージカル、ノンバーバルまで多彩なジャンルに挑み、新たなエンターテインメントを次々に発信しているウォーリー木下が手がける。

<STORY>
スタンディングオベーションの発祥という説を持つイギリス国王・ジョージ二世。とある劇場では、彼の晩年を描いた歴史大作『ジョージ二世』が上演されている。
だが、老境に差し掛かっている設定のジョージ二世を演じているのは若いイケメン俳優(ジェシー)。ヒットを目論んだプロデューサー(有川マコト)の無理なキャスティングで、演劇界の重鎮(木場勝己)が息子のフレデリック・ルイス役を演じ、母親の年齢の女優(水夏希)が娘のアメリア王女を演じるなど、チグハグな状態に。
そんな中、バックステージに刑事(寺脇康文)が現れ、劇場に逃亡中の殺人犯が紛れ込んでいることを告げる。
公演中止かと思われたが、犯人を刺激しないため、公演は続行することに。逮捕を目指して台詞や演出を変えようとする刑事と部下(牧田哲也)に抵抗する演出家(小林タカ鹿)と、協力的な演出助手(清水くるみ)。
果たして、作品は無事に終演を迎え、犯人は捕まえられるのか。この作品のカーテンコールはスタンディングオベーションで迎えられるのか――?

 

開幕を前にして行われた、ジェシー(SixTONES)、寺脇康文による会見とゲネプロの様子をお届けしよう。まずは会見の模様から。

左から寺脇康文、ジェシー(SixTONES)

左から寺脇康文、ジェシー(SixTONES)

――ジェシーさんは初めての外部の舞台ですね。

ジェシー:ド緊張ですよ! メンバーの(京本)大我がミュージカルとか舞台メインでやっているので、僕はバラエティでふざけていくのかなと思っていたらいきなり。ドッキリ!? みたいな。ドッキリ最近多いので。そしたら出演者の方々が素晴らしくて。うわー「相棒」だ! と思って。おじいちゃんがファンでよく見てたんですよ。

寺脇:舞台上では僕と相棒ですね。

――お二人の衣装がだいぶ違うのは……。

寺脇:だいぶ違いますよね。(ジェシーは)中世のヨーロッパ的な感じで僕は純日本風。見てお分かりの通り、僕は刑事役なんですね。『ジョージ二世』という舞台を演じている劇場に、ある事件の犯人が紛れ込んだってことで。警察の私がやってきて。

ジェシー:役者の僕が探すっていう。芝居をしながら。舞台上と舞台の裏の両面で調査していくっていう劇中劇ですね。

――ジェシーさんは衣装を着てみてどうですか?

ジェシー:普段の衣装とはまた違った色々な重みがありますね。座長というプレッシャーも抱えながら。

寺脇:でも普段着も派手だからそんなに違和感ないよ。

ジェシー:そうですか(笑)?

――セリフを覚えるのも結構大変だったんじゃないですか?

ジェシー:そうですね。今までにないセリフ量だったので、稽古の大切さを改めて感じました。キャストの皆さんの顔を見ながら台詞やジェスチャーをつけて勉強しました。皆さん本当にお上手すぎて大丈夫かなって不安だったんですけど、どうですか?

寺脇:いやいや! 華は元々持ってて。あと大胆かつ繊細なんですね、彼は。その両面持ってるし華があるし真面目だし。だからもう初日から結構……帰りもね、相合い傘して(笑)。

ジェシー:初めてお会いした時に稽古場を出たら雨が降ってて。僕は傘なかったんです。で、しょうがないやと思ってたら傘に入れてくれて。二人で相合い傘して駅まで一緒に行くみたいな。本当に優しいんですよ。おかしいですこれは。連絡すると色々アドバイスもしてくれるし、「どんだけ優しいんだよ!」って(笑)。

寺脇:いや、律儀に毎日連絡くれるんですよ。「お疲れ様でした」って。色々と芝居のことも話したよね。

相合傘の様子を再現する寺脇とジェシー

相合傘の様子を再現する寺脇とジェシー

――今回秋元康さんが原作です。台本を読んでどう感じましたか?

ジェシー:ドラマを見ているみたいでした。僕は2012年のドラマでお世話になっているので、約10年ぶりに一緒にお仕事できるとは。しかもまさかの舞台。本当に大丈夫かなってとにかく不安で。あとは楽しんで全力でやろうと思いました。来てくれたお客さんも参加できるような形になっているので、楽しんでいただけたらと思っています。

――どんなところを見て欲しいですか?

ジェシー:色々あるんですよね。1回じゃ分からないと思います。

寺脇:いろんなとこを見なきゃいけないからね。

ジェシー:あと僕は75歳の役を演じているので、そこもですね。声も結構低くなっているので。

――今回のタイトルは『スタンディングオベーション』です。スタンディングオベーションを受ける側はどんな気持ちなんでしょうか?

寺脇:満員のお客様が立ち上がって拍手してくれるというのは、やっぱり鳥肌が立つような感動がありますよね。逆にエネルギーをいただいて次の公演も頑張れるし。すごく嬉しいですけど、だからこそ本当の意味で立ち上がって拍手したいと思っていただけるような芝居をしなきゃと毎回思うし。今回『スタンディングオベーション』という題名で、させようとしてる、みたいな感じに思うかもしれませんが(笑)。

ジェシー:「まあ一応立っておくか〜」みたいな(笑)。

寺脇:「題名だし」みたいな(笑)。そうならないように僕たちは頑張って演じていきたいと思います。

ジェシー:普段は僕が(スタンディングオベーションを)してる側ですかね。やりたいんですよね、いやーすごいなって。笑ってる時もそうで、バラエティでも立っちゃうんですよ。それも一種のスタンディングオベーションではあるので。この公演で少しでも心が動いて感じてくれるものがあったなら嬉しいですね。今も結構厳しい状況で、見に来られたっていう感動も多分あると思うので。僕たちもそうですし。みんなでスタンディングオベーションできたらと思います。

寺脇:みんなずっと立ってたらどうする? ずーっとスタンディング。

ジェシー:そしたら最後座ってもらって(笑)。

――最後に意気込みをお願いします。

ジェシー:まずは感謝ですよね。今までは当たり前だったじゃないですか、箱があって共演者がいてお客様が来て。でも時代的に大変な状況になって。絶対不安だとは思うんですよ。でも人生一回ですし、見に行こうって気持ちでお客さんが来てくれる。僕たちも不安ですけど、落ち込んでも何も始まらないですし。見に来てくださった方々の心が動いて、明日も頑張ろう、負けずに生きていこうと思ってもらえたらいいなと思います。

寺脇:座長がおっしゃる通りですよね。今年僕は春にもこの劇場でやったんですけど、その時もお客様は半分でしたし、去年も公演はほとんど中止で。今日久しぶりに満席のお客様の前でやれるっていうのは、感動するだろうなって想像しています。出てきてすぐ泣かないようにしないとなって(笑)。

ジェシー:夢みたいですよね。

寺脇:本当に。当たり前のことが当たり前じゃないって気付かせてくれますよね。

※この先ゲネプロレポート/多少のネタバレ及び舞台写真あり

上演前に目を引くのは、舞台上にセッティングされている多くのモニター。観客席や会場内の様子がリアルタイムで流れておりワクワクする。作中ではこのモニターが防犯カメラになったり、ワイドショーを映すテレビになったり、舞台セットになったり。映像を使った挑戦的な演出を多数行っているウォーリー木下らしいアイデアと遊び心に溢れた見せ方だと言えるだろう。

舞台は古典作品『ジョージ二世』の公演が終わったカーテンコールのシーンからスタート。ジョージ二世役に抜擢された若き主演俳優が、自らが主演を務める公演で行われるスタンディングオベーションについて、自虐とユーモアを交えて語る。

ジェシーが演じるのはこのアイドル俳優。難しい役柄だが、舞台裏で見せる若者らしい溌剌とした明るさや苦悩も、舞台上でのちょっとおぼつかない演技もとても自然。素直に設定を理解し、作品に没頭することができた。腰を曲げ、しわがれ声で威厳たっぷりに振る舞いつつ時折台詞を噛む絶妙な大根役者っぷりが、妙に味のある魅力的な老王に見えてくるのも面白い。

また、『ジョージ二世』の作中で殺陣などもこなしつつ、舞台裏で巻き起こる様々な出来事を通しいい役者へ成長していく若い主演俳優を瑞々しく演じており、ポテンシャルの高さに驚かされた。

ジョージ二世の娘を演じる水の可憐さや、息子役である木場の熱演も魅力たっぷり。作中で言われている通り、二人とも『ジョージ二世』を演じている間は役柄の年相応に見え、役者というものの凄さを思い知らされる。それでいて舞台裏のシーンでは大人らしい落ち着きや厳しさを見せており、ギャップも楽しい。ジェシーや水、木場は、舞台上で行う公演と舞台裏を頻繁に行き来しているが、切り替えの大変さを感じさせない堂々とした演技を見せている。

また、ネタバレになるため詳細は伏せるが、大人たちがまだ経験の浅い主演に向けるあたたかい愛情には目頭が熱くなった。

刑事役の寺脇と部下を演じる牧田は、舞台を引っ掻き回すトリックスター的な存在。登場時こそ厳つい雰囲気をまとっているが、舞台よりも犯人探しが重要といいながら舞台裏の人間関係に興味を持つなど、お茶目な一面がコミカルに描かれている。一方で、刑事としての熱意やまっすぐな正義感も芝居からしっかりと伝わってきた。そのバランスの良さにより、言動にハラハラさせられるが憎めない、愛すべき刑事たちに仕上がっている。

いまいち空気を読めないトボけた刑事たちに振り回されるプロデューサーや演出家との温度差も面白い。犯人探しに協力的で、時折自らの推理を披露する演出家助手もいい味を出しており、登場人物一人ひとりが主役級の存在感を放っている。

また、『ジョージ二世』にオーバーラップするように、登場人物たちが抱える悩みや家族との確執、愛が描かれるのも見所。“劇場型サスペンス・コメディ”と銘打たれているものの、家族愛が軸の物語だと感じた。

そして、舞台上で進む物語と会場全体で行われる犯人探し、舞台裏で展開する役者やスタッフたち自身の物語が絡み合う複雑な構成を、映像などを駆使しながら楽しく、分かりやすく見せる演出も見事。会場全体を使ったドタバタ劇や、アドリブのようなやりとりとメタな台詞に笑い、登場人物たちが抱える葛藤や彼らの成長に涙できる本作。キャスト陣の多彩な魅力と、生の演劇ならではの面白さを味わえる本作を、ぜひ見届けてほしい。

取材・文・撮影=吉田沙奈

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ドラァグクイーンを夢見る高校生ジェイミーが夢に向かって突き進む姿を描くミュージカル『ジェイミー』(原題『Everybody’s Talking About Jamie』)。イギリスBBC放送のドキュメンタリーをベースに作られた本作は、シェフィールドで開幕するやいなや大きな話題を呼び、同年にロンドン・ウエストエンドでの上演が決定。イギリス最高峰の演劇賞 ローレンス・オリヴィエ賞に5部門でノミネート、イギリス全土の映画館でのライブ上映や映画化など、一大旋風を巻き起こしている(映画版は9月よりAmazon Prime Videoで世界配信予定)。

そんな本作の日本版が、2021年8月8日(日)より東京建物Brillia HALLにて上演される。いよいよ幕を開ける日本版『ジェイミー』を前に、本作をウエストエンドにて観劇した演劇ライター・清水まり氏が、作品の魅力を綴ってくれた。

なお、SPICE編集部では、日本版演出・振付を務めるジェフリー・ペイジ氏のインタビューを敢行。こちらも後日公開予定なのでお楽しみに。(編集部)

それは瞬殺だった!

退屈で堅実な日常を求めたがる大人たちに、正面切って抗うわけでなく、ジョークのひとつも交えながら軽やかに身を翻し、自分の心に素直に生きようとするジェイミー。ジョン・マックレア演じるとんでもなくキュートな主人公に出会ったのは、2018年6月、アポロシアターでのことだった。

『Everybody’s Talking About Jamie』(原題)を観ることは旅の目的のひとつではあったけれど、短いロンドン滞在期間に2日続けて通うことになるとは思わなかった。

2018年6月、観劇時のキャスト

2018年6月、観劇時のキャスト

繊細な心のうちを映し出すかのような透明感ある美しいファルセットの響き。脳天から首筋、背中、そして全身へと波及するしなやかな体幹。よそ行きと本音との間をくるくる行き来する豊かな表情としぐさ。教室という、ほろ苦さと郷愁をとが同居する空間に現れたジェイミーは、男の子たちとも女の子たちとも趣きを異にする佇まい。「♪And You Don’t Even Know It」を軽快に歌い踊り、躍動する生命感の瑞々しさに目が釘づけとなった。瞬殺!

タイトルからして泣ける要素ありありのスローなナンバー「♪The Wall In My Head」で、「Over the wall」というフレーズや「believe」なんて単語が耳に飛び込んで来ようものなら「大丈夫だよ。越えられるよ、きっと。自分を信じて!」と応援モード全開になり、何度も連呼される「climbing」に胸が締めつけられ、気がつけば涙。まだ始まったばかりだというのに……。

〝普通〟をはみ出して

個性豊かなクラスメイトたちもまたそれぞれに気になる存在だ。ジェイミーにとってよき理解者であり心強い味方であるプリティは、〝なりたい自分〟としっかりと向き合っている真面目な女の子。宗教的意味合いを含むマイノリティーでもあり、世間一般の〝普通〟にカテゴライズされない者同士の本能的絆でジェイミーとは結ばれている、とでも言えばいいだろうか。

ジェイミーの母親・マーガレットもまた、保守的な家族構成からはみ出したシングルマザー。見た目は極めて「あー、いるいる!こういうおばちゃん」という感じでフツー感満載なのだけれど、ひとり息子がゲイであることを受け入れるどころか全面的に応援しまくっちゃっているのである。我が子をちゃんとひとりの人間として見ていて、その子の幸せをいちばんに考えて、同じ夢を見てくれているのだ。これってけっこうできそうでできないのが多くの現実だったりするのではないか。あったかくてでっかい母の愛にひたすら敬服!なのである。

ジェイミーの夢はドラァグクイーンになること。だけど哀しいかな、彼が日々を暮らしているのはシェフィールド。サンフランシスコではないのである。ここがまた泣きのポイントで、ジェイミーが放つ「Sheffield!」という嘆きにまたまた胸が締めつけられる。

筆者が訪れた2000年夏当時のシェフィールド。木の奥がクルーシブルシアター

筆者が訪れた2000年夏当時のシェフィールド。木の奥がクルーシブルシアター

イングランド北部に位置するそこは、それなりに都会ではあるけれどさまざま意味でロンドンには遠く、かといって自然豊かな美しい田園地帯でもない、産業革命によって発展した都市である。それはどこか、日本の地方都市に通じるものがあるようにも思える。

2021年の日本的感情表現で言えば〝極めて昭和な〟価値観に縛られて生きる、保守的な人たちがわんさかいるであろう町で、ドラァグクイーンになりたいなんて、〝普通〟の親なら卒倒するくらいの衝撃だ。その代表が離れて暮らすジェイミーの父親で、これがまた「昭和のおやじあるある」なのである。

ドラァグクイーンへの道

そんな〝普通〟の壁をぶち破ってたくましく生きるドラァグクイーンに、ジェイミーが出会うのはとあるドレスショップ。伝説のロコ・シャネルことヒューゴを始めとするオネエサマ方の規格外な存在感には圧倒されっぱなしで、それを笑いに包んで楽しませてくれちゃうのだから、これぞまさしくプロフェッショナルなエンターテイナー。

プロムでドレスを着るというジェイミーの具体的かつ超近未来の目標達成に向かって、物語はぐんぐん動き出す。その過程ではまあ当然、いろいろあるわけで。アガったりサガったりジェイミーと一緒に一喜一憂。ハラハラしながら一幕のゆくえを見守り、その幕切れに息を呑む。

これ以上詳細には踏み込まないことにするけれど、とにかく!曲がかっこよくて、ダンスが素敵に楽しくて、ジェイミーだけではない十代の繊細な心情を優しく丁寧に掬い上げ、それを見守るはみ出したカッコイイ大人たちが織り成すストーリーにぐんぐん吸い寄せられて、最後は最高にハッピーになれるのだ。

Everybody’s Talking About Jamie | Official Trailer | 20th Century Studios

こんなにワクワクしたのはいつ以来だったろうと思うくらい、ドハマりしてしまった。なので、日本で上演すると聞いた時はちょっと早いのではないかと思ったほどだ。

多様性への理解とローカル性

その理由はまず何より多様性に対する日本の社会的成熟度。単一民族国家という意識が根深く、伝統と革新の狭間でアイデンティティを見いだせない人たちが、経年劣化でできた錆びのミルフィーユのごとく積み重ねてしまった日本的価値観に、息苦しさを感じて来た人はたくさんいるはずだ。そしてこの錆びはかなりしつこく、狡猾なのである。自分らしさと自由を希求するマイノリティーの前に立ちはだかる、この錆びた大きな壁の崩壊なしに、受け入れてもらうのは難しいだろうと思ったのだ。

もっと正直に言えば、日本で日本人が観て面白いのだろうか、とさえ思った。それは、風土に根差したシンパシーに起因する。

シェフィールドは起伏の多い地形だ。アップダウンの激しい道でバスに揺られていると、対向車線の車がフロントガラスの上部から降ってくるような感覚に見舞われることがある。ペナイン山脈の南端、ロンドンよりずっと北だから日没も早く寒々としている。風も強い。鉄鋼産業で栄え研究者も多い堅実な土地柄である

そんな背景を思うと、教師のミス・ヘッジもまたたまらなく愛おしくなってくる。この丘陵地で彼女も十代の頃はそれなりに夢を抱き、そして現実と向き合いってきたのだろう。どこかで定型に収まりたくないという思いが、ジミー・チュウの靴で教壇に立つという、〝普通〟から見ればちぐはぐな現象に見て取れて痛ましい。親と子の中間世代の心のあり様もまた気になるところなのだ。

ロビーやトイレまで遊び心がいっぱい

ロビーやトイレまで遊び心がいっぱい

天井に描かれた風景

天井に描かれた風景

上演時のアポロシアターの天井にはシェフィールドを感じさせる趣向がほどこされていた。目にした瞬間、わずかな滞在の間にあの街で感じた風と空気、そこで抱いたさまざまな思いが甦り、スイッチ・オンの観劇態勢がお膳立てされてしまったのである。地図や鉄道路線図が容易に目に入り、シェフィールドまでの距離をリアルに感じられるロンドンにいるからこその臨場感である。

だから、日本で観るってどうなの?と思わざるを得なかったのだ。それがオリジナル・キャストであったとしても、である。そして自分と同じような思いを抱いて観劇を迷っている人も少なからずいるのではないかと、推測している。

ドキュメンタリーからエンターテインメントへ

ところが、である。

日本版『ジェイミー』は、差別や格差などのテーマに踏み込んだ『メンフィス』日本版を演出したジェフリー・ペイジさん手がけるという。懸念された理由はどこかに吹き飛んだ。正直な話、『メンフィス』を拝見していないので(すみません!!本当に申し訳ないです)偉そうなことは言えないのだけれども。

この作品の基となっているのは、BBCのドキュメンタリーだ。シェフィールドよりさらに北部、スコットランドに近い位置にあるビショップオークランドで暮らす〝Jamie〟という名の実在の人物を描いた番組『Jamie : Drag Queen At 16』である。

放送されると、さまざまな理由で日常の生き苦しさを感じていた多くの人が共感した。それはエンターテインメント作品における汎用性のあるテーマとして成立しうることの証明ともいえる。

かくしてミュージカル作品『Everybody’s Talking About Jamie』は生まれ、2017年にシェフィールドのクルーシブルシアターで初演。すぐさま同年にウエストエンドへ進出してまたたくまにヒット。ひとりの〝Jamie〟の勇気は、ゲイをカミングアウトして自分らしさを貫くことだけにとどまらない、さまざまな立場の、一人ひとりの、みんなの勇気となった。

『Everybody’s Talking About Jamie』2018年観劇当時のフライヤー

『Everybody’s Talking About Jamie』2018年観劇当時のフライヤー

『Everybody’s Talking About Jamie』2018年観劇当時のフライヤー

『Everybody’s Talking About Jamie』2018年観劇当時のフライヤー

Over the wall より大きな世界へ

大きく膨らんだ共感のうねりは、国や人種、さまざまな違いをどんどん越えていく。まさに「Over the wall」だ。こうなったらもう誰にも止められない。日本人キャストによる日本版をジェフリーさんが演出するということは、日本には日本の、だけど日本だけにはとどまらない、いろいろな〝ジェイミー〟が存在し得る、ということだ。

その日本においても、LGBTへの理解やSDG’sへの関心がにわかに高まっているというのも追い風になるだろう。さらに!組織の中枢に蔓延る古い価値観がそれこそ芋蔓式に露呈したり、平成バブルのイケイケムードの中でエッジを効かせることに翻弄され、見失っていたものの大切さをつきつけられたりしている今日この頃。

長いこと地中にくすぶっていた膿を、パンデミック渦中で迎えた東京オリンピックがあぶり出してくれたのだ。そういえばドキュメンタリーが放送されたのは、ロンドンオリンピック前年の2011年のことだった。

その少し前からロンドンを形容する表現としてダイバーシティという単語をたびたび耳にするようになったと記憶している。今、ダイバーシティ東京に向かおうとしている風を感じながら、『ジェイミー』日本版を観る。まさに旬!

2021年の今を生きるそれぞれが、さまざまに抱え込んでいる問題から逃げずに自分を信じて、信じるところを、勇気をもってつき進めば、未来はきっと変わる。

この作品にはそう思わせてくれる力がある。たとえ現実の日常がたいして代わり映えのないことの連続であったとしても、見える景色はもっともっと素敵になるだろう。

新たなキャストも次々と生まれ、ロングランを続けているこの作品を、コロナ禍の日本で、アメリカ人のジェフリーさんはどう見せてくれるのだろうか。この後に予定されているインタビューが楽しみでならない。

文・撮影=清水まり

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2021年8月24日(火)~8月29日(日)池袋シアターグリーンBOX in BOXにて、舞台『ノーサスペンス・ノーホラー』の上演が決定した。

本作品の脚本・演出は、幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍、現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動している黒田勇樹が手掛ける。

ミュージカル『ちっちゃな英雄(ヒーロー)』Team Peace . Grow ハンス役、舞台『トワイライト・ミュージカルZONE-00 満月』九浄三郎役などで活躍する澤田征士郎が主演、ヒロインとして、『Identity Ⅴ STAGE/舞台第五人格』機械技師/トレイシー・レズニック役など舞台で活躍中の坪井未来が出演する。

【あらすじ】

百物語が終わると恐ろしいことが起こる…
夏の終わり、怪しげな廃墟に集まった怪談サークル。
性別や職業も様々な彼らは、今まさに百個目の物語を語り終わるところだった。
期待に胸を膨らませるもの、恐怖に怯えるもの、冷静にこの後起こる出来事を待ち構えるもの…
遂に百物語を終え蝋燭が吹き消された、その時… 何も起こらない!
「絶対に、何か起こるはずだ!」と、必死に怪奇現象を探し始める一同、
ミステリーやホラーが大好きで、ちょっとおバカな人々の巻き起こすドタバタコメディ。

 

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ブロードウェイ・​ミュージカル『エニシング・ゴーズ』が2021年8月11日(水)~29日(日)(一部公演中止)、明治座にて上演される。『エニシング・ゴーズ』は名匠コール・ポーターの名作と名高いミュージカル・コメディで、宝塚歌劇団の座付き作家・原田諒を演出に迎え、宝塚歌劇団星組元トップスター紅ゆずるが主演を務める。紅は退団後初の本格ミュージカル出演となる。

本作は、1934年、世界が大恐慌から立ち直りつつある時代に初演された傑作ミュージカル。豪華客船を舞台に、ナイトクラブのスター・リノ、青年実業家のビリー、英国紳士でホープの婚約者イヴリン、社交界の華であるホープの恋が交錯する。何でもあり(エニシング・ゴーズ)な豪華客船の旅を描く。

今回、ホープ役の愛加あゆと、ホープの母であるホープ夫人役の一路真輝に本作に関して話をうかがうことができた。

ーー今回、明治座初、ブロードウェイ・ミュージカルの上演となります。

一路:そうなんですね。明治座さんは確かに和物でしか立ったことがないなと思いました。『細雪』とか『女たちの忠臣蔵』とか……和物ばっかりだったので、確かに「そういえばそうかぁ」と思いましたけれど、何事ごともはじめてというところに参加させていただけるのはありがたいと思っています。頑張ります。

一路真輝

一路真輝

愛加:(明治座には)和物で1度出て以来になります。博多座さんは提灯があったりとか、明治座さんは桟敷があったりとか作りが独特の劇場の印象です。ただ、恐らく、演じる私たちよりも、観に来てくださる方のほうが不思議に感じられるかもしれませんね。

一路:そうね~、入口がね~!

愛加:そうなんです、ロビーに入って、幕が開くと完全な洋物、って、新鮮な気持ちかもしれませんね。

ーーご自身の役どころについて。

一路:(愛加演じる)ホープの母親で、自分の私利私欲のために政略結婚させる強欲なおかあちゃんって感じです(笑)。でも、原田先生が「それぞれの登場人物の人生を大事に演じてほしい」とホン読みでお話しされたので、私なりに考えたんです。自分のためではあるけど、結局、最後は娘が幸せになるために選んだ道……と解釈して演じたいなって思います。音楽も軽妙だし、舞台もクルーズ船で豪華な話なので、そこに埋もれないように、少し大きく役を作ってやりたいなと思います。私自身はすぐ騙されてしまう役どころなので、愛犬のチーキーちゃんとともにわーって出てきて、わーってはけます(笑)。

愛加:ホープは政略結婚させられそうになっているんですが、本当は気になっている人がいるという役どころです。原田先生とも色々お話しさせていただいたんですけど、ホープ自身が持っている芯の強さようなものをしっかり作っていないといけなくて。ただ、お母さまの影響を受けている部分で「しっかりしなきゃ!」と感じていたりも……。

一路:ふふ、反面教師(笑)。

愛加:(笑)。でもそのお母さまの血を引いているなか、自分の意見も持ちながら生きているという強さもある。まだお稽古が始まったばかりで全然役は固まっていないんですけど、ここから頑張って役を理解していきたいなと思っております。

愛加あゆ

愛加あゆ

ーー今回、親子役での共演となりますが、お互いの印象はいかがですか?

一路:ホン読みの時、席がすごく遠かったの! だから、こうして対談させていただけて助かっています。(コロナ禍でもあるので)普段稽古場でお話しすることがむずかしいので、お互いの役へのイメージを聞くことができて、とても嬉しいです。親子関係としては……まぁ、娘を政略結婚させようとしているので、どうなの?! って思っているんですけど。

愛加:そういう時代です……!

一路:ね、政略結婚が当たり前の時代(1930年代アメリカ)だとお客さまも思っていただけるかなと思います。私たちはお互いに宝塚を通ってきているので、(本当に)はじめましての女優さんよりは話しやすい、本番までに関係をもっと深めていけたらと思っています。

愛加:私は地方に住んでいたので、中々劇場に行くこともできなかったのですが、ビデオで何度も宝塚を見ていて、その時に一路さんをたくさん見ていました。もう『エリザベート(一路の退団公演であり日本初演)』の衝撃ったらすごくて、宝塚ファンの同級生とキャッキャしながら文通していたんです。休み時間になったら、友だちと毎日ビデオの感想を話していた、そのスターさんが、まさか自分のお母さま役なんて……本当に本当に、ありがとうございます、頑張ります……!(一路に向けて)初日にご挨拶させていただいた時にすぐに「なんて呼ばれてるの?」って聞いてくださって、「私のことは『お母さん』でいいからね」って。

一路:(笑)。

愛加:その優しさがもう……すごく嬉しくて、その優しさに入り込みます……! って、嬉しかったですって、すみません、感想になってしまいました(笑)。

一路:先月までみんな他の仕事で忙しくて、まだ全体で合わせるようになってから2日なんですけど、そんなことを感じることもなくすんなり馴染めたので、宝塚の絆はありがたいなぁと思っています。

ーー紅さんが以前、一路さんに会ったら卒倒してしまうと自分のことを心配されていましたが、紅さんとの初対面はいかがでしたか?

一路:全然卒倒してませんでしたよ、「あ、しゃあす」(紅のモノマネをしながら)って感じで(笑)。

愛加:うふふふ(笑)。独特のトーンがありますよね。

一路:そう、すごくね、口ではそう言う風に「何遍も見た、映像の人だ~!」とか面白おかしく言ってますけど、とても自然に接してくれているので良かったなぁって思ってます。原田先生も、他の人からも「紅さんが卒倒しちゃうかも」「会うのを楽しみにしてる」って言われ過ぎてて「そんなに楽しみにされても……どうしよう……」と思ってたんですけど(笑)、本人は「しゃあっす」(紅のモノマネ)って感じできてくれてよかったです。

(左から)愛加あゆ、一路真輝

(左から)愛加あゆ、一路真輝

ーー役として、紅さんが演じるリノはどんなイメージですか?

一路:……私の役とリノはお芝居ではあんまり絡みがないんですよ。

愛加:私は一度だけリノとのシーンがあって、お酒をかけられます(笑)。リノが追いかけているビリーの片思いの相手役なので。

一路:そうだよね、お互いに追いかけ合う。でも、リノも「好きになっちゃった~」って言う割に、その相手の人と1曲デュエットダンスをするだけだったりするじゃない? そういうのが何だかすごく可愛いらしいんですよね。それがある意味で「なんでもあり」なのかなと思っていて、ドロドロした人間関係があんまりない。(紅の真似をして)「あんたのことが好きなんやけど、え、あの子が好きなん? 応援するわ!」みたいな(笑)、大阪のノリに近い。

愛加:そうですね、すごいなぁ……うふふ(笑)。

一路:それがねえ、また、紅さんと合ってて。楽しみです。

ーー宝塚歌劇団という形ではなく、原田先生と組むという印象はいかがですか?

愛加:原田先生とは、先生の2作品目の『ニジンスキー』に出演し、その時は新人公演の長の役目と新人公演のご指導という立場でした。今回10年ぶりにご一緒させていただきます。なんだか……元々、この年代(1930年代頃)がお好きなんだと思うんです。その時代の空気感や風景をとても美しく表現されていて……、また、こうしてご一緒させていただけるのが嬉しいです。10年前とは先生から感じる空気も変わっていらして!

一路:うふふ(笑)。

愛加:私も10年勉強させていただいた上で、10年経った先生の御指導をいただけることが、わくわくしています。

一路:私は、原田先生の作品は『For the people —リンカーン 自由を求めた男—』を観ています。もともと轟(悠)さんの作品はよく観に行っていたのですが、その時、非常に圧倒されたんです。うまく表現できないんですけど、女性だけでやっていることを忘れるような──まぁ、イシちゃん(轟の愛称)っていうのもあると思うんですけど!(笑) 原田先生が作られる世界に魅了されたひとりだったんです。実際にポスター撮りだったり、ホン読みだったりでお話しさせていただくと、原田先生も関西の方なので紅さんみたいに「ファンやった~!」みたいなことを言ってくださるんですけど(笑)、いざお稽古になると切り替わってバンッバンッバンッって言ってくださることが、すごく頼もしいと思いました。

一路真輝

一路真輝

ーー今回は記者会見はクルーズ船で行われました。作品も豪華客船の上でのお話です。何か思い出等はありますか?

一路:私は、宝塚で現役の時に『ボン・ボヤージュ』というクルーズショーを、香寿(たつき)さんと和央(ようか)さんたちと一緒にやったんです。神戸から出て、沖で停まった船内でショーをするというもので……会場は記者会見で使ったようなホールでした。碇をおろしていてもすごく揺れて、忘れもしないです、「グラナダ」を歌ってポーズをとった時に、私だけふらついちゃって。「船の揺れにしないように」ってみんなに言われました(笑)。

愛加:いえ、船のせいです。それは揺れのせいです……!

一路:いじられトップだったのよ(笑)、だってほかのふたりは止まってるんだもん、私だけ真ん中でゆらゆらしちゃった。そんなことを思い出しました。

愛加:ふふ。私は今日がはじめてでした、クルーズ船。

一路:じゃあ、すごく新鮮だよね。

愛加:はい! まず、外から見て「こんな大きな船!? え!? エレベーターついてるの!?」って段階なので、すごく楽しませていただきました。

一路:あら、それはよかったですわ、ここでやらせていただいた甲斐がありましたわ、──って私がやったわけじゃないけど(笑)。

愛加:ありがとうございます(笑)。

愛加あゆ

愛加あゆ

一路:よかったわぁ、船長に話付けておいたのよ。──というわけで、本作ではこんなおかあちゃんの役です。

ーー最後に、SPICEをご覧のみなさまにメッセージをお願いいたします。

一路:最近、あるようでないような「古き良き」色んなものが詰まったミュージカルが『エニシング・ゴーズ』だと思っているので、色んなことを忘れて、色んなことを吸収して、楽しんでいただけたらなと。とにかく、良きところが集まっています!

愛加:前ほど、気軽に来ていただけない中、劇場に足を運んでいただくみなさまに、「楽しかったな」って思っていただけるように頑張らなきゃなって思っています。

一路:そのためにも演者・関係者の全員が感染予防に気をつけて、無事に幕を開け、無事に幕を下ろすまで頑張っていきたいと思います。
 

取材・文=森 きいこ  撮影=荒川 潤

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平日13:00から生放送されている、TBSラジオ『たまむすび』。火曜日は赤江珠緒が南海キャンディーズの山里亮太をパートナーに放送しているが。現在、火曜日8月限定コーナーとして「ようこそ!スカパー!宝塚歌劇へ」が行われており、この度、第2週目のゲストが発表された。

本コーナーは、8月の1ヵ月限定で毎週宝塚歌劇団のOGがゲスト出演し、トークをするというもの。山里亮太が、 本番組内で宝塚歌劇の魅力について語っていたことがキッカケで、スカパー!とタッグを組み、宝塚OG・ゲストを番組に迎える、スペシャルゲスト企画が実現した。

第2週目となる8月10日(火)は、 スペシャルゲストに、元宝塚歌劇団、俳優でアーティストの美弥るりかが登場する。番組では、宝塚歌劇現役時代の話から、思い出に残っている演目のこと、そして、プライベートまで、時間の許す限り幅広く語ってもらう予定だ。

まだ宝塚歌劇団の魅力に触れたことが無い人から、既にハマっている人まで、楽しめることは間違いなし。この機会を逃さないでおこう。

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THE BEAT GARDENの約2年5月ぶりとなるアルバム『余光』(8月4日発売)に収録される新曲「Everglow」のミュージックビデオティザーが公開された。

今作『余光』は現体制での最後のアルバムで、そのリード曲である「Everglow」は、作詞をU、作曲はUとREIが手掛けた疾走感のあるナンバー。現在開催中の全国ツアー『The Beat Garden one man live tour 2021「Afterglow」』ですでに披露されている。

公開されたティザー映像には、メンバー4人が青空の下で力強くパフォーマンスしている姿や、思い出の地の前を歩く姿が収められている。

なお、THE BEAT GARDENは、現在約2年ぶりとなる全国ツアー『The Beat Garden one man live tour 2021「Afterglow」』を開催中で、ツアーファイナルである恵比寿LIQUIDROOM公演を残すのみとなる。

 

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2021年8月7日(土)11時~12時に、Theatre Companyカクシンハン主宰の木村龍之介を講師とした『オンライン・シェイクスピア講座』が開講することがわかった。

カクシンハンは、シェイクスピアシアター、蜷川カンパニー、文学座附属演劇研究所などで俳優・演出を学んだ木村龍之介主宰の劇団。

これまでカクシンハンでは、さまざまなシェイクスピアの戯曲を劇団として上演してきた。その中で、古典演劇と呼ばれるシェイクスピアの可能性を信じ、劇団のアイデンティティとして400年前の世界に“新しい視点“をくわえて続けてきた。

カクシンハンが考える演劇のチカラは、演劇をもっと大きく“物語”として考えたとき、「物語をしる、みつける、つくる、とらえる、あやつる」すべての行為で、演劇に関わる事柄以外の、日常生活でも活用できることがある、ということ。今回、世界のすべての人が主人公として活躍できる未来に向けて、物語にまつわるチカラを社会に実装していくための文化教育事業の一環として「シェイクスピア講座」を開講することを決めたそうだ。

本講座のポイントは、毎回、カクシンハン主宰の木村龍之介が講師となり、シェイクスピア作品の魅力を語り尽くすということ。「一つの作品を俯瞰して解説する」「とある切り口で、作品横断で解説する」等のわかりやすく、シェイクスピア作品の面白さや魅力を解き明かしていく。解説の詳細な内容や難易度は参加者の方々の興味に合わせてLIVEで柔軟に変化させていくそうなので、安心しよう。シェイクスピアファンのみならず、古典は難しいと尻込みしている方にとっても、古典の持つ奥深さを気楽に体感できる機会を提供する、とのこと。

企画・制作・講師:木村龍之介 コメント

僕にとってシェイクスピアとは、世界そのものをまるごと許容するもの。綺麗な言葉のあとに下世話な話があり、いいも悪いもなく、全部ある。僕の演出は世界をまるごと許容するものでありたい。そういう視座をあることで、豊かになっていることは間違いない。二項対立で物事を語るのではなく、まるごと世界を許容する。それを与えてくれるのが古典なのです。

<木村龍之介プロフィール>
1983年生まれ。東京大学英米文学専攻、シェイクスピアを研究。
シェイクスピアシアター、蜷川カンパニー、文学座附属演劇研究所などで俳優・演出を学び、劇団カクシンハンを立ち上げ、全作品を演出。2020年に劇団体制からプロデュースチームに移行。劇団という枠組みを超えて国内外で演劇の面白さを社会に届けるプロジェクトを企画。「世界は劇場であり、“物語”の集合体である」と考え、世界のすべての人が主人公として活躍できる未来を目指し、物語にまつわるチカラを社会に実装する文化教育プロジェクトを推進中。

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読売ジャイアンツは9月14日(火)~18日(土)、東京ドームで公式戦4試合を開催する。対戦相手は横浜ベイスターズと東京ヤクルトスワローズ。

・9月14日(火)18:00試合開始/横浜ベイスターズ戦
・9月15日(水)18:00試合開始/横浜ベイスターズ戦
・9月17日(金)18:00試合開始/東京ヤクルトスワローズ戦
・9月18日(土)18:00試合開始/東京ヤクルトスワローズ戦

この4試合では「Teensオリジナルキャップ付きチケット」を販売する。13歳から19歳限定(試合日現在)のチケットとなり、特典として球団オフィシャルキャップ「ニューエラ」のオリジナルキャップを用意。なお、このチケットは10月以降の試合でも販売される予定だ。

チケットの座種と料金は下記の通り。

・Teensオリジナルキャップ付き指定席B:4,100円
・Teensオリジナルキャップ付き指定席FC:2,600円

※9月14日の試合はチケット料金が500円高くなる

チケットの先行販売(抽選制)は8月4日(水)12:00から5日(木)12:00まで。一般販売は8月14日(土)11:00から。なお、チケットの購入にはGIANTS IDの登録が必要となる。

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読売ジャイアンツは9月10日(金)~18日(土)、東京ドームで公式戦6試合を開催する。

・9月10日(金)18:00試合開始/中日ドラゴンズ戦 
・9月11日(土)14:00試合開始/中日ドラゴンズ戦
・9月14日(火)18:00試合開始/横浜DeNAベイスターズ戦
・9月15日(水)18:00試合開始/横浜DeNAベイスターズ戦
・9月17日(金)18:00試合開始/東京ヤクルトスワローズ戦
・9月18日(土)18:00試合開始/東京ヤクルトスワローズ戦

9月14日(火)、15日(水)の横浜DeNAベイスターズ戦では、監督・コーチ・選手がオレンジ色のユニホームを着用して試合に臨む『橙魂シリーズ』を開催する。また、14日は「橙魂レプリカユニホーム」を、15日は「橙魂オリジナルペンケース」を来場者全員に配布する。

チケットは8月8日(日)12:00からイープラスで先行販売。一般販売は8月14日(土)11:00からとなる。

なお、今後の新型コロナウイルスの感染状況などにより、試合日程、販売席種、エリア、観戦・応援ルール、運営方法の変更、および入場券の追加販売を行う可能性がある。

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東京ドームで8月16日(月)から、新型コロナウイルス感染症ワクチンの合同接種が行われる。会場は内野2階コンコース。

これは、『東京ドーム ワクチン合同接種プロジェクト』として文京区・新宿区・港区の3区、さらには読売ジャイアンツと読売新聞社、東京ドーム、三井不動産の4社が協力して実施するもの。複数の大規模自治体が、地域の医科大・大学付属病院、企業、法人などの協力を得て合同接種を行うという、全国でも例のない事業となる。

実施期間は8月16日から11月18日までのうち34日間で、プロ野球の平日ナイター開催日の試合前(9:00~14:00)を中心に行う。なお、時間帯によっては試合前の練習を見学することが可能だ。

さらに、東京ドームならでは取り組みとして、ジャイアンツのマスコット「ジャビット」や公式マスコットガール「ヴィーナス」、子ども向け野球教室「ジャイアンツアカデミー」のコーチが場内の案内役を務める。

また、当日はオーロラビジョンでジャイアンツ戦の名場面集を放映。さらに、接種者へのプレゼントも用意された。1回目の接種時は動画配信サービス「DAZN」の2ヵ月無料視聴カードと不織布マスクが希望者全員に、キリンビバレッジの飲料を先着3万名に配布。2回目の接種時は、球団スポンサーなどが提供するプレゼントの抽選会を実施する。

接種対象者は、文京区、新宿区、港区在住で、接種券を所持する人。予約は3区とも、8月10日(火)から各区役所の専用サイト・コールセンターで受け付け、1日2千数百人を受け入れる。これは34日間で約3万5000人が2回接種する想定だ。

8月2日に行われた発表記者会見では、成澤廣修・文京区長が「知名度の高いエンターテインメント空間なので、若い世代の方々に積極的に接種していただきたい」と期待をにじませた。

また、山口寿一・読売巨人軍取締役オーナーは「集団接種の業務負担が区にとっては重く、特に医療従事者の確保や会場の運営に苦労しているという相談があり、私どもが中心となってコーディネーターの役割を引き受けた。期待に応えられるよう運営・実務に関してもしっかり取り組んでいきたい」と語っている。

国内有数の規模による合同接種となった『東京ドーム ワクチン合同接種プロジェクト』。自治体と民間が連携し、街ぐるみで感染対策を行う上でのモデルケースになることだろう。

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2021年9月23日(木・祝)、25日(土)、26日(日)浅草花劇場にて、江戸川乱歩作品 Reading Theater『心理試験~Special Edition』を上演することが発表された。

今年6月に、エンターテインメント要素を取り入れた舞台として上演された『ーReading Theaterー心理試験』が、今度は日本と韓国を結び、日韓のキャストをオンラインで繋ぐ新しいスタイルの朗読劇として上演される。

韓国からのオンラインでつないだ生映像と、日本でリアルに舞台に立つキャストとの共演となる本作。韓国からはK-POPアーティストとして日本でも大活躍する日本語も堪能な4人が出演。蕗屋清一郎役にインジュンソンホ(Apeace)、斎藤勇役にユジュン(TRITOPS*)とヨンミンがそれぞれWキャストで登場。そして日本で実際に舞台に立つのは、名探偵明智小五郎役で前回の公演に引き続き、横尾瑠尉別所ユージ(Wキャスト)。笠森判事に前回は明智役を演じた五十嵐雅Takuya(Wキャスト)。老婆役は前回好演の矢原加奈子。様々な魅力を持つ9人が、日々組み合わせを変えて共演する。

巧妙な心理戦を繰り広げる江戸川乱歩の世界を、日韓で活躍するK-POPアーティスト4人と、俳優、声優、歌手として日本で多くの舞台に立つ5人が、時代を超えて、国境を超えて、どんな世界を魅せてくれるのか。さらに今回は、各公演終了後にミニファンミーティングも開催される。

【あらすじ】
ある日、苦学生の蕗屋清一郎は、親友の斎藤勇から、彼の下宿先の家主である老婆が大金を貯めこんでいることを耳にする。蕗屋は老婆を殺害し、その大金を得ようと考え、自分が絶対に疑われないよう時間をかけ綿密な計画を立て遂に実行する。その後、老婆殺害の疑いで勾引されたのは、親友の斎藤勇だった。蕗屋は、この事件の担当が心理テストを使うことで有名な笠森判事になったことを知り、予めの対策を練り完璧に心理テストをこなしていく。しかし、そのあまりにも完璧すぎる結果に疑いの目を向けた名探偵・明智小五郎は、何気ない会話の中で蕗屋を罠にかけ追い詰めていく……。
果たして結末は⁉

 

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2021年9月7日(火)〜9月12日(日)新宿THEATER BRATSにおいて、舞台『ホウム。2 ―野田河家の人々―(仮)』の上演が決定した。7月25日(日)に幕を下ろした劇団アレン座『ホウム。』の続編となる。

『ホウム。』は、劇団員の磯野大、栗田学武、來河侑希が「野田河家」の3兄弟の物語。少し抜けているが責任感の強い長男・のぞみ(來河侑希)。父に似てその日暮らしでいい加減なバツ2の次男・たけし(栗田学武)。真面目で神経質な三男・まさる(磯野大)。まるでバラバラな三人に、新たな事件が待ち受ける。

前作では、アドリブをもとに構成された内容を台本に仕上げていくという手法をとり、本作でも劇団アレン座の3人が演じる3兄弟がどのような成長を遂げるか、そして翻弄されていくのか注目される。物語を通して失われていた心を見つめる温かい物語になる予定だ。

脚本・演出を手掛けるのは、劇団アレン座公演の全てを担当している演出家・鈴木茉美。本作でどのような演劇的実験が創出されるのか注目したい。

プロデューサー:キタガワユウキコメント

早くも『ホウム。』の続編公演が決まりました!ひとえに応援して下さる皆様のおかげです。というのも本当にありがたい感想を沢山いただき、これは劇団として続けて行くべき作品だと強く感じました。大変なご時世の中でAllenが必要だと思ったことは、帰れる家があるということを感じてもらうことでした。家の定義は僕らの中では沢山あります。それぞれ感じる居場所は違うと思いますが、共通して安らげる場所の必要性、信じてくれる、頼ってくれる、助けてくれる人達が近くにいることを演劇を通して真剣に伝えていきたいと思い本シリーズを続けていくことを決断しました。また、この物語はある過疎化した地方都市の家族の物語ですが、失われていく文化に再度目を向けていく、価値をつけていくことをこのシリーズを通してやっていきたいと思っています。その展開はまた、今後発表して参りますが忘れてはいけない日本独自の文化、価値を見つめ直すものになればと思います。

プロデューサー:栗田学武コメント

こんなにも早く「ホウム。」の続編を皆様にお届けできること感謝いたします。前作を通して、僕自身たくさんの人に支えられて生きている人生なんだと強く強く感じることができました。そして出来ることなら僕もたくさんの人を支えられる人間になりたいと強く強く強く感じました。そしてその感情こそが、僕が「ホウム。」という作品で感じたかったこと、伝えたかったことでもあります。もともと赤の他人だった劇団員が、私生活や稽古をとおして一つの家族となり、舞台に立ち、そして観てくださった皆様と同じ空間で同じ物語を共にする。互いに支えあいながら生きていく時間を共有できたらこれ以上の幸せはありません。

前作で驚いたのは、アドリブを元に作ったにも関わらず、僕が言って欲しい言葉が劇団員の來河、磯野、そして脚本の鈴木茉美さんから次々と生まれてきたこと。

心強いメンバーと改めて、新しいホウム。を作れること、とても楽しみです。ぜひお気軽に、野田河家の「ホウム。」に遊びにきてください。

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加藤和樹の配信シングル「Squall」が、2021年8月4日(水)にリリースされる。

「Squall」

「Squall」

今年アーティストデビュー15周年を迎えた加藤は、9月15日にリリースとなる15周年記念アルバム『K.KベストセラーズⅡ』から、6月に先行配信第一弾「REbirth」をリリース。先行配信第二弾となる今回は、福山雅治が作詞・作曲した名曲「Squall」のカバーで、色気のある低音ボイスで歌い上げる加藤の新たな真骨頂が表現された楽曲となっている。

今作は、ピアノに吹野クワガタを迎え、15周年の今だからこそチャレンジできた、ピアノと歌のアコースティックスタイルでレコーディングされた楽曲で、フレーズの一音一音に込められた心揺さぶるサウンドも聴きどころだ。

先日オンエアされ、Twitterでもトレンド入りした15周年記念ラジオ特番 『加藤和樹~Rough 15th Diamond~』にて、いち早くオンエアされ、リリースが待たれていた楽曲でもある。

またYouTubeにて「Squall」のSPOT映像が公開され、「Squall」のリリースを記念した「Squall」プレイリストシェアキャンペーンも発表された。各ストリーミングサイトにて作成したプレイリストをシェアすると抽選で直筆サイン入りブロマイドがプレゼントされる。さらに、ダウンロード特典も決定。詳細は公式HPを参照しよう。

今後も15周年記念アルバムに関しての情報が発信されていく予定だ。また9月から上演されるミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』、12月に上演されるミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』、そして11月6日に開催されるBrand New Musical Concertへの出演も発表されている。

さらに11月からは会場ごとにコンセプトの異なる15周年企画ライブツアーも開催される。

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