原田優一、オレノグラフィティ、小柳心、鯨井康介による「PAT Company」第2弾公演のキービジュアル・キャストビジュアルが解禁

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2021年8月19日(木)~8月29日(日)東京・オルタナティブシアターにて上演予定のPAT Company第2回公演ミュージカル『眠れぬ森のオーバード』より、キービジュアルとキャストビジュアルが解禁された。

「PAT Company」は、原田優一、オレノグラフィティ、小柳 心、鯨井康介によるプロジェクト。2020年6月27日(土)YouTubeチャンネル「小柳心のチャンネル」にゲスト出演した鯨井が、ライブ配信中に友人の原田、オレノグラフィティを呼び、初対面となる小柳と引き合わせた。「あなた達3人と演劇が作りたいんだ!」という鯨井の呼びかけに 3人が意気投合し「演劇を作るチーム」が立ち上がり、マーベラスが参加協力し新プロジェクトが始動。パッと集まった4人を「PAT4」と呼び、チーム名を「PAT Company」と名付けた。

第2弾公演 ミュージカル『眠れぬ森のオーバード』は、「ミュージカル」+「ミステリー」=「ミュステリ―」。キービジュアル、キャストビジュアルと合わせあらすじも解禁となった。なお、「PAT Company」では、公式YouTubeチャンネルにて月曜22時から定期的に舞台公演の実施に向けて企画会議を配信中。配信を見ている視聴者(社員)と一緒に“Company=会社”を盛り上げていくべく会議を重ねている。

あらすじ

山奥の不気味な館に集まった6人の男女と探偵たち。雷鳴が轟き不穏な空気が立ち込めると参加者の死体が!探偵であるホムロ(鳥越裕貴)とその助手ワトウ(椎名鯛造)がこの事件を解決するために東奔西走。そしてついに事件は解決。嵐で警察は来れない。館には死体と、犯人ーーー。

「で、朝までどうします?」

朝までの時間を潰す中、ホムロは別の証拠を見つけてしまい、推理を二転三転させて場を混乱させてしまう。ホムロが突き止めた真犯人を伝えようとした時、新たな来訪者が館を訪れた。外部犯の可能性も浮上し混乱の様相を呈した矢先に停電が起こり、このいわくつきの館の亡霊が目をさますのだった…!
疑いが疑いを呼び会場は疑心暗鬼のピークに!パニックになった一同から絞りでた言葉は……

死体、探偵、嵐。異様な空間で一晩を明かし人間の本質を描いたヒューマン「ミュステリー」

キャストビジュアル

ホムロ:鳥越裕貴

ホムロ:鳥越裕貴

ワトウ:椎名鯛造

ワトウ:椎名鯛造

モエ:愛原実花

モエ:愛原実花

リン:可知寛子

リン:可知寛子

亡霊:原田優一

亡霊:原田優一

ミキ:オレノグラフィティ

ミキ:オレノグラフィティ

サカヤ:小柳 心

サカヤ:小柳 心

ショウゴ:鯨井康介

ショウゴ:鯨井康介

アヤセ:舘形比呂一

アヤセ:舘形比呂一

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NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」の主題歌となっているBUMP OF CHICKENの新曲「なないろ」が、5月18日(日)に配信リリース&YouTubeでMVプレミア公開される事が決定した。

「なないろ」は本日放送がスタートしたNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」のオープニングでテレビ尺が公開され、その後メンバーがゲスト出演したNHKラジオ第1放送「らじるラボ」でフル尺が初OAされた。

「おかえりモネ」は、「海の町」宮城県・気仙沼に生まれ育ち、「森の町」同・登米で青春を送る清原果耶演じるヒロイン・永浦百音が、気象予報という「天気」にとことん向き合う仕事を通じて、人々に幸せな「未来」を届けてゆく、希望の物語。放送スタートと共についに音源が解禁された「なないろ」はドラマの放送直後から話題となり、リリースを待ち望む声が多数寄せられていた。

配信シングルのジャケットは、BUMP OF CHICKENと長年タッグを組んできたカメラマンの太田好治氏が撮影した「彩雲」の写真が使用されている。そして、配信リリースに合わせてMVのプレミア公開も決定。MVのディレクターは「おかえりモネ」のオープニング映像も手掛けた林響太朗氏が担当。楽曲の世界観から人生という時間を重力に置き換え、二人の女の子が空を飛ぶ時空間の中で哲学的に表現し、美しい映像に仕上げた。空を飛ぶ二人を演じたのは、吉村栞乙、吉村眞乙の双子の姉妹。BUMP OF CHICKENにとっては初のMVプレミア公開になる。

「なないろ」MV

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5月18日(火)20:00より、「ABEMA アニメチャンネル」にてLiSAの特番が放送。それを記念した、ニューミニアルバム『LADYBUG』の購入特典が発表された。

『LADYBUG』(4形態のうちいずれか)を、SonyMusicShopにて対象期間中に購入いただいた人に、「LiSA プリントサイン入り特製ポストカード」がプレゼントされる。

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ザ・ブロードウェイ・ストーリー The Broadway Story
VOL.11 オリジナル・キャスト・アルバムの変遷

文=中島薫(音楽評論家) text by Kaoru Nakajima

 ミュージカル・ファン必携のアイテムと言えば、オリジナル・キャスト・アルバム。その作品のキャストが、劇中曲を吹き込んだ録音で、観劇の想い出にこれほど相応しいものはないだろう。現在は、輸入盤CDやダウンロードで簡単に楽しめるが、その歴史は古い。VOL.10でも記した通り、1943年初演の『オクラホマ!』が、オリジナル・キャスト盤第一号だったのだ。今回は、様々な名盤とエピソードを紹介しつつ、その歩みを紐解こう。
 

■ポップスとブロードウェイの蜜月時代

 実際は、『オクラホマ!』以前の1920年代から、ミュージカルの劇中ナンバーを録音する試みは行われていた。ただしこれは、レコーディング用に歌手を起用し、編曲に手を加えた変則版が殆ど。キャストとオーケストラ、さらに指揮者やアレンジも舞台のままで録音された、初めての作品が『オクラホマ!』だった。これによって、NYの劇場に足を運んだ観客はもちろん、遠く離れた地方の人々も、御家庭でミュージカル・ナンバーを堪能出来るようになったのだ。

『キス・ミー・ケイト』(1948年)のオリジナル・キャストLP。ジャケット下に、nonbreakable(割れません)と表示されている(昔のレコードは割れやすかった)。

『キス・ミー・ケイト』(1948年)のオリジナル・キャストLP。ジャケット下に、nonbreakable(割れません)と表示されている(昔のレコードは割れやすかった)。

 しかし、その頃はレコード盤での発売だった。しかも『オクラホマ!』は、10インチ(直径25㎝)のレコード6枚組でリリース。基本、片面には一曲しか入らないので、曲が終わるごとにレコードを裏返す手間が煩雑だった。だが、その後開発されたLPレコード(LPはロング・プレイングの略)の出現で、表裏の両面合わせて約40~50分まで収録可。1948年オープンの『キス・ミー・ケイト』が、LP用に録音された最初のブロードウェイ・ミュージカルとなる(リリースは翌年)。さらに1950年代中盤には、劇場の臨場感を再現したかのような、ダイナミックな立体音響のステレオ録音が登場し、オリジナル・キャスト・アルバムの可能性は飛躍的に広がった。

『ザ・ミュージックマン』(1957年)のオリジナル・キャストLP。一家に一枚の定番レコードだった。

『ザ・ミュージックマン』(1957年)のオリジナル・キャストLP。一家に一枚の定番レコードだった。

 1940~60年代は、正にオリジナル・キャスト・アルバム黄金期だった。『アニーよ銃をとれ』(1946年)や『ガイズ&ドールズ』(1950年)、『王様と私』(1951年)に『マイ・フェア・レディ』(1956年)、そして『ザ・ミュージックマン』(1957年)と『ハロー・ドーリー!』(1964年)など、今なお再演を繰り返す傑作が続々とオープン。キャスト・アルバムの売上げも好調だった。また一方では、ビング・クロスビーやフランク・シナトラ、女性ならエラ・フィッツジェラルドにペギー・リーら人気ポップス&ジャズ歌手が、これらの作品で歌われた楽曲をカバーし、ヒット・チャートを賑わす。中でもリーは、全曲賑やかなラテンのアレンジで歌ったミュージカル・ナンバー集「ラテン・アラ・リー!」を発表し好評を得た。

ペギー・リーのアルバム『ラテン・アラ・リー!』(1960年リリース)

ペギー・リーのアルバム『ラテン・アラ・リー!』(1960年リリース)

 

■過労の極致で臨んだレコーディング

 LP時代のオリジナル・キャスト盤は、発売を急ぐため、初日を開けた翌週、あるいは翌々週の休演日(日曜日)にレコーディングされるケースが多かった。当時は、ブロードウェイでの初日前に、NY近郊の複数地でトライアウト興行(試演)を行うのが通常。つまりトライアウトで、無数の演出や音楽面の変更に対応した後、緊張のピークのまま初日を迎え、心身共に疲労困憊している時の録音なのだ。そのため、声帯を傷めて録音に臨むキャストも多い。

 有名な例が、『ゴールデン・ボーイ』(1964年)のサミー・デイヴィス・ジュニア。20世紀を代表する黒人エンタテイナーだ。録音日は擦れ声で、名歌手として鳴らした彼は納得が行かず。ところが流石は大スターだ。LP発売後に、サミーのソロとデュエット曲のみ録り直して、再リリースが決まった。面白いのは、大人数のアンサンブルを率いて歌うナンバーは、全員を再度集めるのが難しかったのだろう、以前の擦れ声バージョンをそのまま収録。現在発売中のCDには、再録音テイクと初回の大人数テイクを両方収めている。ちなみにこの作品、『アニー』(1977年)のチャールズ・ストラウス作曲による楽曲が素晴らしく、一聴の価値ありだ。

『ゴールデン・ボーイ』(1964年)のオリジナル・キャストCD(輸入盤)。ジャケットのデザインが秀逸だ。

『ゴールデン・ボーイ』(1964年)のオリジナル・キャストCD(輸入盤)。ジャケットのデザインが秀逸だ。

 

■傑出した楽曲をきっかけに評価を高める

 ただいくら曲が優れていても、失敗に終わった作品は多い。早期クローズの原因が、演出や脚本など、楽曲以外に認められる例が多いためだ。その中で、閉幕後約40年を経た今も、ミュージカル・ファンの熱心な支持を得て、オリジナル・キャスト盤がコンスタントに売れ続けている作品もある。代表格が、『ドーリー!』のジェリー・ハーマンが作詞作曲を手掛けた『マック&メイベル』(1974年/66回でクローズ)。もう一作が、今月翻訳上演される『メリリー・ウィー・ロール・アロング』(1981年/16回でクローズ)で、もちろん作詞作曲はスティーヴン・ソンドハイムだ(本連載の番外編『メリリー』特集も参照)。

『マック&メイベル』(1974年)初演キャストCD(輸入盤)。主演はロバート・プレストンと、若き日のバーナデット・ピータースだった。

『マック&メイベル』(1974年)初演キャストCD(輸入盤)。主演はロバート・プレストンと、若き日のバーナデット・ピータースだった。

 共にブロードウェイが誇る天才ソングライターの作品で、曲を聴いた限りでは、何故短命に終わったのか想像も出来ぬほど、そのクオリティーは高い。『マック~』の美しいバラード〈バラは贈らない〉と〈時は全てを癒す〉、そして『メリリー~』の〈オールド・フレンズ〉や〈ノット・ア・デイ・ゴーズ・バイ〉は、ジャズ&キャバレー系シンガーを始め多くの歌手がカバー。また両作品とも、改訂を重ね現在も再演を続けている。

『メリリー・ウィー・ロール・アロング』(1981年)初演キャストCD(輸入盤)

『メリリー・ウィー・ロール・アロング』(1981年)初演キャストCD(輸入盤)

 

■甦るブロードウェイと新作への期待

 1970年代からのブロードウェイは、『フォリーズ』(1971年)や『リトル・ナイト・ミュージック』(1973年)などで、ソンドハイムが大いに気を吐く(後者からは〈センド・イン・ザ・クラウンズ〉がヒット)。同時に『ジーザス・クライスト=スーパースター』(1971年)や『エビータ』(1979年)など、英国のアンドリュー・ロイド=ウェバー作品に席巻されるも、音楽ジャンルの多様化で、以前と比べミュージカルからのヒット曲は生まれにくくなった。

『リトル・ナイト・ミュージック』(1973年)の〈センド・イン・ザ・クラウンズ〉は、フランク・シナトラを始め多くの歌手がカバーした。

『リトル・ナイト・ミュージック』(1973年)の〈センド・イン・ザ・クラウンズ〉は、フランク・シナトラを始め多くの歌手がカバーした。

 以降1983年にアメリカでCDが出現し、収録時間は約70分へと延長。往年の名盤も次々にCD化された。当初は、CD特有の金属的な音が耳障りだったが、今はリマスター技術も格段に進歩し、あたかも昨日録音されたかのように新鮮な音色を聴かせてくれる。もちろん現在に至るまで、ブロードウェイで上演された新作ミュージカルの多くがCD化。だが昨今の作品は、個々の楽曲は決して悪くないのだが、曲数が多すぎて、かえって印象が散漫になる傾向が強い。

 コロナ禍を経て、遂に復活の兆しを見せるブロードウェイ。才能ある若いソングライターが新作を発表し、劇場街が活気を取り戻す日を待ち望むばかりである。VOL.12は、再びロジャーズ&ハマースタインの名作陣の中から『回転木馬』(1945年)を特集しよう。

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STUTSと、Awichが初の組み合わせとなる2マンライブを開催する。

ともにスペシャルなサポートメンバーを率いてバンドセットでの出演。Awichのバンドメンバーには、SOIL&“PIMP”SESSIONSから、丈青、秋田ゴールドマン、みどりん、社長、そして、Guitarには吉田サトシが参加。さらにオープニングDJとしてPUNPEEとのDJユニット板橋兄弟でもお馴染みの原島“ど真ん中”宙芳が出演決定した。

※本公演はキャパシティを50パーセント以下に設定し、政府、自治体および会場より示された新型コロナウイルス感染予防のガイドラインに基づいた対策を講じた上で開催致します。開催における新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン及び、チケット購入に関する注意事項を必ずご確認の上チケットをご購入いただけますようお願いいたします。

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寛永十二年旗揚げの江戸糸あやつり人形劇団・結城座による「結城座旗揚げ385 周年記念公演第一弾 結城数馬改め 十三代目結城孫三郎襲名披露公演『十一夜 あるいは星の輝く夜に』」が、2021年6月2日(水)~6月6日(日)に東京芸術劇場 シアターウエストで行われる。

結城数馬は十二代目結城孫三郎の長男で、6歳で初舞台を踏み、『夢童子 ゆめ草紙』『寿獅子』に出演した。『寿獅子』では故・結城雪斎(十代目孫三郎)と仔獅子を遣っている。

披露目で上演されるのは古典劇『八百屋お七』と、新作劇『十一夜 あるいは星の輝く夜に』。『十一夜 あるいは星の輝く夜に』は、W・シェークスピアの『十二夜』を下敷きにした作品で、翻案・演出に鄭義信を迎える。なぜ十二から一つ少ない『十一夜』なのかと尋ねると、東日本大震災の3.11にかけているためだと言う。

稽古を行っている結城数馬に、本公演で演じる役への思いや、十三代目結城孫三郎襲名を控えた心境を語ってもらった。

■結城孫三郎が受け継いできたお七を遣う

――稽古の具合はいかがでしょうか(取材日は4月12日(月))。

今は新作の前に演じる、『八百屋お七』の稽古に取り組んでいます。

――結城座では古典のお七が、過去に新作(『明日またタクボク~雲と劇場~』『乱歩・白昼夢』など)にも何度か登場しています。今回の襲名披露公演でも演じられるということは、結城座のレパートリーの中でも八百屋お七は重要な役なのでしょうか。

そうですね。代々結城孫三郎は女形を得意としていて、とくにお七は祖父の十代目結城孫三郎が得意としていました。

結城雪斎(十代目孫三郎) 画像:結城座提供

結城雪斎(十代目孫三郎) 画像:結城座提供

――古典の人形を遣うときには、新作とは違った緊張感を感じるものですか。

お七は、結城孫三郎が受け継いできた役なので、自分もしっかり継承していかなければというプレッシャーはあります。お七は今、基本的に父から習っています。父の動きをキチンと再現しないといけないので、そういった面でも古典と新作は少し違いますね。

稽古場の様子 結城座提供

稽古場の様子 結城座提供

――ちなみに古典の遣い方を、新作の人形の動きに取り入れることはあるのでしょうか。

古典は動きが独特だったりします。古典の遣い方を必ず新作で使うかといえばそうではないのですが、基本の技術や息遣いをベースに応用することができます。なので僕は(新作と古典は)密接につながっている気がします。

また、人形は動かしてみないと分からない部分があります。人間の動きと人形の動きはまた違うもので、古典からでなければ学べないこともあります。

稽古場の様子 結城座提供

稽古場の様子 結城座提供

 

■男装した妹と双子の兄を演じ分ける台詞が、本作の見せ所

――鄭さんの台本をお読みになったときの第一印象はどのようなものでしたか。

『十一夜』で僕は、双子のヴァイオラとセバスチャンを演じます。一つの作品の中で双子の男女の役を演じるのは、自分の中では難しいことなのですが、同時にその面白さにもかなり惹かれました。

――結城座では今作のように人形遣いが台詞を喋ることがありますが、『十一夜』では役づくりもされていくのでしょうか。

はい。妹のヴァイオラは男装して男性のふりをしたり、また女性に戻るという場面があるので、そういった役は(演じるにあたって)少し考えていく必要があると思います。

――ヴァイオラが男装したときなどは、台詞や声で演じ方を変えていくのでしょうか。

そうですね。男と女の違いは演じ分けられるのですが、性格だけでなく、男装してる妹と兄の違いをどうつけていくのか。今、台本を読んで迷っている最中です。

――人形の遣い方は、男の役と女の役で違うものなんでしょうか。

例えば古典のお七のように、古典の女形の人形は足先がなかったりします。胴の部分も男の人形とは違った、特殊な胴を使っていたり。そういった面で人形の遣い方は変わってくるのですが、今回は人形のつくり自体に違いはないので、あまり多くは変えないと思います。

――もう台詞の違いで見せていく、と。

はい。台詞と心理描写で変えて見せていかなければいけない、と思っております。

――では台詞は、新作の見せ場と捉えても大丈夫ですか。

本番までには大丈夫にしたいと思います(笑)。
 

鄭義信さんには演出家として信頼をおいている

――新作についてもお話しいただける範囲で伺いたいのですが、鄭義信さんは、『ドールズタウン』(2007年初演)でも脚本・演出を担当されていました。結城座の新作には、今回のように著名な方が演出や脚本に入られる機会はとても多いですが、数馬さんは鄭さんをどんな演出家・劇作家だと、感じていらっしゃいますか。

鄭さんとは今作で4回目です。父のときからのお付き合いになりますが、前回の『ドールズタウン』でも、キチンと駄目なところは駄目だと言って演出してくださったこともあり、とても信頼しております。たぶん父も同じ気持ちでいると思います。

(物語については)人間のドラマを描くことに重きを置かれている方だなと。もともと『十二夜』は喜劇ですし、今回もそういった(コメディの)要素が多くなるんじゃないかと想像しています。

――結城座では人形遣いが役者として演じることもありますが、今作についても人形の遣い手に演出家から話がありそうですか。

そうだと思います。鄭さんは人形遣いの動きや表情についても言われるので。たとえば『ドールズタウン』では、(衣装で)帽子をかぶっていたのですが、深くかぶりすぎると表情が見えないから、と。

――今回の特別な公演でシェイクスピアを持ってきた経緯は、どのような感じだったんでしょうか。

鄭さんから「『十二夜』で」と、言っていただきました。偶然ですが、父の襲名のときも『リチャード3世』でしたね。

『ドールズタウン』 結城座提供

『ドールズタウン』 結城座提供

 

■結城孫三郎の名を継ぎ、古い遣い方も残していく

――襲名に当たっての正直なお気持ちをお聞きできますか。

このところ新作をやることも多かったのですが、今回、古典のお七も演じることもあって、襲名した後は古典の比率も少しずつ増やしていこうと思っています。

また、平場(人形遣いが舞台に上がって、人形をあやつる)で行う舞台が結構増えてきて、足場を使う機会が減っています。もともと(人形芝居)は足場を組んでやっていました。足場は会場に持っていって組み立てないといけないので、なかなか手間がかかるのですが、足場を使った芝居もキチンとやっていきたいと思っています。

――足場を組む舞台では、人形遣いが客前に出てこないんですか。

出てこないです。高いところでずっと中腰でいて、下を見おろしているため大変だったりするんですけれども、そういったやり方も残していきたいと考えています。

――足場を使う場合、人形を操作する感覚は変わってくるものですか。

3mほどある長い糸を使うので変わりますね。人形しか見えないですし。

――先代の技術を盗もうというとき、足場を使った稽古ではどうするのでしょうか。降りて見るということですか。

そうですね。あと今は携帯で録画することができるので、映像を見て確認することもあります。

――やはり人形遣いは、手で覚えることに重きを置かれているんでしょうか。

はい。ただ映像だけでは身に付けられない部分がたくさんありますので、父から手ほどきを受け、対面であるが故の濃密な稽古をつけてもらっています。父からは、手先だけで人形を遣うな、といつも注意されていますし、身体全体で遣うこと、とくに腰の動きの重要性もたびたび言われます。

――2020年2月の「孫三郎 第一回古典小劇場」で、『東海道中膝栗毛』の弥次郎兵衛役を演じられました。それは一つの試練の場だったのかなと想像していますが、演じてみていかがでしたか。

台詞にしても人形の動かし方にしても、色々と覚えることが多く、糸も通常より10本ほど多い人形なのですが、最後に踊る場面もあってあれはなかなか大変でした。

『東海道中膝栗毛』 結城座提供

『東海道中膝栗毛』 結城座提供

 

■恩返しのための舞台に 「芝居ができる場所があることはすごくありがたい」

――新型コロナウイルスの感染拡大で公演の延期や中止など、演劇業界には困難な状況が続いていますが、2021年2月の『明日またタクボク~雲と劇場~』では、ハジメ先生をどのようなお気持ちで演じていましたか。

稽古の最中でもマスクをして、気をつけて(感染対策を)やっていました。公演自体も途中まで(実施するのか)決まっていませんでした。

結局、実際にお客様の前で舞台をやることができましたが、やはり芝居ができることはすごくありがたいことだなと。なにせ僕たちはそういった芝居をやれる場所がないと、本当に何もできなくなってしまうので。すごくありがたいことだと思いました。

『明日またタクボク~雲と劇場~』 宮川ヨシヒロ撮影 結城座提供

『明日またタクボク~雲と劇場~』 宮川ヨシヒロ撮影 結城座提供

――コロナ禍の中で制作された2020年公開のドキュメンタリー映像の中で、十二代目が結城座存続についての想いを話されていました。十三代目を継ぐにあたって、数馬さんはこういった状況をどのようにお感じになっていますか。

去年私たちはクラウドファンディングで、支援を募りました。そういったときに助けてくださった皆さんや、今まで観に来てくださっているお客様たちに本当に支えられています。(人形芝居は)自分たちだけではやっていけないものですから、本当に感謝しかありません。コロナの問題があり、本音を言えば迷うところはすごくあるのですが、支えて下さった方々へのお返しに僕たちがやれることは芝居しかないので、常にできる限りの感染対策をやっていきながら、何とか皆さまに恩返しするためにも頑張りたいと思っております。

――最後に襲名披露公演への意気込みをお願いいたします。

はい。『十一夜』に関して言えばもともと喜劇ですし、鄭さんならではの笑いの要素も入ってきて、きっと楽しいものになると思います。観てくださる皆様に喜んでいただけるような舞台にしたいと思っております。

取材・文=石水典子

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2021年7月2日(金)~7月11日(日)日本青年館ホールにて『「オープニングナイト」〜桜咲高校ミュージカル部〜』の上演が決定した。

エリート進学校を舞台に、熱血高校教師がミュージカル部の顧問となり、一癖も二癖もある部員たちと共に、部の設立を認めない学問至上主義の校長や理事長などからの無理難題に挑戦し、生徒と奮闘していく青春群像劇。

同演目をteam Blue(男性メインキャスト)とteam Red(女性メインキャスト)の2チーム構成で上演する。

熱血高校教師・テッペイを演じるのは横山だいすけ、そして三倉佳奈、福井貴一、野々村真、渡邉心結、湖月わたるの出演が決定している。

テッペイ役:横山だいすけ コメント

熱血高校教師のテッペイ役を演じることになり今からワクワクしています!
先生という仕事にとても魅力を感じていましたし、舞台を通して表現できるのは、また一つ夢を叶えることができた気持ちです。

学生時代、実際に教育実習で先生を経験したことがあるので、その時の経験を演技に反映していけたらいいなと思います。今回は"あるもの"を封印しなければならないので、そこは観てくださる人には新鮮だと思いますが…僕にとってすごく大きな挑戦なので頑張りたいと思います。そして、この作品は男性中心のキャストのチームと女性中心のキャストのチームの2チーム構成で同演目を上演します。きっと初めての試みだと思うので、全く新しい見応えのあるそれぞれの演目をぜひ楽しんでもらえたら嬉しいです。このコロナ禍で人との距離感をどうしても遠く感じてしまう昨今ですが、「オープニングナイト」を通して先生・生徒の枠を越えた友情や団結をお届けできるよう励みたいと思います! ミュージカルを観たことがない方も、ミュージカル好きな方もぜひ観に来ていただけたら嬉しいです! アツーい気持ちでお待ちしております!

脚本・演出:岸本功喜 コメント

劇団四季を退団後も中学、高校、大学で先生をさせていただいておりました。いつかミュージカルで挑戦したかった学園モノ。この度チャレンジさせていただけること、とってもワクワクしております。また、男女の2チームで同じ作品を上演するミュージカルとしての大きな試みにもやりがいを感じており、脚本では同じストーリーですが音楽面でも難易度が高いので、作曲家 小島良太の生み出す2パターンの楽曲にもぜひ注目してみてください。いまのご時世、何かとストレスが溜まりますが、痛快な学園ミュージカルで思いっきり発散していただければと思います。いつの時代もライブエンターテインメントが皆様の人生に豊かな彩りをもたらすものでありますよう願っております。

作曲・音楽監督:小島良太

思い起こせば、音楽作りに夢中だったイギリスでの学生時代に演劇好きの友人に誘われて初めてミュージカルを作って公演をしたのが20年以上も前のことでした。クラシックの作曲を勉強していたので、それまではピアノ曲やオーケストラ曲を書いていましたが、人が歌う曲を作るのは初めて。また物語にあわせて音楽を作っていく楽しみもそこで初めて覚えました。学内公演の後に賞をいただき、エジンバラ演劇祭で1ヶ月間の公演をしたのはまさにこの世界に足を踏み入れるきっかけとなりました。

自分にもあったそんな青春の1ページのワクワクを思いっきり音楽で表現できたらいいな、と思っております! どの世代のみなさんにもこの「青春」をお楽しみいただけますように!

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元宝塚歌劇団・花組トップスターの明日海りお、初の冠番組Huluオリジナル『明日海りおのアトリエ』が、2021年5月22日(土)より毎週土曜、全8回にわたって新エピソードが配信される。

本プログラムは、明日海が自分時間を楽しむ“真っ白いアトリエ”で、思わず真似したくなる日常のステキなテクニックを学ぶ暮らしのヒントや、大人女子の楽しみ方が垣間見れるドキュメント・バラエティー。

「自分らしく過ごせる心地よいインテリアのヒント」や「コーヒーの美味しい淹れ方」「ご飯の美味しい炊き方」などを学びながら、新たな自分空間を構築していく。

そして宝塚時代に何を思っていたのか、新しい世界に飛び出した明日海が“今”何を感じているのかなど、 明日海自身の魅力もたっぷりみせる番組となっている。

明日海りお コメント

Huluはよく拝見していたので、 そこで自分の番組ができると聞き、 びっくりして信じられないような気持ちでした。番組では、私のやりたいことをさせていただけるということで、制作の皆さんが私の興味のあることや好きなこと、宝塚時代のことなどを聞き、構成を考えてくださって。本当に好きなことだらけなので、「こんなに好き放題にさせてもらえるものなんだ…」と驚きつつも、とても楽しんでいます。

また、舞台に出演する時はその役として生きることに全てを捧げますし、映像作品でもそうなので、お仕事で自分の素の顔をさらすのは初めてにちかいので、今まで役を演じる姿しか知らなかった方には、新たな一面を知っていただけると思うと嬉しいです。

番組では、今、見直されているおウチ時間に役に立つ情報や、真似したくなるテクニックをたくさん紹介しているので、御覧いただいて絶対に損はないと思います! 笑 。 すでに、美味しいコーヒーの淹れ方や、美味しいご飯の炊き方、自宅で簡単にできる燻製料理などに挑戦しましたが、どれも香りだけで特別な気分になれるものなので、時間を作り、少し手間をかけることで、贅沢なひと時を嗅覚から感じてリッチな気持ちになり、「大人だなぁ~」と思いました 笑 。撮影の日は、仕事をしたという感覚はなかったですね 笑 。

小さな楽しみを見つけることは、日常をより楽しく、心を豊かにしてくれますよね。私は、仕事好きなので、忙しくても全然大丈夫で、意識しないと睡眠時間も削っちゃうタイプ。だからこそ意識的にそういう時間を作ろうと、ちょうど思い始めていたタイミングだったんです。日々の中で意識して自分と向きあったり、何かを楽しむ時間を30分とかでも作ると、リフレッシュしますし、「これが好きだった」「こういうこともあったな」とか、 忘れていたいろんなことが蘇ってきた りします。また、「今度あの人に作ってあげよう」と改めて周りへの感謝の思いにも気付けて。自分も楽しめて豊かになれる上に、いつか誰かを喜ばせるテクニックを知れるのはすごくいいなと思いますね。

番組では、そんな皆様の毎日を楽しくするお役立ち情報を届けるのはもちろん 時にハプニングもありながらもやりたいことに挑戦する私を楽しんでいただけたらと思います。ゆるっと、のほほんと見ていただけたら嬉しいです。

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声優の近藤孝行と小野大輔によるテクノロジック・ヴォーカルユニット「TRD(トラッド)」が、6月16日発売のミニアルバム『TRAD』収録のリード楽曲『Take You Higher』のMV(ShortVer.)を解禁、ジャケット写真も公開した。

TRD『Take You Higher』Music Video Short ver.

MVは都内のヘリポートで撮影され、小野大輔のボーカルに近藤孝行の激しめのラップが絡んでいく。

ほか収録曲も随時解禁されており、今後も随時楽曲MVが追加されていくとのことなので、公式HP・YouTubeチャンネルを見てみよう。

ジャケットとCDの仕様も解禁

CDの初回限定盤は三方背BOX、スペシャルブックレットに加えて、MVやジャケットのメイキング映像を収録したBlu-rayが特典。 

きゃにめ限定盤

きゃにめ限定盤

通常盤

通常盤

ポニーキャニオン通販サイト「きゃにめ」で発売されるきゃにめ限定盤では、さらにMVのメイキング映像が追加収録されるBl-rayや、24Pにわたるフォトブックが特典として付属する。

法人特典も公開されているので、詳細を公式サイトで確認しよう。

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ブシロードが提供するTCG(トレーディングカードゲーム)ヴァイスシュヴァルツ。このタイトルの13周年を記念して、特別な空間で遊べる『ヴァイスシュヴァルツCafe』がeplus LIVING ROOM CAFE&DININGにて開催されている。

本イベントは5月15日~5月23日の期間限定で行われるもので、5月14日(金)に発売されたトライアルデッキ+(プラス) バンドリ! ガールズバンドパーティ![Morfonica]の発売を受け、「with バンドリ!」と称して実施。コラボドリンクやヴァイスシュヴァルツ「バンドリ!」のカード展示を実施している。

会場では来場者特典として、PRカードを一枚プレゼント、またコラボドリンク注文一杯ごとに「バンドリーグ!2021 PRパック」が1パックプレゼントされる。

展示内容は上記の箔押しサインカードの他に、Roseliaの等身大アクリルスタンディや、ヴァイスシュヴァルツ歴代商品展示、情報番組『レッツ!ヴァイスシュヴァルツ!!』の歴代パーソナリティの衣装展示などが行われている。

会場内には物販コーナーも併設されており、『ブシロードカードゲーム祭2021』にて発売予定だったカードサプライ新商品の一部が数量限定で販売されているなど、こちらも見逃せないものとなっている。

ヴァイスシュヴァルツは人気のアニメ・ゲームのキャラクターたちが作品の垣根を超えて入り混じり合うクロスオーバー性が最大の特徴のTCG。『五等分の花嫁』など人気タイトルのカードが発売されており、先日は『MARVEL』の商品化が発表された。

ヴァイスシュヴァルツをまだ遊んだことのない人も、この機会に是非チェックしてもらいたい。

※情勢に伴い、予定されていた「あそびかた教室」の実施は中止しております。あしからずご了承ください。

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熊川哲也 Kバレエ カンパニー Spring 2021『ドン・キホーテ』が、2021年5月19日(水)~23日(日)Bunkamuraオーチャードホールにて行われる。キトリとバジルの恋物語を軸にした華やかな古典バレエ3年ぶりの上演だ。話題は飯島望未のKバレエデビュー。アメリカの名門ヒューストン・バレエ団でプリンシパル(最高位)を務めた実力者であると同時に、SNSでの発信やファッション雑誌への登場、有名ブランドのアンバサダー就任などの活動を通して、ファッショニスタとしても注目されている。パートナーを組む山本雅也は2020年にプリンシパルに昇格し、若くしてKバレエのトップとして飛躍中だ。飯島と山本の共演回のうち5月23日(日)13:00公演は日本を含む世界 19 の国・地域に向けたオンラインライブ同時配信される。両者に単独取材を行い、意気込みを語ってもらった。

"あの"飯島望未が帰国、Kバレエカンパニーへ!

飯島望未

飯島望未

――飯島さんはヒューストン・バレエ団のプリンシパルとして活躍されていましたが、このほど退団し、Kバレエ カンパニー『ドン・キホーテ』に出演します。経緯をお聞かせください。

飯島望未(以下、飯島):コロナで舞台が無くなってしまったのもありますが、以前から日本で踊りたい、バレエ以外にもいろいろなことをやっていきたいという思いを抱いていたので帰国しようと決断しました。そこで、Kバレエ カンパニーにコンタクトを取り、オーディションを受けたいと連絡しました。結果、『ドン・キホーテ』にはゲスト出演させていただくことになり、8月からは正式入団のご返答をいただきました。

――日本で踊ることへの思いは、どのようにして高まったのですか?

飯島:以前、私が日本で踊る舞台をSNSで発信したところ、多くの方が観に来てくださったことがありました。そこで、ちょっとした使命感を覚えたのです。日本には素晴らしいダンサーがたくさんいるのに、一般のお客さんはあまりバレエを観ない現状があるのが悲しく思えて。それを契機に、自分がお客さんに足を運んでいただけるきっかけ作りをしたいと思うようになりました。

ヒューストン・バレエ団時代

ヒューストン・バレエ団時代

――山本さんは飯島さんがKバレエカンパニーにやって来る、しかも『ドン・キホーテ』で一緒に主演すると分かった時、どう思いましたか?

山本雅也(以下、山本):最初は「飯島さんって? あの飯島望未さん!?」と思ったほど衝撃的でした。「ノゾさんが日本に帰ってくるんだ!」と。皆ざわざわしていました(笑)。新しいパートナーなので楽しみにしていましたし、飯島さんをきっかけにこれまでにないファンの方たちにも舞台を見ていただけるのがうれしいです。

山本雅也

山本雅也

――これまでに接点は?

山本:『オーチャード・バレエ・ガラ~JAPANESE DANCERS~』(Bunkamuraオーチャードホール芸術監督でもある熊川哲也が総合監修。2015年、2019年に開催)ですね。

飯島:1回目の時は、まだ若かったね(笑)。

山本:入団してすぐの頃でした。

――飯島さんはKバレエ カンパニーにどのようなイメージを持っていましたか?

飯島:いい意味でダンサーひとりひとりの個性が強い。皆本当に個性的で、ダンサーの色が出ていると感じていましたし、レパートリーにも憧れていました。

『オーチャード・バレエ・ガラ』2019年公演時「ロミオとジュリエット」(C) Hidemi Seto / Bunkamura

『オーチャード・バレエ・ガラ』2019年公演時「ロミオとジュリエット」(C) Hidemi Seto / Bunkamura

■憧れの熊川哲也の下、新世代が活気づくKバレエの現在

山本雅也

山本雅也

――山本さんは2020年1月『白鳥の湖』でジークフリードを踊り、舞台上で熊川さんからプリンシパル昇格を告げられました。それから程なく感染症拡大の影響で公演をお休みした期間がありましたが2020年10月の『海賊』で公演活動を再開し、2021年3月、約1年ぶりに『白鳥の湖』を踊りました。この時期、中村祥子さん、遅沢佑介さん、宮尾俊太郎さんといったスターの皆さんが、それぞれの道を歩むことになりました。創立から20年を経て世代交代期に入り、新世代の台頭が話題になりますが、山本さんはカンパニーの雰囲気に変化を感じたりしますか?

山本:自分が入団した当時から考えると、僕がトップの立場になるとは夢にも思いませんでした。今のカンパニーの雰囲気が大きく変わったとは思いませんが、背中を追ってきた先輩方がいらっしゃらないのは個人的にもさびしい想いもあります。プリンシパルとしての責任を感じる一方で、飯島さんのように、経験あるダンサーが入って盛り上げてくれるのは刺激になります。

『白鳥の湖』(2021年)(C)Hidemi Seto

『白鳥の湖』(2021年)(C)Hidemi Seto

――飯島さんは実際にKバレエ カンパニーに身を置いてみていかがですか?

飯島:皆が優しいですね!私の偏見かもしれませんが、日本のバレエ団はピリピリしていたり、上下関係が厳しかったりするのではないかと思っていました。ところが、Kバレエは皆仲が良く、雰囲気もいいですね。

――山本さんが入った頃も、なじみやすかったですか?

山本:そうですね。僕はマイペースにやらせてもらっています(笑)。

飯島:海外も含めカンパニーの色や雰囲気はおのおの違います。ダンサー同士の関係性やディレクターとの距離感も違うので、どこがいい、何がいいと一概には言えないですね。

昨日、熊川さんがリハーサルにいらっしゃいましたが引き締まります。そういった緊張感、一丸となる気持ちは大事ですね。熊川ディレクターが素晴らしいのは、実際に踊って見せてくださること。男性だけでなく女性が見ても学ぶことが多くあるので勉強になります。

飯島望未

飯島望未

――山本さんは熊川さんが審査員をされていた時のローザンヌ国際バレエコンクール(2013年)で受賞し、英国留学を経て入団した縁もあって、熊川さんの秘蔵っ子ではないかと感じます。

山本:ここまで育てていただいたことに対して感謝の念があります。自分らしく踊らせていただいています。初めて主役に抜擢された時は必死でしたが、逃げ出したいと思ったことはありません。プリンシパル昇格について「いずれは……」と思ってはいましたが、去年の『白鳥の湖』で上げていただけるとは考えていませんでした。

飯島:トップが皆の憧れで、目指すべきところだと捉えている。そこがいいなと思います。

■「人間味あふれる演技を」(飯島)「自分のバジルを踊りたい」(山本)

左から 飯島望未、山本雅也

左から 飯島望未、山本雅也

――『ドン・キホーテ』のリハーサルで組んでみてお互いの印象はいかがですか?

飯島:凄く踊りやすいです。パートナーリングがしっかりしているし、よく合わせてくれます。

山本:楽しいです。パートナーリングを合わせるのは当然ですが、安心して踊っていただいているようなのでよかったです。

――フィーリングも合っているのですね?

山本:そうですね。やりやすいです。

飯島:自然に入っていける。空気感や相性も合っていると思います。

左から 飯島望未、山本雅也

左から 飯島望未、山本雅也

――山本さんは2018年にバジル役を踊っています。飯島さんは『ドン・キホーテ』のキトリを全幕で踊ること自体初めてですね。それぞれの目から見た熊川版『ドン・キホーテ』の魅力・特徴を教えてください。

飯島:物語がはっきりしていて、キトリと(幻影として現れる)ドルシネアは別人だという設定が明確です。キャラクターが見て分かりやすく、ダンサーの立場からしても表現しやすい。一方でステップがとても多く、テンポも速くて本当に難しいです。息を切らしながら頑張っています。

山本:僕もいまだに難しいと思いながら踊っています。ストーリーはシンプルで分かりやすく、踊りの華やかさも確実にある。眠くなるようなバレエではありません。他のバージョンがちょっと物足りないと感じるくらい熊川版が体に染みついています。

山本雅也『ドン・キホーテ』(2018年)(C)Shunki Ogawa

山本雅也『ドン・キホーテ』(2018年)(C)Shunki Ogawa

――熊川さんにとって『ドン・キホーテ』は、ローザンヌ国際バレエコンクールでゴールドメダルを受賞した時をはじめ世界の檜舞台で踊ってきた代表作です。Kバレエ カンパニーにおいても、2004年の初演以後歴代のダンサーの方々が受け継いできた十八番のレパートリーですね。

山本:前回のバジル役デビューの時は、「熊川哲也の、Kバレエ カンパニーの『ドン・キホーテ』を踊っている」という感慨が強くありました。ディレクターが踊るバジルって、世界中のバレエをやっている誰が見ても「テツヤが一番!」と口をそろえると思うんです。だから、それに倣ってやらなければKバレエの『ドン・キホーテ』にはならないと考えていました。でも、今回は2度目となり、プリンシパルとして踊るので、気負い過ぎないようにしたいですね。それに熊川哲也にはなれないですし(笑)。かといって、すべてを自己流でやるつもりはありません。山本雅也と飯島望未が、フレッシュに踊る。僕はKバレエのエッセンスが身体に染みて入っているので、そこを踏まえ新しいパートナーと共にいい意味で自分のバジルを踊ることができれば。

『ドン・キホーテ』ビジュアル(キトリ:飯島望未)(C)Toru Hiraiwa

『ドン・キホーテ』ビジュアル(キトリ:飯島望未)(C)Toru Hiraiwa

――飯島さんは『白鳥の湖』『ジゼル』などの古典全幕を踊っていますが、『ドン・キホーテ』のキトリの役柄をどう捉えていますか?

飯島:他の古典バレエの主役よりも人間味があります。普通の人間の感情に近いですね。バレエのマイムは大きくなりがちだし、どうしても硬くなってしまいますが、『ドン・キホーテ』ではいい意味でそこが崩せるし、お客さんから見ても親しみを感じやすいのではないでしょうか。熊川ディレクターのバージョンならではの、より人間味あふれる演技をお見せできればと思います。

■『シンデレラ』でも共演決定! 来季の魅力的なラインナップに期待

左から 飯島望未、山本雅也

左から 飯島望未、山本雅也

――秋以降の新シーズンのラインアップが発表されました。10月の『シンデレラ』で再びおふたりの共演が決まりました。12月は恒例の『くるみ割り人形』、2021年1月は熊川さんの『クラリモンド~死霊の恋~』(世界初演)と渡辺レイさん(舞踊監督)の『FLOW ROUTE 222』によるダブル・ビル、3月に『ロミオとジュリエット』、5月に『カルメン』と続きます。その辺りを視野に入れて今後の抱負をお聞かせください。

飯島:『シンデレラ』も楽しみですが、『ロミオとジュリエット』をぜひ踊りたいですね!昔から好きなバレエなので、日本で全幕を踊るのが夢ですし喜びでもあります。渡辺さんの作品も楽しみです。役に入ることができるかはまだ分かりませんが、渡辺さんからエネルギーやさまざまな知識を吸収できたらいいですね。

山本:『シンデレラ』『ロミオとジュリエット』に主演したのはまだ1回だけですし、パートナーが違えば演じ方や物語が変わってくるので楽しみです。『カルメン』は主演したことがないのでぜひやりたいですね。『くるみ割り人形』は毎年踊らせていただいていますが、常に課題がある作品です。『クラリモンド~死霊の恋~』/『FLOW ROUTE 222』もとても楽しみにしています。

左から 飯島望未、山本雅也

左から 飯島望未、山本雅也

取材・文=高橋森彦 撮影:荒川潤

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5月15日(土)・16日(日)に静岡 富士山こどもの国にて行われた『FUJI & SUN ’21』をWOWOWにて放送することが決定した。

「富士山と学び、富士山と生きる。」をコンセプトに、富士山の麓で、世代やジャンル、オーバーやアンダーグラウンドを超越したボーダーレスな音楽やカルチャーを楽しむキャンプフェスとして、2019年に誕生した『FUJI & SUN』。2020年は中止を余儀なくされた同フェスだが、2021年は感染拡大防止に細心の注意を払う形で開催されることとなった。

フェスは3つのステージで並行して進んでいくが、WOWOWではその中から、SUN STAGEで行なわれるパフォーマンスをピックアップ。⺠謡クルセイダーズ、君島大空、折坂悠太、くるり、TENDRE、カネコアヤノ、林立夫 with 大貫妙子、森山直太朗のステージを放送する。

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村上春樹のクラシック音楽をめぐるエッセイ『古くて素敵なクラシック・レコードたち』(文藝春秋)が2021年6月24日(木)に発売されることが決定した。

『古くて素敵なクラシック・レコードたち』は、クラシック音楽をこよなく愛し聴き巧者である村上春樹が、LPレコード約470枚をカラーで紹介しながら縦横無尽に論じる音楽エッセイ。これまで村上は、音楽に関する書籍として、和田誠との共著のジャズエッセイ『ポートレイト・イン・ジャズ』『ポートレイト・イン・ジャズ2』、和田誠との訳詩集『村上ソングズ』、音楽エッセイ『意味がなければスイングはない』、小澤征爾との対談集『小澤征爾さんと、音楽について話をする』などを刊行しているが、クラシックについての単著はこれがはじめてとなる。

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ブロードウェイミュージカル『メリリー・ウィー・ロール・アロング』〜あの頃の僕たち〜が、2021年5月17日(月)に東京・新国立劇場 中劇場で幕を開ける。

ミュージカル界の巨匠スティーブン・ソンドハイムが作詞作曲を手掛け、ウエストエンドを代表する大女優マリア・フリードマンによる新演出で贈る本作。日本初演から実に8年ぶりの上演となる。キャストには平方元基×ウエンツ瑛士×笹本玲奈のトリプル主演に加え、昆夏美、朝夏まなと、今井清隆ら豪華な顔ぶれが揃った。初日前夜に行われたゲネプロの模様を写真と共にレポートする。

物語の冒頭、ロサンゼルスの高級住宅地にある豪邸のテラスで物思いに耽る男がいる。映画プロデューサーとして成功を収め、ブロードウェイ女優を妻に持つフランクだ。しかしその表情はどこか哀しげで憂いに満ちている。ひたすらに夢へと突き進んできたはずなのに、どうしてここへ……? フランクは夢と希望に溢れる“あの頃の僕たち”へと少しずつ時を遡っていく。

幕開けのオーバーチュアで、そのあまりにもゴージャスでキャッチーなメロディにいい意味で拍子抜けするかもしれない。複雑で難解なメロディで知られるソンドハイムが作曲を手掛けた本作だが、決して構えることはない。むしろ、思わず観劇後に口ずさみたくなってしまうようなメロディアスなナンバーが目白押しだ。アンサンブルキャストも歌唱力抜群の実力派揃いで、聴き応えたっぷりな作品と言えるだろう。また、物語の舞台は1950〜70年代のアメリカ。こだわりが感じられるレトロな衣装や小道具が目を楽しませてくれる。

今年ミュージカルデビューして10周年という節目を迎えた平方は、本作で誰よりも苦しみ、誰よりも葛藤しているであろうフランクを熱演。哀愁漂う表情からは男の色気さえ感じられた。夢に向かってまっすぐで、世渡り上手だけれどちょっと鈍いところもある。人間味に溢れ、誰からも愛されるフランクに心掴まれる人は少なくないだろう。この10年の間に現場で鍛え上げられた、平方の確かな歌唱力もじっくりと堪能してほしい。

本作が英国留学から帰国して初のミュージカル出演となったウエンツは、実に繊細な芝居で脚本家のチャーリーの感情を表現。フランクの親友であり共にミュージカルを作って夢を志す同士だったはずのチャーリー。成功するにつれて変わっていく友への複雑な想いは、次第に隠せないほどに膨らんでいく。例えば視線の動き、メガネに触れる動作、声色……ウエンツはそれらを駆使して緻密にチャーリーという人物像を作り上げていた。

そして、もう一人の親友メアリーを大胆な演技で魅せてくれたのは笹本だ。元ベストセラー作家のメアリーは、大成功したフランクとは対象的に酒と煙草に溺れて悲惨な状態。笹本は本作の役作りのために体重も増やしたそうだ。その女優魂に拍手を送りたい。物語序盤のパーティーでの暴れっぷりには、多くの観客の目が釘付けになるだろう。また、劇中あらゆる場面でフランクへの想いが見え隠れするメアリーはいじらしく、非常に好感が持てた。

昆演じるベスはフランクの元妻であり、彼の下積み時代を支えてくれた女性だ。ベスが1幕の離婚調停の場面で歌い上げる「♪Not a Day Goes By」からは、彼女の壮絶な想いがダイレクトに伝わってくる。昆の持ち前の歌唱力はもちろん、一人の母であり女であるベスの気迫に圧倒されること間違いない。このナンバーは2幕でも登場するのだが、どのシーンで歌われるのかぜひ注目してほしい。

ガッシー役の朝夏は、誰よりもゴージャスで自信に満ち溢れたブロードウェイの大女優を堂々と演じきった。大女優の風格たっぷりで、己の欲望の赴くままに生きるガッシー。彼女との出会いでフランクの人生は大きく変わっていくことになる。一見憎まれ役なのだが、決してそれだけに留まらない奥行きのある芝居は流石だ。

ブロードウェイの名プロデューサーで、ガッシーの元夫であるジョーを演じたのはベテランの今井だ。もしかしたらジョーは、物語の中で最も変化が激しい人物かもしれない。お金を持て余し派手な生活を送っていたはずが、いつのまにか元妻にお金をたかるようになるほど落ちぶれてしまう。その変化は、今井の立ち居振る舞いや深みのある目の芝居で匠に表現されていた。

 

約20年の時を逆行しながら辿る、ちょっぴりビターで大人な物語。ラストシーンを観たときに、本作が逆再生で綴られたことの意味がわかるだろう。
私たち人間は愚かだ。失って初めて大切なものの存在に気づくことは少なくない。けれど、人生の道はまだまだ続く。道の途中で大切なものに気づくことができたなら、そこに希望はあるのかもしれない。

上演時間は20分の休憩を含めて2時間50分(18時半公演の回は休憩15分)。東京公演は新国立劇場 中劇場にて2021年5月31日(月)まで。その後は愛知、大阪でそれぞれ上演が予定されている。

取材・文・写真=松村蘭(らんねえ)

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2022年2月~3月 東京・神戸にて、「あんステ」の新シリーズとなる『あんさんぶるスターズ!THE STAGE』-Track to Miracle- が上演されることが決定した。

発表されたのは、5月16日(日)東京・品川プリンスホテル ステラボールで開催された『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』~Meteor Lights~ 大千秋楽公演でのこと。

『あんさんぶるスターズ!THE STAGE』-Track to Miracle- 告知PV

本作はスマートフォン向けゲームアプリを原作とした人気シリーズ。新たに上演される新作公演では、「あんステ」新シリーズ第一作目として、原作『あんさんぶるスターズ!』メインストーリー第二部「キセキシリーズ」の前篇が描かれる。本作から脚本・演出をほさかようが担当するほか、“Trickstar”の新たなライバルである“Eve”“Adam”の2ユニットが舞台初登場する。

“Trickstar”の氷鷹北斗役を山本一慶、明星スバル役を竹中凌平、遊木 真役を松村泰一郎、“Eve”の巴 日和役を宮城紘大、漣 ジュン役を岸本勇太、“Adam”の乱 凪砂役を松田 岳、七種 茨役を橋本真一が演じる。

 (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

 (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

氷鷹北斗:山本一慶  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

氷鷹北斗:山本一慶  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

明星スバル:竹中凌平  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

明星スバル:竹中凌平  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

遊木 真:松村泰一郎  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

遊木 真:松村泰一郎  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

衣更真緒:谷水 力  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

衣更真緒:谷水 力  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

 (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

 (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

巴 日和:宮城紘大  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

巴 日和:宮城紘大  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

漣 ジュン:岸本勇太  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

漣 ジュン:岸本勇太  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

 (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

 (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

乱 凪砂:松田 岳  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

乱 凪砂:松田 岳  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

七種 茨:橋本真一  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

七種 茨:橋本真一  (C) 2021 Happy Elements K.K/あんステ製作委員会

ますます目が離せなくなる「あんステ」に、注目しよう。

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2021年5月15日(土)KAAT神奈川芸術劇場 アトリウム特設劇場にて、新ロイヤル大衆舎×KAAT『王将』-三部作-が開幕、舞台写真と構成台本・演出を手掛けた長塚圭史からの初日コメントが到着した。

本作は、関西将棋界のレジェンド・坂田三吉の激動の一代記を描いたもので、2021年4月1日にKAAT神奈川芸術劇場芸術監督に就任した長塚の第一弾公演となる。2017年、福田転球、大堀こういち、長塚圭史、山内圭哉の4名によって結成された新ロイヤル大衆舎(長塚圭史演出・山内圭哉音楽)により、わずか80席足らずの下北沢の小劇場「楽園」にて上演し、大いに話題を呼んだ。1947年に新国劇で上演され大ヒットし、1950年に第二部、第三部として続編二作が執筆された本作は、演劇にとどまらず、数々の映画や歌謡曲として人気を博し、今も人々に親しまれ続けている。今回『王将』三部作をリクリエイションし、KAAT1階の広場(アトリウム)に設営する特設劇場にて一挙に上演する。

新ロイヤル大衆舎とKAATが協同する今回の『王将』では、初演時、迫真の演技で三吉を演じ、自身の代表作となった福田をはじめ、女房・小春を演じる常盤貴子や、長女・玉江を演じる江口のりこなどの豪華俳優陣が、山内の手がける音楽とともに骨太な人間ドラマを生き生きと創り上げる。

長塚は、芸術監督就任にあたりシーズン制を導入し、春から夏をプレシーズン、秋からをメインシーズンと位置づけている。今回『王将』をプレシーズンの第一弾に選んだのは、「劇場をより多くのお客様が訪れる場所にしたい」「今まで演劇に触れていなかった方たちにも利用される劇場づくりをしたい」という、開かれた劇場を目指す大きな目的がある。

劇場の玄関であるアトリウムに特設劇場を設営して上演することで、「劇場は、閉ざされ、限られた観客とともにあるのではなく、地域社会の中に存在する開かれたものである」という想いを体現することを目指している。

長塚圭史[構成台本+演出 出演]初日コメント

とうとう幕が開きました。劇場を「ひらく」試みのひとつでもあるアトリウムに特設劇場開場!素晴らしい空間が出来上がりました。

この特設劇場には楽屋がありません。ゆえに芝居が始まる前、お客様から見える場所に役者が待機しています。距離が近く、所謂素の状態が見えていますが、日常から共に飛躍して世界をつくる作用があるように感じています。やっぱりお客様のイマジネーションは凄い。私たちと共に明治から大正、昭和までのさまざまな場面を創り出してくれました。
コロナ禍の中、舞台を進めることに様々な制約があります。『王将』で描かれる、濃厚で人間味溢れるやりとりに心が温まるとお客様から言っていただき、同じことを私も思いました。私たちが欲している人間性が強く刺激されているのだと思うのです。

それにしても布一枚の向こうに劇世界があるのはやっぱりカッコいい。劇場の様子だけでも覗いて欲しくなります。

【第一部舞台写真】

(左から)大堀こういち、福田転球、常盤貴子、山内圭哉 撮影:細野晋司

(左から)大堀こういち、福田転球、常盤貴子、山内圭哉 撮影:細野晋司

(左から)福田転球、常盤貴子、山内圭哉 撮影:細野晋司

(左から)福田転球、常盤貴子、山内圭哉 撮影:細野晋司

(左から) 常盤貴子、福田転球 撮影:細野晋司

(左から) 常盤貴子、福田転球 撮影:細野晋司

(前)福田転球、(後)常盤貴子 撮影:細野晋司

(前)福田転球、(後)常盤貴子 撮影:細野晋司

(左から) 福田転球、江口のりこ、⾧塚圭史、大堀こういち 撮影:細野晋司

(左から) 福田転球、江口のりこ、⾧塚圭史、大堀こういち 撮影:細野晋司

(左から) 江口のりこ、福田転球、⾧塚圭史、大堀こういち 撮影:細野晋司

(左から) 江口のりこ、福田転球、⾧塚圭史、大堀こういち 撮影:細野晋司

 

【第二部舞台写真】
 
(中段中央) 福田転球 (上段中央) 山内圭哉 (上段一番右) 大堀こういち 撮影:細野晋司

(中段中央) 福田転球 (上段中央) 山内圭哉 (上段一番右) 大堀こういち 撮影:細野晋司

(左から)高木稟、福田転球、荒谷清水 撮影:細野晋司

(左から)高木稟、福田転球、荒谷清水 撮影:細野晋司

(左から) 福田転球、江口のりこ 撮影:細野晋司

(左から) 福田転球、江口のりこ 撮影:細野晋司

福田転球 撮影:細野晋司

福田転球 撮影:細野晋司

(左から) 森田涼花、福田転球 撮影:細野晋司

(左から) 森田涼花、福田転球 撮影:細野晋司

(左から) 森田涼花、福田転球 撮影:細野晋司

(左から) 森田涼花、福田転球 撮影:細野晋司

 
【第三部舞台写真】
 
(左から) 江口のりこ、福田転球 撮影:細野晋司

(左から) 江口のりこ、福田転球 撮影:細野晋司

(左から) 福田転球、江口のりこ、山内圭哉 撮影:細野晋司

(左から) 福田転球、江口のりこ、山内圭哉 撮影:細野晋司

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2021年12月、シアタークリエにて『ガラスの動物園』の上演が決定した。

本作は、劇作家テネシー・ウィリアムズの出世作であり、1945年のブロードウェイでの初演以降、世界中で上演され、国や時代を超えて愛され続けてきたアメリカ文学最高峰の名作戯曲のひとつ。

舞台は1930年代のアメリカ・セントルイス。夫が出奔して以来、息子トムの収入を支えに、女手一つで子供を育ててきた母アマンダが、内気な娘ローラの行く末を案じ、トムの同僚ジムをローラに引き合わせようと計画するところから、物語は始まる。

登場人物は4人。町を出るという夢を抱きながらも、一家を支えるために倉庫で働くトム。足が不自由なために内向的で、ガラスの小動物を集めて自分の世界に引きこもる姉ローラ。家族を愛するあまり、夢や妄想に支配されてしまう母アマンダ。ローラが憧れる好青年ジム。トムは作者であるテネシー・ウィリアムズの投影とも言われ、劇の進行役として観客に自らの思いを語りかける。

物語はトムの回想で表現され、ノスタルジックで抒情的な“追憶の芝居”は、トムが閉塞感を抱えながら家族と過ごした日々や、叶わぬ夢を見続けながらも懸命に生きる家族の姿が浮かび上がる。

トム役には、人気と実力を兼ね備え、ドラマや映画に加えて舞台での活躍も目覚ましい岡田将生。2019年のシアタークリエ『ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~』以来、約2年ぶりに再び演出家の上村聡史とタッグを組む。

共演者には倉科カナ、竪山隼太、麻実れいといった実力派が集結。読売演劇大賞最優秀演出家賞や文化庁芸術祭大賞など、数々の賞を受賞してきた上村によって、初演から70年以上たつ今もなお愛され続ける名作が、新たに生まれ変わる。

【岡田将生コメント】

日本でも幾度となく上演されたこの戯曲がいつの時代でも必要とされ、とても完成度が高い作品とは知っていました。戯曲に魅了され、この物語に、家族に、触れられることをとても嬉しく思ってます。

この作品には色々な感情が渦めいていて、不安、脆さ、危うさ、絆であったり。一瞬でもこの線が切れてしまったらこの舞台は台無しになってしまう。とても集中力がいるこの舞台はやりがいしかないと思っています。キャストの方々とこのテキストで新しい発見ができる稽古場がほんとに楽しみです。

(演出の)上村さんとは、以前『ブラッケン・ムーア』という舞台をやらせていただき今回で2度目です。

とても信頼してる演出家ですし、机の上で作品を紐解いて、共有し、理解を深めていくあの時間は勉強になりましたし、芝居がより深く強くなっていく気がします。

この物語の核は、家族愛です。その中に見え隠れする人に対する弱さであったり悲しみをどれだけ表現できるか。それを観てくださる方々に提示していく、架け橋のような芝居が求められてる気がします。この繊細な作業を観てもらいたいです。

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