梶裕貴・佐野玲於らパーソナリティと生放送でオンライン飲み会 在京ラジオ5局横断オンライン合同飲み会、放送決定

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梶裕貴・佐野玲於・東貴博・マンボウやしろ・浜崎美保・稲葉友・豊田エリーが、在京ラジオ5局を横断する番組『~さあみんなで、ラジオとおいしいビール!~ キリン一番搾りpresents ラジオ5局オンライン飲み会 2021夏Ver.』に出演することが分かった。8月9日(月・休)に、TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、TOKYO FM、J-WAVEそれぞれが事前特別番組を生放送する。

特別番組 情報

■TBSラジオ
時間:18:00~19:00
出演:梶裕貴 <『Spoon presents 梶裕貴 声のひとさじ』(木曜21:30~22:00)パーソナリティ>

■文化放送
時間:18:00~19:00
出演:佐野玲於(GENERATIONS from EXILE TRIBE)<『佐野玲於のCultureZ』(水曜 25:00~27:00)パーソナリティ>

■ニッポン放送
時間:18:10~19:10
出演:東貴博<『ラジオビバリー昼ズ』(月~金 11:30~13:00) 火曜担当パーソナリティ>

■TOKYO FM
時間:17:00~19:48
出演:マンボウやしろ、 浜崎美保<『Skyrocket Company』(月~木17:00~19:48)パーソナリティ>

■J-WAVE
時間:18:00~19:00
出演:豊田エリー<『Diamond head ETHICAL WAVE』土曜 18:00~18:54 ナビゲーター>、稲葉友<『ALL GOOD FRIDAY』金曜 11:30~16:00 ナビゲーター>

20時~合同オンライン飲み会を開催

局の垣根を越えて、各局の番組同士で電話をつないだり、共通のお題を出す合同企画を実施するなど、番組ごとのコラボレーションも実施。

20時~は5局を横断した合同オンライン飲み会を開催する。各局よりパーソナリティ、 ゲストがZoomをつなぎ、 その様子をTwitterから動画で生配信。Twitter(@5959radio_5)から誰でも参加可能。オンライン飲み会では、各局がオリジナルジングルをそれぞれ制作し、制作局を当てるクイズを実施するなど、オンライン飲み会を楽しむための様々な企画を実施。  

在京ラジオ5局横断オンライン合同飲み会は、昨年、コロナ禍で暑気払いがなかなか開催できない中、 「ラジオを通じて各局パーソナリティとリスナーのみんなで一緒にビールと楽しい時間を過ごそう!」と初開催され、のべ65万人が参加した。今年はその第二弾となる。

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「アンマー」「さよなら」などで知られるかりゆし58のボーカリストにして、沖縄の音楽シーンの中心的な存在(本人曰く、“連絡係です”)である前川真悟が、表現の幅を大きく広げている。
6月には、ソロ楽曲「ストロボ」「瞬間のマシンガンfeat.ORIONBEATS」「ハローカリフォルニアfeat.ORIONBEATS」をリリース。さらに沖縄の観光スポット“国際通り”の応援を目的とした「エールソング」プロジェクトを立ち上げるなど、人、土地、音楽をつなげる活動を継続している。
コロナ禍になり、“自分の存在意義や価値を疑った”という日々を経て、さらに豊かな音楽を紡ぎ出しつつある前川。ソロ楽曲の制作プロセスを中心に、彼自身の音楽観の変化と未来へのビジョンについて語ってもらった。

――今年6月に「ストロボ」「瞬間のマシンガンfeat.ORIONBEATS」「ハローカリフォルニアfeat.ORIONBEATS」をリリース。“前川真悟”名義のソロ活動が本格的にスタートしました。

コロナ禍の産物ですね。この1年で20曲くらい作ったんですけど、予定していたかりゆし58のツアーが中止になったこともあって、(ソロ名義で)リリースすることになって。

――バンドの活動が止まったこともきっかけだった?

そうですね。不安もあったし、自分の存在意義や価値って何だろう?と見つめ直して。“俺はもしかしたら無価値な人間なのかもしれない”と思ったし、それが怖かったんですよ。自分だけじゃなくて、知り合いのミュージシャンもぽっかり予定があいて、何をすればいいかわからないという人もけっこういて……。そういう人たちとビデオレターを交わすように曲を作り始めたんです。“こういうトラックがあるけど、どう?”“じゃあ、歌を乗せてみる”みたいな感じで。ジャンルや年齢も関係なく、いろんな人たちとやり取りするなかで少しずつ曲が形になっていったというか。居場所が見つかった気がしたし、やってよかったなと思います。

――それぞれの楽曲についても聞かせてください。まず「ストロボ」は青春時代の恋愛を描いたノスタルジックなナンバー。

“初のソロ作品”という冠が付いてますけど、作詞、作曲を両方やったのはこの曲だけなんですよ。きっかけとしては去年、かりゆし58が結成15年目を迎えたことが大きくて。これまでのことを振り返るなかで、純粋無垢な恋心を久々に描いてみたいなと思ったんですよね。バンドを始めた頃、デビューからしばらく経った時期までは(10代の時期と)それほど年齢が離れていなかったから、10代の主人公に自分を投影することができたんですけど、“そう言えばこの10年くらい、ラブソングを書いてないな”と気付いて。あとはやっぱりコロナの影響もありますね。人と会いづらい、会うのが憚れる時期が続いていたし、もどかしさを感じていて。大事な人に会いたい、触れ合いたいと思っていた人も多かっただろうし、そういう切実な気持ちを歌にしてみたくて。最初はかりゆし58のグループLINEで“こんな曲できたけど、どう?”ってデモを送ったんですけど、既読スルーだったんですよ(笑)。

――(笑)たまにありますよね、メンバーのみなさんの既読スルー。

ありますね(笑)。その頃はコロナでバンドも動けなかったし、アウトドアを楽しんでるメンバーもいて。たぶん、ちゃんとLINEを見てなかったんでしょうね(笑)。

かりゆし58で沖縄の歴史や戦争のことに触れるときは、もっと根を据えてきっちり描くと思うけど、ソロの楽曲ではあえてイエスともノーとも言ってないんです。

――なるほど(笑)。「ストロボ」のトラックメーカーは、沖縄を代表するギタリスト 前濱 YOSHIRO a.k.a. Snufkin joeさんです。

YOSHIROと出会ったのは20年くらい前なんですよ。ネーネーズの楽曲もアレンジしているし、この10年は一緒に曲を作ることもあって、家族みたいな関係ですね。ORANGE RANGEやHYともつながりがあるんですよ、YOSHIROは。HYを脱退した宮里悠平も、最初はYOSHIROにギターを教わってたり。

――そうなんですね! 「瞬間のマシンガン feat.ORIONBEATS」は、格闘家の小鉄選手 (K-1 ジム琉球チーム琉神 ) との出会いから生まれた楽曲だとか。

はい。小鉄選手も沖縄出身なんですけど、去年の4月くらいに初めて会って。沖縄は空手発祥の地なんですけど、沖縄にしっかり根付いたK-1選手は今までいなかったんですよね。彼、今年で38才なんですよ。自分たちはバンドを15年やってきて、この先も10年、20年とやりたいと思ってるんですけど、格闘家はそうじゃなくて、“来年はリングに立てるかわからない”という覚悟で生きている。選手としての寿命とも戦ってるんですけど、彼と話をしているときに“近々、大事な大会があるから、入場曲を作ってほしい”と言ってくれて。小鉄選手はレゲエが好きだから、ダンスホールにしようかなと思ったら、“ダンスホールはそんなに好きじゃないんです”と言われ(笑)。とは言え、“これが最後の試合になるかも”という大舞台で、チルなレゲエは合わないじゃないですか。

――確かに(笑)。

僕自身、レゲエは好きでよく聴くけど、そこまで詳しいわけではなくて。で、RYUREX(元MEGARYU)に相談したら“古いダンスホールとテクノを合わせてみたら?”とアイデアをくれたんですよ。そこから哲史に(廣山哲史/ORIONBEATS)アレンジしてもらったんですけど、すごくいい感じに仕上がって。“テクノDJがレゲエを解釈したらこうなる”というトラックですよね。

――やはり人と人とのつながりから生まれた曲なんですね。「ハローカリフォルニアfeat.ORIONBEATS」も、廣山哲史さんが作曲、トラックメイクを担当。この曲は沖縄の米軍基地のことがテーマになっていて。

はい。去年の春、子どもの学校が休みになって、沖縄の北部でのんびり過ごしていたんです。辺野古の近くだったんですけど、買い物のときに基地建設の現場あたりを通ると、ダンプカーが長蛇の列をなしていて。その光景を見て、“これはスケッチしておいたほうがいいな”と思ったんですよ。基地の中はカルフォルニア州なので、それをタイトルにして。

――《ひとつでも多く ひとつでも永く/守りたい あとほんの少しだけでも》という歌詞も印象的でした。

イエスもノーも言ってないんですけどね、じつは。かりゆし58で沖縄の歴史や戦争のことに触れるときは、もっと根を据えて、きっちり描くと思うんですよ。ソロの楽曲では、あえてイエスともノーとも言わず、光景をスケッチするほうがいいのかなと。

――埋め立て工事の光景を描写することで、ドキュメントを見ているような感覚もあって。「ハローカリフォルニアfeat.ORIONBEATS」は、6月23日の慰霊の日(沖縄戦等の戦没者を追悼する日)のリリースですね。

はい。つい最近も「ひめゆり平和祈念資料館」(糸満市)に行ってきたんですよ。ひめゆり学徒隊の紹介が中心なんですけど、一人一人、“身体があまり強くなくて、外で遊ぶことは少なかったが、周りに気づかいができる生徒だった”みたいな紹介がしてあって。そのことで、みなさんの存在がグッと近くなるんですよね。生き残った方の写真もあって、心から“良かった”と思ったり……。当たり前ですけど、一人一人の命は本当に大切で、数字では語れないですよね。

――ひめゆり平和祈念館はコロナの影響で厳しい経営が続いていて。全国から寄付が寄せられたことも話題になりました。

キヨサクさん(MONGOL800)が中心になって支援ライブもあったんですよ。古謝美佐子さん(こじゃ・みさこ/沖縄民謡歌手)、KIROROの玉城千春さんも出演して。自分たちも力になれることがあれば協力したいですね。

コロナの影響で街に元気がなくなって、みんな困っていて。少しでも元気が出るような活動をしたいということで、「エールソング」を作るプロジェクトをやろうと。きっかけは嫁ニーで。

――さらに7月1日には新曲「PARTY」がリリースされました。

YANAGIMAN(ケツメイシ、FUNKY MONKEY BABYSなどの楽曲を手がけたプロデューサー)と一緒に作らせてもらった曲ですね。他の曲と同じように、トラックやメロディ、歌詞を文通しながら。もともとは沖縄ローカルの携帯電話のCMのコンペ用に作ったんですけど、携帯電話は今や、人との唯一のつながりでもあるなと思って。

――ホントですよね。オンラインのつながりがすごく大事になったり。

そうなんですよね。あと、パーティや宴って、つまはじきにされてるじゃないですか。この曲の歌詞を書いてるときは、“party”という言葉自体を救済したいという気持ちもあったし、それが“君の声を聞くと胸が躍る”というテーマになったんです。YANAGIMANさんとは「エールソング」というプロジェクトも立ち上げたんですよ。きっかけは“嫁ニー”(平良司)で。

――沖縄の国際通りで飲食店をやってる方ですよね。

そう、国際通りのマスコットみたいな存在なんですよ(笑)。コロナの影響で街に元気がなくなって、みんな困っていて。少しでも元気が出るような活動をしたいということで、「エールソング」を作るプロジェクトをやろうと。せっかくだから嫁ニーが歌う曲がいいだろうなと思って、楽曲を制作しました。僕が歌う曲と嫁ニーが歌う曲を収録したCDを作って、国際通りの飲食店に10枚セットでプレゼントしようと思ってるんですよ。店の常連さんに買ってもらって、10枚売れたら、1万円のお小遣いになるかなと。

――音楽を通して元気を届けて、お店にとってはお小遣いにもなって。素敵なアイデアですね!

制作費はクラウドファンディングで調達させてもらったんですけど、それだけじゃなくて、“もっと商店街を応援できることはないかな?”と嫁ニーと話し合って。あと、楽曲のMVを京都芸術大学出身のみなさんに作ってもらったんですよ。その縁もあって、「エールソング」プロジェクトのCDを京都の商店街にも配らせてもらおうと思ってます。もっとエリアを広げたいんですよね、今後は。広島出身の中西圭三さん、島谷ひとみさんに協力してもらって、広島の商店街にCDを置かせてもらえることになって。その他にも、大阪や東京にも広げたいと思ってます。僕は早稲田の街とも縁が深いんですけど、水道屋の人が“俺も歌いたい”って言ってくれたり(笑)。

――早稲田周辺には個人経営の飲食店も多いし、コロナ禍ですごく厳しい状態が続いてますよね。

そうなんですよ。僕の沖縄の後輩も、早稲田で沖縄料理の店をやってるんですけど、何か月も店を開けられない時期があって。日本中がそういう状態だと思うし、少しでも力になれたらなと。

――素晴らしい。ビジネス的にはぜんぜん成り立たないと思いますが…。

まあ、それはどっちでもいいですよ(笑)。僕らが作った曲を聴いてもらえて、ちょっとでも“今日も生きててよかった”とか、明日が良く見えるようになったらいいなと。そうやって輪が広がるのが嬉しいんんですよね。次の作品に対する期待にもつながると思うし。

――人と人のつながりのなかで音楽が生まれて、人々の生活のなかに浸透していく。そういう活動、本当に大事だと思います。

ありがとうございます。イトキン(ET-KING/2018年に逝去)が書き残した楽曲を形にして、リリースするプロジェクトもやってるんですよ。売り上げは奥さんと子供に渡すことになってるんですけど、イトキンらしい、おもしろい方法でリリースしたいと思って。『ビッグイシュー日本版』(ホームレス状態の人が路上で売る雑誌)にQRコードを付けさせてもらって、先行リリースするんです。同じ号に“せいろくさん”の自立に向け特集記事も掲載されるんですよ。

――せいろくさんは、「ヨナオシジャングル」(社会貢献とエンタメを融合させるプロジェクト)で前川さんと楽曲「かわがないてるよ」を制作した方ですね。

はい。その特集が載ってる号でイトキンの曲を聴いてもらえるのは、すごく意味があるなと思って。

たぶん、ちょうどいいんだと思いますよ、自分の立ち位置が。やってることが連絡係みたいな感じなんですよ。

――なるほど。それにしても前川さん、コロナ禍でもぜんぜん止まらないですね。楽曲も作り続けているし、新たなプロジェクトにも積極的で。

それが自分の資質なんでしょうね。何もしないでゆっくり過ごせないというか。一つのプロジェクトが形になって、“よし!”と思ってたら、すぐに次の話が来たり。今はそういう時期なんだと思うし、バタバタと忙しくしてるのも嫌いじゃないので。まあ、もっとのんびりできるのが大人なのかもしれないけど(笑)。

――(笑)沖縄のミュージシャンたちとのつながりも軸になってますよね。

そうですね。今年の3月にBEGINの優さん(島袋優)が声掛けしてくれて、高校3年生と一緒に楽曲を制作したんですよ(卒業を控えた県内の高校3年生と沖縄のミュージシャンが楽曲を制作する「Smile Together(スマイル・トゥゲザー)」プロジェクト)。キヨサクさん、Kiroroの綾乃さん(金城綾乃)、DIAMANTESのアルベルト城間さん、Anlyさん、ORANGE RANGEなども関わって。満島ひかりさんも急遽参加してくれて、すごく大きなプロジェクトになりましたね。「We are the world」的な感じもありました。

――めちゃくちゃ豪華ですね!

みなさんも沖縄にいる時間が長かったと思うし、改めてつながれたのは良かったですね。優さん、キヨサクさん、Kiroroのお二人もそうですけど、“こんなに素晴らしいミュージシャンが身近にいるんだ”と改めて感じられたというか。(「Smile Together(スマイル・トゥゲザー)」)は結果的には大きいことになりましたけど、ぜんぜんストレスがなかったし、スムーズだったんですよ。感覚としてはパパパパパッという感じで形になったというか。全員のスタイルが違って、お互いに認め合えているのもいいんでしょうね。

――しかも前川さんが中心になっている印象もあって。頼られることも増えているのでは?

たぶん、ちょうどいいんだと思いますよ、自分の立ち位置が。やってることが連絡係みたいな感じなんですよ。たとえば優さんに、“こういうことをやりたいんだけど、キヨサクに伝えといて”と言われたり(笑)。自分のノリも“やってみよう”みたいな感じだし、“この話、真悟に伝えると喜ぶんじゃない?”と思ってくれるんじゃないかなと。この前もI-VANから連絡があって。I-VANはレゲエダンスで世界一になったダンサーなんですけど、同じ世代のラッパーといろんな活動をしているんですよ。

――“前川さんも一緒に曲を作りましょう”って?

いや、この前の話はテレビ番組ですね。沖縄のビーチにウッドデッキの施設があって、バーベキューしながら話したり、ライブをやる音楽バラエティ番組を作りたいと。“ライブをやってほしい”という依頼だったんだけど、行ってみたら、CGを使った番組だったんですよ。それが本当に素晴らしくて、最高だったんです。I-VANが気球で登場したり(笑)。CG制作もI-VANの仲間がやってて、それも本当にすごくて。この先の配信ライブにも活かせそうだなと。普通にライブができる状況になっても、配信は残っていくと思うので。

――ミュージシャンだけではなく、映像クリエイターとのつながりも大事ですよね。

そうだと思います。そう言えばこの前、アルベルト城間さんから“ミュージシャンの絵画展をやりたいんだけど、真悟も出展しない?”って言われて。僕は無理かもしれないけど(笑)、沖縄出身のミュージシャンは絵が上手い方も多いんですよ。Coccoさん、勝さんもそうだし、モンパチの悟さん(髙里悟)さんもそうだし。

それぞれに旅をして、またバンドに戻ってきて。半年後には(デビュー記念日)2月22日が来るし、そのときまでにはいい報告ができるように頑張りたいですね。

――どんどん広がりますね! 今後予定されているプロジェクトもあるんですか?

じつは自分の母ちゃんのCDを作ってます(笑)。昔から“生きてるうちに歌手デビューしたい”って言ったし、古希を迎えたこともあって、8月19日の母の誕生日にリリースしようと。七夕にレコーディングしたんですけど、母ちゃんは喜んでますね(笑)。

――最後に、かりゆし58の今後の活動について。この夏はようやくライブが再開できそうですね。

8月からはツアー(『ハイサイロード2021―バンドワゴン―』)が始まって。ずっとバンドを離れていた洋貴(中村洋貴/Dr)が戻ってきたことをまったく謳歌できてなかったんですけど、ようやく“おかえり”って言ってもらえますね。今年はメンバーが40才になるし、楽しみたいと思ってます。コロナで活動が止まりましたけど、結果的にはいい流れになってるし、そんなにイヤなことばかりじゃなかったですね。

――楽曲の制作に関してはどうですか?

まさにこの前、メンバーと話し合ったんですよ、“いい加減、制作しようか”って(笑)。行裕(新屋行裕/Gt)は“ボルタリングやりすぎてギター弾けない”とか言ってるし、直樹(宮平直樹/Gt)は幽霊、オカルトにハマってて。『やついフェス』で怪談のステージに出ましたから(笑)。

――ハハハハ(笑)。

それぞれに旅をして、またバンドに戻ってきて。半年後には(デビュー記念日)2月22日が来るし、そのときまでにはいい報告ができるように頑張りたいですね。楽曲の制作はこれからですね。メンバーと話し合いながら、少しずつ作っていけたらなと。僕も制作を続けてきて“作る脳みそ”になってるので。

――ここ数年は前川さん以外のメンバーもどんどん曲を書いてますからね。

そうなんですよ。この1年半は不安を感じたり、切実な状況もありましたけど、メンバーはアウトドアにも凝ってたし(笑)、地元で家族と過ごす時間もたっぷりあって。それを経て、いい曲が出てくるんじゃないかなと思ってます。

取材・文=森朋之 撮影=菊池貴裕

 

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 京都で結成されたハイブリットな音楽を鳴らし、2019年10月30日にミニアルバム『Talking about a Talk』でメジャーデビューしたバンド、the engyが7月7日(水)に、待望のメジャー1stフルアルバム『On weekdays』をリリースした。2020年2月に配信リリースされた、ドラマ『LINE の答えあわせ~男と女の勘違い~』主題歌の「Diver」など15曲を収録した最新コンセプトアルバムは、ロックやソウル、R&Bやヒップホップなど、多彩な音楽要素が色鮮やかに鳴り響く、「1日の時間の流れ」を表現している。1組のカップルの日常を描いたアルバム制作の背景やthe engyというバンドの始まりについて、ボーカル&ギターの山路洸至に話を訊いた。

the engy 山路洸至

the engy 山路洸至

ーー京都で結成されたthe engy。京都の音楽シーンにはどんな印象がありますか?

京都は、地域性みたいなものがありつつ、「好きなことやったらいいやん」いう風潮があるので、僕らみたいな、それまであんまり京都とかにいなかった感じのバンドでも伸び伸び活動出来る雰囲気がありますね。

ーー結成当初は京都のどんなライブハウスに出演されてたんですか?

京都やと京都MOJO、GROWLY、Live House nano、ライブハウス ガタカとか。出演はあんまりしてないですけど、KYOTO MUSEの方にもすごくお世話になってました。

 ーー当時から今も交流のあるバンドはいらっしゃいますか?

 京都のバンドやと、今も交流があるのはthe McFaddinとかですね。

 ーーそもそも他のメンバーの皆さんとはどんなふうにthe engyを結成することになったのでしょうか。

僕自身は大阪出身なんですけど、京都の同志社大学に通ってて。最初に僕とベースの濵田(周作)が大学で知り合ったんです。濵田は僕と同い年なんですけど、1年遅れて入学してきたので後輩というか。バイトが同じやったこともあり、僕の作ったデモを聴いてもらったりしてて、いいっすね」と言ってくれてたんです。もともと濵田はギター&ボーカルだったんですよ。でも大学のサークルでバンドを組んでやることになった時に、ベースやってよ」と濵田にお願いして。未だにそのままがんばってもらってる感じですね。優しいやつです(笑)。

ーーほんとですね(笑)。ドラマーの境井(祐人)さん、ギターの藤田(恭輔)さんとの出会いは?

濵田とは大学の中だけで活動してたんですけど、外でも活動することになった時に、当時一緒にやってたドラマーが脱退することになり、僕と濵田がずっと行ってたスタジオの方から、ドラマーの境井を紹介してもらったんです。で、その後に今も京都にいるギターの藤田と知り合って、the engyを結成した感じですね。

the engy 山路洸至

the engy 山路洸至

ーーメンバー同士、音楽的なルーツは近いんですか?

ルーツは全員バラバラですね。僕自身はリンキン・パークレッド・ホット・チリ・ペッパーズがずっと好きで。多分、今の音楽からは想像がつかないと思うんですけど(笑)。リンキンとレッチリが一緒にやったら面白いかなというとこでずっと音楽をやってきてて。その後、エド・シーランチェット・フェイカーみたいな、1人でもやるけどグルーヴもある音楽を通って、だんだん今の形に流れていった感じですね。

ーーとなると、メンバー4人の共通項は……。

僕が作ったデモ音源をいいねと言ってもらえることだけが共通点、ですね。なので、メンバー同士で一緒に遊びに行こうぜとかはないです。もちろん、一緒にいたら一緒に呑みますし、仲は良い方だと思いますけどね。

ーーメンバーの音楽的なルーツが違うからこそなのか、the engyの音楽は多彩な要素が融合しているというか。そこに柔らかで詩情豊かな山路さんの歌声が合わさって、唯一無二の世界になる。

ありがとうございます。僕、もともとはボーカル志望じゃなかったんですよ。ギター志望だったんですけど、一緒に活動してくれるボーカルがいなくて、手探りで弾き語りをしていて。普通の男性とキーが違うというか、普通の男性の方の曲が歌えないので、ずっと歌が下手やと思ってたんです。

ーーなんと! しかし、確かに言われてみれば今お話されてる声も、いわゆる男性声としてはキーが半音ほど高いかもしれない。かと言って声質が細いわけでもなく……不思議ですね。

そうなんですよ、なぜか。ただ、当時はもっと潰した声でわーと歌ってたんです。1人でエドシーランみたいなやり方で弾き語ってたんですよね。友達がいなかったもんですから、1人でルーパー(演奏フレーズを記録して再生し続けるエフェクター)を使って(笑)。

ーールーパーは使いこなすのが大変でしょ?

そうなんですよ。なので、それを褒めてもらえるかと思ったら、せっかく歌うまいんやから、もっと歌をちゃんと歌ったらいいのに、みたいなことを言われて(笑)。歌がいいなんて、自分では思ってもいなかったから驚きましたね。最近気づいて意識してるのは「あほんだらっ!」という気持ちと、「愛してるぜ……」の気持ちを半々で出すといい声になる気がしてて。「あほんだら」が勝つと迫力は出るんですけど、突き放す感じになってしまったり、「愛してるぞ」が勝ち過ぎると押しが利かず、迫力がなくなってしまうので、半々で出ると、ちょうといい感じになるのかなと思いますね。

the engy 山路洸至

the engy 山路洸至

ーー今回のメジャー1stフルアルバム『On weekdays』からは、歌以外にもその辺のサジ加減が今まで以上に明確に感じられるかもしれない。ヒップホップとかソウルとか、the  engyの持つ多彩な音楽性のひとつひとつの要素が、かつてないほどはっきりと鳴り響くというか。そんな今回の「進化」には、何か理由が?

今回のアルバムは、去年の自粛期間で作ってたんですけど、音楽ぐらいしかやることがなくて。機材を買うことにのめり込んでいった……ということが、自分の中で進化につながったのかなと思います。

ーー今までと違うアプローチに挑戦することへ躊躇はなかったですか?

飽き性で、むしろ常に何か実験的なことや新しい要素を入れてないとしんどいタイプで。それに、僕らのバンドについてくれてる方は、本当に音楽を好きでいてくれる方ばっかりといいますか。別に僕ら、ビジュアルがキャッチーなわけでもないですし(笑)、音楽の良さやクオリティさえ出せていれば聴いてもらえるかなという思いがあるので、挑戦することへの怖さはあんまりなかったですね。

ーー英語詞の歌を聴く気持ち良さもthe  engyの魅力だと思います。今回、そこを超えた日本語詞やラップ的なアプローチが増えつつあるわけですが。

日本語詞についてはもともと、やってみたらとか、聴いてみたいとは結構言っていただいてたで、チャレンジしたら意外と出来ましたいう感覚が自分の中ではあります。英語がわかる方でも、意味がよくわからない言われる英語詞もありますし、絶対中身をわかってほしいと思って歌ってるわけではなく、世界観が伝わって欲しいと思って歌ってるので、日本語という武器が増えたことで、そういう部分がより見せやすくなったりするのかなという気はします。

ーーただ、日本語だと英語詞よりは意味がダイレクトに伝わるような……。

そうですね。とは言っても、ちょっとは何かわかってもらわないとイメージしづらい部分はあると思うんですよね。でも、そのフレーズを聴いただけでは何かわからないような曲もあると思っています。今回、「Driver」がいちばん最初に出来た曲なんですけど、<朝まで離さないでいて欲しい でもまた>というところだけ日本語で歌うことで「今日はもう何も(進展が)ないんやな」ということが伝わるかなと思っていて。

the engy 山路洸至

the engy 山路洸至

ーーだとしたら、まんまと術中にはまりました(笑)。<朝まで離さないでいて欲しい>の部分は、女性目線のフレーズかなという先入観があったけど、聴いているうちにどっちかわからなくなる面白さもあったというか。

それは「Driver」(ドラマ『LINEの答えあわせ~男と女の勘違い~』主題歌として2020年2月に配信リリース)をリリースした当時も言ってもらったんですけど、今回のアルバムには男女のカップル、2人の登場人物がいて。その2人がくっついたり離れたりしながら平日を過ごすコンセプトだったので、歌詞の視点はどっちでもいいというか。ジェンダーみたいなものをある程度なしにして作ったところがあったので、どっちで捉えてもらってもいいですし、男性にもそういう感覚があるので、出来るだけフリーな感じで聴いてもらえたらなという気持ちで作りましたね。

ーーアルバムに登場する2人の物語……前半は穏やかな感じで始まりますけど、中盤以降、ああ、これは何かが起きたないう展開になりますよね。

おっしゃる通りで、朝2人で目が覚めて……朝はすごいポジティブなイメージで。『On weekdays』=平日なので、片方が仕事に行っちゃうんですよね。で、会えなくなると気持ちがどんどんすれ違っていって、夜に大げんかして、片方が出ていっちゃうんですよ。それが「Sleeping on the bedroom floor」という、取り残された側の曲で。次の「Words on the paper」がもう1人の出ていった方の歌という感じで、アルバム全体の時間の流れだけ決めといて、曲ごとに時間帯をはめていくとストーリーが出来ていく感じですね。

ーー平日という日常にフォーカスしたアルバムが、それまでの日常が覆された自粛期間に作られたこと……すごく腑に落ちます。それにしても、登場人物を設定してからアルバムを作るのは、小説とか映画みたいな発想ですね。

曲作る時も映画音楽のイメージで作る時が多いですね。この映画に勝手に主題歌書こうとかの感覚があったりするので。映像とか、具体的なイメージみたいなものからインスピレーションをもらうことは多いですね。

ーーじゃあ、ミュージックビデオも山路さんたちが自らアイディアを?

今までは、この監督さんかっこいいよねという方にオファーして、その方に作品を仕上げてもらおういうテンションでお任せしてました。今作くらいからは、もっと曲を知ってもらうために、いくつかテーマをお伝えして作ってもらう機会が増えましたね。

ーーメンバーが野菜になるという発想もユニークな「Words on the paper」のミュージックビデオは?

あの頃ものすごく忙しくて、曲を作りながら頭の中でなぜか野菜が回ってたんですよ。で、野菜かっこええな、野菜は可愛いな思ってて「野菜でMV作ってください」と制作会社のプロデューサーの方にオファーしたんです。で、声をかけてくださった中から「野菜になれる」という案をくださった方がいらして、「これは面白い!」ということでできました(笑)。

the engy 山路洸至

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ーーなるほど(笑)。アルバムもできたことですし、ライブで聴ける機会が待ち遠しいですね。

近いところだと7月24日(土)にワンマンライブ『WelcomeBackエビバデ』が心斎橋JANUSであるのと、8月1日(日)に大阪の舞洲で開催されるフェス『OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 20>21』に出演する予定です。

ーーちなみに、出演者としてのフェスの雰囲気は楽しめるタイプですか(笑)。

ああー(笑)、ふふっ。京都の『ボロフェスタ』に出させてもらった時に、めっちゃライブが重なってた上にまだ若かったこともあ、バーカウンターで満タンのウィスキーを飲んでライブしてしまいまして。大好きなMOROHAを見て、会場で知らんおっちゃんと一緒に号泣したことがあって以来、フェスのバックヤードではおとなしくしてます(笑)。でも『ジャイガ』は初の野外フェス出演なので、今からすごく楽しみですね。   

取材・文=早川加奈子 撮影=ハヤシマコ

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CS放送局「衛星劇場」にて、韓国で5.18(オーイルパル)光州民主化運動から40年となる2020年に上演された、新作ミュージカル『光州』を、2021年9月23日(木)に日本初放送することが決定した。

 (C)LIVE Corporation All right Reserved

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本作は、『マリー・キュリー』『ファンレター』など多数の創作ミュージカルを生み出したLIVEが制作を担当。脚本、演出はミュージカル『ウェルテル』の脚本家としても知られるコ・ソンウン、作曲はオペラ、現代音楽の作曲も多数手掛けるチェ・ウジョン、音楽監督はミュージカル『フランケンシュタイン』『ベン・ハー』の作曲家としても知られるイ・ソンジュンなど、豪華クリエイター陣が集結した。

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キム・チャンホ  (C)LIVE Corporation All right Reserved

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衛星劇場での放送は、2020年10月からの公演の中から、主人公パク・ハンス役を歌手のTeiが演じた回をおくる。

Tei  (C)LIVE Corporation All right Reserved

Tei  (C)LIVE Corporation All right Reserved

 
【ストーリー】
1980年5月、独裁者の死に乗じてクーデターを起こした軍部は、ある種のシナリオを組む。民主化を求める光州市民を暴徒とみなして鎮圧し、政権奪取の名分にしようとしているのだ。そのために、デマを流布させ暴力デモを助長する目的を帯びた特殊部隊が光州に投入される。彼らの名前は「便衣隊」! 様々な謀略に明け暮れる便衣隊と、民主化に向けた市民の純粋な意志が衝突する中、光州はますます孤立していく…。

 

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2021年8月9日(月)~8月31日(火)PARCO劇場(その後、大阪・仙台公演あり)、大パルコ人④マジロックオペラ『愛が世界を救います(ただし屁が出ます)』が上演される。今回、上演に先駆けて今作の魅力を事前に伝えするため、大人計画公式Youtube チャンネルとPARCO STAGE@ONLINEにて「のん×宮藤官九郎スペシャル対談」を配信することが決定した。

のん

のん

“大パルコ人”は、大人計画とパルコが共同プロデュースする、宮藤官九郎作・演出のオリジナルロックオペラのシリーズ。2044年の渋谷、2022年の渋谷、2033年の池袋を舞台に暴れまくったシリーズ第4弾となる今作は、11年前の戦争(『R2C2』)で一度崩壊した2055年の渋谷。特殊な能力と共通の悩みを持つ浮浪児たちが出会い、兄弟のDJポリス、浮浪児を利用してのし上ろうと目論むカリスマ・育メン・ポップシンガーらと関わりながら成長していく。やがて「世界を救う」という壮大なテーマを背負い、能力と羞恥心の狭間で葛藤する若者たち。怒髪天・上原子友康のオリジナル楽曲にのせて、今回もパワフルでスリリングな作品をおくる。

出演者は、のん、村上虹郎、三宅弘城、荒川良々、伊勢志摩、少路勇介、よーかいくん、YOUNG DAIS、藤井隆。宮藤自身も出演する。

宮藤官九郎

宮藤官九郎

そして、今回のスペシャル対談では『あまちゃん』以来8年ぶりにタッグを組んだのんと宮藤官九郎が登壇。稽古場の様子から出演者の裏話まで「2人だけが知っている作品秘話」を語りつくす。対談では、〈今作で初めてのんを演出した宮藤が発見したこと〉〈宮藤からのんへの忘れられない一言〉〈宮藤&のんツインギターでのバンド練習の様子〉〈のんが気になって仕方がない“共演者の〇〇”〉など、4回にわたって特別企画をおくる。

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KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『湊横濱荒狗挽歌〜新粧、三人吉三。(みなとよこはまあらぶるいぬのさけび〜しんそう、さんにんきちさ。)』が2021年8月27日(金)から9月12日(日)まで上演される。

本作は、河竹黙阿弥による七五調のリズム感あふれる文体、悪事を重ねながら生きるアウトローの主人公、因果応報が生み出すドラマティックな展開といった歌舞伎の魅力が詰まった人気演目『三人吉三』をモチーフに、脚本家・演出家の野木萌葱が、現代の湊町を舞台に描くハードボイルド現代劇。演出は、劇団温泉ドラゴン代表で脚本家・演出家として活躍の幅を広げているシライケイタが手掛ける。

シライと、本作で歌舞伎版の和尚吉三にあたる柄沢純(からさわじゅん)を演じる玉城裕規に話を聞いた。

■「ぐちゃぐちゃになる心の準備はバッチリです」(玉城)

玉城裕規

玉城裕規

――おふたりは今回の企画をどう受け止めて、どのように取り組もうと思われていますか?

シライ:お話をいただいた時は単純に嬉しかったです。KAATという劇場が好きでしたし、長塚圭史さんのような同世代の演劇人が芸術監督になって「新しく一緒にものをつくる仲間を探しているんだ」と誘っていただいて。そうやって一緒にやれることは本当に嬉しいなと思います。僕が入っていくってことは、劇場のイメージも少し変わるんじゃないかなと思いますし、だから精一杯やらせていただきたいなと思っています。

――『三人吉三』をやるということはどう思われましたか?

シライ:よく僕のところに持ってきてくれたなって。不良のお芝居ばっかりやっていたので(笑)。最近は「社会派」とか言われて、そう言われちゃうと僕も「そうなのかな? 俺、社会派なんだ」と、自分のためにも歴史や社会問題の勉強もしたりはしていたのですが。もともとはただの不良が「面白いことをやろう」と集まった劇団なのでね(笑)。去年、玉城くんが出てくれた、僕が10年前に脚本を書いた『birth』(劇団温泉ドラゴン第二回公演/玉城が出演したのは千葉哲也の演出で’20年に上演されたもの)も悪い話だったよね?

玉城:そうですね(笑)。

シライ:そういう“やんちゃ”がやりたくてお芝居をしていたので、「ああ、『三人吉三』をやれるんだな」という思いがあります。アウトローのお話でカッコいいじゃないですか。脚本ができていないので、どう現代に置き換えるかはまだわからないですが、久しぶりに大暴れしたいです。

左から シライケイタ、玉城裕規

左から シライケイタ、玉城裕規

玉城:僕は『birth』がきっかけで今回のお話をいただいたと聞いて、それがとても嬉しかったです。『birth』は僕にとって久しぶりの演劇でしたし、やらせてもらったときは「やっぱり演劇っていいな」と思いました。役者同士のぶつかり合いがすごく楽しくて。そういう、自分が楽しいと思った作品を観てくださってお話をいただけるというのは、本当に役者として幸せだなと思います。ビジュアル撮影の時にシライさんが「ぐちゃぐちゃにしてやる!」という感じだったので、ぐちゃぐちゃになる心の準備はバッチリしております(笑)。

――シライさんは『birth』をご覧になられて玉城さんのお芝居にどんな印象を受けたのでしょうか?

シライ:玉城くんは僕が10年前に演じた役を演じていたんですよ。それもあってかなり興味深く拝見したのですが、変な役者だな~と思って(笑)。

玉城:ははは!

シライ:いい意味でですよ? どういうふうに演技しているんだろうなって不思議だったんですよね。ストレートじゃないというふうに見たんだけど、彼にとっては変化球で勝負しているつもりもなさそうだなというふうに思ったし。だから面白い俳優さんだなと思って、興味を持って、『birth』の演出をした千葉さんも「玉城が面白いんだよ」なんて話をしていて。それで今回のお話で、プロデューサーに「最近、面白い俳優さんを見たんだけど」ってことで相談しました。だから僕も嬉しいです。

玉城:変化球を投げているつもりはないのですが、経験を積まれている演出家さん、監督さん、役者さんによく「変だね」ってことは言われます(笑)。僕は喜んでいるのですが、違う意味で言われている可能性もあるので、「はい!」と聞いています(笑)。

玉城裕規

玉城裕規

シライ:でも必要だよ、「変」っていうのは。みんな、はみだしちゃいけないんじゃないか、変わったことをしちゃいけないんじゃないかって、特に若い俳優さんはね、思っているから。稽古場では、「もっとやっていいんだよ」ということが多いです。僕は「やりすぎなので押さえてください」と言うほうがラクだし、そういうふうにものをつくりたいんだけど、若ければ若いほど委縮しちゃったりもするので。だから「変」というのはとても大切な武器だと思う、俳優さんにとって。

玉城:今回のキャストの皆さんは僕は初めましてなのですが、みなさん変な可能性がある……(笑)。

シライ:みんなやばいよ!(笑)そういう人を集めました。猛獣ばかりです。アングラ劇団だったり、小劇場出身だったり、テレビを中心に活躍している人だったり、いろんな方が揃っているので、どういう化学反応を起こすのか楽しみです。あまり僕がひとつの世界観だったりカタチにはめすぎないように、存分にめちゃくちゃやってもらいたいなと思います。

■「俳優さんの魅力が最大に溢れ出る作品になる」(シライ)

シライケイタ

シライケイタ

――『三人吉三』の物語については、どんなお話だと思われますか?

シライ:社会の底辺に近いところで生きている人たちが必死に生きようとしている物語だし、必死に他者を求める物語なんじゃないかなと思います。だからすごく強いエネルギーがありますよね。

――現代版になるうえで、シライさんが「ここだけは残してほしいな」と思われているところはどこですか?

シライ:必死に人生を生きている人たちの姿。底辺のほうで、より良く自分の人生を生きたいと思っていたり、より人を求めたいと思っているような、「人が人を想う」というところは、残してほしいというか残ると思います。あと、ヤンチャな要素はもちろん残してほしいです。

玉城:僕は不器用で、上演された作品を観ると頭に残ってしまって、(自身が出演する作品で)自由になれない瞬間が生まれてしまうタイプなので、『三人吉三』をしっかりとは見ていないのですが、あの時代のほうが“生き死に”が身近で、人間としての生命力が高い気がするんですね。だから、当時描かれた人間模様や生き死にを演じるには、熱量であったり人間力であったりは上げていかないと成立しないのかなと思います。なので全身で、ボロボロになるくらいの覚悟で挑みたいです。バケモノ揃いのカンパニーですしね。

左から シライケイタ、玉城裕規

左から シライケイタ、玉城裕規

――今作に関して長塚さんが「作家と演出家を敢えて分けた」というふうにおっしゃっていましたが、そこはどのように捉えていらっしゃいますか?

シライ:同じ人が脚本と演出を兼ねる強みもあるし、別の人間がやる意味もあって、今回は別の人間がやるので、僕はより純粋に、客観的に、作品世界に向き合えるかなという気がしています。

僕の年齢って多分演劇が大きく変わるはざまで、僕が先輩たちから受けてきた影響と、僕らが下の世代に対して見ている演劇ってだいぶイメージが違うんですよね。もちろん先輩方にも作・演出家で大活躍されている方はたくさんいらっしゃるのですが、下の世代のほうがもっと作・演出を兼ねる人の存在感が大きいと僕は思っています。そして相対的に俳優の存在感が小さくなっていると思うんです。

かつては、例えば野田秀樹さんもそうですが、作・演出家を兼ねる方がいても役者がもっと立っていました。でも今の時代は作・演出家の名前ばかりが立って、俳優がなかなか出てこないっていうことが言えると思っていて。この20年で日本の演劇界から「看板俳優」という言葉が消えたと思うんです。看板俳優がいないんですね、どこの劇団にも。看板はすべて作・演出家の名前。これは僕の好きな演劇からすると残念なことです。

シライケイタ

シライケイタ

だから今回は、俳優の復権とかね、演劇のもともと持っている魅力を引っ張り出すチャンスなんじゃないかなと。作・演出家が別々である意味がそこに大きくあると思う。つまり僕が僕の世界感をつくろうと思ったって無駄で、俳優が世界をつくるんだ、役者ってこんなに面白いんだぞということも含めて、めちゃくちゃやりたいっていうことです。

――役者さんを立たせたいんですね。

シライ:それしかないです。そもそも僕が演出家としてなにを見たいかと言うと、俳優さんが見たいので。「シライとやる時のこの人は一番生き生きしていて面白いよね」と言われることが演出家にとっての最大の誉め言葉だと思っていますし、そういうふうに言っていただけることが多いんです。だから今回もきっと俳優さんの魅力が最大に溢れ出る作品になると思います。

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「湊横濱荒狗挽歌〜新粧、三人吉三。」トレイラー

取材・文=中川實穗 撮影=敷地沙織

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平日13:00から生放送されているTBSラジオ『赤江珠緒 たまむすび』。南海キャンディーズの山里亮太をパートナーに放送されている火曜日の『たまむすび』にて、8月の1ヵ月限定で、「ようこそ!スカパー!宝塚歌劇へ」コーナーが開設され、毎週宝塚歌劇団のOGがゲスト出演することが決定した。

第1週目となる来週8月3日(火)は、 スペシャルゲストに元宝塚歌劇星組トップスター、女優の柚希礼音が登場。柚希の宝塚歌劇現役時代の話から思い出に残っている演目のこと、そして、プライベートまで、時間の許す限り幅広く聞いていく。

宝塚OG・ゲストを番組に迎えるこのスペシャルゲスト企画は、火曜パートナー山里が本番組内で宝塚歌劇の魅力について語っていた事がキッカケで、スカパー!とタッグを組み、実現したという。

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オンキヨー株式会社が完全ワイヤレスイヤホン『CP-TWS01A』と『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のコラボレーションモデルの予約販売を開始した。

コラボレーションモデルは、左右のハウジング及び、本体充電ケース(天面)に「すみれ」「ブーゲンビリア」「手紙」のモチーフをあしらい、アンティーク風に表現。

製品パッケージは、メインビジュアルにヴァイオレット・エヴァーガーデン本人を採用。ワイヤレスイヤホン本体と製品パッケージとを合わせて一つの世界観となっている。

ワイアレスイヤホンは高性能

ベースとなるワイアレスイヤホン「CP-TWS01A」は、Qualcom社製の最新SoC「QCC3040」を採用。一般的なSBCやAACだけでなく最新オーディオコーデックのQualcomm aptXTM Adaptiveに対応。対応する最新Android端末との組み合わせで、従来に比べ高音質・低遅延・高い接続維持性能を実現するという。

さらにiPhoneやAndroid端末、音楽プレーヤーとの高品位な左右同時接続を実現する新技術を搭載。片方のイヤホンを親機として接続後、もう片方の子機のイヤホンに左右反対側の信号をミラーリングしながら送り出す技術で、オーディオ信号の伝送ロスが発生しないよう、随時ロールスワッピングを行うことで音途切れやノイズを抑え、バッテリーの片減りを防止する。

また、周囲の音を取り込むアンビエントマイク機能を搭載。内臓のマイクを使用し外音を取り込むことができる。防水機能(IPX7)も備えており、運動時の汗や急な雨でも安心して使えるとのことだ(充電ケースは防水機能未装備)。

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1981年4月23日、日本中に大旋風を巻き起こした初代タイガーマスクのデビューからちょうど40年。節目となる2021年、ストロングスタイルプロレスは「初代タイガーマスク40周年記念」の大会を開催しているが、第2弾となる7・29東京・後楽園ホール大会で、女性版タイガーマスクがデビューする。

初代タイガーこと佐山サトル命名によるリングネームは、タイガー・クイーン。自身も数々の激闘をおこなってきたプロレスの聖地・後楽園ホールで自身が手がけたタイガーが(しかも女性版として)デビューするという歴史的大会には、タイガー・クイーンの試合を含め全6試合がラインナップされている。クイーンをメインイベントに、レジェンド王者スーパー・タイガーと弟弟子・間下隼人による同門タッグ対決、また、船木誠勝の指名による竹田誠志との初遭遇など、みどころ満載。本欄では、ストロングスタイルプロレス7・29後楽園の注目ポイントを探ってみたい。

<第1試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
スーパー・ライダー(ストロングスタイルプロレス)&宮本裕向(666)vs伊藤崇文(パンクラスism)&TORU(TTTプロレスリング)

初代タイガーマスクデビュー40周年記念第2弾は、スーパー・ライダー&宮本裕向組vs伊藤崇文&TORU組のタッグマッチで幕を開ける。この試合でもっとも注目なのが、デスマッチファイターのトップとして闘っている宮本の参戦だろう。

過激なデスマッチで名を馳せる宮本だが、意外にも、かつてはこのリングで2006年におこなわれた掣圏真陰流のトーナメントで優勝した経歴を持つ。その宮本がプロレスラーとしてストロングスタイルプロレスに事実上の初参戦。当時からさらに実績を積み上げての登場となるだけに、初代タイガーマスクのリングでどんな闘いを見せるのか期待がかかる。

タッグを組むのはストロングスタイルのスーパー・ライダーだ。ライダーは体調不良によるブランクこそあるものの、昨年12月に復帰してからは連続参戦を継続。大会の流れを決めかねないオープニングマッチでストロングスタイルの門番的役割をこなす立場を再び築いているといっていい。

対するは伊藤&TORU組。パンクラスismの伊藤はかねてからストロングスタイル参戦を熱望しており、昨年11・9神田明神における船木誠勝とのタッグで初参戦。以来、準レギュラー的ポジションを確立しつつある。TTTのTORUは6・19「第1回サポーターズマッチ」で初参戦し、その闘いぶりが認められた。よって今大会で本戦に昇格。新しい人材の発掘が目的の大会で認められた第1号だけに、その闘いぶりに注目したい。

<第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
ケンドー・カシン(はぐれIGFインターナショナル)&将軍岡本(第5代UWAアジアパシフィックヘビー級王者/VOODOO-MURDERS)
vs高岩竜一(フリー)&田中稔(GLEAT)

第2試合はケンドー・カシン&将軍岡本組vs高岩竜一&田中稔組。新日本ジュニアの歴史を彩ってきた3人に岡本が加わるという、ある意味異色のカードで、メインになってもおかしくはない好カードでもある。

参戦のたびに何かしら仕掛けてくるカシンは、3・3後楽園におけるメインのシングルで船木誠勝を破る大きな実績を作ってみせた。レギュラー的存在の高岩は3・3後楽園で、それまで圧勝を続けてきた間下隼人に敗れUWAアジアパシフィックヘビー級王座獲得を逃してしまった。が、現王者は4・22後楽園で間下を破った岡本。となれば、この試合を機に再びベルト取りに乗り出してもおかしくないだろう。

高岩と組む田中はGLEAT所属となり、本戦には4・22からの連続参戦となる。その大会では大谷晋二郎&高岩組vsカシン&田中組がおこなわれ、今大会は新日本ジュニアを思い出させる組み合わせに岡本が加わりどんな化学反応が起こるのかがみどころとなりそうだ。王者・岡本が主役になれば…。

<第3試合 スペシャルタッグマッチ 30分1本勝負>
ジャガー横田(ワールド女子プロレス ディアナ)&優宇(フリー)vs青木いつ希(ショーンキャプチャー)&マドレーヌ(ワールド女子プロレス ディアナ)

第3試合は女子タッグマッチ、ジャガー横田&優宇組vs青木いつ希&マドレーヌ組だ。

ストロングスタイル女子のアドバイザーとなり、今大会でデビューするタイガー・クイーンのコーチも務める女子プロのリビングレジェンド、ジャガー。もちろんプレーヤーとしても第一戦で闘っており、ストロングスタイルプロレスには昨年12・17後楽園から5大会連続の参戦となる。

ジャガーと組むのは優宇。女子の範疇を超えるようなパワーファイターで、ストロングスタイルプロレスには昨年6・26無観客試合以来2度目の参戦。今回は有観客となるため、生で観たら忘れないようなド迫力のファイトを見せてくれることだろう。

ジャガー&優宇組と対戦するのは青木いつ希&マドレーヌ組。日高郁人の秘蔵っ子である青木は3・3後楽園で初参戦を果たし、元気のいいファイトが目を引いた。通算3回目で本戦は2度目の参戦。ファン、関係者からも認められるためにも重要な一戦となることは間違いない。

パートナーのマドレーヌはジャガーが所属するディアナの選手で、今回が初参戦。活きのいいファイトに期待したい。そのためにも元気のある青木は絶好のパートナーになるだろう。そしてこの試合から、近い将来、タイガー・クイーンのライバルになるような選手が現われるのか。パートナーや対戦相手の立場にかかわらず、まずはジャガーのお眼鏡にかなうことが必要か。

<第4試合 タッグマッチ 60分1本勝負>
スーパー・タイガー(ストロングスタイルプロレス)&阿部史典(プロレスリンBASARA)
vs河野真幸(フリー)&間下隼人(ストロングスタイルプロレス)

ストロングスタイルプロレスの歴史を考えれば、今大会でもっとも大事なカードがこの第4試合ではないか。スーパー・タイガー&阿部史典組vs河野真幸&間下隼人組。ストロングスタイルプロレス生え抜きのスーパーと間下がタッグながら激突。しかもこのカードは間下の直訴から実現した。

悲願のシングル王座UWAアジアパシフィックヘビー級のベルトを獲得した間下だが、予想外の短命で政権から陥落してしまった。6・19第1回サポーターズマッチでは心機一転、スーパーとの兄弟弟子タッグを実現させるも、その後、個人としての欲望が沸々とわき上がった。「このままではいつまでたっても2番手。スーパー・タイガーを倒したい、超えたい」。その思いを平井丈雅代表に伝え、佐山サトル総監の承諾を得た。

スーパーは、7月15日の会見で戸惑いを感じながらも受けて立つ決意を固めた。佐山も2人の成長を認め、さらなる2人の進化に期待を寄せている。果たして間下はレジェンド王者・スーパーを脅かす存在になるための足がかりをこの試合で掴むことができるのか。間下の飛躍は団体全体の飛躍にもつながるだけに、タッグマッチとはいえ1人ですべてを持っていくような内容を期待したい。

さて、この試合でスーパーと組むのは、あっという間にレギュラーの座を勝ち取った阿部である。ある意味、主役にならなければならない間下にはやっかいな敵でもあるだろう。阿部には誰と闘ってもいい試合をし、なおかつ場内全体を盛り上げる天性のセンスがあるからだ。

また、間下と組むのは河野。河野は4・22後楽園でスーパーのレジェンド王座に挑むも惜敗。それだけに、再挑戦を視野に入れての闘いを挑んでくるに違いない。タッグではあるが、河野の意識がスーパーへ集中的に向けられては間下にも分が悪い。間下の下克上宣言、その行方はいかに?

<第5試合 セミファイナル シングルマッチ 60分1本勝負>
船木誠勝(フリー)vs 竹田誠志(フリー)

セミファイナルで大注目のシングルマッチが組まれた。船木誠勝と竹田誠志、まさかの初遭遇である。しかもこのカード、船木の方から希望したというから驚きではないか。

とはいえ、デスマッチファイターとして驚愕のファイトを見せる竹田のバックボーンは格闘技にある。船木はそんな竹田に興味を抱いたようなのだ。船木は「“いまの人”にいままで培ったものすべてをぶつける」とコメント。昨年12月に35周年記念試合をおこなったが、まだまだ探究心旺盛。

一方、指名を受けた竹田は、まさかのマッチメークに驚きを隠せない。と同時に、「組まれたからにはガッチリ闘いがしたい。思い出作りの試合にはしない。倒しにいく」と火が点いた様子。デスマッチアイテムが用意されないリングで、いったいどんな闘い模様が現出するのか。竹田の出方が、勝負の行方を左右するのではなかろうか。今年のプロレス界においても、一二を争う異色カードと言えるだろう。

<第6試合 メインイベント スペシャルシングルマッチ 60分1本勝負>
タイガー・クイーン(一般社団法人初代タイガーマスク後援会)vs山下りな(フリー)

新間寿会長の鶴の一声でメインイベントとなったのが、タイガー・クイーンデビュー戦である。タイガー・クイーンは初代タイガーマスク佐山サトルがプロデュースし、直々に指導。初代タイガーが「本来ならメイン級の選手。それくらいの価値があると思います」と発言したことから、「初代タイガーマスクデビュー40周年記念第2弾」のメインカードに抜擢されたのである。まだまだ未知数のクイーンながら、話題性からしてメインにふさわしいことは間違いない。

また、女子プロレス界のリビングレジェンドであるジャガー横田がストロングスタイルプロレス(女子)のアドバイザーに就任し、クイーンをコーチ。初代タイガーとジャガーの共同作業によりベールを脱ぐのが、女性版タイガーマスクなのである。

対するは、昨年12・17後楽園でジャガーとタッグを組み、ストロングスタイルプロレスには2度目の参戦となる山下りな。タッグを組んだとき、ジャガーが横にいて実力を感じ取ったのだろう。山下を大事なクイーンのデビュー戦の相手に選んだのが、ジャガーなのである。パワーファイターでもある山下は、男子相手のデスマッチもいとわない度胸の持ち主で、女子プロ界でも屈指のオールラウンドプレーヤーでもある。この人選はある意味、山下に対抗するだけの力がクイーンにはあるということの表れでもある。

7月15日の会見ではクイーンが姿を現わし、170センチはあろうかという長身を披露した。言葉を発することこそなかったが、公開された映像では初代タイガー独特のムーブを次々と披露。もちろん、佐山が直々に指導しているだけに、空中殺法のコピーや見せかけだけのストロングスタイルであるはずがない。精神面でもみっちりと心得を伝授されているだろう。

「彼女を見た瞬間に、これは40年前を再現できると確信をしました」(初代タイガー)。「ハッキリ言ったら、初代夕イガーのクローンだと私は思っております」(ジャガー)と、半年以上にわたり練習を見てきた2人も太鼓判。

当日は、佐山サトルが来場し、クイーンのデビュー戦を見守るつもりでいる。2021年7月29日、初代タイガーマスクとともに、我々も歴史の目撃者となる!
(著者:新井宏)

【対戦カード】
<第6試合 メインイベント スペシャルシングルマッチ 60分1本勝負>
タイガー・クイーン(一般社団法人初代タイガーマスク後援会)vs山下りな(フリー)

<第5試合 セミファイナル シングルマッチ 60分1本勝負>
船木誠勝(フリー)vs 竹田誠志(フリー)

<第4試合 タッグマッチ 60分1本勝負>
スーパー・タイガー(ストロングスタイルプロレス)&阿部史典(プロレスリンBASARA)
vs河野真幸(フリー)&間下隼人(ストロングスタイルプロレス)

<第3試合 スペシャルタッグマッチ 30分1本勝負>
ジャガー横田(ワールド女子プロレス ディアナ)&優宇(フリー)vs青木いつ希(ショーンキャプチャー)&マドレーヌ(ワールド女子プロレス ディアナ)

<第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
ケンドー・カシン(はぐれIGFインターナショナル)&将軍岡本(第5代UWAアジアパシフィックヘビー級王者/VOODOO-MURDERS)
vs高岩竜一(フリー)&田中稔(GLEAT)

<第1試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
スーパー・ライダー(ストロングスタイルプロレス)&宮本裕向(666)vs伊藤崇文(パンクラスism)&TORU(TTTプロレスリング)

※対戦カードは変更となる場合もございます。

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渋谷を舞台にしたアクションRPG『新すばらしきこのせかい』の世界観を現実の渋谷で楽しめるリアルイベント「新すばらしきこのせかい」×「FIELD WALK RPG」が、 2021年9月3日(金)から11月3日(水)まで開催される。

新すばらしきこのせかい×リアル渋谷トレーラー

イベントでは内田雄馬、沢城千春、上坂すみれ、新井里美ら9人の声優の登場するオリジナルストーリーを新規録り下ろしボイスで楽しめる。

「FIELD WALK RPG」とは、実際の街や商業施設を舞台に、ゲームやアニメの世界を五感で体感出来る、回遊型イベントのこと。参加者は、スマートフォンでキャラクターと会話しながら、謎解き、宝探し、バトル等を楽しめるようになっている。

(C) 2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA & GEN KOBAYASHI & MIKI YAMASHITA

(C) 2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA & GEN KOBAYASHI & MIKI YAMASHITA

イベント参加者は、『新すばらしきこのせかい』の「ツイスターズ」メンバーと一緒に、謎解きやアイテム探し、敵キャラクター「ノイズ」とのバトルを体験する。ゲームの舞台である渋谷を実際に巡りながら『死神のゲーム』で勝利を目指す。

(C) 2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA & GEN KOBAYASHI & MIKI YAMASHITA

(C) 2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA & GEN KOBAYASHI & MIKI YAMASHITA

同イベントでは、渋谷駅周辺の17施設が参加。リアリティがさらに増すようになっている。

参加店舗 (C) 2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA & GEN KOBAYASHI & MIKI YAMASHITA

参加店舗 (C) 2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA & GEN KOBAYASHI & MIKI YAMASHITA

なお、イベント参加は有料。クリア時間は最短2時間程度。最長6時間程度となっている。参加者特典として、 キャラクターデザイナー小林元描き下ろしの「特製缶バッジ」がプレゼントされる。

参加者特典・特製缶バッジ サイズ:約7.6cm (C) 2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA & GEN KOBAYASHI & MIKI YAMASHITA

参加者特典・特製缶バッジ サイズ:約7.6cm (C) 2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA & GEN KOBAYASHI & MIKI YAMASHITA

「ARTNIA&スクエニカフェ」コラボキャンペーンも開催

「ARTNIA」「スクウェア・エニックス カフェ東京」「スクウェア・エニックス カフェ大阪」の3店舗とイベントのコラボキャンペーンを開催する。

カフェコラボ期間中、イベントのチケットを購入のうえ、3店舗いずれかの店内物販で『すばらしきこのせかい』関連グッズ1000円(税込)以上購入の人を対象に「限定ノベルティカード」をプレゼント。

限定ノベルティカード (C) 2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA & GEN KOBAYASHI & MIKI YAMASHITA

限定ノベルティカード (C) 2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA & GEN KOBAYASHI & MIKI YAMASHITA

さらにカード獲得者の中から、抽選で「声優サイン色紙」が当たるチャンスもあるとのことなので、ぜひ立ち寄ってみよう。

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"謎"のテーマパーク「TOKYO MYSTERY CIRCUS(以下、 東京ミステリーサーカス)」は、 2021年8月7日(土)より、らんぷ堂謎解きシリーズ『書店に眠る謎からの脱出』を開催することを発表した。

(C)SCRAP

(C)SCRAP

「らんぷ堂」は、リアル脱出ゲームのSCRAPがプロデュースした書店で、東京ミステリーサーカス2Fにオープン。謎解き本やグッズなどが揃っており、物語と出会える場所がコンセプト。

『書店に眠る謎からの脱出』は、「らんぷ堂」の営業中に店内にて遊べるゲーム・イベント。「らんぷ堂」のレジでキットを手に入れたらゲームスタート。キットを開き、 謎を解き明かすことで物語が進む。

ゲームは謎だけではなくあなたが知らない“本の世界”についても触れることができる趣向で、会場となる書店にはどこかおかしな本が並び、本棚にも仕掛けがあるという。

なお、イベントの中で出会った本は実際に購入可能で、面白そうな本との新たな出会いも楽しめそうだ。

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2021年8月21日(土)、22日(日)に開催を予定していた『東京キャラバン in 駒沢 2021』がやむなく中止することが発表された。

東京キャラバンは、「人と人が交わるところに新しい文化が生まれる」をコンセプトに、東京2020オリンピック・パラリンピックの文化プログラムを先導する東京都のリーディングプロジェクトとして2015年に始動。東京・駒沢に始まり、東京、リオデジャネイロ、東北、京都、熊本、豊田、高知、秋田、いわき、埼玉、富山、岡山、北海道と国内外を巡り、その土地の歴史や人々が大切にしてきた文化を学びながら創作に取り入れ、その土地の伝統芸能や文化の担い手、多彩な表現者たちとジャンルを超えて交わり、ともに新しい表現を創り上げてきた。

そして今回、7年間の結実として『東京キャラバン』が全国を旅し続けて出会ってきた文化の担い手や表現者たち、コンセプトに共鳴し創作に参加した彩り豊かなアーティストら、総勢約300名がそれぞれの土地の大切な芸能、文化とともに東京に結集し、この先の未来へつなぐ“始まりの物語”となるパフォーマンスを、多くの方に披露する予定だった。

しかし、緊急事態宣言の発令により、日本全国からの参加者が都道府県をまたぎ、この時期の東京に集結することが極めて厳しい状況であり、東京キャラバンの醍醐味である「普段出会うことのない表現者たちが出会い、“文化混流”によって唯一無二の新たな表現を生み出す」という、東京キャラバンの創作の根幹を体現することが大変困難な状況となった。そのため、東京キャラバン事務局は大変苦渋の決断ではあるが、中止せざるを得ない状況と判断した、とのこと。

東京キャラバン事務局は、観覧を楽しみにしていただき、たくさんのご応募をいただいておりましたが、開催までの日時が迫るなかでこのようなご報告となりましたことを心よりお詫び申し上げます。なお、今後の開催に関しては未定となります。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます、とメッセージを寄せている。

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2021年11月5日(金)~21日(日)天王洲銀河劇場にて上演される舞台『魔法使いの約束』第2章のメインビジュアルならびに全情報が解禁となった。

魔法使いと心を繋ぐ育成ゲーム『魔法使いの約束』(以下、『まほやく』)は、株式会社colyより配信されているスマートフォン向けソーシャルゲーム。現代から魔法の世界に召喚された主人公が、<大いなる厄災>と戦う21人の魔法使いの賢者として世界を救うために活躍する物語で、2019年11月の配信以降、現在500万ダウンロードを超える人気ゲームだ。そんな『まほやく』を舞台化した、舞台『魔法使いの約束』は、2021年5月に第1章が上演。原作アプリの世界観を忠実に再現し、アプリユーザーや演劇ファンから好評価を得た。

第2章では、第1章で出演したキャストのほか、【中央の国】リケ:新谷聖司、【北の国】ミスラ:鮎川太陽・オーエン:神永圭佑、【東の国】シノ:田村升吾・ネロ:坪倉康晴、【西の国】クロエ:皆木一舞・ラスティカ:森田桐矢、【南の国】フィガロ:和合真一・ルチル:大海将一郎・レノックス:白柏寿大・ミチル:今牧輝琉ら11人の魔法使いと、人間側キャストにも新たにニコラス:佐々木崇が登場。彩り豊かなキャラクターたちが第1章に続く『まほステ』の儚くも美しい世界を届ける。

なお、舞台『魔法使いの約束』第2章の決定を記念して、7月27日(火)12:00より『魔法使いの約束』(iOS/Android)ゲーム内にて“舞台『魔法使いの約束』第2章ログインボーナス”が配布される。

Ⓒcoly

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2020年4月の公演予定だった舞台「デュラララ!!」~円首方足の章~が、2021年8月から再出発する。コロナ感染症防止の観点から中止となりそのまま企画がなくなってしまう舞台作品も多い中、公演決定の知らせにファンの間でも大きく盛り上がった。
原作は成田良悟の『デュラララ!!』(電撃文庫刊)で、2010年にアニメ化し大ブームになった作品だ。東京・池袋を舞台に背中合わせの日常と非日常が絶妙なバランスで展開される。

竜ヶ峰帝人を演じる橋本祥平と、紀田正臣を演じる杉江大志。前回のインタビューと同じふたりに、中止の時の心境や前回の稽古場の様子などを語ってもらった。

最終稽古日に「公演中止」の決定、一言では言い表せない悔しさや悲しさ

ーー前回公演が中止になってしまいましたが、中止や再出発について教えてください。

杉江:「公演中止」を伝えるときの、プロデューサーの辻さんの顔をすごくよく覚えています。今は情勢的にいろんなイベントの中止をよく聞くようになりましたが、普通舞台が中止になるという経験はめったにあるものではない。僕も中止を言われたときはポカンとしてしまいましたし、そこから緊急事態宣言が発出され何もできない自粛期間に入ったから、もぬけの殻みたいな感覚でした。辻さんは一生懸命隠していたように思えますが、すごく悲しそうでした。一言では言い表せないような、悔しい、悲しい、辛いなどが入り混じった表情をしていました。

橋本:舞台「デュラララ!!」~円首方足の章~は最初に地方公演の中止が決まり、でもその時点ではまだ東京はやる予定だったので、その光を頼りに稽古を進めていました。最終日に稽古場に行くと偉い方々が集まっていたのを見て、非常にいやな予感はしてたんです。通し稽古をする前に話があるからって言われたところで察しました……。

杉江:僕、その時は「やれることが決まりました!」って可能性もあるなって思ってたよ。

橋本:ポジティブですね~! その中止の報告を受けてから最後の通し稽古をやったんですが、それを鮮明に覚えています。本番がなくなってしまったので今までの稽古の集大成をぶつけたんですが、キャラクターとして演じる反面、中止の悔しさから“自分”が出ていた方もいましたね。全員が悔しい思いをしていたと思いますが、リベンジしようって誓いもみんなで立てたんです。そしてようやくその機会が! この日を待っていました!!

橋本祥平

橋本祥平

ーー周囲の反響は?

橋本:ファンの方がたも「待ってました」と言ってくれています。僕らが学生の頃にドンピシャでハマっていた作品でもあり、同世代の役者の方からも観に行くよって。改めて期待してくれているんだと思います。

杉江:待ってました! って感じですね。この作品はまたやるでしょ、みたいな空気感はどこかあったかもしれません。僕も自信がありました。今回の再出発の発表で初めて知ってくれた人もいると思うので、逆に知ってもらえるきっかけが増えたと思えばそれはそれで良いことなんじゃないかなと。

お互いの二面性について「バランサー」と「ハッピー陰キャ」

ーー前回のインタビューでは「帝人や正臣のもつ二面性」というところに触れました。ご自身の二面性(ギャップ)について教えてください。

杉江:自分の二面性って難しいな~!

橋本:大志くんの二面性はあまりなさそうですよね。裏表のないイメージ。

杉江:強いて言うなら呑気そうに見えても、いろいろ考えてるんだよとか(笑)。逆に、考えてるように見えて、行き当たりばったりな時もあるし、どっちも自分なんだろうなってのも思う。基本的には自分のことを優しい人だと思うんですが、突然ブチ切れるときがあったりもする。あっちこっちを行き来してます。

橋本:大志くんは経験も豊富ですごく頼れる先輩なんですが、チャーミングな部分も多く持っていると思います。誰とでも同じ目線で接しているのは実はすごい能力だなと。さっき急に怒り出すところもあるって言ってましたが、それは全部がマイナスではなくそれを言ったことで助かる人間もいるので、僕は大志くんのことを「バランサー」だと思ってますね。
僕自身の二面性について言うなら、表では楽しそうにやってますが実は一人でいるのも好きっていうところかなと思います。自粛期間中にバルーンアートを始めたんですが、一人でコツコツやってる時間がすごく楽しくて。

杉江:僕はその動画たちのファンです(笑)。バルーンアート自体もすごいんだけど、動画に小芝居入れてくるのも良い。小芝居の発想、着眼点がすごくおもしろくて! なんでそれ作ったの!? とか思っちゃう。車や靴とか作ってたよね?

杉江大志

杉江大志

橋本:めちゃくちゃ見てくださってる!

杉江:それがSNSでまわってくるとワクワクする! 前からバルーンアートやってたの?

橋本:いやいや、この舞台が中止になって本格的に自粛期間に入ってからですね。最初は説明書を見ながら作ってて、慣れてきたらだんだんオリジナリティを出していった感じです。基本を学んで、そこから広げてます。

杉江:すごいね!? そっちで食べていけるじゃん!

橋本:ゆくゆくはショーを開けるくらいまで(笑)。でも一度、大会チャンピオンの方とご一緒する機会があったんですが、もうほど遠い! まだお遊びの範囲に過ぎなかったんだなって痛感しました……!

杉江:ストイックかよ~!

一同:(笑)。

杉江:今みたいに一人が好きっていうのがヘイヘイ(橋本のこと)の真ん中にはあるんでしょうが、いろんな人と話して馬鹿やって、そうして人を楽しませるのも好きだと思うんです。どっちもかけ離れているまさに二面性と言える部分ですが、無理しているのではないでしょうし。言うなれば「ハッピー陰キャ」かな! まさかの共存!

橋本:(笑)。逆に君沢ユウキさん(門田京平役)みたいな人が「ハッピー陽キャ」タイプかな!

ーー帝人が池袋に憧れて引っ越してきたように、憧れの街、人を惹きつけるところ、自分がそこに溶け込みたいなという場所は?

橋本:僕は帝人とは逆に、田舎への憧れが強いです。祖父母も家の近くに住んでいるので、田舎というものに触れてこずに育ってきたんです。以前有名なアニメ映画を見た時、子供たちのために山の方で暮らす描写があったんです。だんだん周りの人に溶け込んで小さな村のひと家族になったんですが、ああいう生活に憧れますね。畑で野菜とかを作って自給自足の生活をしてみたい。でも今、都会で不自由なく暮らしてるからそういうことを思うんだろうなとも思います。ないものねだりっていう面もあるのかな。

杉江:僕はあまりひとつの場所へのこだわりはないんですが、『デュラララ!!』でいう池袋のように見方を変えたらすごく魅力的、魔力的だなって思う場所はたくさんあります。そういう一部分にフォーカスしたものが「物語」だと思うんです。なので、その魅力的な一面を切り取る「物語」そのものに惹かれますね。
池袋で言うなら、人の多さに辟易するときもあれば、街と人の歴史の積み重ねに魅力を感じるときもある。僕は田舎から出てきた人間なので、この都会そのものが持つ魔力もわかりますし、そういうものに惹きつけられて人は集まってくるんだろうとも思います。でもたまに田舎に帰りたくなる気持ちはわかりますね。

2回目のビジュアル撮影。気合が入っているグッズにも期待して

ーービジュアル撮影は2回目となると思います。前回の撮影と違った点、こだわりなどはありますか。

杉江:(撮影内容は)全く違ったもんね。前回撮影したものはすでにグッズにもなってますし、まるっと新しく撮り直ししています。いろんな撮り方、趣向が凝らされていて撮影はすごく楽しかったです。今回のビジュアルも素敵ですよね。前回の発表の時、一人ずつキャストが増えていったのもワクワクしたな~。すごく気合入ってる! こんなにビジュアルとかグッズで楽しくなるの、僕は歴代1位くらいかもしれない。

橋本:確かに! スタッフさんの気合もすごく入ってるよね!

ーーシチュエーションや小道具の面で見ごたえがあるということでしょうか。

杉江:そうですね、いろいろあります! 撮影は結構なカット数があったんですが、「次は何が来るかな」ってワクワクしながら臨みましたね。出来上がったものを楽しみにしていてください(笑)。

橋本:帝人を撮るのは2回目です。前回からのたった一年でも自分の変化はあって、高校生役を演じるのがまたひとつ難しくなりました。去年の方が一歳若い分、今よりもピュアな部分はあったのかなとも思います。この一年の経験が作品に良い影響を与えられたらいいなと思うんですが、外見的には高校生からまたひとつ離れてしまったので、そういう点では苦しみましたね。

橋本祥平

橋本祥平

ーー共演するキャストについて教えてください。

杉江:やっぱり伊万里くんのビジュアルは最っ高ですね!

橋本:もうピッタリすぎますよね。彼には静雄がいる。『デュラララ!!』の世界に入ってますよね!

杉江:磯貝龍乎さんはサイモンっぽさがさらに増したかもしれない。(当初演じる予定だった)髙木 俊さんはサイモンの独特な不思議感を持っていた方だったよね。どちらのキャストにも良さがある。帝人・正臣・杏里は安定の3人だね。そして臨也は猪野広樹くんになった。

橋本:彼も臨也みたいなミステリアスさを持った人ですが、ちょっと意外な感じでした。

杉江:確かに! キャストが変わったことは残念でもあり、楽しみでもあり。不思議な感覚です。

橋本:張間美香役の南 由樹さんはこれが初舞台! すごいね。

ーー先輩としていろいろアドバイスがありますか?

杉江:それはほかの方がするかな。君沢さんを筆頭にいっぱいお兄さんがいるので、僕らは自分の芝居をしっかり頑張ります。僕らは前回一か月稽古をしているので、変わったキャストの方以外は見慣れてますね。

橋本:公演はやっていないけど、稽古はやったもんね。

杉江:あとは本番やるだけだった。どのくらい内容覚えてるかな?

橋本:いざ稽古がはじまったら思い出すかな?

杉江:セリフいっぱいあったなぁ~。立ち位置とかはいまだにちょっと覚えてる。セットとか出入りのタイミングとか、こんな転換してたなぁとか。

ーーセリフや立ち位置など舞台の内容って公演が終わった後も覚えているものなんでしょうか?

杉江:逆に中止になったからこんなに覚えてるのかもしれない。

橋本:そうかもしれないですね。まだ脳内からデリートしていないのかも。

杉江:だいたい本番をやり切っちゃうと、次に切り替えていかなきゃいけないから忘れると思うんだけど、この作品は中止になった先にこうして公演があると思っていたからずっと頭に残ってる感じかな。うーん、早く稽古がしたい!

杉江大志

杉江大志

紀田正臣を演じるのは楽しい! 大志くんが生き生きしてる

ーー本公演で楽しみなことは?

杉江:地方公演は楽しみだなぁ~! みんなで外に食べに行ったりはできないかもしれないけれど。この一年間、地方に行ったことあった?

橋本:大阪くらいですがありました。回数は少ないですね。

杉江:僕はなかったから、新幹線乗るのもワクワクしちゃうかも!?

橋本:今回は無事に全公演やり遂げたいですよね!

杉江:地方へも行くよ、絶対! なんとかその土地の美味しいものを手に入れて部屋で食べられたらいいな。大阪はたこ焼き、豚まん、串揚げ、愛知はひつまぶしとか。今はテイクアウトができるお店もたくさんあるし!

橋本:でもひつまぶしのテイクアウトってあるのかな?

杉江:そう! 結構それ真剣に考えてる! テイクアウトや出前があったらいいな……。

橋本:あと楽しみなことは、演出が毛利亘宏さんなので、稽古の最初に交流を兼ねてやるシアターゲームみたいなのがあるのかなって。前回は手の甲に10円玉乗せて落とし合うやつやったよね。いつもめっちゃ面白いし、いい汗かくんですよ!

杉江:あとはスパイゲームとかもしたね。何人かで一定時間内に指示された行動を取りなさい、見ている人はそれを見抜くっていう。あとはシンプルに本番直前までみんなで作った舞台『デュラララ!!』の世界を早く届けたい。個人的には紀田正臣をやるのは楽しくて仕方なかったから、本当に早く観てほしい!

橋本:僕も早く紀田くんを観てほしい! って思うくらい、大志くんがすごく生き生きしてて、稽古でもその姿を見れるのがすごく嬉しかったんだよね。こっちも楽しくなる。

杉江:演じやすかったってことかな。正臣は演じていて楽しいです。ギャップもあるし、二面性もあるし、表情もコロコロ変わっていく、感情もあっち行ってこっち行って。楽しい!

ーー『デュラララ!!』という作品の魅力と、ファンの方へのメッセージをお願いします。

杉江:この作品の魅力は一言ではなかなか言い表せません。“非日常”という表面的な面白さみたいなものもありますが、きっと見る人それぞれで世界の見え方が違うっていうところもこの作品の魅力かなって思うんです。
それは作品に出てくる登場人物にとっても同じで、彼らも同じ場所に居るのに一人ひとりが見ている景色、見えている世界が違っていて。だからこそ人間味がある。“非日常”でもあり、どこよりも“リアル”なこの世界をぜひ劇場に観に来てほしいです!

橋本:最初に僕がアニメを見た時にすごいなと思ったのが、伏線回収のタイミングや、見る人を飽きさせないスピーディなストーリー展開です。同じように、舞台を観に来てくださる方にのめりこんでもらえるような作品作りを、また一から始めていきたいと思います。中止から現在までこの一年溜め込んだものを全てぶつけて出し切りたいと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。

(左から)杉江大志、橋本祥平

(左から)杉江大志、橋本祥平

取材・文=松本裕美  撮影=荒川 潤

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[連載企画] ウエストエンド・ミュージカルの名作『オリバー!』
PART 1/まずは歴史と映画版から

文=中島薫(音楽評論家) text by Kaoru Nakajima

 日本では久々の上演となるミュージカル『オリバー!』が、2021年秋から冬にかけて東京・大阪で開催される。ウエストエンド・ミュージカルの歴史に、その名を刻む重要な一作だ。しかし翻訳上演は、1990年以来21年振り。今では、作品自体を知らない方も多いだろう。そこで、その魅力と見どころに迫る記事を3回に渡って連載する。PART 1は、基本編として簡単な歴史と、本作の知名度を高めた映画版(1968年)の特集だ。
 

■ビフォア・マッキントッシュ

 今回『オリバー!』のプロデュースを手掛けるのが、サー・キャメロン・マッキントッシュ。英国のみならず、世界的に成功した演劇プロデューサーだ。天才作曲家サー・アンドリュー・ロイド=ウェバーとのコンビで、『キャッツ』(1981年)や『オペラ座の怪人』(1986年)など、ロンドン初演後に世界中で続演を重ねた大作を連発。他にも、『レ・ミゼラブル』(1985年)に『ミス・サイゴン』(1989年)、『メリー・ポピンズ』(2004年)などのメガヒットで、1980年代から現在に至るまで、ウエストエンド・ミュージカルを牽引してきた。しかし、これら名作が誕生する以前の1960年代は、英国産ミュージカルと言えば『オリバー!』。実はマッキントッシュが、若き日の1977年にプロデュースした作品も、本作のロンドン再演だったのだ。
 

■貧しくも逞しく生きる人々を描く

 原作は、イギリスの国民的作家チャールズ・ディケンズの小説『オリバー・ツイスト』(1838年)。粗筋を記しておこう。舞台は19世紀のイギリス。救貧院で暮らす孤児オリバーは、食事のお代わりを要求した事を睨まれ、葬儀屋に売り飛ばされる。ここでも酷い仕打ちを受けた彼は、逃亡しロンドンに辿り着いた。たまたま知り合ったスリの少年、アートフル・ドジャーの紹介で、親分フェイギンが仕切る窃盗集団の仲間入り。ところが初仕事の日、まごまごしている内に捕まってしまう。以降、フェイギンの仲間で凶暴な悪党ビル・サイクスや、彼の心優しき情婦ナンシーら大人たちに運命を翻弄されるも、最後には思いがけない幸運が待ち受けていた。

風刺画家ジョージ・クルックシャンクによる、「オリバー・ツイスト」初版本(1838年)の挿絵。右端がオリバー。中央がアートフル・ドジャーで、その左がフェイギン。

風刺画家ジョージ・クルックシャンクによる、「オリバー・ツイスト」初版本(1838年)の挿絵。右端がオリバー。中央がアートフル・ドジャーで、その左がフェイギン。

 ディケンズ(1817~70年)が生きたイギリスは、正に産業革命を経た頃。紡績機械や蒸気機関の発明で、貿易や工業は急速に発展した半面、女性や子供も含む労働者は、劣悪な環境で長時間の重労働を強いられた。本作には、幼い頃から貧困に苦しんだディケンズの、これら社会悪に対する痛烈な批判と怒りが込められている。また一方では、若き日は役者を志した事もある彼が、ユーモラスな筆致で活写する、フェイギンのような仇役が魅力的。個性豊かなキャラクター陣は、ミュージカル化によって一層光彩を放っているのだ。

『オリバー!』ウエストエンド初演(1960年)のオリジナル・キャストCD(輸入盤)

『オリバー!』ウエストエンド初演(1960年)のオリジナル・キャストCD(輸入盤)

 ミュージカル版『オリバー!』は、脚本と作詞作曲をライオネル・バートが担当(次号PART 2で特集)。初演は1960年6月に、ウエストエンドのニュー・シアター(現ノエル・カワード劇場)でオープンし、続演2,618回の大ロングランを記録している。ブロードウェイでの初演は、3年後の1963年1月にインペリアル劇場で幕を開け、続演774回のヒットとなった。

ブロードウェイ初演(1963年)のオリジナル・キャストCD(輸入盤)

ブロードウェイ初演(1963年)のオリジナル・キャストCD(輸入盤)

 

■マーク・レスター主演の映画版

 その後1968年の5~7月に、東宝がイギリスからのカンパニーを招聘し、帝国劇場で来日公演を開催した(ただしオリバー役を含む子役は、アメリカでのオーディションで選抜された英米混成キャスト)。そして同年10月に公開されたのが、映画版『オリバー!』(英米合作)。当時は私を含め、この映画で初めてウエストエンド・ミュージカルに接した人が多かったはずだ。現在は、DVDやブルーレイで簡単に入手可。久々に鑑賞したら、色々と面白かった。

DVDとブルーレイは、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントよりリリース。Amazonのprime video等でも視聴可。

DVDとブルーレイは、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントよりリリース。Amazonのprime video等でも視聴可。

 監督は、「第三の男」(1949年)や「フォロー・ミー」(1972年)などで知られる、イギリスの名匠キャロル・リード。広大なスタジオに建てられた19世紀ロンドンのセットが壮観で、くすんだような渋い色調も相まって、見事にディケンズの世界を再現した。

 オリバー役は、2,000人の応募者から選ばれたマーク・レスターが演じている。1971年には、少年少女のピュアな恋愛を描いた秀作「小さな恋のメロディ」に主演し、日本では大変な人気だった(この映画には、本作でアートフル・ドジャーに扮したジャック・ワイルドも出演)。レスター君、やや線は細いものの健気なオリバー少年を好演しており、愛情に飢えた彼が歌うバラード〈愛はどこにあるの?〉は感涙モノだ。ただし歌は吹替え。後述する音楽監督ジョン・グリーンの娘で、レスターと似た声質のキャシィ・グリーンが、歌のパートを受け持った。

日本公開時(1968年)のプログラム表紙。オリバー役のマーク・レスター(右)と、ジャック・ワイルド(アートフル・ドジャー)

日本公開時(1968年)のプログラム表紙。オリバー役のマーク・レスター(右)と、ジャック・ワイルド(アートフル・ドジャー)

 フェイギン役で、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされたロン・ムーディは、ウエストエンド初演のオリジナル・キャスト。細部まで凝りに凝った役作りで、狡猾な憎まれ役を嬉々として演じており、オリバーにスリの心得を伝授する〈一丁すってやれ〉などコミカルなナンバーで、したたかな実力を十二分に発揮している。

フェイギン役のロン・ムーディ

フェイギン役のロン・ムーディ

 

■TVから流れてきたミュージカル・ナンバー

 特筆すべきは楽曲だ。ライオネル・バート作詞作曲の耳に馴染み易いナンバーが、ともすれば陰惨になりがちなストーリーを大いに盛り上げる。アートフル・ドジャーがオリバーに、「気兼ねなくやってくれ、我が家だと思って」と窃盗団に勧誘する〈気楽にやれよ〉を始め、ナンシーと酒場の男たちが陽気に唱和する〈ウンパッパ〉、彼女が恋人への熱い想いを歌い上げる〈あの人が私を必要とする限り〉など素晴らしい曲が揃う。実は〈気楽にやれよ〉と〈ウンパッパ〉は、映画公開の数年前に、NHK「みんなのうた」で取り上げられており(前者は〈オリバーのマーチ〉のタイトル)、子供を中心に広く親しまれていた。当時は今よりもはるかに、ミュージカル・ナンバーが身近にあったのだ(もちろん日本語詞で歌われた)。

サントラCDは、荘厳なサウンドに魅せられる(輸入盤)。

サントラCDは、荘厳なサウンドに魅せられる(輸入盤)。

 ステージングと振付は、『ザ・ミュージックマン』(1957年)や『メイム』(1966年)で高い評価を得た、ブロードウェイの振付師オンナ・ホワイト。キレの良い群舞を得意とした彼女は、〈気楽にやれよ〉では、アートフル・ドジャーとオリバーの歌に、ロンドンの街中で働く精肉業や新聞配達ら、市井の労働者たちのパワフルな踊りをたっぷり絡め、見応えあるナンバーに仕上げた。加えて、音楽監督・編曲のジョン・グリーンによるバラエティーに富んだアレンジも申し分なし。ホワイトの闊達な振付を、存分に引き立てている。

 1960年代は「ウエスト・サイド物語」(1961年)を始め、舞台ミュージカルの大作映画化が盛んだった。本作もその一本。改めて観ると、ドラマ性を強調して実に手堅く創られており、翻訳上演を観劇する前の予習に、最適な映画となっている(上映時間=153分)。

(次回PART2に続く)

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2021年7月27日(火)宝塚歌劇公式ホームページにて、組替えが発表された。詳細は以下のとおり。

組替え(異動)

月組
詩 ちづる……2021年11月4日付で星組へ組替え
※異動後に最初に出演する公演は未定です。

雪組
彩 みちる……2021年11月15日付で月組へ組替え
※2022年1月からの月組宝塚大劇場公演『今夜、ロマンス劇場で』『FULL SWING!』から月組生として出演いたします。

宙組
和希 そら……2021年12月10日付で雪組へ組替え
※異動後に最初に出演する公演は未定です。
 

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SEKAI NO OWARIのボーカリストFukaseが手がけた絵本『ブルーノ』が、10月13日(水)に刊行することが解禁された。長年あたためていた物語に、鮮やかな油絵を描き下ろした初の絵本作品となる。

なお、『ブルーノ』発売を記念して、完全受注生産による特装版も刊行される。大判サイズ、サテン生地の布表紙、箱入りという豪華な装丁になっている。

本の見返しには、著者のFukaseによる直筆サインが入り、『ブルーノ』特設サイト限定での取り扱い予定となっている。

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