TENSAIBAND BEYOND×ラッキーセベン、La.mama企画『PLAY』にて4月5日に2マン開催決定

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2024年4月5日(金)に渋谷La.mamaにて、TENSAIBAND BEYONDとラッキーセベンの2マンライブが行われることが分かった。これは渋谷La.mamaの名物企画『PLAY』にて2マンが実現したもの。

2024年2月8日までチケット先行を受け付けている。なお、10代は無料で入場可能とのこと。詳細は、渋谷La.mamaのSNSを確認してほしい。
 

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石井秀仁(cali≠gari/XA-VAT)のプロジェクト・GOATBEDが東京、大阪2会場で2日間ずつ、計4日間のライブの開催を発表した。

東京は4月25日(木)、26日(金)GRIT at Shibuya、大阪は5月17日(金)、18日(土)Yogibo HOLY MOUNTAIN にて開催。各会場2日目は2名編成となる「GOATBED」通常編成での公演、2日目はギターに依元智史(SHITA)、ドラムに眞屋善彬を迎え、「GOATBED THE BANDWAGONESQUE」と銘打ったバンド編成での公演となる。

さらに来場者特典として各会場1日目と2日目で異なるニューシングルが配布される。

 

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2月16日(金)から2月19日(月)までの4日間、広島・そごう広島店9階=催事場 にて開催される『文具女子博 pop-up in 広島2024』から、文具ラインナップの一部が公開された。

『文具女子博』は、日本最大級の“文具の祭典”。老舗の文具メーカーや気鋭の新しいメーカー、オリジナル商品が充実した文具店などが一堂に会する文具の即売イベントだ。来場者は直接文具を見て、触れて、その場でお気に入りのアイテムを購入できる。今年で7年目を迎える同イベントの累計来場者数は45万人を超えている。

『文具女子博 pop-up in 広島2024』は、前回『文具女子博 pop-up in 広島2021』以来約2年となる広島での開催。全45社が出店を予定しており、開催テーマ「Welcome! 文具ティーパーティー」をモチーフとした限定商品も販売。また、広島ならではの“ご当地文房具”や広島会場で初めて販売されるアイテムも登場する。

マスキングテープセットA 1,254円(エヌビー社)

マスキングテープセットA 1,254円(エヌビー社)

 「Welcome!文具ティーパーティー」にちなんだ新作マスキングテープを販売。「ひみつの文具茶会」以外は、ランダムの柄の2個入りだ。

Fonte biiro 万年筆本体2,178円/パーツ330円 Komamono Lab(Old Resta・Fonte・Greeful)

Fonte biiro 万年筆本体2,178円/パーツ330円 Komamono Lab(Old Resta・Fonte・Greeful)

万年筆「Fonte biiro」は、『文具女子博 pop-up in 広島2024』から先行販売される。

サンビーぼうや スタンプL 広島デザイン 1,100円(サンビー株式会社)

サンビーぼうや スタンプL 広島デザイン 1,100円(サンビー株式会社)

「サンビーぼうや スタンプL 広島デザイン」では、厳島神社の大鳥居をバックに、レジェンドの赤いユニフォームを着たぼうやたちが広島を満喫するデザインを採用。一言メッセージを添えられる仕様だ。

 カラーマーカー awaii(アワイイ) 単品(全8色)242円/4色セット968円(サンスター文具)

カラーマーカー awaii(アワイイ) 単品(全8色)242円/4色セット968円(サンスター文具)

淡いニュアンスカラーのマーカー「カラーマーカー awaii(アワイイ)」も先行販売。4色セットは、甘めのシュガーカラーとくすむスモーキーカラーの2種のセットで展開する。

「ティータイムにつける日記 文具女子博限定柄」は、つけるシーンを想定したティータイムにつける日記。文具女子博限定カバーの新柄3種類が販売される。

「ティータイムにつける日記 文具女子博限定柄」 880円(ダイゴー株式会社)

「ティータイムにつける日記 文具女子博限定柄」 880円(ダイゴー株式会社)

文具女子博限定商品「アリス ブリューム缶」は、付箋やメモなど文具を収納可。ホワイトとグリーンの2種類が販売される。

「アリス ブリューム缶」990円(木野瀬印刷/こころとどむ)

「アリス ブリューム缶」990円(木野瀬印刷/こころとどむ)

「2way ボールペンコレクション」では、参加文具メーカーをイメージしたボールペンが新登場。パーツを組み替えてミニサイズにできる2way仕様のボールペンで、軸部分には各メーカーをイメージした絵柄がデザインされている。なお、絵柄は全10種類からランダムで販売される。

「2way ボールペンコレクション」1個500 円/なくなり次第終了

「2way ボールペンコレクション」1個500 円/なくなり次第終了

そのほか、会場内に設置されたスタンプを集めて楽しむ「来場記念スタンプ」、文具女子博限定デザインのマスキングテープがゲットできる「マスキングテープくじ&ビュッフェ」など、『文具女子博』おなじみのイベントも予定されている。

マスキングテープくじ&ビュッフェ(200円/1回) デザイン協賛:WORLD CRAFT

マスキングテープくじ&ビュッフェ(200円/1回) デザイン協賛:WORLD CRAFT

来場記念スタンプ&パスポート風ノート(ノート価格:300円/1冊)※スタンプは参加無料

来場記念スタンプ&パスポート風ノート(ノート価格:300円/1冊)※スタンプは参加無料

『文具女子博 pop-up in 広島2024』は、各日ブロックごとの定員入れ替え制。チケットは、イープラスにて受付中。そのほか詳細は、『文具女子博』公式サイトを確認しよう。

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SCANDALが3月20日にリリースするニューアルバム『LUMINOUS』の早期予約特典・FC予約特典・チェーン別オリジナル特典のデザインが一挙公開。さらに、完全生産限定盤に付属されるLUMINOUSロングスリーブTシャツ(L size)、4カットフォト(5枚セット)のデザインも公開となった。

ニューアルバム『LUMINOUS』には、早期予約特典としてA4クリアファイル、FC予約特典としてオリジナルクリアトレカ(ソロ絵柄4種)、チェーン別オリジナル特典としてオリジナルトレカ等、豊富なラインナップが用意されている。

中でも、初回限定版A、初回限定版B、完全生産限定盤が対象のA4クリアファイルがもらえる早期予約特典の受付は2月12日(月)正午までとなる。

そして、今作の完全生産限定盤のGOODSには、作品ロゴがあしらわれたこれからの季節にぴったりなロングスリーブTシャツに加え、メンバーの自然体を写し出した撮り下ろし写真で構成された4カットフォト(5枚セット)が収録。さらに、MUSIC VIDEO CLIPSも収録されたBlu-rayも付属した豪華仕様となっている。

 

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2024年2月、本田礼生・赤澤燈の二人芝居『追想曲【カノン】』が上演されるのを前に、東映プロデュースの少人数芝居企画である二人芝居『息子の証明』(2021年8月上演)と三人芝居『オブセッション』(2022年9月上演)の有料アンコール配信が決定した。

二人芝居『息子の証明』は、タカハ劇団の主宰で、舞台「魔法使いの嫁」(脚本・演出)、テレビ「ここは今から倫理です。」(脚本)等を手掛ける高羽彩が脚色・演出し、テレビ「科捜研の女」(脚本)、映画「魔進戦隊キラメイジャーVSリュウソウジャー」(脚本)等の下亜友美が脚本をつとめ、出演者は、ミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険ファントムブラッド』ジョナサン・ジョースター役やミュージカル「刀剣乱舞」和泉守兼定役)等、様々な作品で印象を残す有澤樟太郎とドラマ・舞台、数々の作品で存在感を放つ演技派女優山下容莉枝の二人芝居。2021年8月に上演された、母子二人の濃密な会話劇。

二人芝居『息子の証明』

二人芝居『息子の証明』

二人芝居『息子の証明』

二人芝居『息子の証明』

二人芝居『息子の証明』

二人芝居『息子の証明』

2022年9月上演の三人芝居『オブセッション』に出演するのは、2月22日(木)より上演となる二人芝居『追想曲【カノン】』で公演毎に役を入れ替えて挑む、MANKAI STAGE『A3!』(斑鳩三角役)や舞台「刀剣乱舞」シリーズ(一期一振役)等に出演の本田礼生とMANKAI STAGE『A3!』(三好一成役)や舞台「東京リベンジャーズ」シリーズ(羽宮一虎役)等に出演の赤澤燈に、演劇集団キャラメルボックスの劇団員で、キャラメルボックスをはじめとして数々の話題作に出演の大内厚雄を加えた三人。そして、脚本は、テレビドラマ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」「あなたがしてくれなくても」(脚本)等のおかざきさとこ、演出は、演劇集団ZLionを主宰し全作品の脚本・演出や朗読劇「半沢直樹」(脚本・演出)、脚本家として「真犯人フラグ Huluオリジナルストーリー『週間追求 PREMIUM』」(脚本)等を手掛ける粟島瑞丸がつとめ、濃厚な会話劇であり、ドタバタ憑依コメディでもある三人芝居を届ける。

三人芝居『オブセッション』

三人芝居『オブセッション』

三人芝居『オブセッション』

三人芝居『オブセッション』

三人芝居『オブセッション』

三人芝居『オブセッション』

三人芝居『オブセッション』

三人芝居『オブセッション』

アンコール配信は、Streaming+ほかにて実施。配信期間は、二人芝居『息子の証明』が2月3日(土)18:00~2月10日(土)23:59、三人芝居『オブセッション』が2月11日(日)18:00~2月18日(日)23:59。それぞれ、配信期間中は何度でも視聴可能。視聴チケットは本日2月1日(木)18:00より販売開始となる。

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2024年6月2日(日)~18日(火)明治座にて、『中村雅俊芸能生活50周年記念公演』が上演されることが決定した。

俳優、歌手として、長きにわたり第一線を走り続ける唯一無二のアーティスト、中村雅俊。1974年のデビュー以来、テレビドラマ、映画、舞台、音楽と様々なジャンルで活躍し続けている。明治座には2016年に初登場。19年に上演したデビュー45周年アニバーサリー公演は、幅広い層から支持され大きな話題となった。

そして、芸能生活50周年を迎える今年、その集大成ともいえる記念公演を行う。本公演は、新作コメディとコンサートによる豪華二部構成の舞台で、中村雅俊の魅力を余すことなく楽しむことができる。

第一部は、本公演のために書き下ろされるオリジナルコメディ。登場人物の心情を昭和歌謡で表現しながら、笑いがありつつもホロっと泣けるような、どこか懐かしくあたたかいストーリーを上演。構成・演出・振付にあたるのは、ミュージカルからコンサートまで、多彩な作品を手掛ける玉野和紀。脚本は、演劇にとどまらず映像にも活躍の場を広げる堤泰之が務める。古き良き昭和のメロディーに乗せながら軽快なタッチで描く、笑いと涙のハートフルコメディは必見だ。そして、第二部のコンサートでは、「ふれあい」をはじめとしたヒット曲はもちろん、明治座ならではの趣向を凝らした演出で、中村雅俊50年の歩みを存分に堪能できる。

さらに、この記念すべき公演に華を添えるのは、超豪華キャストの面々。言わずと知れた“ものまね界のレジェンド”コロッケと、司会から女優までマルチな才能を発揮する“コメディエンヌ”久本雅美が出演する。

芸能界を牽引するキャストが集結しておくる、他では観ることができない圧倒的なエンターテインメントに期待しよう。

中村雅俊 コメント

50年! 長い道のりを良くやってきたなという自負と改めて前を見て、これからが長い道なんだという自覚が生まれています。

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3月20日(水・祝)~7月7日(日)の期間、京都市京セラ美術館にて『パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展—美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ』が開催される。

マリー・ローランサン「アポリネールとその友人たち(第2ヴァージョン)」 1909年 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne - Centre de création industrielle (Dation en 1973) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Audrey Laurans/Dist. RMN-GP

マリー・ローランサン「アポリネールとその友人たち(第2ヴァージョン)」 1909年 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne – Centre de création industrielle (Dation en 1973) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Audrey Laurans/Dist. RMN-GP

1908年にジョルジュ・ブラックの風景画が「キューブ(立方体)」と評されたことに由来し、20世紀初頭にパブロ・ピカソとブラックによって生み出された「キュビスム」。西洋絵画の伝統的な技法であった遠近法や陰影法による三次元的な空間表現から脱却し、幾何学的に平面化された形によって画面を構成する試みは、絵画を現実の再現とみなすルネサンス以来の常識から画家たちを解放した。また絵画や彫刻の表現を根本から変えることによって、抽象芸術やダダ、シュルレアリスムへといたる道を開く。慣習的な美に果敢に挑み、視覚表現に新たな可能性を開いたキュビスムは、パリに集う若い芸術家たちに大きな衝撃を与え、装飾・デザインや建築、舞台美術を含む様々な分野で瞬く間に世界中に広まり、それ以後の芸術の多様な展開に決定的な影響を及ぼしている。

ポンピドゥーセンター外観 Centre Pompidou, architectes Renzo Piano et Richard Rogers, photo : G. Meguerditchian (c) Centre Pompidou, 2020

ポンピドゥーセンター外観 Centre Pompidou, architectes Renzo Piano et Richard Rogers, photo : G. Meguerditchian (c) Centre Pompidou, 2020

同展では、世界屈指の近現代美術コレクションを誇るパリのポンピドゥーセンターの所蔵品から、キュビスムの歴史を語る上で欠くことのできない貴重な作品が多数来日し、そのうち50点以上が日本初出品される。20世紀美術の真の出発点となり、新たな地平を開いたキュビスムの豊かな展開とダイナミズムを、主要作家約40人による絵画を中心に、彫刻、素描、版画、映像、資料など約130点を通して紹介。日本でキュビスムを正面から取り上げる本格的な展覧会はおよそ50年ぶりとなる。1月28日(日)まで国立西洋美術館にて開催されていた同展が、京都にも上陸する。

フアン・グリス「朝の食卓」 1915年10月 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne - Centre de création industrielle (Achat, 1947) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Philippe Migeat/Dist. RMN-GP

フアン・グリス「朝の食卓」 1915年10月 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne – Centre de création industrielle (Achat, 1947) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Philippe Migeat/Dist. RMN-GP

音声ガイドは『ポケットモンスターシリーズ』コジロウ役などをつとめる美術愛たっぷりのベテラン声優の三木眞一郎と、『【推しの子】』ルビー役が代表作の伊駒ゆりえが、キュビスムの世界をナビゲート。ボーナストラックとして山田五郎による「そもそもキュビスムとは何?」など解説も用意されている。主な出品作品、作家は下記の通り。

●1907年:キュビスム前夜―「プリミティヴィズム」

1907年にパリの人類学博物館を訪れたピカソは、アフリカやオセアニアの造形物に衝撃を受け、「アヴィニョンの娘たち」(同展には不出品)を完成させる。その習作の1点である「女性の胸像」では、上下の先端が尖った縦長の顔のフォルムにアフリカの仮面の影響が、頭部や鼻筋のハッチング(細かな線による陰影表現)に見られる青や赤の原色の使用にオセアニア美術の影響が指摘されている。ブラックもまた、ピカソの大胆な裸婦像への応答として「大きな裸婦」を制作し、ここから2人の画家の芸術的対話が始まる。

●1908年:キュビスムの誕生―セザンヌに導かれて

ブラックは、彼が敬愛するポール・セザンヌゆかりの地であるレスタックを度々訪れた。「レスタックの高架橋」は、1907年秋の同地滞在を経てパリで描かれた作品。ここでブラックは、セザンヌ風の褐色や緑の落ち着いた色調へと移行し、遠近法を無視して簡素な幾何学的フォルムを積み重ねたような風景画を確立する。その後、1908年夏のレスタック滞在で制作された一連の風景画を中心とした27点の作品が、パリのカーンワイラー画廊での初個展で発表され、批評家から「キューブ」に還元していると評された。これが「キュビスム」という名称の誕生へと繋がる。

●1909年:ピカソとブラック―キュビスム革命

1909年から1914年まで、ピカソとブラックは共にキュビスムの造形実験を推し進め、絵画の常識を壊すような新しいアイデアを次々と試みた。彼らは単身人物像や卓上の静物といった身近なモチーフを用いて「手に触れることのできる空間」を描くようになる。1910年頃、2人は抑制された色調とともに、対象を複数の視点から観察し、いくつもの細かな幾何学的形態に分割して表すようになった。この時期にピカソが描いた「肘掛け椅子に座る女性」では、あえて背景を未完成のまま残すことで、複雑に断片化された女性の身体が、モニュメンタルな存在感をもって強調されている。

アメデオ・モディリアーニ「女性の頭部」 1912年 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne - Centre de création industrielle (Achat, 1949) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Philippe Migeat/Dist. RMN-GP

アメデオ・モディリアーニ「女性の頭部」 1912年 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne – Centre de création industrielle (Achat, 1949) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Philippe Migeat/Dist. RMN-GP

また、モンマルトルの安アパート兼アトリエの「洗濯船」は、ピカソが居を構えた1904年以降、キュビスム草創期の重要な拠点となった。その一方で、モンパルナスの「ラ・リュッシュ(蜂の巣)」にもフランス国外からやってきた貧しい芸術家たちが集うようになり、彼らは当時最先端の美術動向であったキュビスムを吸収しながら独自の作風を確立していった。故国ベラルーシからパリに出たばかりのマルク・シャガールも、キュビスムの鋭角的、断片的な表現やドローネーの鮮やかな色彩をいち早く取り入れ、記憶の中の故郷の情景をより詩的で幻想的なものにしている。

1910年代初頭、革命前夜のロシアでは、フランスのキュビスムとイタリアの未来派がほぼ同時期に紹介され、この二派から影響を受けた「立体未来主義」が展開した。ナターリヤ・ゴンチャローワらこの潮流を代表する画家たちは、キュビスムの幾何学的な表現と、光や運動のダイナミズムといった未来派的なテーマの融合を試みている。日本初出展となる「電気ランプ」は、当時一般家庭にも普及して人々の生活を一変させた電気照明に対する彼女の関心を表し、強烈な白熱光の効果が、優美な紫色のランプ・シェードとは対照的に表現されている。

●1911年:キュビスムの広まり―サロンの画家たち

ピカソとブラックが、フランスではカーンワイラー画廊以外で作品をほとんど公開しなかったのに対し、2人の影響を受けた芸術家たちは、1911年から公的な展覧会で積極的に集団展示を行った。今では「サロン・キュビスト」と呼ばれる人々は、パリの二つのサロンを中心に活動し、大衆を意識した非常にスケールの大きい風景や人物群像を多く描いた。

フェルナン・レジェ「婚礼」 1911-1912年 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne - Centre de création industrielle (Don de M. Alfred Flechtheim en 1937) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Philippe Migeat/Dist. RMN-GP

フェルナン・レジェ「婚礼」 1911-1912年 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne – Centre de création industrielle (Don de M. Alfred Flechtheim en 1937) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Philippe Migeat/Dist. RMN-GP

パリ近郊の町ピュトーにあったジャック・ヴィヨンと弟のレイモン・デュシャン=ヴィヨンのアトリエには、やがてサロン・キュビストたちが集い、芸術談義が繰り広げられた。「ピュトー・グループ」と呼ばれたこの集団には、末弟マルセル・デュシャンや隣人フランティシェク・クプカも加わり、黄金分割をはじめとする数学的概念や、運動の科学的分析への関心が共有された。彫刻におけるキュビスム表現を追求したデュシャン=ヴィヨンの「恋人たちIII」(日本初出品)では、顔を寄せ合う一組の男女がダイナミックな運動感をもって表されている。

ロベール・ドローネー「パリ市」 1910-1912年 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne - Centre de création industrielle  (Achat de l’ État, 1936. Attribution, 1937) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Georges Meguerditchian/Dist. RMN-GP

ロベール・ドローネー「パリ市」 1910-1912年 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne – Centre de création industrielle (Achat de l’ État, 1936. Attribution, 1937) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Georges Meguerditchian/Dist. RMN-GP

ロベール・ドローネー「円形、太陽 no.2」 1912-1913年 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne - Centre de création industrielle (Don de la Société des Amis du Musée national d’art moderne en 1961) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Georges Meguerditchian/Dist. RMN-GP

ロベール・ドローネー「円形、太陽 no.2」 1912-1913年 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne – Centre de création industrielle (Don de la Société des Amis du Musée national d’art moderne en 1961) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Georges Meguerditchian/Dist. RMN-GP

妻ソニアと共に色彩と光の新たな表現を追求し始めたロベール・ドローネーは、現代性と伝統とを結びつけた彼のキュビスム絵画の集大成と言える大作「パリ市」(日本初出品)を生み出した。エッフェル塔がそびえ立つパリの町と、古典的な三美神を思わせる裸婦像が組み合わされている。一方1912年頃からフランスの化学者シュヴルールによる色彩の同時的対比(隣り合う色を同時に見た時に起こる対比現象)の理論に影響を受けて「同時主義」を展開する。サロン・キュビストのグループとは次第に距離を置き、とりわけ色鮮やかな「窓」や「円形」のシリーズによって抽象を先駆する新境地を開いた。純粋な色彩と抽象へと向かうこの新しい傾向は、やがて「オルフェウス的キュビスム(詩的キュビスム)」や「オルフィスム」と呼ばれるようになる。

●1914年:キュビスムと第一次世界大戦

アルベール・グレーズ「戦争の歌」1915年 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne - Centre de création industrielle (Don de l’artiste en 1951) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Audrey LauransDist. RMN-GP

アルベール・グレーズ「戦争の歌」1915年 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne – Centre de création industrielle (Don de l’artiste en 1951) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Audrey LauransDist. RMN-GP

1914年に勃発した第一次世界大戦は、ヨーロッパの様々な前衛芸術運動を中断、分裂させたが、キュビスムも例外でなく、フランス人芸術家の多くが動員され、前線に送られた。「戦争の歌」は、アルベール・グレーズが従軍中のスケッチをもとに、愛国的な歌を指揮する作曲家の姿を描いた作品。一方、パリに残ったピカソやグリスら外国籍の芸術家たちは、フランス的伝統と古典への回帰を叫ぶ保守派からの批判にさらされた。 彼らは孤立を強いられながらも、それぞれ新たなキュビスムの模索を続けていく。

●1918年:キュビスム以後

フェルナン・レジェ「タグボートの甲板」1920年 Centre Pompidou, Paris Musée national d’art moderne - Centre de création industrielle (Legs de Baronne Eva Gourgaud en 1965) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Philippe Migeat/Dist. RMN-GP

フェルナン・レジェ「タグボートの甲板」1920年 Centre Pompidou, Paris Musée national d’art moderne – Centre de création industrielle (Legs de Baronne Eva Gourgaud en 1965) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Philippe Migeat/Dist. RMN-GP

戦後、キュビスムが革新性を失いつつ古典主義的な傾向へと向かったが、アメデ・オザンファンとル・コルビュジエは、機械文明の進歩に対応した新たな芸術運動として「ピュリスム」を提唱した。彼らは簡潔なフォルムと厳格な構図を特徴とする静物画を通して、幾何学的秩序に支えられた普遍的な美を体現し、さらにル・コルビュジエはそれを建築へと応用させていった。一方レジェは、ピュリスムの理念に共鳴しつつ、より機械そのもののダイナミズムに魅了された独自の「機械主義」を展開していく。

フランティシェク・クプカ「色面の構成」 1910-1911年 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne - Centre de création industrielle (Achat, 1957) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Philippe Migeat/Dist. RMN-GP

フランティシェク・クプカ「色面の構成」 1910-1911年 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne – Centre de création industrielle (Achat, 1957) (c) Centre Pompidou, MNAM-CCI/Philippe Migeat/Dist. RMN-GP

前売り券はイープラスほかプレイガイドにて販売中。

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2024年4月より新国立劇場 小劇場にて上演される、『デカローグ 1~10』。この度、新国立劇場演劇芸術監督で本作の演出を上村聡史とともに務める、小川絵梨子よりメッセージが届いた。

「トリコロール」三部作、『ふたりのベロニカ』で知られる、ポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキが発表した『デカローグ』。旧約聖書の十戒をモチーフに1980年代のポーランド、ワルシャワのとある団地に住む人々を描いた十篇の連作集。十篇の物語は、オムニバス形式のそれぞれが独立した1時間前後の作品だ。

もともとテレビ放映用ミニ・シリーズとして1987-1988年にかけて撮影されたこの作品は、テレビ放映前に「デカローグ5」と「デカローグ6」を劇場公開バージョンに編集し『殺人に関する短いフィルム』『愛に関する短いフィルム』として1988年に発表、カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞するなど国際的に高い評価を受けた。その後、テレビシリーズも1989年ヴェネツィア国際映画祭で上映、後に世界で劇場公開された

その十篇の物語を4月~7月に新国立劇場にて完全舞台化する。

上演台本を、ロイヤルコート劇場との共同プロジェクト、劇作家ワークショップ発の作品『私の一ケ月』(2022年)の作家、須貝 英が担当。演出には、新国立劇場演劇芸術監督の小川絵梨子、そして上演時間計7時間半の『エンジェルス・イン・アメリカ』二部作(2023年)の演出を手掛けたことも記憶に新しい、上村聡史の二人があたる。

そして、全篇に登場する、登場人物たちを見守る”天使“と呼ばれる存在。物語ごとに全く違う職業の人間になり、各エピソードの主人公の選択や岐路には関与せず、ただ見守る。その難役を、小川、上村両名が信頼を寄せる、亀田佳明が担う。

『デカローグ 1~4』

『デカローグ 1~4』

全10話を大きく3つのブロックに分け、4~5月は『デカローグ1~4』を、5~6月は『デカローグ5~6』を、そして6~7月は『デカローグ7~10』を上演。4~5月に上演する『デカローグ1~4』では、小川絵梨子が演出を担当する1話と3話を「プログラム A」、そして上村聡史が演出を担当する2話と4話を「プログラム B」とし、交互上演する。

プログラムA出演者(上段左から)ノゾエ征爾、高橋惠子(下段左から)千葉哲也、小島 聖

プログラムA出演者(上段左から)ノゾエ征爾、高橋惠子(下段左から)千葉哲也、小島 聖

プログラムB出演者(上段左から)前田亜季、益岡 徹(下段左から)近藤芳正、夏子

プログラムB出演者(上段左から)前田亜季、益岡 徹(下段左から)近藤芳正、夏子

各話、十戒の戒律に対応しており、1話は「わたしのほかに神があってはならない」、2話は「あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない」、3話は「主の日を心に留め、これを聖とせよ」、4話は「あなたの父母を敬え」を
モチーフとしている。

全話通して、総勢40名以上の出演者と共に、公演期間約4カ月という前例のない大規模プロジェクトとなる本作に、期待しよう。

小川絵梨子からのメッセージ 

『デカローグ』は人生と愛についての連作集です。十篇がそれぞれ独立した作品でありつつ、登場人物はみな同じ団地の住人であることから互いに繋がってもおり、十篇が壮大な一つの物語ともなっています。 登場人物たちは皆、どこにでも存在し得る隣人として描かれており、日常を生きる中で一つひとつの選択に悩み、葛藤し、時には失敗をしたり後悔もします。また、どの選択が正しかったのか振り返った時にも分からず、曖昧で孤独な不安の中に取り残される事もあります。各エピソードは十戒をモチーフにしていますが、決して人間を裁き断罪する物語ではなく、寧ろ、人間を不完全な存在として認め、その迷いや弱さも含めて向き合うことを描いた物語となっています。そこには正解もハッピーエンドもないかもしれませんが、人間をそのままに見つめ寄り添う視点の奥底には、人への根源的な肯定と愛が流れているように感じます。世界各地で戦争は続き、日々の生きづらさや、人生を生きることへの不安が簡単に消えることはありませんが、人間という存在への深い愛情と希望、そしてたとえ到達出来なくとも、人がより良い世界に向けて葛藤し続けることの必然と大切さを、この十篇の物語を通して少しでも描く事が出来たら幸いです。

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3月7日(木)から3月10日(日)まで、千葉・幕張メッセ 国際展示場 展示ホール8で開催される『うたの☆プリンスさまっ♪ ALL STAR STAGE -MUSIC UNIVERSE-』本公演のトレーラー映像が公開された。

ST☆RISH (C)うたの☆プリンスさまっ♪ ALL STAR STAGE製作委員会 Illust.Frontier Works Inc.

ST☆RISH (C)うたの☆プリンスさまっ♪ ALL STAR STAGE製作委員会 Illust.Frontier Works Inc.

 QUARTET NIGHT (C)うたの☆プリンスさまっ♪ ALL STAR STAGE製作委員会 Illust.Frontier Works Inc.

QUARTET NIGHT (C)うたの☆プリンスさまっ♪ ALL STAR STAGE製作委員会 Illust.Frontier Works Inc.

HE★VENS (C)うたの☆プリンスさまっ♪ ALL STAR STAGE製作委員会 Illust.Frontier Works Inc.

HE★VENS (C)うたの☆プリンスさまっ♪ ALL STAR STAGE製作委員会 Illust.Frontier Works Inc.

『うたの☆プリンスさまっ♪ ALL STAR STAGE -MUSIC UNIVERSE-』は、『うたの☆プリンスさまっ♪』の3D ライブ第3回公演。シャイニング事務所に所属するアイドルグループ“ST☆RISH”“QUARTET NIGHT”と、レイジングエンターテインメントに所属するアイドルグループ“HE★VENS”による合同ライブとして、「-MUSIC UNIVERSE-」をコンセプトに実施される。

 
 
 

 

『うたの☆プリンスさまっ♪ALL STAR STAGE -MUSIC UNIVERSE-』チケットは、イープラスほかにて受付中。

 

 

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2024年2月15日(木)CS放送「衛星劇場」にて<シネマ歌舞伎>『沓手鳥孤城落月/楊貴妃』(2019年1月公開)がテレビ初放送される。

『沓手鳥孤城落月』は、豊臣家最期に直面する淀の方と息子秀頼の強い絆を描いた名作。淀の方を坂東玉三郎が、秀頼を中村七之助が演じる。『楊貴妃』は人気作家・夢枕獏が玉三郎のために書き下ろした舞踊作品。玉三郎は悲運の美女・楊貴妃を演じる。

なお、2月には玉三郎が出演した<シネマ歌舞伎>『二人藤娘/日本振袖始』、『蜘蛛の拍子舞』も放送予定だ。

シネマ歌舞伎『沓手鳥孤城落月』写真:岡本隆史

シネマ歌舞伎『沓手鳥孤城落月』写真:岡本隆史

シネマ歌舞伎『沓手鳥孤城落月』写真:岡本隆史

シネマ歌舞伎『沓手鳥孤城落月』写真:岡本隆史

シネマ歌舞伎『楊貴妃』写真:岡本隆史

シネマ歌舞伎『楊貴妃』写真:岡本隆史

シネマ歌舞伎『楊貴妃』写真:岡本隆史

シネマ歌舞伎『楊貴妃』写真:岡本隆史

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3月22日(金)から24日(日)の3日間、宮崎県のUMKカントリークラブを舞台に、JLPGA ツアー2024 シーズンの第 4 戦『アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 2024』が開催される。

本大会は宮崎経済の活性化支援と東日本大震災の復興支援を目的に、「みらいをつくろう!」の大会コンセプトのもと、みらいを担う子どもたちに宮崎からエールを発信するとともに、地元企業の皆様による「地産地消」方式の独自の大会運営で行われ、今回で11回目の開催を迎える。

前回大会では、地元の大声援を力に、宮崎県宮崎市出身の山内日菜子選手がプロ8年目で悲願の初優勝を飾り、見事10代目女王に輝いた。主催者推薦枠からの優勝は1988年のツアー施行後、日本人選手では史上4人目の快挙であり、宮崎から全国に勇気と大きな感動を与えた。これまで多くのニューヒロインが誕生し、数々のドラマが繰り広げられてきた春の宮崎決戦。本大会も女子プロゴルフ界のトップ選手たちが集結するエキサイティングな戦いに期待したい。

チケットは、本日より一般発売スタートとなる。

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2024年5月11日(土)~6月2日(日)まで東京・PARCO劇場、さらに大阪、愛知、福岡の3都市にて『ハムレットQ1(キュー・ワン)』が上演されることが決定した。

シェイクスピアの四大悲劇のひとつに数えられる『ハムレット』。『ハムレット』には三種類の原本があり、二つの四折版(Quatro)がQ1とQ2、もうひとつの二折本(Folio)がF1と呼ばれている。現在では、Q1(1603年刊行/約2,150行)が、Q2(1604~1605年刊行/約3,700行)の原型ではないかという説も多く、Q2は草稿版、F1(1623年刊行/約3,550行)が当時の劇団保管の演出台本で、Q2を参考に制作されたとも言われている。長さが、現行のF1版の約半分で、物語が凝縮されたQ1版。今回上演するのは、シェイクスピア『ハムレット』戯曲の原型とも言われるそのQ1版だ。翻訳を手掛けるのは、シェイクスピア劇全37作品の翻訳を達成した松岡和子。シェイクスピア戯曲を知り尽くした松岡の新訳で上演する。
 
演出は、2021年上演の『ジュリアス・シーザー』(吉田羊主演/PARCO劇場)で、古代ローマの史実のスケールはそのままに現代と地続きの人間ドラマとして描き出し、高い評価を得た森新太郎。2019年に現行の『ハムレット』、前述の『ジュリアス・シーザー』ほか、数多くのシェイクスピア劇を手掛けてきた森が新たに手掛ける『ハムレットQ1』。正義、そして復讐のためにまっすぐに生き抜いた男と、陰謀渦巻くデンマーク王家の物語を激しく描き出す。

(上段)吉田羊(中段左から)飯豊まりえ、吉田栄作(下段左から)大鶴佐助、牧島輝、広岡由里子

(上段)吉田羊(中段左から)飯豊まりえ、吉田栄作(下段左から)大鶴佐助、牧島輝、広岡由里子

主人公のハムレットを演じるのは、映像での活躍も華々しく、近年コンスタントに舞台の出演を重ね、森新太郎演出の『ジュリアス・シーザー』(2021年)で、第56回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞した吉田羊。森新太郎との再タッグで、ハムレットの複雑な心理をより繊細に、そして鮮明に浮かび上がらせる。
さらに、ハムレットの恋人オフィーリア役には、モデルとしても活躍し、多くの映像作品に出演、多方面で精力的に活動する飯豊まりえ。ハムレットの親友ホレイショー役には、端正な魅力で、2.5次元の舞台から本格的な舞台まで多彩に活躍する牧島輝。オフィーリアの兄レアティーズ役には、個性的な演技で映像・舞台問わず、数々の作品で強い印象を残す大鶴佐助。ハムレットの母親ガートルード役には、舞台のみならず数多くの映像作品で存在感を放つ広岡由里子。ハムレットの叔父で策略によって王位を手にするクローディアス役には、歌手としてもライブを中心に積極的に活動する一方で昨年俳優デビュー35周年を迎えその円熟した演技で幅広く活躍する吉田栄作と、豪華なキャストが集結した。

森新太郎による演出と、実力、華を揃えた役者陣で創り上げる、新しい視点で描く『ハムレットQ1』の世界に期待しよう。

【あらすじ】
デンマーク王が急死、王の弟クローディアスが王妃と結婚して王の座につく。
悲しみに沈むデンマーク王の息子の王子ハムレットはある日、父の亡霊と会い、その死がクローディアスによる毒殺だと知る。
ハムレットは狂気を装い、復讐を誓うのだった……。

スタッフ コメント

■[訳]松岡和子
『ハムレットQ1』の特徴をひと言で言えば、「コンパクト」でしょうか。簡にして要。
『ハムレット』が書かれ上演されたのは1600年から1601年ごろと言われています。当時から大変な人気作だったらしく、すぐに本になりました。最初のQ1が出たのは1603年、その翌年にはQ2(キュー・ツー)が。1623年に出版された戯曲全集F1(エフ・ワン)にも収録されています。
QとかFは判型のことです。全紙を半分に折ったサイズをフォリオ(二つ折本)、それをさらに半分に折ったサイズをクオート(四つ折本)と言い、頭文字を取ってFとかQと呼ぶ。ですからQ1は第一・四つ折本、Q2は第二・四つ折本、F1は第一・二つ折本。大方のモダンテクストがこれらの折衷版です。
三つの古本は長さが違います。一番短いQ1は上演台本として魅力があります。なにしろ短いから、劇としての展開が早い。上演時間も短い。主人公があまり物思いに耽らない。ハムレットと言えば独白が有名ですが、そもそもQ1の独白の回数はQ2やF1より少なく、各独白が短い。でもこの人物の特徴である言葉遊びはQ1でも楽しめます。また、母ガートルードとの関係も、Q1をご覧になると、あっと驚くのでは? Q1によって、いままで知らなかったハムレットの顔が見えてくるはずです。

■[演出]森新太郎
逃れようのない人間の宿命を体現する新たなハムレット像を求めて

初めて『ハムレット』を演出したのは2019年。その時、故 蜷川幸雄氏はじめ演出家の大先輩たちが何故、回を重ねてこの戯曲を演出したのか、その片鱗に触れた気がした。『ハムレット』は演出家の意図とはまた別に、“誰がハムレットを演じるか”によって、大きく変化する戯曲なのだ。
また『ハムレット』には、美しい修辞の長大な台詞に彩られた上演すれば4時間越えは確実な「F1」と「Q2」、その約半分の行数からなる「Q1」という異なる3つの印刷原本が存在している。今回は畳みかけるように展開する、疾走感のあるドラマが魅力の「Q1」で、自分の中のハムレット像に別の側面から光を当ててみたいと考えている。
さて、誰にハムレットを演じてもらうか、だ。
2021年、ここPARCO劇場で同じシェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』を女性だけの配役で上演させていただいた。政治と闘争の果ての悲劇。血に塗れ、苦悩しながらも清廉さを失わない孤高の人ブルータスを体現した吉田羊氏の佇まいが、私の中でいつしかハムレットの孤独と重なり、気づけば今回の上演のためのピースにぴたりとはまっていた。
今、考えているハムレットは思いがけず死に直面し、恐れ、懊悩しながらもついにはそれを受け入れる、人間の逃れようのない宿命に対峙する青年だ。その儚くも壮絶な内的葛藤を、俳優・吉田羊は舞台上で生きてくれるに違いない。流星のように駆け抜ける人の生の煌めきを、共に目撃していただける舞台を夢想している。

キャスト コメント

■吉田羊
森新太郎さんと再びのシェイクスピア。前作『ジュリアス・シーザー』が終わった瞬間から願っていた舞台が叶い、夢のようです。血がたぎり、髪の毛一本にまで神経が通るようなパッションに満ちたあの稽古の日々がもう一度訪れるのかと思うと既にワクワクが止まりません。前回のオールフィメールという趣向とは打って変わり、今回はまさしく男性役、そして戯曲は「Q1」。想像するだに新しく、挑戦的な舞台になりそうです。共演の皆さまは、華やかさと力強さ、そして色気を放つ方々ばかり。知恵を出し合い、切磋琢磨しながら、皆一丸となって『ハムレットQ1』を作り上げたいと思います。シェイクスピアの言葉の美しさ、読み解く面白さを、みなさまと共有できれば幸いです。どうぞ、応援よろしくお願いいたします。

■飯豊まりえ
舞台経験の少ない、まだ右も左もわからない、演劇赤子の私がシェイクスピアで、オフィーリアです。
嬉しいやら畏れ多いやらを行ったり来たりしています。じっくりと映像では体験出来ないほど長くお芝居を作っていくお稽古というものも、舞台経験が少ない私にとっては新鮮です。劇場で客席に座られている皆さんとお会い出来る頃には、自分がどんな気持ちになっているのか想像もつきませんが、実はそれが楽しみでもあります。スタッフ、キャストの皆さんの背中をみて学ばせて頂きながら、お芝居を作っていきたいと思っています。

■牧島輝
森新太郎さんの演出で吉田羊さん主演のハムレット。それもQ1での上演ということで、本当に挑戦的な企画で、また新しいハムレットになるのだなと感じております。そんな作品に出演できることをとても嬉しく思います。僕はシェイクスピア作品に出るのは初めてです。ハムレットQ1のホレイショーを演じるということは僕の中ではかなりの挑戦です。今回の本を読んでいてもまだ分からないことも多いですが、役が決まった時のやってやるぞという気持ちを胸に、やってやりたいと思います。劇場に来てくださるお客様にこの作品を大いに楽しんでいただけるよう頑張りたいと思います。『ハムレットQ1』よろしくお願いいたします。

■大鶴佐助
レアティーズを演じます大鶴佐助です。
ハムレットは幼少の頃から何度も見ていたので今回出演する事になり嬉しく思っております。
脈々と紡がれる作品を森新太郎さんが稽古場や劇場でどのように立ち上がって行くのか楽しみですし、ハムレットを吉田羊さんが演じる事によりどのような化学反応がおき、松岡和子さんがQ1を新しく翻訳しどんな匂いが立ち込めるのか今から楽しみです。

■広岡由里子
20年いや25年…30年くらい前になりますか? 記憶が定かではありませんが、シェイクスピアの作品を見た事がなかった私。見てみたくシェイクスピア劇場へ足を運びそこで見たのが『ハムレット』でした。今回読み返すまで内容も役柄もこれまた定かには記憶していませんでしたが、おもしろかった!という印象だけが色濃く定かに残っていました。『ハムレット』の世界に浸ってみたい。演じてみたい。と思ったのを覚えています。そして演るとしたら、えっ?女性って二人しか出て来ない…。オフィーリアは清純、純真しかも年齢的にももうむりかな? となるとガートルード…。いつかガートルードで『ハムレット』の世界に浸る!! と思ったのを思い出しました(笑)この度オファーを頂き食い気味に「やらせて頂きます!」と答えました。初めましての方、お久しぶりですの方、素敵なキャストの皆さんと『ハムレット』の世界にどっぷり浸かれるのが楽しみです!皆さまも一緒に『ハムレット』の世界に浸かってみませんか? お待ちしております!!

■吉田栄作
戯曲「ハムレット」にQ1というショートバージョンがあることを初めてしりました。また、この度PARCO劇場さんには初めて出演させていただきます。そして吉田羊さんはじめ共演者の皆さんも「はじめまして」の方ばかり。
ワクワクとドキドキが重なります…。演出の森新太郎さんとは『メアリ・スチュアート』以来4年ぶり2回目のお仕事をさせていただきます。僕が演じさせていただくデンマーク国王クローディアスは、ハムレットにとっては親の仇。森さんの演出によって今作がどんな世界観に創り上げられるのか、今から稽古が楽しみです。

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