岸田繁(くるり)、バーチャルシンガー・花譜のコラボシリーズ「組曲」第15弾で「愛のまま」を共同制作

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くるりの岸田繁(Vo&Gt)が、バーチャルシンガー・花譜と楽曲「愛のまま」を共同制作した。花譜がリアルのアーティストやコンポーザーを中心としたコラボレーションを行う企画「組曲」の第15弾にして最終作となっており、花譜が2023年にプライベートで最も再生時間が多かったアーティストでもあるというくるりの岸田繁とのコラボが実現した。

楽曲は、夕日を想起させる風景の中で大切な人との別れ、明日への期待と不安、そして20代に向けて新たなステージへ旅立つ彼女自身が、歩んできた道程への憧憬も想起させるメランコリックなバラードとなっている。

楽曲のリリースは2024年1月3日で、ミュージックビデオも同日公開予定。詳細は「組曲」オフィシャルサイトを確認してほしい。

また、先日くるりはアルバム『感覚は道標』の発売を記念したツアー『ハードにキマる!つやなし無造作ハッピージェル』全4公演を完走。その最終日となる12月23日(土)に行われたZeppDiverCity公演のセトリプレイリストが公開されている。ツアー当日の模様を収めたライブダイジェスト映像も“Quruli Video”で見ることができる。

 

■花譜コメント

花譜

花譜

 組曲第15弾!お相手は、岸田繁さんです!!
「愛のまま」の制作を通して、私は自分の10代を振り返ってみたのですが、感情がめちゃくちゃ動かされたりして、鮮明に記憶に残ってることよりも、なんだかなー、とか、よくわかんないなーとか曖昧に思いながら、年ばかり重ねてきた、さよならもはじめましても全然ままならないような、心のどこかにいる小さな頃のままの自分のことを、見つめ直したいと思いました。
岸田さんは最初からずっと、私の思い描くイメージに真摯に寄り添ってくださりました。くるりと出会ってからの私の10代(きっとこれからも)は、くるりの曲からもらったとてもあたたかなパワーに満ちており、記憶を呼び起こす際にも、何度も歌いたくなったり聴きたくなったりしていました。
歌詞の制作のやり取りで、特に心に残っているのが、最初私が、「飛び込めばわかるって抱きしめたメロディ」と書いたのに対して、岸田さんが、「飛び込めば掴めそうなメロディ」という詞を提案してくださったことです。見慣れた街をさまよい歩きながら、音楽や歌に前に進む勇気をもらってきた自分が、その大好きな音楽を作った方と一緒に曲を作っている、という、信じられない状況にある今の私が、岸田さんの書いてくださった言葉のおかげで、自分の10代全部とリンクしたような感じがしました。

「愛のまま」本当に大好きな、大切な曲になりました。
たくさん聴いてほしいです!

■岸田繁コメント

自分が20歳になる頃のことを思い出そうと思って、もう殆ど覚えていないけど、何かに夢中になっていたりとか、心に沢山の葛藤を抱えていたりとか、その時に過ごした街のことや、一緒にいた友人たちのことを思い出したりしました。
 
歩道橋の階段を昇り、そこから見える遠くの風景は霞んでいるのに、足元の崩れたコンクリートと、眼下を通り過ぎる大型トラックの屋根ばかりがやたら鮮明で、色んなことを考えながら生きていたのに、ただただ必死に見えない何かを探していたのかな、と思いました。
 
花譜さんから頂いた、歌詞のモチーフはそんなことを想起させるような、心のささくれのようなものを鮮明に描かれたものでした。
 
彼女の声はとても綺麗で、リード・ヴォーカルは勿論のこと、随所に散りばめたヴォーカル・ハーモニーも、たおやかに楽曲を包み込んでいます。
 
心の風景と、ほんの少しだけビルの隙間から見える夕陽が、彼女の友人たちや、まだ知り得ない多くの人たちの心を照らすことになるだろう、と思っています。
 
良い曲出来てよかったね!

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表参道の能楽堂の本舞台を使った、緑の癒やしを感じながら音楽を大事に聴くことをテーマに開催するアコースティック音楽イベント『緑光憩音祭2024』が2024年2月22日(木)、23日(金)、24日(土)の3日間開催されることが発表された。

第一弾として発表されたのはアン・サリー、奇妙礼太郎、MIZ、角舘健悟の4組。各アーティストの日程と時間は下記になる。

◆2月22日(木)奇妙礼太郎 Live at 能楽堂「緑光憩音」

開場18:30  開演19:30 前売り ¥4,500 当日 ¥5,000

奇妙礼太郎

奇妙礼太郎

◆2月23日(金)アン・サリー Live at 能楽堂「緑光憩音」

出演:アン・サリー / 市川和則(羊毛とおはな)
開場12:00  開演13:00 前売り ¥5,500 当日 ¥6,000

アン・サリー

アン・サリー

◆2月23日(金)角舘健悟 Live at 能楽堂「緑光憩音」

出演:角舘健悟(YOGEE NEW WAVES)
開場18:00  開演19:00一般 前売り ¥4,800 当日 ¥5,300
学生(22歳以下) 前売り ¥3,500 当日 ¥ 4,000

角館健悟

角館健悟

◆2月24日(土)MIZ Live at 能楽堂「緑光憩音」

開場18:30  開演19:30前売り ¥4,500 当日 ¥5,000

神聖な空間である能楽堂を、深淵な香りと森の音で包み、手を伸ばせば触れられそうな程、手触り感のあるアコースティック音楽の世界へ誘う。畳に座布団というリラックススタイルで味わう、極上の音楽体験にぜひ足を運びたい。12月30日(土)お昼12時から先行チケット受付開始。
 

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SURFACEデビュー25周年を駆け抜けた2023年、最後に滑り込んできたのは12年振りの続編とも言うべきソロアルバム『RABBIT-MANⅡ』のリリース。2010年ミニアルバム『I』でソロ活動をスタートさせ、翌2011年にフルアルバム『RABBIT-MAN』でソロ活動を本格始動してから12年、「飛べなくたって走れなくたって思いだけ切らさぬように生き様を君に見せたい」椎名慶治は常に「自分 vs 自分」を貫いてきた。だからこそSURFACEデビュー25周年で多忙な中でも、12年振りのうさぎ年を椎名慶治ソロとして動かずにはいられなかったのではないだろうか。そんな年の瀬12月27日(水)にアルバムリリースした椎名に、本作への想いを存分に語ってもらおうと思う。

――2023年もギリギリのタイミングで、最新アルバム『RABBIT-MANⅡ』が完成。まず、1年を振り返ってというところからお聞きしたいのですが。SURFACEデビュー25周年ということで、5月に配信シングル「空っぽの逆襲」をリリースしての25周年記念ライブ、7月からはSURFACE 25th Anniversary TOUR『It’s OK!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』で全国を回って、ソロアルバムも完成させて、充実した1年になりました。

25周年というのは揺るがないものなので、「今年は25周年イヤー一色になるんだろうな」という気持ちはありまして。SURFACEのデビュー日である5月27日にZepp Shinjukuでライブをやって、25周年をお祝いしてもらって。その後ツアーがあって、2人だけでアコースティックライブもやらせてもらって。25周年のお祝いはしっかり出来たつもりだったんですけど、作品としてはシングル1曲しかなかったので。新譜も聴けるんじゃないか?と思ってくれていたファンには、物足りなさもあったかも知れないですが。

――25周年記念アルバムみたいなものも作れれば良かった?

そうですね。そんな中でSURFACE25周年とは別に、うさぎ年だしってことを思った時、12年前のうさぎ年にソロで『RABBIT-MAN』という作品を出してるので。「12年に1回のナンバリングがついた作品が作れるな」というのは考えていて。「『RABBIT-MANⅡ』を出したい」と会社にわがままを言って、うさぎ年ギリギリの12月27日に間に合ったという感じでした。

――デビュー記念ライブからツアーの流れでSURFACE 25周年をひと区切りして。気持ちを切り替えてソロ活動へという流れは、最初から考えていたわけじゃなかった?

全く考えてなかったですね。ただ、『RABBIT-MANⅡ』が出来ればいいなというのは、25周年以前から考えていて。二軸が同時進行する中で、SURFACEのアルバム制作が滞っちゃったから。結局、ソロの方に集中してレコーディングしたという感じで。「25周年にソロかよ!」と思われちゃうんじゃないか?とも考えたんですけど。聴いた人がそれでも納得出来るものにすれば勝ちかな? という気持ちもあって、自分が出来る最大限を詰め込みました。

椎名慶治

椎名慶治

――10月に先行シングル「どうやって君を奪い去ろう」をリリースしましたが、アルバムに向けて具体的に動き出したタイミングは?

それははっきり記録として残ってて、2022年8月26日(金)原宿RUIDOです。あの日、「新曲のデモが出来てて、2番までしか出来てないけど歌っていい?」といって、途中までしか出来てない「どうやって君を奪い去ろう」を歌ってるんですよ。

――そのライブ、僕も見てますね(笑)。

そうですよね? あれが全てのスタートで、そこから1年以上かけて制作をして完成に至ったんですが。SURFACEのツアー直前までレコーディングをやって、ツアーが終わってまたすぐにやってという感じで、スケジュールの合間を縫って作り勧めてました。

――そのいっ時も無駄にしない感じがすごいですね(笑)。

ソロを13年やってきて『RABBIT-MANⅡ』に行き着くまで、俺はソロ名義やSURFACEやJET SET BOYSで、ミニアルバムを含めて、アルバムを何枚出してるんだろう?と思って振り返ったら、14枚出してましたからね。活動年数を超えちゃってるんですよ(笑)。今作の制作中に「俺、なんでこんなにずっと制作してるんだろう?」と、ふと思ったことがあって。13年で6枚目のアルバムなら、ちょうどいいペースだなと思ったんですけど。それにしてはずっとやってんなと思って紙に書き出して、自分でも驚きました。「よく枯渇せず、書き続けてるな。偉いな!」って、自分を褒めましたもん。

――わはは。でもそこが椎名さんのすごいところで、『RABBIT-MANⅡ』を聴いても枯渇するどころか、椎名慶治をアップデート出来てますもんね。しかも“ロック”という根幹の部分は揺るがず、ちゃんと現在を表現出来ているところが本当にすごいと思います。

前作『and』はSURFACEを再始動した後、初めて作ったソロアルバムで。あの時はSURFACEとの差別化をするために、エレキギターをなるべく後ろに下げたサウンドメイクをしたんですけど。今回はそういうのを抜きにして、「どうしても俺の好きなサウンドはエレキギターなんだ! 俺はギターのリフが聴きたいんだ!!」というところで、やりたい放題やらせてもらって。何の制限もなく、誰かに似てると言われても構わないくらいの気持ちで作り上げたんで。洋楽やB'zやWANDSの匂いがするって言われても全然良い。むしろ、ビーイングになりたいくらいの気持ちで作りました(笑)。

――そうやって開き直れてしまうのも、13年の自信の表れです!『and』の制作時は、「苦しんで作っていた」と言ってましたよね。

そうですね。二軸が同時進行で動いてる時って、どうしても比べられてしまうので。「SURFACEっぽく無いものを」と意識して作ったし、コロナ禍だったのでライブ向きの曲も作れなかったし。楽しいというより、試練のような気持ちで作ってたのが『and』で。

――そこに現代のトレンドも取り入れたり、すごく頭を使って作ったアルバムでした。

だからライブにお客さんも戻ってきたいま作った『RABBIT-MANⅡ』は、すごく両極端なサウンドが二つ入ってる気がして。ひとつはライブでワ~ッと騒ぐようなサウンド、もうひとつは配信で見ても楽しめるサウンド。だからお客さんがどう受け止めて、どうライブを楽しめるようにするか?というのも、課題としてあります。

椎名慶治

椎名慶治

――『RABBIT-MANⅡ』を通して伝えたかったこと、テーマやコンセプトはご自身の中にありました?

結局、自分のライバルって自分じゃないですか? どのアーティストもそうだと思うんですけど、過去の成功した自分がいるから生き残ってるんだけど。そこから目減りする時もあれば、登っていく時もあるという中で、“過去の自分を超えていきたい”というのがテーマでした。12年前にソロ1stアルバム『RABBIT-MAN』を出して、ソロのアルバムでは一番成績が良かったので、『RABBIT-MANⅡ』はそれを超えるものにしたいと思ってたし。“Ⅱ”って付くものって、だいたいコケるじゃないですか?(笑)なので、続編が1作目を超えなきゃいけないというのは、結構プレッシャーなんですけど。周りの誰でなく、自分の作品を超えたいって思いで作りました。『RABBIT-MAN』を改めて聴くとね、まぁ~、良いんですよ!

――「あの頃の俺、よくやった!」と(笑)。

やっぱり解散をバネにしてるんだなと思いましたけど、勢いがすごかったですね。なので、そこに負けないものを作ったつもりですが。決めるのは、僕じゃなくて聴いて下さるみなさんなので、判断はみなさんに委ねます!

――12年前というと、36歳。勢いもありますし、一人でやっていこうという覚悟もあったでしょうし、野望もあったでしょうし。

解散って“帰ってこない”って意味ですからね。「またいつかSURFACEをやる時までの場繋ぎでやろう」なんて気持ちは全くなくて。「これが俺なんだ! ここから俺は一人でやっていくんだ!」みたいな気持ちだったし、その勢いがパッケージングされてました。さらに10周年の時はリマスター盤も作ってて、ただでさえ良いアルバムがさらにインパクトあるサウンドになって。そっちを聴いちゃったから、勢いがとんでもない(笑)。「リマスター、やべぇな」となって、「ちょっと負けられないな」と思って聴いてました。

――『RABBIT-MANⅡ』を聴いて「カッコいいな」と思って、『RABBIT-MAN』も聴き返したら「あれ……?」って。

それだけは本当にヤメて欲しい!(笑)だからこそ勝ちたいし、自分では勝てたと思ってます。ソロもSURFACEもJET SET BOYSも含めて、自分の全活動の中で一番になりたいっていうのがあったし、そういうアルバムになったつもりでいて。“最高傑作”と嘘偽りなく、自分の口で言えるものが作れたと思ってます。

RABBIT-MAN II

――さっきのお話で、12年前は勢いがあったと話してましたが。今回は共同プロデューサーをレフティさんが勤めたり、作家、アレンジャー、サポートメンバーに若手ミュージシャンたちが参加してくれたり。椎名さんの魅力や音楽世界をしっかり理解した、心強い仲間たちと一緒に作品作りが出来てるというところに、12年前にはなかった強みがあると思うのですが?

個人名義ではあるけど、ひとりじゃ無理! 『RABBIT-MAN』の頃、一番不安視してたのは孤立してしまうことで。SURFACEの後期6年くらい、山口寛雄というベーシストが隣にいたんで。解散してソロになる時も真っ先に相談して、ソロになった瞬間から現在に至るまで、山口寛雄がずっといてくれるので。そこは自分の支えになってましたね。ただ、1stからの3作品は山口寛雄との共同プロデュースでどっぷり甘えていたのが、レフティにシフトチェンジして後輩をアゴで使うようになっていたり(笑)。自分の中でも変化はありますし、甘えた部分は減ってきたと思っていて。

――ソロになったばかりの時って、「こうしていきたい」ってヴィジョンが明確に見えていたわけでもないと思うんですが?

無かったですね。そもそも「自分はこうじゃなきゃいけない」という信念みたいなものがあまりないので。人に委ねて面白かったら、自分が思ってたものじゃなくても認めるし。今作でも「ジレル」とか、僕の中には無かった発想なので、すごく面白いなと思ったし。

――そのフレキシブルさも椎名さんの強さで、根幹に揺るぎないものがあるけど、新しい表現もどんどん取り入れていくし。それを面白がれる感覚もあれば、乗りこなすスキルもあって。

ひとつのキッカケとして、カバーライブがあって。山口百恵さんから田原俊彦さん、工藤静香さん、THE YELLOW MONKEYやB'zや鈴木雅之さんと、本当に幅広いカバー曲を歌ったんですが。結果、お客さんが言ったのが「椎名さんが歌うと、なにを歌っても椎名さんなんですね」ということで。そこが僕の中で影響してて、どんなアレンジでも「これがカッコいいと思うんですよね」と持ってきてくれて、歌った瞬間に椎名慶治の曲になるし、全部を自分のものに出来るというキャリアと自信があるから。そこが12年前との違いだし、フレキシブルさに繋がってるんだと思います。

――そんな中、今作のタイトル曲である「RABBIT-MANⅡ」の椎名さんのこれまでとこれからを歌った歌詞には、“これからも歌い続けていく”という覚悟を感じましたし。この年齢だからこその強い説得力をもった曲になりました。

なんか、そういうリリックになっちゃいましたね。本当に計算せず、思ってることをまんま書いてみようと思って。メロディに合うように書いてたら、こうなっちゃったって感じだったんですが。自分でも印象深かったのが、<迷わないとか 言えないけど/楽しくて仕方ないや>って書いてたんですよ。それを見て、「いやいや、辛いですよ?」と。辛いはずなのに、<楽しくて仕方ないや>って書いてる自分に、「こいつ、本当にドMだな」と思って(笑)。

――わはは。きっと、深層心理が出ちゃってるんですよ。

そうだと思うし、確かに曲が出来上がった時は辛さも忘れて喜びを感じて、「俺ってミュージシャンなんだな」と思ったりもしますけど。そんな自分でも気づかない自分が出てきちゃうから、歌詞ってすごいなと思って。頭で考えて、計算高く書くこともありますけど。落書きというか乱筆というか、気持ちのままにワ~ッと書いた時の言葉って結構、大事にした方がいいんだなと思いました。

――歌詞もサウンド遠慮なく、自由にのびのびやれてますよね。

「いまの若い連中が」っていうと、自分が老けたことを認めることになっちゃいますが。若い連中のバンド名から曲タイトル、リリック、曲の構成や編成を見てると、自分の中で全てが規格外なんですよ。「それで歌入るの?」とか、驚かされることがすごく多い。25年やってると、自分の中にNGワードってあるんです。「歌詞として、これはあんまり使わない」とか、「こういう表現方法はナシ」とか、もっと上の人たちに教えられて、植え付けられてるんで。「歌詞はこう書かなきゃいけない」ってルールが、自分の中にあるんですけど、そんなルールを若い連中がバンバンぶち破っていくのを見てたら、制約を作るのがバカらしくなってきて。もっと自由にやらなきゃと思ったし、じゃないとどんどん古くなっちゃうと思ったし。だから、今回は自由にぶっきらぼうに書いてるところもいっぱいあります。彼女と喧嘩したらトイレにこもって、出てこないまま終わる、「そりゃないぜ」みたいな曲もありますしね(笑)。

椎名慶治

椎名慶治

――「予告状」~「怪盗Y」みたいな遊び心もありますし。

そうそう。あの茶番も含めて、アルバムを楽しんでもらえれば。でも、あれをやろうと言ったのは僕じゃないですからね、レフティですからね。レフティが言うから、「付き合うよ」って2人でセリフを考えて、警部役をやりましたけど。

――その後の「ただ」、「優しさなんかじゃないんだってば」と続く、ラストに向けてしっかり聴かせる曲もズルいです。

僕もよく出来た曲順だと思ってます(笑)。曲順に関しては、僕の中でアルバムの曲順を決めるのが、だんだん難しくなっていて。一個前のアルバムから、マネージャーに決めてもらってるんです。悪い言い方をすると「どれでもいい」っていうか、こうじゃなきゃダメだってのがないし。一曲一曲には気持ちを込められるんですけど、曲順まで気持ちが行きつかないので、曲順を決めてもらって。その順番で聴いたらすごく良くて。「Shout it Out」~「Oh Yeah!」っていう、「このツアーのオープニングはこれしかないでしょう!」という流れから、「どうやって君を奪い去ろう」で、「やっぱり椎名くんはこういうサウンドが好きなんだな」って思い知らせて。中盤もすごく面白い展開になってると思うので、ぜひともアルバムの流れで聴いて欲しいですね。

――ラストは本音が綴られた「醜態成」で締めくくって。

「醜態成」はアルバム制作の最後、生演奏とデジタルで遠い位置にある曲があって。それがひとつのアルバムに収まった時の統一感が出したくて、「もう一曲作ろうか」って接着剤的に作った曲で。アカペラでワ~ッと歌って、歌詞も書いて持っていって、全部アカペラで歌って作った曲だったんです。

――じゃあ意図せず、アルバム楽曲を出し切った後の心の奥底に残ったものを吐き出したみたいな歌詞だったのかも知れないですね若い子はサブスクで一曲単位で聴くのが主流ですけど、今作は通して聴いた時にコンセプトアルバム的な印象もありますし。結果、アルバムで聴く意味のある作品になりましたよね。

そうですね。この流れで聴くとそれほど飽きずに聴けると思いますし、41分しかないですから(笑)。よく言う言葉ですけど、「僕にあなたの人生の41分を下さい」と。41分くらい俺にくれても良いと思うので、まずは41分。全部通して聴いて欲しいです。

――そして、年男となるうさぎ年というところではいかがですか? 次、『RABBIT-MANⅢ』をリリースするのは60歳の年になります(笑)。

そうですよね、「3枚目出すの!?」ってなりますよね(笑)。でも俺、「早く50代になりたいな」というのはちょっと思ってて。来年49歳とか、ギリギリ40代で苦しんでる感じのラインがすごい嫌なんですよ。だったら、さっさと50歳になりたい! 50歳の年って、ソロ15周年なんで。50歳で15周年って、なんか面白そうなことも出来そうじゃないですか? だから、来年上半期は『RABBIT-MANⅡ』をたくさんの人に聴いてもらうことに集中して。下半期からは50代になった自分を目指して、もっと良い作品が作れるように動ければいいなと思ってて。15周年はベストアルバムとかで、上手く手を抜いてもいいんですけど(笑)。50歳になったら吹っ切れて、もっと楽しいことが出来ると思うんで。来年いっぱい種を撒いて、50代を楽しみたいと思ってます。あとこれは書いておいて欲しいんですけど、SURFACEもちゃんとやります! もうね、本当に大変なんですよ! 仲悪いわけじゃなくて、仲良いからこそ大変なことってあるんです(笑)。でも、SURFACEはSURFACEでみなさんの前に必ず顔を出すんで、それまでは『RABBIT-MANⅡ』をお楽しみ下さい!

取材・文=フジジュン 撮影=大橋祐希

椎名慶治

椎名慶治

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今年デビュー25年を迎えた中島卓偉が、つばきファクトリーに楽曲提供した「アドレナリン・ダメ」、アンジュルムに楽曲提供した「悔しいわ」をセルフカバーし、さらに、デビュー25周年を記念した新曲もあわせて2024年1月29日に3曲同時配信リリースすることを発表した。

これまでに多くの楽曲提供を行ってきた中島卓偉。独立前にも提供曲をセルフカバーしたアルバム『GIRLS LOOK AHEAD』をリリースしていたが、独立後初となるセルフカバー曲をリリースする。

このセルフカバー曲を提げて、2月から東京・大阪・愛知の3箇所にて『提供曲縛りセットリスト BOYS & GIRLS BE AMBITIOUS』を開催する。

デビュー25周年目にセルフカバー曲をリリースすることについて中島卓偉は、「2019年に提供曲のセルフカバーアルバム『GIRLS LOOK AHEAD』をリリースしてツアーを廻らせてもらいましたが、今25周年ですし、もう一度提供曲縛りのセットリストでツアーを回りたいなと思いました。そしてそのアルバム以降に提供させてもらった曲も増えて何曲かをセルフカバーでレコーディングし、このツアーで初披露したいなと。

新曲の「って言いながら」はハロプロに書かせてもらったことで勉強になったことを全部出し切って作ったダンスナンバーです。意外にもデビューシングルの「トライアングル」以降4つ打ちのダンスナンバーがシングルになっていないんですよ。つばきファクトリーに提供した「アドレナリン・ダメ」アンジュルムに提供した「悔しいわ」もかなり熱いアレンジになってますのでご期待ください。何よりこのツアーに是非来てもらいたいですね。」と語る。

デビュー25周年イヤーを迎え、一層精力的に活動を続ける中島卓偉に今年も注目したい。

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ランティスレーベルより2024年2月7日(水)に発売されるLiyuu(読み:リーユウ)の2ndアルバム『Soaring Heart』のジャケット・収録内容、関連情報が公開された。

Liyuu 2nd Album 『Soaring Heart』初回限定盤

Liyuu 2nd Album 『Soaring Heart』初回限定盤

Liyuu 2nd Album 『Soaring Heart』通常盤

Liyuu 2nd Album 『Soaring Heart』通常盤

◆リリースイベント

2024年1月8日(月・祝)アニメイト大阪日本橋・5Fイベントホール
2024年1月22日(月)小倉 あるあるCity・B1Fスタジオ
2024年2月7日(水)タワーレコード渋谷店B1F CUTUP STUDIO ※新規追加イベント
2024年3月13日(水)1対1オンラインおしゃべり会
※詳細は欄外のURLから確認

◆店舗購入特典デザイン

アルバムタイトルからも連想される「飛翔」を感じさせるジャケットに加えて、撮り下ろし写真を使用した店舗購入特典デザインや、タワーレコード渋谷店でのリリースイベントの追加も発表された。

2022年2月リリースの1stアルバム『Fo(u)r YuU』から約2年ぶりのフルアルバムとなる本作には、3rd Single「TRUE FOOL LOVE」、 4th Single「bloomin’」に加え、新規8曲を加えた全10曲を収録。来年1月にはアーティストデビュー4周年を迎えるLiyuuに引き続き注目していきたい。
 

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2024年2月16日(金)~25日(日)新国立劇場 小劇場にて、音楽劇『不思議な国のエロス』~アリストパネス「女の平和」より~が上演される。

アリストパネスの代表作であるギリシャ喜劇「女の平和」をベースに、寺山修司ならではのユニークな視点を加え描いた音楽劇で、執筆当時には上演されなかった幻の異色作。今回は気鋭の若手演出家、稲葉賀恵の演出で、音楽は世界で活躍するシンガー、演奏家である古川麦が全曲書き下ろす。

戦争を止めるために集結したアテネの女たちのリーダー・ヘレネー役の松岡依都美、物語の案内人・ナルシス役の朝海ひかるに、今作に挑む思いを聞いた。

初対面の2人、お互いの印象は?

松岡依都美

松岡依都美

──お2人は今回が初共演で、しかも今日が初対面だとうかがいました。

松岡 そうなんです! 初めまして、よろしくお願いします。

朝海 こちらこそ、お会いできて嬉しいです。

──お互いに出演舞台はご覧になっているということで、どのような印象をお持ちでしたか。

松岡 それはもう美しくて、その中にとてもチャーミングな部分とか、すごくいろんなお顔を持っていらっしゃる方だな、という印象がありました。

朝海 うわあ、すごく嬉しいです。

松岡 なので、共演が決まってとっても楽しみにしているんですが、あまり絡むシーンがないんですよ。

朝海 ね、そこが残念! がっつり絡むのは次回以降のお楽しみですね。

松岡 そうですね! とにかく、今回ご一緒できることが本当に嬉しいです。

朝海 松岡さんは2016年に上演されたこまつ座の『紙屋町さくらホテル』で初めて拝見しました。遅ればせながら「素敵な女優さん、見つけた!」と思いました。しかも、宝塚出身の役をやっていらっしゃったんですよね。

松岡 そうです! いや、お恥ずかしい。私、歌えないし踊れないのに、なんでこの役なんだろう、と思いながらやっていました(笑)。

朝海 いえいえ、全然そんなことなくて、とても忠実にやってくださったな、と思いましたし、こんな素敵な女優さんがいるんだ、とそこから松岡さんの作品はいろいろ拝見しました。だから今回、ヘレネー役と聞いて、「そう!私も松岡さんがいいと思ってた!」みたいな(笑)。それくらい、本当に松岡さんにぴったりな役だと思います。

朝海ひかる

朝海ひかる

──今お話しに出ましたが、松岡さんは女たちのリーダー・ヘレネー役です。

松岡 ヘレネーは、戦争を止めるためにセックスストライキなんて突拍子もないことを言い出すんです。でも、ここ数年で戦争が身近になってきていると感じている今の自分にとっては、ただの物語で終わらない、「本当にこうなればいいのにな」とどこか願ってしまう部分もあります。

──そして朝海さん演じるナルシスという役は、物語の案内人です。

朝海 稲葉さんからは「ドローンのような存在で」と言われましたので、それは今回のテーマとして自分で持っておこうかなと思っています。ナルシスは、せむし男なんです。なぜ寺山さんがせむし男にしたのか、そしてなぜ稲葉さんが私をその役にキャスティングしたのか、そこを考えながら役を作っていければと思っています。

松岡 きっとこの戯曲を読むと、ナルシス役を男の人、しかも年配の方が演じることを想像する人が多いと思いますが、それを朝海さんがやられることで、また違う印象を受けると思いますし、2024年という今の時代のことも表現できるんじゃないかな、と思います。

朝海 戯曲を読んだとき、朽ちた古木がいきなりニョキッ!と動き出す、みたいな印象をナルシスから受けたんです。稲葉さんにそれをお伝えしたら、稲葉さんも「そんな感じです」と同意してくださったんですが、逆に「古木か、どうしようかな」と思っているのが今の段階です(笑)。どうやって最初のセリフを言い出すかが課題になってくると思いますし、まだまだ未知数な役ですね。

演出家・稲葉賀恵は「粘り強くあきらめない」

──演出の稲葉さんは文学座所属で、松岡さんとは劇団の先輩後輩です。

松岡 稲葉は、私より5期下の後輩です。プライベートでは仲良くしているんですが、演出家と俳優として一緒にやるのは今回が初めてなんです。だから今回声をかけてもらったとき、作品の内容を聞く前からもう「やる!」みたいな感じでした(笑)。実は、劇団の先輩の高橋ひろしさんも今回出演されるのですが、私は初共演なんですよ。

朝海 えー! そんなことあるんですね。

──朝海さんは、稲葉さんとは『サロメ奇譚』でご一緒されています。

朝海 役者が納得いくまで、どうだろう、ああだろう、と一緒に考えてくださる演出家だな、という印象でした。壁にぶち当たっても決してあきらめなくて。

松岡 粘り強さはありますよね。

朝海 本当にそうです。その力強さが、ものすごく信頼できますよね。だから今回も、楽しみながらこの船に乗って一緒に越えていこう、と思っています。

──今回は音楽劇で、音楽はこれまで稲葉さんと何度もタッグを組んできた古川麦さんによる書き下ろしです。

松岡 古川さんのことは稲葉から聞いていて、今回どんな音楽になるのかとても楽しみにしています。最近は毎日古川さんの音楽を聞いていますが、いろんな情景が浮かんでくる優しいメロディーが特に印象的です。

朝海 途中で合唱の掛け合いがあるんですが、そこがどんなふうになるのか早く聞きたいな、と今からワクワクしています。

松岡 でも私、音楽劇は初めてだし、音楽劇とミュージカルと何が違うのかもわかっていなくて……。

朝海 ね! どう違うんでしょうね。ほぼ同じだと思うんですけど、音楽劇の方が芝居のパートと音楽のパートの区別がよりしっかりされているような気はします。ミュージカルはセリフや心情が歌になって、セリフを聞いていたはずがいきなり歌になる、みたいなことがありますよね。

松岡 なるほど。でも、歌うことには変わりない、ということですね(笑)。本当に不安だらけなんですが……頑張ります!

朝海 今回は寺山さんが日本語で書いた戯曲で、古川さんが書き下ろした音楽で上演する音楽劇であることが、すごくポイントになってくると思います。いわゆる海外物のミュージカルとは全く違うものになる、ということは一つ言えますね。

──最後にお1人ずつ意気込みをお願いします。

松岡 演じている私自身も、そして見てくださるお客様もきっと、物語と現実の狭間の絶妙な場所に立たされるというか、なんだか単純に楽しめる物語というだけではない、本当に人間って繰り返してしまうんだな、どうしようもないな、という痛いところを突かれているような感覚も伴う作品だと思います。この時代にやることの意味を大事にしながら、でもとにかく皆様に興味を持って劇場に来ていただけるように、精一杯心を込めて、愛を込めてお届けします。

朝海 戦争とかジェンダーレスとか、人を愛することとかが描かれている作品で、私は戯曲を読み終えたときに「今を大事にしよう」ととてもシンプルに思えました。「生きよう」という強い力をもらえる作品だと思いますので、皆様に見に来ていただけるように、私も愛を込めて頑張りたいと思います!

取材・文=久田絢子

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映画『シモキタブレイザー』が2024年2月16日(金)に公開されることが決定。あわせて、特報映像とポスタービジュアルが解禁された。

『シモキタブレイザー』は、『灰色の壁大宮ノトーリアス』の安藤光造監督による新作。元VOYZ BOYのメンバーで、映画『東京リベンジャーズ 血のハロウィン編』などへの出演で知られる佐藤嘉寿人が初主演を果たす映画だ。

主演の佐藤が主人公のKENを演じるほか、KENのパートナー・SMOKY役で赤名竜乃介、BUZZ役で青木謙が出演。青木は、本作の振り付けも手がけている。さらに、兒玉遥、出口亜梨沙、浦彩恵子、モロ師岡、りゅうと、WBAスーパー・WBC世界ライトフライ級統一王者の寺地拳四朗がゲスト出演。脚本は、賀々贒三氏(『マンチの犬』シリーズ監督・脚本など)と安祖兄小屋次氏が手掛けている。

タトゥーアーティストのKEN(佐藤嘉寿人)は、相棒であるSMOKY(赤名竜乃介)が栽培する大麻を街で販売し、やっとの思いで生活していた。ある日、愛犬ブービーの異変に気付き、急いで病院に駆け込む。獣医に診断してもらうが、悪性の腫瘍が見つかり高額の手術代を提示される。手術代を稼ぐために二人がなんとかたどり着いたのは、ネットで見つけた闇バイトだった。同じく集められたBUZZ(青木謙)とSNOW(倉冨なおと)とともに、向かった先は宝石店。やけくその宝石強盗のバイトの最中、KENはインテリアのレコードが気に入り、宝石とともに盗んでしまう。何の気なしに盗んだレコードだったが、それは時価数億円を軽く超える伝説のレコード「シモキタブレイザー」だった。「シモキタブレイザー」をめぐり、宝石店の極悪オーナーゴンダ(佐藤タダヤス)、さらにはシモキタ署の刑事JINBEE(伊藤慶徳)、猫田(兒玉遥)らまでもが動き出す。

 
 

解禁された特報映像では、“闇バイト”で宝石店に強盗に入ったKEN(佐藤嘉寿人)とSMOKY(赤名竜乃介)が、警察のみならずギャングにも追われる逃走劇の一端が映し出されている。

『シモキタブレイザー』は2024年2月16日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか、全国ロードショー。

 

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今年、YOSHIKI自身が世界中のアーティストとコラボレーションをする姿を追った音楽ドキュメンタリー映画で初監督を務め、自身のクラシカルワールドツアーでは150年以上の伝統を築いてきたロイヤルアルバートホール(英国)、アカデミー賞の授賞式の会場として有名なドルビーシアター(米国)、そして世界の音楽の殿堂として知られるカーネギーホール(米国)で公演を行った。そして日本人として初めてチャイニーズシアターに手形・足形を刻む偉業を達成するなど目まぐるしい活躍をした。

しかし一方でYOSHIKI自身にも、世界的にも悲しい出来事も多くあった2023年。その2023年の大晦日に、YOSHIKIの呼びかけに応えたHYDE、PATA(X JAPAN)、難波章浩(Hi-STANDARD)、清春、松岡充(SOPHIA)、明希(シド)、海(vistlip)、KAMIJO(Versailles)、George(LADIESROOM)、ナカヤマアキラ(Plastic Tree)、HIROTO(アリス九號.)といアーティストたちがスペシャルなコラボレーションを『紅白』のステージで披露する。

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東京発、“I’m lonely but I’m not alone.”を掲げる現在進行形のロックバンド、Apesが、初のワンマンライブ『A LIVE』を2024年2月25日(日) に東京・新宿Marbleで開催することを発表した。

年明け1月4日(木)には、Apes主催の新宿2会場往来イベントも開催する。

2017年に坂井玲音(Vo/Gt)が高校の軽音学部で結成。2023年より坂井玲音(Vo/Gt)・アラユ(Gt)・村尾ケイト(Ba)の3人となり、現在はサポートドラムを入れて4ピースでライブを行なっている。バンド名は、進化し続けるという意味合いで類人猿の意味のApesから命名されたという。

 

 
 
 

 

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2024年3月22日(金)~24日(日)新国立劇場小劇場にて、『時をかけ・る~LOSER~』が上演されることが決定した。

本作は、ひとつのテーマをグランドミュージカル、3.5次元、会話劇、殺陣ありエンターテインメント、ストレートプレイという5つの異なるジャンルのオムニバス作品で構成した、新たな歴史シリーズ。

舞台は、「タイムトラベル」ができるようになった近未来。歴史研究に励む5人の若者が、国が選んだ歴史上の人物を調査することを命じられた。人選のテーマは、天下分け目の戦い「関ケ原」。5人の武将に着目し、“敗者”の歴史を追うことで見えてくるものとは……。

5つの作品の1つ目は、ストレートプレイで描く、安国寺恵瓊の物語『笑う怪僧』。2つ目は、裁判劇風の会話劇で描く小早川秀秋の物語『被告人 ヒデトシ』。3つ目は、エンタメ活劇で描く大谷吉継の物語『莫逆の友』。4つ目は3.5次元ミュージカルで描く直江兼続の物語『ラブミュ☆北の関ケ原』。そして5つ目がグランドミュージカルで描く真田信之の物語『ミュージカルNOBUYUKI!!』。

また本公演は、この5つの物語のうち3つの物語と、研究員たちが発表する学会のオープニングとエンディングを組み合わせた内容で1演目として上演する。公演日によって組み合わせが変わり、客席もアリーナ舞台(舞台の周りに客席)で座る席によっても見える景色が変わる、何パターンもの変化を楽しめる内容となっている。

演出を務めるのは、平野良。俳優としてミュージカル『憂国のモリアーティ』などに出演するほか、日テレプラス「2.5次元ナビ」のMC、「2.5次元ナビシアター」の演出を務めるなど、多彩なジャンルで活躍する平野が、その知識と経験を駆使して創り上げる。脚本は、2.5次元や歴史を扱った“祭”シリーズなどの脚本を担当し、兄弟・主従・親子・ライバルなどの関係性や、繊細な心の機微の表現に定評のある赤澤ムックが、5人5色の濃密な歴史物語を描く。

出演者は、一人舞台『カプティウス』や饗宴『世濁声 (よどみごえ) GOOD MORNING BEAUTIFUL MOUSE』など舞台俳優として2.5次元作品からストレートプレイまで幅広い作品で活躍する安西慎太郎。「仮面ライダーアクセル」の照井竜役で人気を博し、数々の主演映画や一人芝居で実力を示してきた木ノ本嶺浩。 『仮面ライダー鎧武/ガイム』ザック/仮面ライダーナックル役、ミュージカル『薄桜鬼』新選組奇譚の土方歳三役の松田岳。MANKAI STAGE『A3!』皆木綴役など2.5次元舞台で活躍しながらも、2023年11月には脚本・演出にも初挑戦した前川優希。そして、ミュージカル『レ・ミゼラブル』(17、19、21)マリウス役やミュージカル『のだめカンタービレ』真澄役などミュージカルで活躍する内藤大希。少数ながらも各ジャンルに精通した個性豊かな出演者が、それぞれの特技を生かしたメインとなる物語と、脇を固める役目となる物語があり、いろんな顔を見せる。

「時をかけ・る~LOSER~」キャストコメント

 

演出:平野良 コメント

舞台『時をかけ・る』で演出を務めることになりました平野良です。
年末“祭“シリーズで四年連続お世話になった、る・ひまわりさんでついに演出をさせていただくということで、ある意味私の集大成のような作品になるのではないかと思います。関ヶ原の戦いの敗者側にスポットライトをあてた5本のオムニバス。ポイントは一つひとつの作品の色を変えてお届けするというところ。ミュージカル作品や、アクション舞台、朗読劇のようであったり、はたまたシンプルなストレート作品といったように、演目によってコロコロ変わる世界観を楽しんでいただきたいです。なので感覚的には全く別の舞台を5本作る気持ちで臨みます。出演していただく五人の俳優陣も年末シリーズで共闘した仲間たちなので、彼らの魅力は誰よりも間近で体感して知っているつもりです。なのでそれぞれの持ち味を活かしつつ、一味違ったスパイスを入れて新たな彼らを引き出せたらと思っています。脚本の赤澤ムックさんはじめ、スタッフ陣も全員心強い方々なので、今から稽古するのが楽しみで仕方ありません。
出演者のファンの方はもちろん、歴史好きの方や演劇ファンの方まで多くの人に楽しんでいただけるように頑張ります。

脚本:赤澤ムック コメント

る・ひまわり年末シリーズで様々な時代を描かせていただきましたが、遂にこの時が訪れました。日本史上最も有名な合戦「関ヶ原」に挑みます。しかも主人公が五名。通常、同じ時間軸を複数の主人公視点で描くことは無いので、作家としても興味深い試みになりました。五作品は公演ごとに組み合わせを変え、しかし一本の主軸に帰結。演ずる俳優は主役作品以外にも他四作品を演ずるわけですが、ひと作品で演ずるのが一役とは限りません。様々な脇役武将はもちろん、時に姫を演ずるなど、信頼のおける俳優たちの様々な魅力、表情をお届けできるものと思います。物語のテーマも作品ごとに様々です。憧憬地獄、秘めた初恋、貫く仁義、出会いの青春、揺るがぬ兄弟愛……。短編だからこその凝縮された物語を、全作品、異なるジャンルで描きます。盛り沢山過ぎる敗者たちの舞台を、どうぞ目撃して下さい。

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