亀田真二郎(脚本)・福澤 侑(演出)・荒牧慶彦(プロデューサー)で舞台『ハンドレッドノート』を上演 出演者オーディションも開催

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2024年10月3日(木)~10月13日(日)品川プリンスホテル クラブeXにて、舞台『ハンドレッドノート』が上演されることが決定した。

『ハンドレッドノート』とは、数々の名作ミステリーを生み出してきた講談社発のクロスメディアコンテンツ。 問われる資格は頭脳だけ。人格、経歴、一切不問。「TOKYO CITY」を舞台に活躍する名探偵たちのストーリーがYouTube・漫画連載・ ボイスドラマはじめ様々な媒体で展開されている。YouTubeでは、現在2つのハウス(探偵チーム)と怪盗チームのチャンネルが同時に活動中。YouTube立ち上げから1年足らずで総再生回数6.5億回、登録者数合計85万人を突破するなど勢いよく話題を広げているコンテンツだ。今回、そんな『ハンドレッドノート』が舞台化される。

本公演の脚本は、MANKAI STAGE『A3!』シリーズや『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stageシリーズ 等、2.5次元舞台作品で絶大な信頼を受ける 亀田真二郎。役者のみでなく、ミュージカル『刀剣乱舞』をはじめとした2.5次元舞台や数々のアーティストたちの振付を手がけてきた福澤 侑が初演出。さらに2.5次元舞台のトップランナーにして、数々の作品にてプロデューサーとしての手腕も注目されている荒牧慶彦がプロデュースを務める。

そして注目のキャストは一部を除き、一般公募オーディションの開催も決定。

本日よりオーディション参加者の募集が開始。今回の一般公募により選ばれたキャストには、舞台オリジナルキャラクターを演じてもらう。さらに、舞台で生まれたキャラクターは原作の『ハンドレッドノート』にも登場するかも!? しれない。オーディションは条件を満たしている方であれば、どなたでも応募が可能。演技およびダンス経験・歴は問わず、自薦他薦も問わない。事務所に所属していなくてもOK、とのこと。

本プロジェクトは『進撃の巨人』をはじめ人気作品を世界に送り出し続け、総合出版社の講談社、音楽・アニメ・舞台等さまざまなエンタメを発信するKING RECORDS、舞台『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stageシリーズや舞台『刀剣乱舞』シリーズの制作を手がけるS-SIZE。上記3社が主催として、全面的にバックアップしていく。

演技を世界に届けたい方、ダンスに自信のある方、新たな挑戦をしたい方、熱い思いを持つ方など、俳優・声優とマルチな才能を発揮しこの作品を盛り上げたいとう思う人は応募してみてはいかがだろうか。

応募方法の詳細は、公式サイトおよび公式Xを参照のこと。なお、「シアターコンプレックスTOWN」にて特別番組の制作も予定。

上演決定コメント

■原作 講談社
『ハンドレッドノート』は2024年5月で1周年を迎える、まだ新しいプロジェクトです。こんなに早く、そしてこんなにも素敵なメンバーで舞台化していただけること、とても嬉しく思っています。新キャラ、オーディションと見どころたっぷりです! 新しい『ハンドレッドノート』の世界をお楽しみください!

■脚本 亀田真二郎
『ハンドレッドノート』は、とても意欲的で、挑戦的で、可能性に満ちた作品です。その舞台版の脚本を担当させていただけるなんて、嬉しい限りでございます。しかもプロデューサーが荒牧くんで、演出が侑くん…こちらも可能性しか感じない。舞台ならではの表現を駆使し、新しい名探偵バトルをお届けできればと思います。

■演出 福澤 侑
舞台『ハンドレッドノート』の演出を務めさせて頂きます福澤侑です。舞台を演出させて頂くのは初めてなのでドキドキすることばかりですが、自分自身が面白いと思えるエンターテイメントをプロデューサーの荒牧さんや脚本の亀田さんと一緒にキャスト、スタッフ全員で一丸となって皆様にお届け出来るように精一杯頑張りたいと思います。目指すは”最高の頭脳”で作る”最高のエンタメ”です!

■プロデューサー 荒牧慶彦
『ハンドレッドノート』にてプロデューサーを務めます荒牧です。演出の侑と、脚本の亀田さんと共にまた新たなエンタメを作りたいと思っております。そして今作では一般公募にてオーディション致します。新しい才能に出会えることをとても楽しみにしております。

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2024年5月2日(木)、歌舞伎座で『團菊祭五月大歌舞伎』が開幕する。

九代目市川團十郎と五代目尾上菊五郎の功績を顕彰し、「團菊祭(だんぎくさい)」と銘打たれた公演だ。尾上菊之助は次のように意気込みを語る。

「劇聖と言われた九代目さんと、私の高祖父である五代目。江戸時代から明治期に変わる演劇を支えたふたりですね。そして『團菊祭』は、十二代目團十郎のおじさまと、父の菊五郎がずっと守ってきた興行でもあります。今回は、現在の團十郎さんと昼の部『極付幡随長兵衛』で共演させていただき、夜の部『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』では、私が『御殿』の乳人政岡(めのと まさおか)をつとめ、團十郎さんが『床下』に仁木弾正で出演されます。皆様に九代目團十郎さん、そして五代目菊五郎を偲んでいただける月となれば幸いです」

菊之助が政岡をつとめるのは、これで3回目。今回は「飯炊き(ままたき)」と呼ばれる場面を含めた上演となる。

歌舞伎座5月公演『團菊祭五月大歌舞伎』

歌舞伎座5月公演『團菊祭五月大歌舞伎』

『伽羅先代萩』は仙台藩伊達家で実際に起きた御家騒動が題材にした作品。幼くして家督を継いだ若君・鶴千代は、御家乗っ取り派から命を狙われている。乳人政岡は実子の千松とともに、鶴千代を守ろうとするが……。

本公演では、千松に菊之助の長男・尾上丑之助。鶴千代に中村種太郎という配役。菊之助に作品の見どころや役への思いを聞いた。

■母の情愛と忠義の心が溢れ出るように

ーー菊之助さんにとって3度目の政岡です。

尾上菊之助(以下、同じ):

初役でやらせていただいた時は、政岡たちが御家騒動の渦中にあることがお分かりいただける「竹の間」からの上演でした。今回は「御殿」からとなりますが、それでも政岡たちが大変な状況にあることを、皆様にお伝えできるようつとめたいです。

ーー城内でさえ敵だらけ、という状況からはじまります。政岡は御家乗っ取り派を警戒し、「鶴千代は病気だから」と偽って男子禁制の奥御殿にこもります。

親とは「身体に悪いものは口にしてはいけない」と教えるものです。しかし政岡は、常に鶴千代のそばに千松をおき、気丈にも「何かあれば、あなたが鶴千代の身代わりになりなさい。毒と疑うものがあれば、あなたが進んで食べなさい」と教えているんですね。千松もそれを理解し、お毒見役をつとめています。

ーーいかにもお城らしい豪華な空間にいながら、幼いふたりはお腹を空かせています。

食事に毒が仕込まれているかもしれない状況ですから、出されたものに手をつけられません。政岡は自ら用意をするのですが、それも充分な量があるわけではなく1日1食。ほんのちょっとだけ。もっと食べさせてあげたい。けれども食べさせてあげられない。ふたりも、もっと食べたいけれども「ひもじい」とは言いません。

『伽羅先代萩』政岡=尾上菊之助(平成29年5月 歌舞伎座)

『伽羅先代萩』政岡=尾上菊之助(平成29年5月 歌舞伎座)

政岡は、乳人として鶴千代にもお乳をあげて育ててきましたし、千松は実の子です。鶴千代にも千松にも愛があり、そして忠義の心も持っています。ふたりの子どもたちも、彼らなりにお家のために懸命に生きています。

ーー3人が身を寄せる部屋に台所はありません。そこで政岡は茶釜を使います。

ふたりが遊ぶ間にお茶の作法にのっとって、茶釜でご飯を炊くんですね。これが「飯炊き」と呼ばれる場面です。早く食べさせてあげたい気持ちを持ちながら、お茶の作法で淡々と進めます。当時は精米といっても、石やゴミが混ざっていたでしょう。それも丁寧に取り除いてあげる。茶道の作法からは、若君への忠義。ご飯を炊くという行為には「はやく食べさせてあげたい」という幼い子供たちへの情愛。思いを深めるように一つひとつの手順をふんでいくことで、忠義と情愛が、同時に溢れ出てくる場面です。そのようにお見せできればと思います。

舞台上では、小道具として実際の江戸中期の茶釜を使わせていただきます。これは(坂東)玉三郎おにいさんが、小道具さんに寄贈されたものです。以前は江戸後期の釜が小道具として使われていました。しかし江戸初期から中期までと、江戸後期では釜の形が異なるそうで。おにいさんは、作品の時代設定にあわせて、釜も江戸中期のものの方がふさわしいだろうと、ご自分でお探しになられた大変貴重なものなんです。

■切ないほどの業と因果を肯定して

ーー3人が彼らなりのやり方で御家騒動と戦っているところへ、栄御前や八汐たちが“お見舞い”にやってきて、状況が動きます。千松を演じる丑之助さんは、3月に歌舞伎座で『菅原伝授手習鑑 寺子屋』に出演し、松王丸の子・小太郎を勤めました。小太郎も千松も、忠義のために同世代の子どものために命を差し出すところが重なります。

尾上菊之助

尾上菊之助

大きく違う点として、小太郎はあの寺子屋へ死にに行っています。千松は、あの日あそこで死ぬとは思っていませんでした。その違いはありますが、ふたりの親への思いは通じるところがあると思います。

丑之助が小太郎をやった時に、伝えたことがあります。「小太郎は、ただただ自分は犠牲になるんだ、という気持ちではなかったと思う。大好きなお父さんのために自ら身代わりになりに行くんだ、と彼なりのプライドみたいなものがあったんじゃないか」と。千松もまた、大好きなお母さん(政岡)に“いざという時は”と常々教えられてきたんですよね。

小太郎も千松も、大好きなお父さんや母さんのために、自分なりに肚をくくり自ら守ると決めた。その思いは、ふたりに通じるものかもしれません。

ーー松王丸と政岡にも、そのように似通うと感じられる部分はありますか。

松王丸も政岡も、親の情、子への愛は非常に深いものをもっているでしょう。それでも寺子屋へ小太郎を差し出し、いつ死が訪れてもおかしくない状況に千松を置きます。落語の立川談志師匠が、「落語は人間の業の肯定である」とおっしゃっていました。その表現をお借りするなら、歌舞伎も業の肯定を描く作品が大変多くあります。古典演目はほとんど、と言えるのではないでしょうか。ただ、落語は笑える描き方であるのに対し、歌舞伎はとても切ない。切ないほどの業と因果を描くことで人間を肯定します。その意味で、松王と政岡は深いところで通じていると思います。

ーー菊之助さんと丑之助さんの5月のご共演も楽しみにしています。話は逸れますが、丑之助さんはふだんどのようなお子さんですか?

言うことを……聞ききませんね!(笑) 芝居には没頭してくれるのですが、歌舞伎に出させていただくことと、学校のことの両立は大変なようです。たしかに私自身、あの年の頃はお稽古事もありましたし芝居もしたかった。宿題はまず後回しにしていました。同い年には團十郎さんという強烈な方もいて、一緒に楽屋で暴れて……悪かったですよね(苦笑)。それを思えば、丑之助の方が幾分きちっとしています(笑)。 

■使命感、継承、そして憧れ

ーー菊之助さんは、3月は『寺子屋』松王丸、『伊勢音頭恋寝刃』今田万次郎、4月は『夏祭浪花鑑』で一寸徳兵衛、『四季』で女雛。来月は女方の大役である政岡の他に、『極付幡随長兵衛』で水野十郎左衛門をつとめます。日頃から、立役と女方、世話物、時代物、そして新作歌舞伎まで、幅広い演目や役を意識的に選ばれているのでしょうか?

意識的です。歌舞伎には磨き上げられてきた素晴らしい演目が数えきれないほどあり、自分にもやらせていただきたいと思う演目がたくさんあります。すべて自分にできるとは思ってませんが、曾祖父の六代目菊五郎は役になりきることをとても大事にしていました。岳父(二代目中村吉右衛門)は、役が導いてくれるものだと教えてくださいました。線の太い役なら普段から太くなくては、線の細い役なら普段から……ということではないはずだと思うんです。そもそも女方自体が、非常に創造的なものですから。

尾上菊之助

尾上菊之助

しかし型通りで行けるのは役の入口まで。役の心情でその型をやるところまで持っていって、初めて成立するのが歌舞伎です。教えていただいたことを懸命に守り、今の自分にできる限り役の心情を想像し、感じられる範囲で演じていく。立役、女方、世話物、時代物、新作でも違いはありません。役になりきるためには、むしろこだわりを持つことなく、どの役にも常にニュートラルに、等身大の自分で向き合うことを大切にしたいです。 

ーーニュートラルなスタンスで数々の役を。菊之助さんは、比較的欲ばりなタイプですか?

欲ばり……なのかな(笑)。根本にあるのは憧れなんです。五代目菊五郎、六代目菊五郎、父に受け継がれる世話物。岳父が大事にしてきた時代物。そして今回の政岡のような、玉三郎のおにいさんや祖父の(七代目尾上)梅幸が大事にしている女方。身近に憧れる先輩方がこれだけいてくださり、その方たちのお教えを受けられる。受けた父から教えてもらえる。受け取ったものを大切に、丑之助にも伝えていきたい。音羽屋に生まれた者としての使命感、継承への思い、そして私自身の憧れが原動力だと思います。

尾上菊之助

尾上菊之助

歌舞伎座『團菊祭五月大歌舞伎』は、2024年5月2日(木)より26日(日)までの上演。
 

取材・文・撮影(尾上菊之助)=塚田史香

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2024年4月13日(土)より本多劇場にてM&Oplaysプロデュース倉持裕新作公演『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』が開幕する(東京公演後は、愛知、島根、富山、大阪、宮城と全国へ巡演)。この度、初日開幕コメント&舞台写真が公開された。

本作は、ある出来事をきっかけに、不思議な屋敷に誘い込まれた主人公がその屋敷の主人と若妻に翻弄され、もてなしを受けるうちに、本来の自分を見失ってゆく様を描くサスペンス。

『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』舞台写真 (左から)林遣都、柄本時生                         撮影:宮川舞子

『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』舞台写真 (左から)林遣都、柄本時生   撮影:宮川舞子

『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』舞台写真 (左から)藤間爽子、林遣都                         撮影:宮川舞子

『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』舞台写真 (左から)藤間爽子、林遣都   撮影:宮川舞子

主演を務めるのは、2016年にBunkamuraシアターコクーンで行った倉持裕演出のM&Oplaysプロデュース『家族の基礎』で初舞台を果たした林遣都。初舞台以来、継続して舞台に立ちつづけ、今話題の作品に次々と出演する林を主演に迎え贈る、倉持裕の新作書下ろし公演。

『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』舞台写真 (左から)佐藤直子、新名基浩、山崎一、林遣都                         撮影:宮川舞子

『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』舞台写真 (左から)佐藤直子、新名基浩、山崎一、林遣都   撮影:宮川舞子

 『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』舞台写真 (左から)藤間爽子、林遣都                         撮影:宮川舞子

『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』舞台写真 (左から)藤間爽子、林遣都   撮影:宮川舞子

共演には、今回倉持とは初顔合わせの藤間爽子、柄本時生、新名基浩、佐藤直子、山崎一など魅力的なキャスト陣が集結した。

人気と実力を兼ね備えた俳優達が謎多き物語に挑む。

 『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』舞台写真 (左から)柄本時生、林遣都                         撮影:宮川舞子

『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』舞台写真 (左から)柄本時生、林遣都   撮影:宮川舞子

『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』舞台写真 (左から)山崎一、林遣都、藤間爽子                         撮影:宮川舞子

『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』舞台写真 (左から)山崎一、林遣都、藤間爽子   撮影:宮川舞子

 
【ストーリー】
思い返すと、その屋敷は確かに立派な門構えではあったが、迷子になるほど中が広大だったとは、男は思いもしなかった。
男は、気まぐれに親切にした若い女に招かれそこへ来た。最初、女はこの屋敷の女中かと思っていたら、実は主人の女房だった。年の離れた亭主を持つと、若くともこんなアンバランスなムードを身にまとうようになるのかと、男は勝手に納得する。
屋敷の中は薄暗い上、廊下も恐ろしく長く、部屋の数も分からなかった。
数日経って、友人が連れ戻しに来たが、男は「帰ろうにも出口にたどり着けないんだ」などと困った顔をする。
中庭を挟んだ向かいの広間で、夜ごと催される誰かの宴。その幻想的に揺らめく人影をぼんやり眺める女に、男は次第に惹かれていく。男を躊躇させるのは、留守がちで、まるで自分の妻を斡旋するかのような、主人の謎の振る舞い。
引き留めるわけではないが、時折、何やら共謀をほのめかすような女と、その主人との間で、男は次第に正気を失っていく……。

作・演出:倉持裕 コメント

目論見通り、男女間の嫉妬心、猜疑心、復讐心が漂う幻想的な芝居になったと思う。
稽古中、俳優たちには素直な感情表現をなるべく抑え、理性的に努めることを求め、それでも漏れ出てしまう欲や本音を大事にしたいと説明し、皆、それに見事に応えてくれた。
あえて選んだ古風な演劇的表現に関し、スタッフも素晴らしい仕事をしてくれた。
皆様、劇場でお待ちしています。

林遣都 コメント

充実感でいっぱいの稽古でした。倉持さんには毎日のように新しい気づきや学びを与えてもらいました。観に来てくださる皆様にも、この本の面白さを存分に感じていただけるよう、精一杯の力で挑みたいと思います。頼もしい共演者の方々と共に、本多劇場でお待ちしています。

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絶望系アニソンシンガーReoNaが、自身のデビュー曲「SWEET HURT」(TVアニメ『ハッピーシュガーライフ』エンディングテーマ)、2ndシングル「forget-me-not」(TVアニメ『ソード・アートオンライン アリシゼーション』エンディングテーマ)、3rdシングル「ANIMA」(TVアニメ『ソード・アートオンライン アリシゼーション War of Underworld』2ndクールオープニングテーマ)、そして4thシングル「ないない」(TVアニメ『シャドーハウス』エンディングテーマ)、全4作品をアナログ盤として、5月15日に同時リリースすることが決定した。

アナログ盤 「SWEET HURT」ジャケット

アナログ盤 「SWEET HURT」ジャケット

アナログ盤 「forget-me-not」ジャケット

アナログ盤 「forget-me-not」ジャケット

アナログ盤 「ANIMA」ジャケット

アナログ盤 「ANIMA」ジャケット

アナログ盤 「ないない」ジャケット

アナログ盤 「ないない」ジャケット

2021年にリリースされた「月姫 -A piece of blue glass moon- THEME SONG E.P.」以来となる、待望のアナログ盤リリースとなる今回の4作品のジャケットはすべて、それぞれシングルのために書き下ろされた“アニメ絵柄”であり、そのジャケットサイズはLPサイズ(12インチ=約30cm)の豪華仕様となっている。ReoNa本人からコメントも到着した。

ReoNaコメント

色んな場所でお届けしてきたお歌たちを、時を経てまた新しい形でリリースさせていただけることになりました。

優しく針を落として、もう一度受け取っていただけますように。


さらに、5月から開催される全国ワンマンツアー『ReoNa 5th Anniversary Concert Tour “ハロー、アンハッピー”』のチケット一般発売も本日よりスタート、春からのReoNaにも注目したい。

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『BABY Q 名古屋場所』2024.3.29(FRI)名古屋市公会堂

2024年3月29日(金)、ライブイベント『BABY Q』の名古屋場所が名古屋市公会堂で開催された。「Q」は、2019年に神戸ワールド記念ホールや両国国技館で、「CUE=素晴らしい音楽に触れる「キッカケに」、「休=最高の休日に」という想いを込めて立ち上げられたインドアフェス。そして、2021年に東京・大阪・広島で弾き語りメインのライブイベントとして「BABY Q」が始まり、2022年は1月に北海道、8月に横浜、9月に大阪、12月に福岡、そして昨年7月には東京でも実施された。

今回の会場は、約94年の歴史がある名古屋市公会堂。周辺では、屋台も出店されるなどお花見が盛況で、一気に春の到来を感じさせてくれた。舞台後方にはお馴染みの「Q」と描かれた大きなフラッグが飾られており、曽我部恵一、岸田繁、青葉市子、君島大空の競演に、開演前から気分が高まる。

君島大空

一番手の君島はギターを爪弾き、美しく穏やかな音色を鳴らす。少しテンポが速くなる場面もある中でも、<睫毛の隙間 踊る光を掬い取れたら>という歌い出しのロマンチックな言葉は印象的で、ただただ聴き惚れる。甲高い声が天井に吸い込まれていくのを体感しながら、気が付くと10分弱くらい時間は経っていて、そんなに時間が経っていることに時計を確認して驚いてしまう。

名古屋市公会堂がある鶴舞地区には凄く久々に来て、周辺の公園でお花見が行なわれていたことに驚き、事前に言ってくれたら楽しむ気でいたのにと笑顔で話す。今年初めて桜を見たと言って、2曲目「嵐」へ。<春の嵐を裂いて>という歌詞から歌われるが、ボイスチェンジャーを使用していることもあり、音のバリエーションが豊かで、ポップでメロディアスである。弾き語りなのでギター1本で当たり前の如く演奏されるが、展開がめまぐるしい楽曲の後には一転して落ち着いた曲調の楽曲など、それもイベントの短い持ち時間にも関わらず多様に楽しませてもらえた。

「映画」、「向こう髪」と浮遊感の中で聴いている内に、あっという間にラストナンバー。「今日は良い日ですね」という君島の言葉に全てが凝縮されていたが、このラインナップを名古屋で観られることの貴重さを改めて感じる。想像以上に揺らめきの時間を堪能できたトップバッター。この心地良さに浸りながら、次の音楽を待つ。

青葉市子

二番手は青葉市子。舞台後方の幕が開き、先程とは印象が変わる舞台風景。エレクトリックピアノに向かい、同期の音も用いながら、より幻想的な空間を作っていく。時には小鳥の音も聴こえてくる、ピアノのリフレインに耳を傾けたオープニングナンバー「Space Orphans」。横に向いてピアノを弾いていたが、今度は真正面に向かいギターを弾く「卯月の朧歌」。

舞台後方の幕が開いて剥き出しになった箇所が照明で青や紫に染まっていく。そのまま<殻を破るとそこはみたことない景色>と歌われて、「テリフリアメ」へ。ワルツみたいな快さを感じながら、音楽に身を委ねていく。「今日の様に雨が降ったり、晴れたりを繰り返す天気のことを歌った歌です」という説明も入ったが、彼女の歌も変わりゆく天気の様な繊細さがあり、ぼーっと天気を眺めているような落ち着きがある。

君島同様に「贅沢な日ですよね」と観客に語りかけ、楽屋で先輩や仲間とセッション大会が繰り広げられ、リハと同じく贅沢な時間だったと話す。そして、春の温かくて青くて美しくてという全部が入った楽曲「四月の支度」を歌う。舞台後方が曲ごとに照明で色が変わっていくのもドラマチックであった。

『銀河鉄道の夜』のアニメーション映画を観た時にメロディーができたという「Asleep Among Endives」。「銀河」や「アンディーヴ」という歌詞が情緒的に聴こえてくる。しっとりとしたメロディーに癒される「おめでとうの唄」から、「後は先輩方の演奏に集中したいと想います」と言葉が添えられて、ラストナンバー「Seabed Eden」へ。ピアノが奏でられて、フランス語でつぶやかれるように歌われていく。ムーディーな素敵な時間であった。

岸田繁(くるり)

三番手は岸田繁。舞台に現れて一礼をするだけで場の空気を一気に持っていく存在感がある。首にはハープを掛けて、<花は霧島~>と一節歌い上げるが、声の張り上げ方というか……とにかく声が名古屋市公会堂に響き渡る。若者ふたりとはまた全く違う空気感を一瞬で築き上げて、青葉の言葉を借りるならば先輩方ふたりによる第二部が開幕したことが感じられた。

「若き才能あるふたりのライブを観ていたんですけど、音から出てきた妖精みたいな……。妖精って音から出てくるんや?」

岸田らしい絶妙の言葉で、若き才能あるふたりを言い表す。プロ野球開幕日ということもあり、ちらほらチェックしながら、音の妖精たちと戯れていたことも話す。音の妖精たちも男の子と女の子だなと想いながら、じっくりと聴き込む「男の子と女の子」。徐々に熱を帯びていくのも堪らないスローなナンバー。そうそうMCで名古屋ということもあり中日ドラゴンズ話を盛り込んだのも粋だった。その御当地の話題の続きとして、愛知県にあるジブリパークの話も。愛知の話をしているのに、何故か客席からは関西弁が聞こえてきて、思わず岸田も「なんで関西人おんねん!」と笑う。そこからトリビュートアルバム『ジブリをうたう』でカバーしている「となりのトトロ」へ。途中で「変調します!」と言ってギターをいじるほのぼのとした光景には、観客から拍手も起きる。

その後にサンフジンズ名義での「ふりまいて」を聴けたのも、弾き語りならではのセットリストだった。再び中日ドラゴンズの選手事情に触れながら、再び音の妖精たちの話を。才能溢れる純粋な音楽好きなふたりと社会不適合者の自分は普通の会話はしにくいと冗談交じりに話して、青葉も話していたように楽屋でジャムセッションしていた話が打ち明けられる。ふたりの才能技術の凄さを話して、その間、曽我部はご飯に行っていたというまさかの愉快なオチも楽しんでいると、瞬く間に終盤。

「くるりの中でもマニアックな曲をやります」と言って、「How Can I Do?」へ。くるりでの演奏や歌い方とはまた違う新たな魂が込められた魅せ方で、弾き語りの奥深さを強く感じる。緩やかながら、より訴えかける歌は誠に強烈だった。真っ直ぐに弾き語る「さよならリグレット」から、ラストナンバーは「ブレーメン」。オーケストラと共にバンドで畳みかけるように聴かせてくれる「ブレーメン」が、ひとりの弾き語りで新たに表現される模様は圧巻だった。手を振って去る姿も絵になる岸田。いよいよ大トリ。

曽我部恵一

四番手大トリは曽我部恵一。3人は座って弾き語っていたが、曽我部は唯一立って弾き語る。<あなたはぼくの太陽>と穏やかに歌うが、どっしりとしたフォークな歌で魅せつけられるオープニングナンバー「碧落」。舞台後方が照明で紫色に近い夕焼け色に染まっていたのも印象深かった。「もう元を取ったでしょ?」という曽我部らしい表現で、君島、青葉、岸田と同様に今日が特別で素敵な日だということを再度教えてくれる。素晴らしい人の素晴らしい歌をうっとりと堪能していたので最後に自分はどうなのかと、曽我部は漏らしていたが、この流れだからこそ曽我部が〆てくれるというのは頼もしすぎる。

東京に住んで約30年くらいで、東京に住んで15年の時に作られた「東京2006冬」へ。<東京へ来て まだ季節の変わり目がわからない>と歌われ、新宿や下北沢という東京の街が穏やかに描写されていく。薄暗い照明が曽我部を照らし、少しづつ歌声が大きくなっていくリアルさを真正面から受け止めさせてもらう。恋をしている女の子の歌と紹介された「シモーヌ」。2004年に発表された楽曲だが、その頃は子供がまだ小さくて、洗面台で作ったと話される。弾き語りだから尚更だが、ひとつひとつ楽曲の背景が丁寧に伝わってくるし、曽我部の人生のドキュメントに触れているようだった。今日が温かくて桜も咲いているということから「春の嵐」へ。東京はまだ桜が咲いていないことも曽我部の何気ないMCから知り、聴こえてきた<愛の歌をうたいましょう>の歌。まだ場所によっては寒さも残っているし、嵐とタイトルに入っているにも関わらず、とにかく春の温もり、人の温もりが伝わってくる歌。

君島、青葉、岸田の歌に宇宙を感じたこと、歌は自分を守ってくれる宇宙でもあるということから、元気じゃない時に桜並木の遊歩道を散歩している時に<きみがいないことはきみがいることだなぁ>という歌詞が浮かんできたという「桜 super love」へ。落ち込んでいたけど浮上したと曽我部も話したが、落ち込んでいる時に歌は守ってくれて浮上させてくれる不思議な力がある。そのことをただただ再認識できた。

一番下の息子がこの春から高校生になることや、大学生の長女が韓国留学から帰ってきたことなど、曽我部の日常が語られる。その長女が生まれた時は、音楽も休んでいたので、自分と奥さんと娘の小っちゃい宇宙に住んでいて、その時に作られた「おとなになんかならないで」へ。娘に語りかけるように歌われて、子供へのイノセントな想いが歌われる美しい歌。ついに最後の曲へ。一番下の子が幼稚園の時に仕事でなかなか逢えなかったからこそ逢いたい気持ちを歌った「おかえり」。シングルファーザーとして子供たち3人を育てた曽我部が歌う家族への歌はともかく響いて沁みる。「おかえり」とラストに呟かれて終わった。

出逢いや別れがあったり、新しいことが始まる春という季節だからか、この日は全員が温かく寄り添ってくれるライブだった。温かい春の日のライブが幕を閉じた夜は、温もった気持ちで帰り道を歩めた。

取材・文=鈴木淳史 撮影=Daiki Oka

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