堀米・西矢でアベックVだ! 8/12『SLS TOKYO』の出場選手が決定

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世界最高峰のストリートスケートボード大会『STREET LEAGUE SKATEBOARDING(SLS)』。その初の日本大会となる『2023 SLS CHAMPIONSHIP TOUR – TOKYO presented by Nikon』(以下『SLS TOKYO』)が8月12日(土)、有明アリーナ(東京都)で開催される。

世界からビッグネームの来日が決まった『SLS TOKYO』 (c)SLS

世界からビッグネームの来日が決まった『SLS TOKYO』 (c)SLS

今大会には東京オリンピックのストリート競技で金メダルを獲得した堀米雄斗、西矢椛が出場する。五輪と同じ東京開催とあって、2人が燃えないわけはない。ここはアベックVを期待したいところだ。

さらに、日本勢では男子で白井空良が出場。女子では五輪銅メダリストの中山楓奈、赤間凛音、織田夢海、西村碧莉が出場する。中でも、6月25日にイタリアで開催された『World Skateboarding Tour ローマ・ストリート2023』で優勝した赤間、2位となった白井には、世界の大物食いの期待がかかる。

一方、海外勢ではブラジルから、4月29日に開催された『SLS』の今季 第1戦『SLS CHICAGO』を制した男女のビッグネームが来日。東京オリンピック銀メダリストのケルビン・ホーフラー、同じく銀メダリストのライッサ・レアウの2人は、現時点における世界一の実力者と言える存在で、日本勢との対決が見物だ。

2010年に設⽴された『SLS』は世界各国で大会を開催しており、今回がアジア初開催となる第2戦『SLS TOKYO』の後は、10月7日にオーストラリア・シドニーで行われる第3戦『SLS SYDNEY』、そして最終戦『SLSスーパークラウン』(日程・会場未発表)へと続く。

『SLS CHICAGO』では、日本の男女エースは明暗を分けた。女子の西矢椛は銀メダルを獲得したものの、堀米雄斗は体調不良により当⽇⽋場している。

『SLS TOKYO』では、西矢はレアウに雪辱してのVに、堀米には仕切り直しての優勝に期待がかかる。チケットはイープラスで発売中。実力者の揃う日本勢に、会場で熱い声援を送ろう。

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ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』が7月23日(日)まで東急シアターオーブにて、7月31日(月)~8月2日(水)に高崎芸術劇場にて、8月5日(土)~8月6日(日)にオリックス劇場にて上演される。大阪公演に先立ち、フリーアナウンサーの三代澤康司へのオフィシャルインタビューが到着したので紹介する。


ブロードウェイ・ミュージカルの代名詞ともいえる『ウエスト・サイド・ストーリー』の来日公演が8月に大阪で開かれる。同作は1957年にブロードウェイで初演、1961年には映画化され世界中で大ヒットした。物語は『ロミオとジュリエット』を元に、ポーランド系移民のグループ「ジェッツ」の元リーダー・トニーと、敵対するプエルトリコ系移民のグループ「シャークス」のリーダーの妹・マリアの運命の恋を描く。同作の大ファンで、ミュージカルやクラシック音楽に詳しい人気アナウンサー・三代澤康司に、東京公演の模様や魅力を聞いた。

三代澤康司

三代澤康司

――東京で開幕した『ウエスト・サイド・ストーリー』(以下『WSS』)の初日を観劇されたそうですね。

『WSS』の来日公演は、過去に3回見ているんですけど、今回が一番良かったです。観劇している中で、いらんのちゃうかという無駄なシーンが何一つなかったんです。もう完璧で最高でした。大興奮で、翌日の僕のラジオ番組でどれだけ感想をしゃべりまくったか(笑)。

――高揚感がこちらにも伝わってきます。

オープニングからニューヨークのウエストサイドの街の雰囲気をどう感じさせてくれるか期待していたんですけど、今回はちゃんとセットで街が作ってあるんですよ。セットを裏向けたり、右にしたり、開いたりと、ウエストサイドの色んな路地やマリアの家のそばを、映画版よりも、はるかに想像力をかきたてられるように表現している。そして、シャーク団とジェット団が出てきて、段々乱闘になっていくんですが、ダンスの振付がすごいんです! クラシックバレエをベースにしつつモダンでカッコいい。1950年代にようあんな振付を考えたなと思いました。

『ウエスト・サイド・ストーリー』

『ウエスト・サイド・ストーリー』

――初演の原案・振付・演出はブロードウェイを代表する巨匠ジェローム・ロビンスです。

今回、演出を手掛けたロニー・プライスはロビンスが先生みたいなもので、ロビンスの振付を忠実に再現してほしいとのオファーだったから、喜んで受けたそうです。だから変な味付けを全くしていない。1957年の初演当時の雰囲気をそのまま2023年に持ってきているんです。

『ウエスト・サイド・ストーリー』

『ウエスト・サイド・ストーリー』

――さらに、世界的指揮者で音楽家のレナード・バーンスタインが作曲、ミュージカル界の巨匠スティーブン・ソンドハイムが歌詞という、夢のようなコラボレーションですね。

バーンスタインのメロディはハートに突き刺さってきますね。指揮者としてのバーンスタインもカッコいいし、すごいんですよ。クラシック音楽は指揮者で決まる部分があり、彼はそのこだわりも、後世に教えている。僕が親しくさせていただいている佐渡裕さんもバーンスタインの弟子です。音楽の楽しさを、聴く側や演奏する側の視点で種をまき、後世に受け継がせた人なんですよね。ソンドハイムの歌詞も素晴らしいんですよ。特に「アメリカ」なんて、ものすごい派手で華やかなダンスとメロディで、皆ウキウキして楽しいシーンなのに、歌詞をよく聴くと、アメリカを批判し皮肉を交えています。初演ではダンスと歌がまだまだ分業で、歌って踊れる人はブロードウェイでも少なかった。今はそんな役者たちの技量はものすごく進歩していて、今回のカンパニーは、歌やダンス、芝居が素晴らしくて人間技を超えています。バーンスタインやソンドハイム、ロビンスが目指した完璧な『WSS』が初演から70年近くたった今、実現できた気がしました。3人は天国で「これを俺たちは作りたかったんだぞ」と言っているんじゃないかと思いますね。

『ウエスト・サイド・ストーリー』

『ウエスト・サイド・ストーリー』

――好きなシーンはたくさんあると思いますが、今回はいかがでしたか?

1幕目の最後に「トゥナイト」をクィンテットとコーラスで歌うシーンで、シャークス団が、「今夜相手をやっつけるぞ」とすごい勢いで決闘の場所に行く。逆にジェッツ団も「俺たちも行くぞ」と歌う。一方、マリアの兄の恋人のアニータはアニータで「今夜は恋人のベルナルドと甘い夜を過ごすのよ」と歌う。トニーは「今夜、マリアと会うんだ」、マリアは「トニーが会いに来てくれる」と、それぞれが自分の思いを5重奏で表現するんです。映画はそれぞれのシーンを撮るけれど、舞台は皆で一緒に一気に歌いあげる。このシーンをいつも一番、楽しみにしています。ここまで胸に迫るものはないですね。今回もきましたよ。

――まさにミュージカルの醍醐味を感じるシーンですね。

その後、決闘になり、2幕目の最初に<アイ・フィール・プリティ>とマリアが明るく歌う転換の仕方もいい。決闘が起こって、トニーが兄を殺したとは知らない屈託のないマリアの姿が描かれていて、上手にできてたんやなと改めて気づきましたね。また、1幕目の「クール」のダンスシーンも好きです。「クールにいこう、熱くなっちゃだめだぞ」といいながら、ダンスは非常に熱いんです。トニーとマリアのデュエット「ワン・ハンド・ワン・ハート」では、60を超えたおじいさんの(笑)、青春時代の熱い恋を思い出させてくれました。

『ウエスト・サイド・ストーリー』

『ウエスト・サイド・ストーリー』

――そんな、まだまだお若いです。当時の社会問題も今とは変わらないですね。

今、フランスで警察と若者がぶつかり合う暴動が起きていますが、『WSS』でも同じようなシーンがあります。でも、今回は警官たちの出し方がさらっとしていたんですよ。映画版は、もっといやらしい悪者の警官なんですが、そこをあんまりクローズアップしない。それより、ポーランド系とプエルトリコ系の争いは、どうしようもなくて、若い彼らは抜け出せない。そのコミュニティの閉塞感や彼らの悩み、苦しみが、今まで観たものよりも描かれている気がします。今、日本でも二極化といわれていますが、格差社会や人種問題を描くのは当時のミュージカル文化ではありえないことで、斬新さがあったんでしょう。現代はそんなミュージカルはあたり前ですが、それでも今回、強く訴えかけてきた。そこをよく分かって考えた上での演出なんじゃないかと思いますね。

『ウエスト・サイド・ストーリー』

『ウエスト・サイド・ストーリー』

――大阪公演が待ちきれません。

ミュージカルはヨーロッパやアメリカの文化なんです。今回、昨年の5月にワールドツアーを初めて、1年近くやってきたカンパニーなので、完成度が非常に高い。一生のうちで海外キャストの『WSS』を見られるなんて、そんなチャンスはなかなかないですよ。息子にも「お父ちゃんがチケットを買うてあげるから観に行きなさい」とLINEしたんですが、既読にもならない(笑)。寂しいですが、僕はまた行きます!

三代澤康司

三代澤康司

取材・文=米満ゆう子

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10月7日(土)、8日(日)、9日(月・祝)に新潟県長岡市で開催する『長岡 米百俵フェス ~花火と食と音楽と~ 2023』(通称・米フェス)の最終追加出演アーティストとタイムテーブルが発表された。

最終追加出演アーティストとして発表されたのは、アバンギャルディ、石井竜也、NGT48、甲斐バンド、倖田來未、ひなた、BEYOOOOONDS。さらに、テーマソング「輝き」の合唱校として長岡市立 希望ヶ丘小学校の出演も決定した。

また、今年は当日の会場内で「ながおかペイ」の使用が可能となる。来場のチケット購入者全員へ「ながおかペイ」プレゼント企画も実施される。

 

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Ivy to Fraudulent Gameが“揺れる”と題した全国19箇所を回るツアーを発表した。

“揺れる”とはメンバーが高校生から定期的に行なっているイベント名であり、このタイトルで全国ツアーを行うのはバンド史上初となる。

ツアー初日はConcept One Manとなっており詳細は後日発表。その後ゲストを招聘した対バンツアーを行い、11月後半からはmurffin discsに所属後、初めてとなるワンマンツアーを開催する。

また、開催の発表に合わせて、チケットのオフィシャル先行が開始となった。

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luzが、TVアニメ『ダークギャザリング』オープニング主題歌「幽世」(読み:かくりよ)のMusicVideoを公開した。

「幽世」はアニメ作品のダークな雰囲気を表した歌詞と、ボカロPとして活躍しているすりぃならではの重厚感・疾走感のある骨太なロックサウンドが特徴の楽曲。

MVでは、luzが五芒星の形に並べられたロウソクの中心で、ペストマスクをつけた黒い従者をしたがえ降霊術を司るシーンや、燃え盛る炎の奥で凛とした立ち姿を見せる。スピード感のあるカメラワークで激しくパワフルに演奏されるバンドシーンなど、印象的な場面が満載の映像となっている。

luzとともにMVに出演するバンドメンバーは、YouTube登録者数77万人を抱えるドラマーシンガー/ボカロPのマイキ、ヴィジュアル系バンド・La’cryma ChristiのメンバーでAcid Black Cherryのサポートも詰めるベーシストSHUSE、そしてGACKTやHYDEなどのサポートギターを務めながらluzのワンマンライブでも長い間ギターを弾き続けているMiAの三人。

 

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開場100周年という記念の年にふさわしい、多彩な公演を上演している大阪松竹座。7月は、大阪の夏恒例の興行として親しまれている『七月大歌舞伎』が賑々しく幕を開けている。昼の部の「京鹿子娘道成寺」と夜の部の「俊寛」に出演し、情感豊かなみずみずしい演技を見せているのが、尾上菊之助。今月の舞台への思いや大阪松竹座での思い出、今後の夢などをにこやかに語った。

――大阪松竹座へのご出演は、2019年7月以来になりますね。

大阪の夏の風物詩として毎年上演されている公演に、また参加させていただきたいとずっと思っておりました。4年ぶりに出演が叶い、しかも開場100周年という大きな節目の年に伺うことができて、大変光栄です。

――「京鹿子娘道成寺」は、鐘に恨みを持つ清姫の亡霊が、白拍子花子に姿を変え、桜が咲き誇る道成寺の鐘供養に現れるという、能の「道成寺」を素材にした舞踊。初演当時(1753年)の流行唄をつなぎ合わせた組曲に乗せ、女方の様々な美が繰り広げられていく人気作ですね。

女方舞踊の中でも一、二を争う大曲です。時が流れていく物悲しさや無常さ、儚さを描くところから始まって、女心の移ろいが描写され、最後には(本性をあらわして)だんだん蛇体となっていく。変化に富んだドラマチックな展開と曲の構成、歌詞が素晴らしく、役者の工夫によって変えられる余白があり、世界観が深いですね。花子の鐘に対する情念を内に秘めつつ、少女から恋を知った大人の女性までを踊り分けていきますので、色々な女性の恋心の様をご覧いただき、どういうところで鐘に対する思いが湧き出てくるのかをお楽しみいただければと思います。

――菊之助さんは、「二人道成寺」や「京鹿子娘二人道成寺」にも取り組んでこられました。

父(尾上菊五郎)や、(坂東)玉三郎のお兄さんと踊らせていただいた経験は大きいです。父には身体の使い方を教えてもらい、遅れを取らないようにと思って懸命に踊った記憶があります。玉三郎のお兄さんには、曲の解釈や意味、踊り分けの仕方、鐘に対する思いをどういうところで出すのかということを細かく教えていただきました。その経験が、一人で踊る「京鹿子娘道成寺」の基盤となっています。

――「京鹿子娘道成寺」の白拍子花子に臨まれるのは5度目で、大阪では初めて。練り上げていきたい部分というのは、どういったところでしょうか。

やはり各場面で移りゆく女心と、歌詞の持っている魅力や情念の出し方ですね。その表現の仕方は踊り手の技量によって変わってきますので、ご注目いただければと思います。

――近松門左衛門作の「俊寛」では、丹左衛門尉基康を演じておられます。俊寛僧都らが流刑になった鬼界ヶ島に都からやって来る、赦免の使者の一人ですね。

島へ一人残る決意をした俊寛の覚悟を見て、最後は都へ向かう船から見送るという人物です。近松の凄さですけれども、絶海の孤島で都を思って耐えて生きている俊寛が、妻の東屋が都で亡くなったと告げられた時の絶望感や、(俊寛の仲間の)丹波少将成経と(島の海女)千鳥との恋模様、若い二人に託す俊寛の慈愛が描き出されています。素晴らしい作品だなと、出演するたびに思います。

――丹左衛門は、2020年11月(国立劇場)に演じられた経験がおありですね。

その時が初役で、俊寛は岳父(二世中村吉右衛門)でした。鬼界ヶ島の場面の前に、六波羅清盛館の場も上演され、岳父が平清盛を演じ、私が東屋でした。その東屋が亡くなる場面があってからの丹左衛門でしたので、妻の死を知った俊寛が絶望する心を、より強く感じた記憶があります。作品に深く触れられる貴重な経験をさせていただきました。丹左衛門の台詞の抑揚や、何を伝えなくてはいけないのかといったことを、岳父に本当に細かく教えていただいたのも、この時でした。

――今回は、俊寛を片岡仁左衛門さんが演じていらっしゃいます。

仁左衛門のお兄さんの俊寛のおそばで勉強させていただいています。仁左衛門のお兄さんが描かれる近松の世界で、義にも情にも厚い平家の武将である丹左衛門になり切れるように勤めたいと思います。

――大阪松竹座には、1998年の『七月大歌舞伎』で初出演されてから、実に様々な舞台に取り組んでこられました。

特に(歌舞伎座が建て替え工事の間)『團菊祭五月大歌舞伎』を3年続けてやらせていただいた(2010年5月、2011年5月、2012年5月)ことが記憶に残っています。最初の年には「摂州合邦辻」の玉手御前という大役を、(文楽の豊竹)咲太夫師匠に教えていただき、(坂東)玉三郎のお兄さんに見ていただいて、初めて勤めました。物語の舞台となっている大阪の地で初演ができたことがとても嬉しかったですね。後に日生劇場や歌舞伎座でも演らせていただけましたので、その始まりとなったのが大阪松竹座。私にとって鍛えていただき、挑戦させていただいた場です。

――菊之助さんの主演による、シェイクスピア作、蜷川幸雄さん演出の「NINAGAWA十二夜」を、2009年の『七月大歌舞伎』で昼夜同一演目として上演されたこともありました。

印象深いですね。歌舞伎座で初演(2005年7月)をさせていただいて、各地で再演を繰り返し、ロンドン公演も実現できた演目です。大阪は、ロンドンの凱旋公演としての上演で、鏡を張り巡らせた綺麗な装置を、蜷川さんが大阪松竹座の舞台にも作ってくださいました。4年前の『七月大歌舞伎』での「上州土産百両首」も、とても印象に残っています。私が演じた牙次郎は、藤山寛美さんや(十八世中村)勘三郎のお兄さんがお演りになられた役で、それまで自分が勤めたことのないような役でした。(中村)芝翫のお兄さんがなさった正太郎の幼馴染で、少しおっちょこちょいな人物。大阪松竹座は舞台と客席との距離がとても近く、笑い声であったり、「頑張って」という声援であったりと、非常に温かな反応をいただいて、お客様との一体感が凄かったお芝居でした。また演らせていただきたいなと思っている演目です。

――近年は、線の太い立役や多彩な役柄に挑んで、役の幅を広げておられますね。

父から音羽屋の芸を継承することが、この家に生まれた人間の役目だと思っています。自分としましては、作者が何を伝えたいのかを解釈して、作品の魅力を現代のお客様にお伝えすることをしているだけですので、役の幅を広げるというふうには考えていないですね。もちろん、その演目を演じたいという夢があって演らせていただいている訳ですけれど、演じ手というのは作品のメッセージを伝えるメッセンジャーですよね。特に古典歌舞伎の作品には、いま我々が大事にしなければいけない情や心が色濃く残っているので、それもお伝えしたいなと思います。

――古典作品の継承に加えて、人気のゲームやアニメを題材にした新作歌舞伎『ファイナルファンタジーX』や『風の谷のナウシカ』などにも精力的に取り組まれ、歌舞伎の間口を広げていらっしゃいますね。

結果的に間口を広げることにはなっていますが、それが目的ではないと言いますか。色々な作品を翻案して新作歌舞伎を創ることによって、古典歌舞伎の魅力を再確認し、古典歌舞伎への敬意が増しています。新作歌舞伎というのは、歌舞伎をご存知ない方や、歌舞伎を愛してくださっている方と一緒に歌舞伎の魅力を考えていくということではないかと思っていて、奇をてらうのでは全く無く、「皆様と一緒に歌舞伎を創ろう」という感覚ですね。古典歌舞伎への敬意を持ちながら、今も最先端であり続ける歌舞伎を今のお客様たちと一緒に創り上げていく。その面白さが、新作歌舞伎の意義ではないでしょうか。義、忠、孝、仁といった日本人が大事にしている心が込められた、100年後にも遺っていく普遍性を持つテーマを作り上げることが、新作歌舞伎に大切だと考えています。

――今後も、様々なテーマやメッセージを観客に投げかけていかれるのですね。

最近、ぜひ実現させたいと思う新作のテーマを2本見つけました。10年以内に完成したいなと思っています。それが近年の夢になりました。

取材・文=坂東亜矢子 撮影=井川由香
ヘアメイク=荒川和奈 スタイリスト=中井綾子(crepe)

衣装=イザイア/イザイア ナポリ 東京ミッドタウン
03-6447-0624

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2023年9月8日(金)~9月10日(日)CBGKシブゲキ!!にて上演する、戸田恵子生誕66周年記念公演『ROUTE66 ~やったろみゃあ!~』。この度、戸田恵子からコメント到着&豪華日替わりゲストが決定した。

三谷幸喜作品を始めとする数々のテレビドラマや、数々の映画に出演し、舞台でもミュージカルからストレートプレイまで、劇場や作品の大きさに関係なく多数出演する女優・戸田恵子。さらに音楽活動や、『それいけ!アンパンマン』のアンパンマン役、『きかんしゃトーマス』のトーマス役のみならず、洋画ではジュリア・ロバーツやジョディ・フォスター、ニコール・キッドマンなどの吹き替えも行うというマルチに活躍している戸田の生誕66周年を記念した公演が行われる。

生誕66周年のお祝いは「短編劇集」で彼女の魅力をお届け。これまでのリアルな人生を元に描いた物語や、「もしもこうなっていたら?」の創作物語。さらには名古屋弁を喋る戸田恵子まで!? 生まれ故郷・名古屋を拠点に活動する演劇人ふたりを引き連れて、祝祭感満載の短編集を上演する。

脚本・演出を手掛けるのは、名古屋を拠点に活動する演劇ユニット・空宙空地の関戸哲也。空宙空地とは、2013年に旗揚げされた名古屋を拠点とする、おぐりまさこ×関戸哲也による演劇ユニットで、関戸が描き出すジェットコースターヒューマンドラマで名古屋のみならず大阪・津・東京・札幌など活動の場を広げ、様々な演劇賞を受賞している注目の演劇ユニットだ。そんな空宙空地を、戸田恵子は「推し」ており、おぐりまさこと関戸哲也は出演もする。

(左から)植木豪、青木さやか、寺脇康文、山寺宏一

(左から)植木豪、青木さやか、寺脇康文、山寺宏一

そして戸田恵子と縁が深い、豪華ゲストも決定。9月8日(金)19:00公演には植木豪、9月9日(土)14:00公演には青木さやか、9月9日(土)18:00公演には寺脇康文、9月10日(日)14:00には山寺宏一といういずれも見逃せない顔ぶれが揃った。戸田恵子の知られざる姿を上質な短編劇とともに楽しもう。

戸田恵子 コメント

戸田恵子

戸田恵子

体力無くなったなー! シワが増えたなー! 老けたなー! と思い始めた今日この頃。間も無く66歳を迎えます。

公演タイトルの「ROUTE66」は実際にある有名なストリート。
それにあやかって生誕66年のアニバーサリー公演を行います! アニバーサリーはいつも、応援してくださる皆様への感謝の気持ちを込めて創っています。ひたすら感謝です。

ゲストの皆さんは日頃から親しくしている方ばかり。
植木豪くんはもう弟です。
青木さやかちゃんは同郷の妹です。
寺脇康文さんは演劇界のチームドリカム・同志です。
山寺宏一くん、ヤマちゃんは舎弟です。笑っ

皆さま、劇場でお待ちしております!

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2023年8月17日(木)に開幕する、日本初演のミュージカル『スクールオブロック』。この度、カンパニーメンバーによるラジオ、「ミュージカル『スクールオブロック』放課後ラジオ」が7月17日(月祝)よりAuDeeにて放送開始されることがわかった。

本作は、ロック映画の名作、映画『スクール・オブ・ロック』のミュージカル版。開幕が差し迫る中、西川貴教、柿澤勇人、濱田めぐみ、梶裕貴、太田基裕、はいだしょうこ、宮澤佐江、チームビート、チームコードらキャスト、鴻上尚史(翻訳・演出)が登場するラジオ番組を放送。

柿澤勇人 × 濱田めぐみ

柿澤勇人 × 濱田めぐみ

梶 裕貴 × 太田基裕

梶 裕貴 × 太田基裕

はいだしょうこ × 宮澤佐江 

はいだしょうこ × 宮澤佐江 

幕前に聴ける、この「放課後ラジオ」はすでにロックの授業が行われている稽古場から全6回でおくる。稽古終わり(放課後)のキャスト達が続々登場し本作の魅力と作品への想い、稽古場エピソード、舞台の裏話など開幕がますます楽しみになる、ここだけで聴けるスペシャルなトークが詰まった音声コンテンツとなっている。毎週月曜日、お昼12時更新となるので、楽しみにしよう。

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宝塚歌劇の各組選りすぐりの公演や大劇場公演を送るWOWOW「宝塚への招待」。2023年8月27日(日)午後3時30分から、2007年の星組による公演『エル・アルコン―鷹―』を元星組トップスター・安蘭けいと元星組トップスター・柚希礼音の副音声解説付きで放送される。

本作は、『エロイカより愛をこめて』で知られる少女漫画界の重鎮・青池保子の二つの海洋活劇ロマン『エル・アルコン―鷹―』と『七つの海七つの空』をもとに構成したミュージカル。野望のためにイギリス海軍士官の名を捨てスペインに亡命した青年と、彼に復讐を誓うイギリスの海賊を軸に、フランスの女性海賊との恋を織り込んだ愛憎劇。映画『ゲド戦記』の音楽で知られる寺嶋民哉が手掛けた主題歌をはじめ、十数曲の楽曲が作品をよりドラマティックに彩る。

そんな本作を、ダーティーヒーローを演じた安蘭けいと柚希礼音の解説付きで放送。今だからこそ語られる名作の舞台裏や思い出話など、貴重なトークを盛りだくさんにお届けしていく。さらに放送終了後、WOWOWオンデマンドでは、二人の素顔に迫るマルバツコーナーなど、本編では収まりきらなかった副音声未公開映像も配信される。

ストーリー

スペインが海上で権勢を誇っていた時代、イギリス海軍士官のティリアン・パーシモン(安蘭けい)にはある野望があった。それは、いつの日 かスペイン無敵艦隊を率いて世界の七つの海を制覇すること――。野望を実現するためにイギリス海軍士官の名を捨てスペインに亡命するティリアン。その前に立ちはだかるイギリスの海賊ルミナス・レッド・ベネディクト(柚希礼音)、フランスの女性海賊ギルダ・ラバンヌ(遠野あすか)ら。愛と憎しみが複雑に交錯する中、ティリアンは大空を駆る鷹のように大海原を突き進んでいく。

安蘭けい

私の宝塚時代を語るのになくてはならない作品の一つ『エル・アルコン』。当時の思い出を愛すべき相棒のちえと一緒に語り合える事、とても嬉しく思っています!2人だから思い出せる事もあるかもしれないですね。どんな話が出てくるのか、乞うご期待!

柚希礼音

『エル・アルコン』は 大好きな作品でした。とにかく安蘭けいさんと遠野あすかさんがカッコいい!プロローグも、とても素敵だったのを覚えています。自分はまだまだ未熟者だったのですが、なんとかカッコよくならないものかともがいていた作品なので、今この時にとうこさんと一緒に映像を見ながらお話をさせていただくことは、なんというか恥ずかしいけど、嬉しくて懐かしくていろんな思いが込み上げると思います。楽しみにしています。

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株式会社SCRAPは、人気TVアニメ『ゴールデンカムイ』とコラボしたリアル脱出ゲーム『大雪山に潜む刺青囚人からの脱出』を、全国ツアー最後の開催会場となるリアル脱出ゲーム大阪心斎橋店にて、2023年9月14日(木)から10月15日(日)まで開催することを発表した。

プレイイメージ (c)野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会(c)SCRAP

プレイイメージ (c)野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会(c)SCRAP

プレイイメージ (c)野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会(c)SCRAP

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リアル脱出ゲーム×ゴールデンカムイ『大雪山に潜む刺青囚人からの脱出』は、動物たちの習性や狩猟といった要素を取り込んだ、人気TVアニメ『ゴールデンカムイ』の世界観を楽しめる体験型ゲーム・イベント。

プレイイメージ (c)野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会(c)SCRAP

プレイイメージ (c)野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会(c)SCRAP

プレイイメージ (c)野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会(c)SCRAP

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参加者は連続殺人事件を調査する軍人という設定で、杉元佐一、アシ(リ)パ、白石由竹、尾形百之助、谷垣源次郎の5人と共に、とある恐ろしい事件に巻き込まれてしまう。参加者は杉元たちと協力しながら、大雪山の山中に隠された手掛かりを見つけ出し、犯人を突き止めるため様々な困難に立ち向かう、というストーリー。

『大雪山に潜む刺青囚人からの脱出』は現在全国7都市8会場にて順次公演を開催中。イベントチケットは少年探偵SCRAP団(FC)団員先行発売が7月22日(土) 12時より、一般発売が7月29日(土)12時よりスタートする。

殺人、暗号、狩猟、罠、毒、トリックそして謎。多数の要素が詰め込まれたリアル脱出ゲーム×ゴールデンカムイ『大雪山に潜む刺青囚人からの脱出』にぜひ足を運びたい。

 

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2023年9月に上演される、Daiwa House presents ミュージカル『生きる』。この度、特別番組「市村正親×鹿賀丈史 ミュージカル『生きる』~この時代を生きる~」#1が7月15日(土)よりWOWOWにて放送することが決定した。なお、#2は8月放送予定。

【7/15(土)10:50~放送・配信】WOWOW特別番組「市村正親×鹿賀丈史 ミュージカル『生きる』~この時代を生きる~」#1予告編

本ミュージカルは、黒澤明監督の名画を世界で初めてミュージカル化した意欲作が3度目の上演を果たす。2023年に役者生活50周年を迎えるミュージカル界のレジェンド、市村正親と鹿賀丈史が、残りの人生をかけて市民のために公園を作る男、主人公・渡辺勘治を、全身全霊をかけて演じる。また、男手一人で育ててくれた渡辺勘治とうまくコミュニケーションがとれない息子を演じるのは再演から引き続き好演だった村井良大。本作の語り手で重要な小説家役を平方元基と上原理生がダブルキャストで演じる。渡辺勘治に再び生きる力を与える女性・小田切とよ役には、音楽座ミュージカルのヒロイン、高野菜々が挑む。光男の妻・一枝に実咲凜音、渡辺勘治の公園作りを妨害するヤクザ組長に圧倒的な歌唱力を誇る福井晶一など、ミュージカル界の豪華な面々が揃うほか、本作の登場人物の中でもっとも腹黒い人物の助役を名優・鶴見辰吾が演じる。

WOWOW特別番組「市村正親 × 鹿賀丈史 ミュージカル『生きる』~この時代を生きる~」

WOWOW特別番組「市村正親 × 鹿賀丈史 ミュージカル『生きる』~この時代を生きる~」

WOWOW特別番組「市村正親 × 鹿賀丈史 ミュージカル『生きる』~この時代を生きる~」

WOWOW特別番組「市村正親 × 鹿賀丈史 ミュージカル『生きる』~この時代を生きる~」

新キャストを迎えて上演されるミュージカル『生きる』。番組では、市村正親、鹿賀丈史、演出宮本亞門が3度目の上演となる本作への思いを語る。

WOWOW特別番組「市村正親 × 鹿賀丈史 ミュージカル『生きる』~この時代を生きる~」

WOWOW特別番組「市村正親 × 鹿賀丈史 ミュージカル『生きる』~この時代を生きる~」

WOWOW特別番組「市村正親 × 鹿賀丈史 ミュージカル『生きる』~この時代を生きる~」

WOWOW特別番組「市村正親 × 鹿賀丈史 ミュージカル『生きる』~この時代を生きる~」

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2023年8月4日(金)・5日(土)・6日(日)の3日間、お台場・青海周辺エリアにて開催する『TOKYO IDOL FESTIVAL 2023』(以下、TIF2023)のタイムテーブルがオフィシャルサイトにて公開された。

今年もTIFは「グランドオープニング」から幕開けし、多数の企画ステージを披露。毎年、全国各地で活動するアイドルたちがTIFへの出演権をかけてブロックごとの選抜LIVEで戦ってきたが、今年は「全国選抜LIVE」でTIFへの出演権を獲得したグループを一堂に集め、各地でのNo.1を決定する「全国選抜LIVEグランプリ」を開催する。「Juice=Juice大好きステージ」では、Juice=Juiceが大好きなアイドル達をグループの垣根を越えて集め、企画ステージを実施。このステージにはJuice=Juice のメンバー達も登場予定とのこと。

その他にも、女子大生のアイドルコピーサークルによるダンスフェスティバル「UNIDOL」とのコラボステージなど、TIF2023を盛り上げる初企画ステージが多数予定されている。また、今年も「ねる、取材いってきます 公開収録」の実施が決定。チェアマンの長濱ねるがMCを務める。

さらに、海外グループのTIF2023への出演も決定した。ジャカルタからは「JKT48」、バンコクからは「SUMOMO」、台北からは「Primulav」が来日する。

なお、チケットは現在イープラス他にて一般発売中。

JKT48

JKT48

SUMOMO

SUMOMO

Primulav

Primulav

 

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株式会社SCRAPは、株式会社東京ドーム・リゾートオペレーションズと開催中のリアル脱出ゲーム『ゴジラ迫るホテルからの脱出』の、日帰りコースの開催を延長することを発表した。

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『ゴジラ迫るホテルからの脱出』は、熱海で1965年から大勢の方に親しまれてきた「熱海後楽園ホテル」を有する複合型リゾート「熱海ベイリゾート後楽園」にて開催中のリアル脱出ゲーム。

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熱海の夜景と相模灘を眼前に望む絶好のロケーションに位置する「熱海ベイリゾート後楽園」満喫できる「宿泊コース」。熱海観光と謎解きをライトに楽しむことができる「日帰りコース」からなる、2つのコースを展開している。

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今作の舞台である熱海は、1962年公開の映画『キングコング対ゴジラ』の決戦の地。東宝株式会社協力のもと、ゴジラが現在の熱海へ襲来する様子を描くオリジナルストーリーとオリジナル映像を楽しめるようになっている。

熱海でしか体験することのできない 『ゴジラ迫るホテルからの脱出』。熱海観光と共にぜひ楽しみたい。
 

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2023年9月30日(土)~10月1日(日)日経ホールにて、ノサカラボ朗読劇『アルセーヌ・ルパン#3  緑の目の令嬢』が上演されることが決定した。

「ノサカラボ」は、演出家・野坂実を中心に2021年より始動した、世界中にある名作ミステリーを専門に舞台化・上演していく長期プロジェクト。そのノサカラボの人気朗読シリーズ「アルセーヌ・ルパン」の第三弾が行われる。

主役のアルセーヌ・ルパン役に関智一、原作者でありルパンの親友であるルブラン役に木村良平はそのままに、高橋李依、伊藤美来、竹内栄治、金光宣明、諏訪部順一、井上和彦といった豪華キャストを迎えておくる。

3作目となる今回の演目は、「緑の目の令嬢」。ルパン三世『カリオストロの城』の元になったといわれる物語で、「カリオストロの城」のヒロイン・クラリスのモデルとなったキャラクター、緑の目をした美女オーレリーを中心に様々な事件が起こる。

オーレリー役は9月30日に伊藤美来、10月1日に高橋李依のダブルキャストで上演する。

ルパンシリーズの中で、最も美しいヒロインと言われているオーレリーと、彼女に恋焦がれるルパンのドラマティックすぎる物語を劇場で体感しよう。

【あらすじ】
1909年4月、第1次世界大戦前。フランスが最も平和だった『ベル・エポック 』 と呼ばれる時代。
ラウール=ド=リメジーという貴族に扮していたルパンは、パリの町中で不審な男に後をつけられるイギリス美女と、同じ不審な男に言い寄られる緑の瞳をもつ美女とを見かける。
イギリス美女のあとを追ってルパンは列車に乗り込むが、そこに押し入ってきた謎の男たちに襲われ、イギリス美女は命をおとしてしまう。現場近くで捕まったその男たちの中に、あの緑の目の美女がいた。
ルパンはついつい彼女を逃がしてしまうが、続く別荘での強盗事件の現場にも緑の目の彼女の姿が。
緑の目の令嬢、オーレリーをめぐって暗闘する男たち。オーレリーのその緑の瞳に隠された記憶の中に、彼らが狙うなにか重大な秘密が眠っているらしいのだ。
ルパンはオーレリーを救い、その謎を解き明かすために冒険を開始する。

 

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直木賞作家・森絵都によるベストセラー小説『カラフル』がこの夏、ミュージカル化される(2023 年7月22日~8月6日 世田谷パブリックシアター、他)。死んでしまったはずの〈ぼく〉が天使プラプラに導かれ、自殺を図った中学生・小林真の体に“ホームステイ”し、人生の再挑戦をはかる物語。思春期ならではの悩みや孤独感、将来への不安という誰もが経験した、あるいは経験するであろう感情を丁寧に紡ぐこの感動作をミュージカル化するのは、海外ミュージカルの演出やコンサート、ライブ演出、さらにオリジナルミュージカルの創作にも力を入れている小林香だ。6月末、絶賛稽古中のミュージカル『カラフル』の稽古場を森絵都が訪問。鈴木福、川平慈英らのパフォーマンスを見学した後、森と小林が『カラフル』という物語について、小説と劇作の創作の違いについてなど、多岐にわたって語り合った。

(左)原作小説「カラフル」文庫書影(文春文庫)、(右)宣伝写真:間仲宇

(左)原作小説「カラフル」文庫書影(文春文庫)、(右)宣伝写真:間仲宇

――森先生、稽古をご覧になっていかがでしたか。

森絵都 あんなにたっぷり稽古を拝見させていただけると思わなかったので、とても楽しかったです。しかも至近距離だと、ものすごい迫力ですね。俳優さん一人一人が、とても私の中の登場人物像に近くて……。舞台だったら舞台版の『カラフル』になればいい、原作のイメージのままでなくていいと思っているのですが、それでも真は真で、お母さんはお母さんで、「こんなに出来上がっているのか」と驚きました。

小林香 それは、みんなが原作を読み込み、作品やキャラクターのスピリットを吸収した上で稽古場に来てくれているからだと思います。ミュージカル化するにあたりまったく違う構造の中でこの話を紡ぐこともできましたが、やはり先生の本は、一つ階段を抜いてしまうと〈ぼく〉の変化が上手く繋がらないと感じたので、流れは忠実に活かした脚本にさせていただきました。その分、みんなが原作を読んでイメージできることが多かったのではないかなと思います。

――『カラフル』をミュージカル化するということを最初に聞いた時、お二方はどう受け止めましたか?

森 この話に限らず、私の書いたものがミュージカルになるのが初めてなんです。ミュージカル、好きなんですよ。ですから単純に楽しみでした。

小林 そうなんですね! どんなミュージカルがお好きなんですか?

森 去年はブロードウェイで『ハミルトン』を観ましたし、『レ・ミゼラブル』『オペラ座の怪人』などのオーソドックスなものも好きです。日本の新作でも面白いものがあると聞くと観に行ったりします。最近印象的だったのは、ミュージカルという括りではないのかもしれませんが木ノ下歌舞伎の『桜姫東文章』。歌で、カタカナと歌舞伎に準じた古典的な言葉が組み合わさっているのが非常に面白くて。ミュージカルってそこがいいですよね。音楽に乗ることで言葉の力が2倍にも3倍にもふくらんでいくところに、ゾクゾクッとします。

森絵都 (撮影:杉能信介)

森絵都 (撮影:杉能信介)

――森さんの小説『無限大ガール』でミュージカル部が登場したりしていますので、もしかしたらお好きなのかなと気になっていました。

森 そうなんです、あれはちょっとおバカな話ですが(笑)、劇中劇でミュージカルも登場します。

小林 本当にお好きなんですね。ホッとしました。ご自身が大切に生み出したものを他の表現方法に渡すって、どう思われているのかなと心配していたところもありましたので。

森 むしろ楽しみにしておりました。小林さんはミュージカル化についてどう思われましたか?

小林 テーマが非常に重い作品ですが、深刻なテーマを軽やかに伝えるのはミュージカルが得意とするところ。ですので、先生がお書きになったこの素敵な原作を、より幅広く若い方の手元にお届けできるかもしれないと嬉しく思いました。「いじめられていた」「いじめていた」「いじめを見ていたけど何もできなかった」といった当事者が、客席にも多くいると思うんです。当事者は説教じみたことは言われたくないと思う。そこを音楽で理屈を超えて伝えられるのは、ミュージカルの強みです。

小林香 (撮影:杉能信介)

小林香 (撮影:杉能信介)

――ミュージカル化にあたり、森先生から何かリクエストを出したことはあるのでしょうか。

森 すべてお任せし、脚本が完成してから読ませていただきました。

小林 とても寛容に、「どうぞ好きなように料理なさ~い」と両手を広げていらっしゃる感じで(笑)、ありがたく自由にやらせてもらいました。

森 四半世紀前に書いた『カラフル』は、人間にしたらもう立派に成人しています。いわば独り立ちした作品。なので、お任せするかどうかは作者の責任として考えますが、お任せすると決めたら、その方に自由にやっていただくのが一番いいと思っています。プラプラのキャラは予想外でしたが、次に何をするのだろうと楽しく稽古を拝見しました。小林さんは「天使が大人であってほしい、子どもを導くのは大人であってほしい」とおっしゃっていましたが、どういういきさつでその形になったのですか?

小林 ミュージカル化する際「〈ぼく〉がたまたまラッキーだったから地上に戻れた」という話にしてはいけないと思っていました。というのは、小説では書ける細かい感情の変化が、台詞だけで成立させる舞台芸術ではつぶさに描き切れない。そうなると「ラッキーだから地上に戻れた」だと、客席で観ている若い子が納得しないだろうなと。そこは、子どもたちが生きづらい世を作ってしまった大人が、それに対しきちんと責任を持つという構造にしたいということで、今のプラプラ像になりました。そしてそれを最も軽やかに体現できるのは川平慈英さんだろうとお願いした次第です。

森 小説は文体があるから、シリアスなものを軽くしようと思ったら文体を工夫すればなんとかなる。舞台や映像では文体がないから、筋の深刻さがそのまま出てしまいます。でもそこに音楽が加わると、文体に代わる役割をしてくれるんじゃないかなと小林さんのお話をお聞きして思いました。深刻なことが、メロディの中で沁みるように軽やかに伝わる。

小林 それこそミュージカルの魅力です! だから難しいことをわかりやすく伝えるのが得意な表現方法ですよね。本当にこの『カラフル』をお芝居ではなくミュージカルにすることで伝えられることが多々あるんだろうなと思います。そういう力を持った俳優も揃っていますから。

ミュージカル『カラフル』出演者(宣伝写真:間仲宇)

ミュージカル『カラフル』出演者(宣伝写真:間仲宇)

――鈴木福さんの〈ぼく〉はいかがでしたか。

森 お目にかかった時に「あ、真だ」と思いました。歌もすごく素敵。鈴木さんのことはもちろん子役の頃からテレビを通して拝見していましたし、みんなに言われてご本人は嫌かもしれませんが……ずいぶん大きくなられましたね(笑)。でも透明感がありますよね、鈴木さん。

小林 そうですね、この業界にいてあんなに純粋にまっすぐに育つんだとびっくりするくらい(笑)。今、福くんと私が一緒に登っている山は、〈ぼく〉が真を理解していく過程。言ってしまえばこの役は、人格が二つある。どういうプロセスを追ってそれを認識していくかというところに試行錯誤しています。

森 たしかに、それを演技として表現するのは難しそう!

小林 そうなんです。彼は“俯瞰しながら真の人生を経験する”というのと、“真と一心同体になって感情移入する”というところを行ったり来たりしないといけない。そこは芝居の難しいところであると同時に楽しい、演劇的な瞬間です。福くんはいい課題と向き合っているなと思います。

――本作は「せたがやこどもプロジェクト2023」の一つとして上演されます。お二人は創作する上で、子どもに届けるか、大人向けにするかは考えて作られるのでしょうか。

森 それは考えます。子どもって大人より読書になれていないし、飽きっぽいし、小説以外にも楽しいことはいっぱいある。そんな10代の子たちに本を最後まで読み通してもらうのって簡単なことではないんです。『カラフル』も、「最初から最後までずっと面白くしなくちゃダメだ」「絶対最後までノンストップで読み通してもらいたい」という気迫で書いていた記憶があります。

小林 小説を読み、当時20代の先生が、自分とそう年齢のかわらない14歳を中心にした物語を描き「人生は、長めのホームステイだからね」と伝えることに全力を尽くしているさまが目に浮かび、その気迫に胸を打たれました。ミュージカル化させていただく上でも、伝わってくるその森先生の熱意のようなものは、私の原動力になりました。

森 あと、今の若い子たちは歌詞に敏感ですよね。SNSなどでも「この歌詞が好き」とフレーズを切り取ったりしていますが、子ども向けの本を集中して書いていた時、私にとっては歌がライバルでした。歌詞に匹敵するような力のある言葉で作品を書きたいと思っていた。ミュージカルはその点、歌詞の強さもありますね。

小林 そうですね。ただ今回で言えば、先生の小説の言葉をそのまま歌詞にしているところも多い。先生が歌詞を意識して小説を書かれたというのは、納得です。

森 小林さんは、今回想定している客席の年齢層というものはあるのですか?

小林 中学生前後……小学生から高校生、そして大人まで。実は「若い人向けに」とはあまり考えていません。今回は「せたがやこどもプロジェクト2023」としてかなり値段は抑えられていますが、やはり演劇というのはチケット代が高く、中高生は親と一緒に来ることがほとんど。だから大人がまず理解してくれないと、とは思っていますし、そういう意味で大人にも響く作品にと考え、作っています。

森 ミュージカルと出会った新しい『カラフル』がどうなるのか、私も楽しみにしています!

(宣伝写真:間仲宇)

(宣伝写真:間仲宇)

取材・文:平野祥恵

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2023年7月15日(土)より、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs六角が上演される。

この度、青学(せいがく)・越前リョーマ役の今牧輝琉、六角・佐伯虎次郎役の松永有紘、緑山・季楽靖幸役のHARUKI、氷帝・跡部景吾役の高橋怜也が、稽古場にて緊急座談会を実施! 各校代表として目の前に迫った本番への思いをにぎやかに語り合ってくれた。

ーー「青学(せいがく)vs六角」に向け、まずは前作「青学(せいがく)vs氷帝」公演を振り返っていきましょう。

今牧:氷帝公演自体本当に楽しくて、体感としてはいつもよりも公演期間が短く感じられたくらい、濃密な期間だったなぁって思ってました。越前リョーマとしては関東大会の氷帝戦くらいからやっと「青学(せいがく)の柱」っていうものを自覚してきて、手塚と跡部の試合を見て、また、先輩たちに感化もされながら心の変化もあって、一匹狼みたいなことじゃなくちゃんとチームへの思いや仲間意識が芽生えていって。でも今までどの公演も長く感じていたんですけど、ホント、早かったですねぇ、氷帝公演。自分でびっくりしました(笑)。

高橋​:そうかぁ。僕は……しんどかったです(笑)。

今牧:フフフッ(笑)。

高橋​:でも確かに終わってみたらあっという間だったなぁという気持ちもあります。やっぱり試合の内容が内容だけに結構きついって思うこともあったんですけど、終わってみるとなんか一瞬、だったなぁって。その時その時を生き過ぎていたんでしょうね。いざ終わるとやっぱりちょっと切なくもなっちゃって。跡部としてもこの先に向けてかなり影響を与えてくる試合だったと思うので……。

ーー手塚vs跡部、歌も芝居も試合も、凄まじいものがありました。

高橋​:僕としては……(手塚役の山田)健登のおかげで表現力が引き出されていったっていう思いもありますし、あとテニスの舞台って試合が続いていくからこそ、前の熱量があり、それを受けて、次の試合もさらに熱量が大きくなっていって、そうやってみんながどんどんつないでいってくれるものだから、自分たちの試合もみんなの力でとても熱いものになっていったっていうのも大きいですね

ーーお二人はおそらく「次は僕たちだ」と思いながら観劇していたかと。

HARUKI:ミュージカル『テニスの王子様』は、前回の氷帝公演もですけど、ミュージカル『新テニスの王子様』Revolution Live 2022や他の公演も観たことがあって、オーディションもこれまで何度か受けていたんですが、今回初めて受かったんです。

今牧・高橋​・松永:おお〜っ。

HARUKI:そうなんです(笑)。でも前回は自分が出ることが決まってから初めて観た公演だったので……いつもはお客さんとして楽しんで、客席降りの時間はもうひとりのファンとしてキャストの方に手を振ったりとかして盛り上がってたんですけど、やっぱり、ものすごく緊張しました。自分だったら……と考えたり、テニミュにしかない舞台上のパワーとかにすごく現実味を感じて、「自分も負けないようにしよう」って思ったし。今も稽古場で輝琉や怜也くんたちから毎日パワーもらってます。

今牧・高橋​:(笑)。

ーーちなみにテニミュファンとして推していたのは?

HARUKI:氷帝学園の跡部さんです!

今牧:え、なにそれ!? ちょっとショックですね……。

高橋・松永:(笑)。

HARUKI:いや、リョーマはもう絶対なので……主人公だし、特別枠だし、嫌いな人いないじゃないですか!

HARUKI

HARUKI

高橋:え、僕は、嫌い(笑)。

今牧:わ、やっば!

HARUKI・松永:(笑)。

ーーすでに各校バチバチです。

今牧:ハハハッ(笑)。

HARUKI:だから二人と一緒の公演に出られることになったのもすっごく嬉しいんですよ! ミュージカル『テニスの王子様』が好きっていうこの気持ちを、ステージ上でも一生懸命出していけたらなって思ってます。

松永:あの……僕も5年前くらいからずっとオーディション受けてて……。

今牧・高橋・HARUKI:ええ〜っ!?

松永:念願叶って今回出演できることになったんですけど、ずっと公演も観続けていて、キラキラしてるしカッコイイし熱量もすごいしって……本当にHARUKIくんと一緒なんですけど、僕もずっといちファンとしてテニミュが好きで、初めて出演が決まってから観たのが前回。そうしたらもう跡部の歌が凄くて! 初っ端からずっと鳥肌。そのあとも、どの試合もずっと鳥肌立ってました。同時に「やっぱり自分はここに入って大丈夫かなぁ」って。それは今も変わらないんですが、でもこの舞台に立てる喜びと、それを越すプレッシャーを感じながら今日まで過ごして来てます。

ーー松永さんは長い観劇歴の中、誰を推してました?

松永:いやもうテニミュ自体が大好きなので……原作も読んでいますし、あえて言えば、箱で推してた感じですね。ただ5年前からオーディションを受け続けて、公演も好きで観てて、でもオーディションにいつも落ちてしまうのが悔しくて、それでもテニミュはずっと在り続けるし……だからやっぱり観るけど決まらない悔しさは絶対あって——さすがに「『テニスの王子様』を好き」って言うのを一時期やめたこともありました。好きが故に好きじゃいられなくなりそうだった。でも今はこうして佐伯として出ることができているので、やっぱりテニミュ好きですね、すっごく。

松永有紘

松永有紘

今牧・高橋・HARUKI:(笑)。

ーー現在お稽古は仕上げの段階に突入。

今牧:今作は手塚部長抜きの青春学園、そして今まで以上に手強いレベルの対戦校が僕らの前に現れるんですけど、そこで「手塚がシングルス1にいない怖さ」っていうのがみんなの中にもあり……。今回は結構3年生と1、2年生の対比が描かれていることも多いなぁと思っていて、海堂・桃城・リョーマの行動とか。そういうところからみんなの変化が感じ取れて「あー、物語が進んでるなぁ」って、キャラクターとしても人間としてもそれぞれが成長してることが伝わるストーリーになっていると思います。青学(せいがく)的にも見どころがさらに増えましたね。

高橋:僕は……難しいですね、今回、立ち位置的にも。前回のルドルフと山吹は試合を観に行ったりってこともあったんですけど、今回は跡部は試合を観に行かない。だからこそ別空間にいながらどう物語の中に存在していくかっていうところを考えています。前回の氷帝はかなり悔しい思いをして跡部はどう思ってるのか。もう部活は引退が決まって、でも諦められない、捨てきれない心をどこに持っていくのかっていうところが、自分的には表現のメインになっていくので。

ーーおそらくそれは今までの跡部にはなかった思考回路ですよね。

高橋:ですね。「勝ちたいけどもうその場がない」現実は……やっぱり難しいですね、いろいろと。氷帝メンバー同士はやっぱりかなり仲良くはなってますけど、でも稽古ではそんなにいろいろ話し合って作ってるって感じではないかな。跡部は孤高でプライドも高いですから、同じように青学(せいがく)との試合を経て熱くなっていると言っても、やっぱり他の氷帝メンバーとちょっと考え方とかも違うし。そういうところ、跡部の今の思いというのをちゃんと表現できればと思ってやっています。

高橋怜也

高橋怜也

ーー緑山はいかがですか?

HARUKI:季楽は他の部員と違ってパパがコーチということも含め、負けられない思いが人一倍あると思う。原作では描かれていない部分、青学(せいがく)との対戦が終わった後の季楽の気持ちとか、そこで変化した胸の内とかが絶対あると思うので、原作では描かれない季楽っていうのもちゃんと自分に落とし込んで、青学(せいがく)への思いやリョーマへの強い思い、季楽くんがあんまり見せることのない熱さっていうところも引き出せるようにって思ってやっています。みなさんの期待に応えたいです。

ーー季楽ファンの方々も、目の前に登場してくれるのをドキドキしながら待っていると思いますよ。

HARUKI:季楽くんの良さって繊細なところだと僕は思ってて、実はパパの期待に応えなきゃとか中学生らしい負けたくない気持ちを見せないようにしてクールに振る舞うのが彼のかっこよさだし美学だと思うので、そういう中の部分も表現できればと思って頑張っています!

ーーそして、六角!

松永:六角メンバー自体とても仲がいいんですけど、そこをもっと舞台上で出せるようにっていう工夫はさらにやっていかないとなぁっていうのが今の感覚です。全国はもう決まっているけれど、目の前の青学(せいがく)との試合にみんなが燃えていて、それぞれに幼馴染との対戦とか、負けたくないという気持ちと同時にテニスを楽しむ気持ちっていうのが溢れてる。そういう全部に相乗効果が生まれていけば、もっともっと良くなるんじゃないかなと。また、今回はオジイがいてくれて、それによって作品全体の幅もですし、六角のより強いまとまり感も出ているように思っています。

ーー佐伯はどんなキャラクターに?

松永:爽やかな部分もありますけど、意外にちょっと自己中というかわがままな部分がある(笑)。そこをうまく表現していきたいですね。そんなに目立っているわけではないんですが、必要な時にはちゃんと主張しているところも見せていきたいですね。

稽古場でも取材中でも仲の良い4人!

稽古場でも取材中でも仲の良い4人!

自然体の4人を撮影させてもらいました!

自然体の4人を撮影させてもらいました!

ーー稽古場でのみなさんの様子はいかがですか?

今牧:平和ですよ。着々と進んでいるというか。

高橋:でもね、僕は今回試合がない分、結構いろんなところに目がいってるんですけど、ミュージカル『新テニスの王子様』からずっとやっているだけあって輝琉がやっぱりいろいろ上手くなってるし、他校のみんなにもすごく教えたりしてもいるし。その姿に感動しましたね。

今牧:本当?? でもすごいのがHARUKIくんとか他のみんなも僕が初めてテニミュに出た時の1000倍くらい、テニスのフォームが綺麗なんですよ。

HARUKI:おお〜っ。嬉しい。でも僕、ちょっと走り方がダサくて……。

今牧:それはそう。まじダサいから。

高橋:(爆笑)。あれホント見て欲し〜っ。大股すぎるから!

HARUKI・松永:(笑)。

今牧:だから、これを読んでいるみなさんはそれが本番までにどう変わっているか、そこもちょっと気にして観てもらいたいよね。

HARUKI:はい。走り方とか気にしたことなかったんで、稽古動画を見て、自分でも「やばい!」って(笑)。カッコ良く試合をやってるつもりだったんですけど、なんか情けなくなりました。でもそのあと怜也くんに教えてもらったんで、多分、変わってると思います。

高橋:うん(笑)。やっぱり試合があると自分のことでいっぱいになっちゃうんですけど、僕、今回割と自由な時間があるので、みんなのことを見たり、できることは教えてあげたりっていうこともしています。

今牧:そうだよね。さっき僕のこと言ってくれたけど、怜也くんこそいろんな人にアドバイスしてあげてるなぁって……。

高橋:そんなにはしてないよぉ。

今牧:してるんだよぉ。実際、僕自身もたくさん見てもらってるし。なんかね、怜也くんが稽古場にいると空気が引き締まるんですよ。

高橋:えぇ〜。

今牧:そうだよ。だって怜也くんが歌うだけで、その場の雰囲気が変わるもん。座長より座長してるかも。僕も負けませんけどね(笑)。見習います。

今牧輝琉

今牧輝琉

ーーキャスト間でも経験者の存在は……特に初参加のみんなに与えるその影響は自然と大きくなっているんでしょうね。頼もしいです。大人になってきてるんですね。

今牧:ま、そうですね!

高橋:いやいや。クソガキ〜。

今牧・松永:(笑)。

HARUKI:特に僕は割と周りに聞きに行ったりもするので……輝琉は普段はこうですけど(笑)、締めるところは締めるし、全体を見てまとめるっていうのもすごくできる人なので、やっぱり頼もしいな、座長だなって頼りにしています。

松永:(頷く)。

高橋:え、本当にそう思ってる?

今牧:いやなんでそんなこと聞く? いいじゃん、いい話で丸く収まってるんだから〜。疑っちゃダメ。

HARUKI・松永:(笑)。

今牧:二人ともありがと。

松永:僕も自分が思い描いているものと稽古動画を見返した時のギャップを埋める作業はまだまだあるなぁと感じてます。試合をやるD1の樹っちゃん(樹 希彦役:森下紫温)と話すことも多いんですが、まだまだ試合を楽しめるところまでは行けてなくて。今は「どこをどうしていこうか」ってことが頭の中の6割くらい占めているんですけど、もっともっとそういうことは片隅に置けるように、いろんなことを身体に落とし込んで、自然な表現を磨いていくのを課題にしています。

松永有紘

松永有紘

ーー六角公演では日替わりキャストによるお客さまの「お見送り」回もあります。

今牧:楽しみ〜。

高橋:でも……キャラでのお見送りだよね? どうしよう、ずっと(ポーズを決めて)指鳴らしてようかな(笑)。

今牧:そっか。じゃあ僕はどうしよう??

高橋:ダメだよ? 「ダメだよ、俺をフリーにしちゃ」って言ったら(笑)。

松永:おおっ。いや、一人ひとりには流石に言えないかなぁ〜(笑)。

今牧:逆にみんな佐伯に集まって来ちゃうよ! 「恐縮しないでよ!」は?

HARUKI:いやぁ〜(笑)。

今牧:みんなでお客さまをロビーでお見送り……でもね、何か楽しくお見送りしたいと思います。それもどうぞお楽しみに!

ーー本番までカウントダウン。あらためて劇場にいらしてくださるお客様と……イープラススペシャルデー(貸切公演/7月16日開催)にいらっしゃるお客様へもぜひメッセージをお願いします。

HARUKI:今は稽古場でまだまだ自分自身への課題もあり、やることたくさんなんですけど、幕が上がるまでにひとつでも多くのことを達成していって、ひとつでも多く活躍できるよう、カッコ良くスマッシュして、カッコ良く走って(笑)。なにより自分の好きな作品に出られる喜びも含めて、本役としてテニミュ初登場の季楽くんとしてある意味みなさんを驚かせられるように準備していきます! キャストもスタッフさんもお客さんも最後までお互いに健康でこの公演を走り切れたら良いですね。そして——イープラススペシャルデーにいらっしゃるみなさま、最高にスペシャルな公演にしましょう!

HARUKI

HARUKI

松永:夏に六角公演ができるのは1stシーズンぶりということで、やっぱり夏に六角として出られる楽しさ、「夏といえば六角!」という気分を存分にみなさまとも味わえたら良いなと思います。めちゃめちゃに暑く、そして熱い試合を見せられたら! イープラススペシャルデーはカーテンコールとかなにやら楽しい時間もあるかもしれないということで、僕らも楽しみにしています。どうぞみなさんでお越しください。

高橋:そこは「ありがと、さ〜んかくっ」じゃなくて、「ありがと、イ〜プラスっ」でしょ? やって欲し〜っ(笑)。

今牧:見た〜い!(笑)。

松永:そうですね! じゃあ……剣太郎(葵 剣太郎役:宮脇 優)に言っておきます。

ーーナイスアイデアありがとうございます。

高橋:(笑)。前回負けが決まってしまった今回の氷帝は……跡部は、引退が決まってしまったんだという思いを抱いてここにいるってことを表現していきたいですし、氷帝メンバーが全員集まってはいないので、僕としては他のキャストたちの思いも背負って、ね。それぞれが抱えている気持ちも想像してもらえるように、お客さまの前に立っていたいなと思います。やっぱり今回、初めて試合がない立場で稽古を見ていると本当にすごい面白くて、緑山戦はパキッとしてて、六角戦はすごく楽しそうで。六角は特に全国が決まっている中での勝負ってところで、僕たち氷帝の重々しい戦いとは違った楽しみ方があるので……とにかく、すごい試合が面白い!

高橋怜也

高橋怜也

HARUKI・松永:(にっこり)。

高橋:チーム内の会話とか関係性とかも面白いですし、僕はもう今までで一番好きかも! っていうくらい大好きな内容になっているので、六角公演、ぜひたくさんの方に観ていただきたいなと思っております。イープラススペシャルデーでは……、これがきっかけで初めてテニミュに来たって方もいるのかなぁと思うので、元々好きな方はもちろん、ちょっと興味があって来てみたよっていう方にもね、絶対に「面白い!」と思ってもらえる舞台を、僕ら自信を持ってお届けしますので、ぜひ楽しみにお越しください。あ、あと多分カーテンコールで「イー、プラスッ!」のポーズをみんなでやると思うので、覚えておいてくださいね〜。

今牧:今回が夏の六角公演、前回が冬の氷帝公演ということで、季節と対戦校がうまくマッチしてるなぁっていうのがすごく嬉しい。で、氷帝の時はさっき怜也くんが言ってたように「これを逃したら全国大会に行けない」っていう戦いだったので割と重い空気感のある試合であり公演だったと思うんですけど、六角公演は学校カラーや曲の雰囲気とも相まって、全体的にとっても明るい作品になっています。オジイや季楽も初登場しますし、出てくるみんな、それぞれのキャラクターが背負う感情だったりとかも描かれているし、テニミュ4thシーズンならではの六角公演の演出になっています。またまた新しいことだらけなので……これまで応援してくださっていた方たちにとってもここでまた“新しいテニミュ”を観る感覚になってもらえるんじゃないでしょうか。もちろん僕らは全身全霊でぶつかっていきますので、みなさんもキラキラしていた中学生の頃を思い出していただけたらなと思います(笑)。

高橋:いいねぇ。

今牧:そしてイープラススペシャルデーですね。僕ら最高の公演をお届けするのはいつもと変わらずですが、イープラスでチケットを取ってくださったみなさまに「ありがと〜」の気持ちを込めて、スペシャルカーテンコールとか、みんなでポーズとか、僕のご挨拶とか、なにか心に残るものをお届けできればと思います。みんなで夏を楽しみましょう!

(左から)HARUKI、今牧輝琉、松永有紘、高橋怜也

(左から)HARUKI、今牧輝琉、松永有紘、高橋怜也

取材・文=横澤由香    撮影=荒川 潤

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2023年8月にPARCO劇場開場50周年記念シリーズとして上演される『桜の園』。7月12日(水)明治大学にて演出家ショーン・ホームズによる特別講演会が実施された。講演会には、スペシャルゲストとしてキャストのトロフィーモフ役 成河、ドゥニャーシャ役 天野はなが登壇。講演会のオフィシャルレポートが到着した。


7月12日(水)、『桜の園』演出のショーン・ホームズが明治大学に招かれ、特別講義を行った。進行は明治大学文学部演劇学専攻教授の井上優、聞き手は文学部英米文学専攻教授の野田学、通訳は時田曜子。講義中盤からは『桜の園』出演者もスペシャルゲストとして参加。大学生トロフィーモフ役の成河、明治大学卒業生の天野はなの二人が登壇した。

講義テーマは「演出家ショーン・ホームズのインスピレーション~古典演劇を現代に甦らせる~」。明治大学の学生のほか、『PARCO STAGE』でも公募し、中学生・高校生も含め幅広い年代の方も多数参加し関心度の高さがうかがえる。

まず井上から、演劇の世界に入ったきっかけや演出家という道にたどり着いた経緯を問われたショーンは、丁寧に自身のヒストリーを話し始めた。その中で語った、舞台演出家という仕事の魅力について「見事な頭脳を持つ素晴らしい俳優の皆さんと共に時間と空間を共にして、作家の脳内を覗き込み、ビジョンを見つめることができる光栄な仕事。他のアーティストたちとできるだけ対話を持ち、コラボレーションしながら協働することで、自分自身、一人の人間として世界の現実に直面し、直視し、対面し、対抗し、考えることができる。人生の時間の過ごし方としては悪くないなと思っている」という言葉が印象的だった。

野田から、2022年にショーンが演出したアーサー・ミラー『セールスマンの死』と同様に、近代古典の名作であるチェーホフ『桜の園』を日本のカンパニーでどのように作ろうとしているのかという核心に触れる質問が投げ掛けられると、「グッド・クエスチョン!」とショーンの目が輝く。1990年代半ばに伝統的な『桜の園』を上演する著名なプロダクションでアシスタントディレクターを務めたショーン自身、当時のことが頭から離れなかったという。だからこそ今回あらためて、きちんと戯曲と向き合ったと吐露した。
「この戯曲には権力を巡る葛藤、戦いが描かれていると感じ、チェーホフの描いたキャラクターたちの持つ攻撃性や激しさを、日本の俳優たちが表現できる環境や世界というものを舞台上に作らなければいけないと思った。そのきっかけになったのは、ドラマトゥルクでジャーナリストの友人、エストニア人のイーロー・エプナーが共有してくれた、エストニア・リトアニア・ラトビアの諜報機関のトップへのインタビュー記事。それを読んで、権力そして自分の目的を追求することが、いかにそのロシアの文化、社会の中心にあるかということが分かった。暴力性を用いるということを厭わない社会性、文化性がある。そこで、この『桜の園』は登場人物にとってのバトルフィールド、つまりその戦場で人々が力をめぐって争っている姿が見えた」と、今回の演出コンセプトにまで話が及ぶ。

そこで成河と天野も登壇。ロシア人であるチェーホフの戯曲をイギリス人であるサイモン・スティーヴンスがアダプテーションしたものを、広田敦郎が日本語に翻訳。その台本をイギリス人のショーンが日本人の俳優たちに演出をつけるという構図の中にいる二人に、「ぜひ稽古の様子を」と井上が促すと、「ショーンの稽古場は民主的で、お互いフェアでイーブンな関係でいるために徹底されていると思う」と成河。「ショーンさんが信頼しているサイモンさんの台本を日本語に翻訳した台本を皆で共有して創るのが良いと思った、と仰ったショーンさんが頼もしく、それが良い方向に作用しているように思う」と天野がつづけた。

さらに井上から「チェーホフの戯曲は、ディスコミュニケーションがひとつのテーマ。稽古ではその表現をコミュニケーションするという矛盾した要求があると思うけれど、どのように解決しているのか」と問われると、「どの役も他人の話を聞かずに、自分の主張を好き勝手言っている。それぞれが役にきちんと向き合っていくと、こういう人はどこの国にもいる、という人物に成っていくので、敢えてディスコミュニケーションをデザインすることを考えなくても、きちんと劇として成立していくと思う。だからストレートに演技をするのみ」と力強く答える成河。つづけて、ショーンが「コミュニケーションが不全であることは、一人ひとりが一生懸命にコミュニケーションしようとするところから生まれる。つまり、それぞれが自分の視点から物事を伝えようとし、自分の目的を追求しようとしているから。それが相手に作用しないだけというのも相手も同じことをしているから」と話した。重ねて、「稽古をしていると、そのコミュニケーションがうまくいかない状態が本当に面白くて、一人で台本を読んでいる時には到底想像できなかったようなところが見えてきて、それがどうしようもなく愛しく思える瞬間が生まれる」と天野。高揚した天野が「ショーンさんの稽古は本当に面白くて、素晴らしい演出家だと思います! 絶対に劇場に観に来てください!」と自主的に公演の宣伝を始めると、静かに聴き入っていた参加者たちから笑いと拍手が起こり、会場が一気に和んだ。

ショーンの稽古について野田からさらに問われると、成河は「俳優が解放され、役として動き出す瞬間をずっと待ってくれる、驚くほど穏やかな演出家。強いアイデアと意志を持ちながら、同時に忍耐を持っている。笑いも絶えず、全員が心地の良い稽古場」、天野は「そういう眼差しを持っている演出家だからこそ、全員が自分自身の想像のもう少し先に飛び込んでみようとトライしている。とても熱い稽古場だと思う」と語り、稽古が充実している様子が手に取るように伝わった。

ショーンは演出するにあたり、「できる限り作家に忠実で誠実であること。戯曲に書かれた文字に忠実ということより、その戯曲に込められたスピリットに忠実で誠実であるということ」を大切にしているという。さらに「チェーホフは明らかに俳優たちと時間を過ごすことが好きだった作家。どの登場人物も非常に素晴らしい役として描いているので、カンパニーとしてこの戯曲を上演することへの喜びと高揚感が持てる。チェーホフは、アンサンブルのあり方、人間は矛盾を内包している存在であること、ひとつの場面が次々と別の場面に遮られていく、ということを描くのが巧みな劇作家。今回の私たちの稽古でも、その3つを大事にしている。淡々とした穏やかなリズムでゆったり進んでいく作品になってしまわないよう、ギザギザと滑らかではない感じを大事にしながら作っている。それこそが人間の根幹にあるものであり、そこから人間らしさ、人間の痛みが見えてくるはずだ」と力強く語った。

最後には質疑応答も行われ、成河からショーンに質問するという稽古場さながらの一場面も。会話は終始白熱、予定時間を超えてもまだまだ聞いていたいと思わされる、充実の特別講義だった。

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