goethe、初のツアー『goethe 1st Live Tour』を2024年11月に開催決定

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goetheが自身初のツアー『goethe 1st Live Tour』を開催する。

これは、本日・3月9日に行われたgoethe主催のイベント『goethe Live 2024』東京・WWW公演にて、満員のオーディエンスを前に発表されたもの。

11月1日愛知・K.Dハポンを初日に、11月3日福岡・OP's、11月16日大阪・梅田Shangri-La、ツアーファイナルの11月30日東京・WWW Xまで4都市にてワンマンライブを行う。

イープラスでは、チケットの先行受付を3月25日23:59まで実施中。

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歌い手でシンガー・ソングライターのそらるが、5月から全国ホールツアー『SORARU LIVE TOUR 2024 -telescope-』を開催することを発表した。

ホールツアーは全国6都市で開催。5月4日の福岡公演を皮切りに大阪・愛知・宮城・石川を巡り、そらるソロとしては初のワンマン開催となる東京・日本武道館にてツアーファイナルを実施する。なお、バンド編成の全国ツアーとしては2022年7月に開催された『SORARU LIVE TOUR 2022 -青空とメルヒェン讃歌-』以来、約2年ぶりとなる。

さらに、ツアーファイナルの前日には前夜祭として日本武道館でのファンミーティングイベントの開催も決定。2日間異なる内容で日本武道館のステージに立つ。

ツアーおよび前夜祭イベントのチケットは、e+(イープラス)にて最速先行申込みを受付中。

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中島卓偉が、ギター1本を持って全国を周る『弾き語りツアー 2024 ALL AROUND THE JAPAN』の開催を発表した。

ツアータイトルにあるように、この弾き語りツアーは全都道府県を周るツアーである。昨年、第1ブロックとして九州・鹿児島から始まり、九州地区をメインとした10都市・全16公演を行なっていた。

今年は、関西・中国・四国地区をメインとした第2ブロックでの開催となる。このツアーの開催会場はライブハウスに限らず、カフェなどもラインナップされていることから、いつもの中島卓偉のライブとはまた違った、距離感の近いライブを各地で繰り広げてくれるはずである。

毎公演異なるセットリストで行なっている『弾き語りツアー ALL AROUND THE JAPAN』。今年はセルフカバー曲などもリリースしていることもあり、どんな内容で届けてくれるのか期待が高まる。

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2024年3月3日(日)、歌舞伎座で『三月大歌舞伎』が開幕した。11時開演の「昼の部」では『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ) 寺子屋(てらこや)』、四世中村雀右衛門十三回忌追善狂言として『傾城道成寺(けいせいどうじょうじ)』、『元禄忠臣蔵(げんろくちゅうしんぐら) 御浜御殿綱豊卿(おはまごてんつなとよきょう)』が上演されている。この3演目をレポートする。

『菅原伝授手習鑑 寺子屋』

菅原道真(菅丞相)の子・菅秀才(かんしゅうさい)を守ろうとする人々の物語だ。二組の夫婦が重要な役割を果たす。一組目は寺子屋を営む武部源蔵(片岡愛之助)と、その女房の戸浪(坂東新悟)。源蔵は菅秀才を匿っていたが、それが藤原時平にばれ、首を打つよう迫られている。もう一組の夫婦は、松王丸(尾上菊之助)と、その女房の千代(中村梅枝)。松王丸は、菅秀才の首が本物かどうかたしかめる役目で寺子屋にくる。

『菅原伝授手習鑑 寺子屋』(左より)戸浪=坂東新悟、小太郎=尾上丑之助、武部源蔵=片岡愛之助 /(C)松竹

『菅原伝授手習鑑 寺子屋』(左より)戸浪=坂東新悟、小太郎=尾上丑之助、武部源蔵=片岡愛之助 /(C)松竹

幕が開くと、寺子屋の子どもたちが机を並べて手習いをしている。中でも、大きめのちびっ子は涎くり与太郎だ。中村鷹之資が丁寧にわんぱくにつとめ、客席の気持ちをグッと舞台に引き寄せる。涎くりが、名作義太夫狂言に欠かせない一役なのだとあらためて知る。市村橘太郎の吾作とのかけあいでは、あたたかい親子を印象付けた。

源蔵は菅秀才の代わりに寺子を手にかけ、偽首で切り抜ける算段である。犠牲になるのは、この日寺入りしたばかりの小太郎だ。愛之助の源蔵は花道に出た瞬間から心の動きが明瞭に表現される。小太郎の顔を見た時、身代わりを見つけた喜びと、罪のない子を手にかける苦しさ。混在するであろう感情にしっかり輪郭を残し苦悩した。源蔵の思い、愛之助の熱量をあますことなく汲み上げるのが新悟の戸浪。「若君」がいかに大切か、今いかに切羽詰まった状況かがひりひりと伝わる。イチかバチかの計画の緊張感を高める。

尾上丑之助の小太郎が現れた時は、この子ならば身代わりになれる…という考えが一瞬過ぎってしまい共犯関係のような胸のつかえを覚えた。あまりにも健気で品のある佇まいだった。

『菅原伝授手習鑑 寺子屋』(左より)戸浪=坂東新悟、武部源蔵=片岡愛之助、松王丸=尾上菊之助 /(C)松竹

『菅原伝授手習鑑 寺子屋』(左より)戸浪=坂東新悟、武部源蔵=片岡愛之助、松王丸=尾上菊之助 /(C)松竹

藤原時平の家臣、中村萬太郎の春藤玄蕃の登場が物語の転換点となる。お芝居の流れを一度ぐっと引き締め、駕籠を迎える。姿をあらわした菊之助の松王丸は、端正で大きかった。松王丸と源蔵、タイプは異なりながらも同じ熱量でぶつかり合う。玄蕃の前では冷血漢にも見える松王丸であったが、動きと動きをつなぐ眼差しや声のゆらぎに人間味が見え隠れし、人間味あふれる瞬間が積み重なっていく。梅枝の千代は菊之助の松王に相応しい凛々しさと情の深さ。源蔵に刀を振り下ろされた時は、道具箱はもとより気迫で刀を受け止めているようだった。

玄蕃が去り、2組の夫婦が揃い、真実が明らかになった時、源蔵夫婦を慮る松王丸の微笑みにさえ見える穏やかな表情が印象的だった。嘆く千代を「こら女房」と言葉ではたしなめても、決して責めてはいなかった。松王丸が桜丸を思い涙をおさえた時、めいっぱい溜めていた悲しみが、表面張力を超えるように途切れ目なく溢れ出した。そのまま客席にも広がり、涙をおさえる姿があちこちに見られた。ハッピーエンドとは言えない物語だが、思いやりと忠義を貫いた人々の姿に、悲しみや喪失感を超えて、胸に熱く沁みるものがあった。

『菅原伝授手習鑑 寺子屋』(左より)千代=中村梅枝、松王丸=尾上菊之助、園生の前=中村東蔵、武部源蔵=片岡愛之助、戸浪=坂東新悟 /(C)松竹

『菅原伝授手習鑑 寺子屋』(左より)千代=中村梅枝、松王丸=尾上菊之助、園生の前=中村東蔵、武部源蔵=片岡愛之助、戸浪=坂東新悟 /(C)松竹

幕切れには、一段高いところにあでやかな着物の御台所と菅秀才。白装束の松王夫婦と、ふだんの着物で寄り添う源蔵夫婦が美しく決まり、ほとんど同時にいくつもの「音羽屋!」の大向うがかかった。大きな拍手で結ばれた。

『傾城道成寺』

続いて上演されるのは、四世中村雀右衛門十三回忌追善狂言『傾城道成寺』。『傾城道成寺』は、本年1月に歌舞伎座で上演された『京鹿子娘道成寺』よりも、歴史の古い作品がベースとなっている。安珍清姫伝説をモチーフに、清姫の霊が傾城清川の姿で登場する。さらに安珍は、実は平維盛という設定だ。清川と維盛は深い仲にあり……。

『傾城道成寺』傾城清川実は清姫の霊=中村雀右衛門 /(C)松竹

『傾城道成寺』傾城清川実は清姫の霊=中村雀右衛門 /(C)松竹

道成寺物を大切にしていた四世雀右衛門の次男・当代中村雀右衛門が傾城清川実は清姫の霊をつとめる。長男・大谷友右衛門の僧妙碩、友右衛門の息子である大谷廣太郎の難波経胤と、大谷廣松の真名辺三郎という配役だ。さらに安珍に尾上松緑、そして導師尊秀には尾上菊五郎。

『傾城道成寺』(左より)傾城清川実は清姫の霊=中村雀右衛門、白川の安珍実は平維盛=尾上松緑 /(C)松竹

『傾城道成寺』(左より)傾城清川実は清姫の霊=中村雀右衛門、白川の安珍実は平維盛=尾上松緑 /(C)松竹

場内の提灯がともり、三味線の演奏とともに幕があくと、春めいた空気に包まれた道成寺の書院が現れる。襖にも壁にも桜が描かれ、襖の奥より登場した長唄連中の裃にも桜が舞う。明るい舞台におどろおどろしい音が鳴ったかと思うと、傾城清川があらわれる。出家しようとする維盛に会いたさにやってきたが……。

花道の七三で、雀右衛門の清川は瞳に光を湛え、可憐な美しさ。そこに照明や演奏が時折不穏な要素を加えると、雀右衛門の愛らしさに得も言われぬ古風でエキセントリックな色合いが生まれた。傾城らしさにも清姫らしさにも感じられる、独特の存在感だ。松緑の維盛には位の高さを感じさせる佇まい。清姫にかける声に品格を感じさせ、おおらかな世界観を引き締めていた。

『傾城道成寺』(左より)傾城清川実は清姫の霊=中村雀右衛門、導師尊秀-尾上菊五郎 /(C)松竹

『傾城道成寺』(左より)傾城清川実は清姫の霊=中村雀右衛門、導師尊秀-尾上菊五郎 /(C)松竹

しっとりとした曲からテンポを変えて清川は清姫となり、ケレン味のある展開へ。さらに菊五郎の導師尊秀登場とともに景色が大きく広がった。童子として坂東亀三郎と尾上眞秀も出演し、先代雀右衛門の功績を艶やかに、うららかに偲ぶ一幕となった。

『元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿』

昼の部の最後を飾るのは、片岡仁左衛門による徳川綱豊卿と、松本幸四郎による赤穂浪人の富森助右衛門の魂がふるえる会話劇。

真山青果による忠臣蔵を題材したシリーズの中の1作で、江戸城でおきた刃傷事件の後日譚となる。

『元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿』(左より)中臈お喜世=中村梅枝、徳川綱豊卿=片岡仁左衛門、御祐筆江島=片岡孝太郎 /(C)松竹

『元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿』(左より)中臈お喜世=中村梅枝、徳川綱豊卿=片岡仁左衛門、御祐筆江島=片岡孝太郎 /(C)松竹

赤穂藩の浅野内匠頭が、吉良上野介に向けて刀を抜き、内匠頭は即日切腹。浅野家は御家おとり潰しとなった。一方で吉良はお咎めなしだった。元赤穂藩士たちは主君の仇・吉良を討つのだろうか。討たないのだろうか。浅野家筆頭家老・大石内蔵助は京都で遊び惚けているという。気にかけるのは庶民ばかりではなかった。

「御浜御殿」とは、現在の浜離宮恩賜庭園のこと。次期将軍候補と噂される徳川綱豊(片岡仁左衛門)の別邸だ。この日は年に一度のお浜遊びというイベントで、腰元たちが上下関係なく余興に参加する。お浜遊びを“お隙見(すきみ。見学)”したいと願い出るのは、富森助右衛門(松本幸四郎)。綱豊卿お気にいりの中臈お喜世(中村梅枝)の義理の兄である。そして赤穂の浪人でもある。実はお浜遊びには、吉良も招待されている。

『元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿』(左より)富森助右衛門=松本幸四郎、中臈お喜世=中村梅枝 /(C)松竹

『元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿』(左より)富森助右衛門=松本幸四郎、中臈お喜世=中村梅枝 /(C)松竹

上臈の浦尾(市村萬次郎)、御祐筆の江島(片岡孝太郎)、お喜世がヒステリックなキャットファイトとは一味違う、品性と知性のある小競り合いをみせる。仁左衛門の綱豊卿は、舞台上手から登場。説明不要の美麗な佇まいに、次の将軍にふさわしい品格。着流しにほろ酔いで色気があり、おいぬ某(小川大晴)とのやり取りからは遊び心と鷹揚さが感じられた。御座の間の場面では、新井勘解由(中村歌六)の言葉の重厚感と、綱豊の今ここではじめて思案が言葉と結びついたような瑞々しさが折り重なっていった。それを「リアルな芝居」と表現したら、芝居であることが前提の真実味の再現に留まってしまう。仁左衛門の綱豊卿はそのようなものではなく、真実、そこに生きていた。いくらでも格好良く演じられそうなのに、時々ひねくれ、時々意地が悪いところまで人間らしい。何度も演じてきた役にも関わらず、助右衛門がどう出るかを嬉々として待ち構えるのだ。

そんな綱豊卿を引き出すのが、幸四郎の助右衛門だ。仁左衛門の綱豊で助右衛門を演じるのはこれで5回目。吉良を絶対に畳の上では死なせない、という強い思いが根幹にあり、隠そうとするほどひねくれて熱くなり、最後は一周してド直球だった。あらすじを知っていてもなお、助右衛門に予測不能な荒ぶりを感じた。敷居を越えた助右衛門は、言葉にこそしなかったが全身が全力で語っていた。綱豊もまた燃えるようなまなざしで、助右衛門を受け止めていた。幕切れは、夜桜の散る中、助右衛門と能装束の綱豊が今一度火花を散らす。

『元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿』徳川綱豊卿=片岡仁左衛門 /(C)松竹

『元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿』徳川綱豊卿=片岡仁左衛門 /(C)松竹

今の社会で、「主君の仇を討つ」という発想はなかなか理解できるものではない。実際の赤穂事件でさえ、実は政治的陰謀のクーデターだったとも言われている。しかし少なくともこの舞台には、歌六の新井勘解由が示し、仁左衛門の綱豊卿が伝え、幸四郎の助右衛門が体現する武士心(さむらいごころ)がたしかにあった。すべての忠臣蔵物に通じる心に触れる『御浜御殿綱豊卿』だった。万雷の拍手の中、幕となった。
 

『三月大歌舞伎』は2024年3月3日(日)より26日(火)までの上演。歌舞伎座では62年ぶりに通し狂言で披露される松本幸四郎の『伊勢音頭恋寝刃』、尾上松緑による『喜撰』を上演中の夜の部は別記事にてレポートする。
 

取材・文=塚田史香

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2023年5月16日(木)に、愛媛・松山のライブハウス「Double u studio」の10周年記念イベントでHawaiian6の出演が決定した。

Double u studioでは、他にも周年を記念した10周年イベントの開催が決定している。4月18日(木)の『Double-u studio 10th ANNIVERSARY vol.1』には四星球の出演が発表されており、4月24日(水)『vol.2』に村松拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)、4月26日(金)『vol.3』にOVER ARM THROW、4月27日(土)『vol.4』に前川真悟(かりゆし58)、5月3日(金)『vol.5』にHakubi、Brown Basket、naps、そして5月12日(日)『vol.6』にBURL、The Dahlia、勃起銃、PRAY FOR MEが出演する。

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2024年3月9日(土)東京・博品館劇場にて、朗読劇『461個の弁当は、親父と息子の男の約束。』が開幕する。開幕に先がけ、公開舞台稽古(ゲネプロ)が行われ、オフィシャル舞台写真とレポートが公開された。

公開舞台稽古(ゲネプロ)レポート

AOI Pro.企画・プロデュースの朗読劇『461個の弁当は、親父と息子の男の約束。』の公開舞台稽古が本日3月9日(土)の開幕に先がけ、昨日8日(金)東京・博品館劇場にて行われた。

山崎樹範               撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

山崎樹範   撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

田村海琉               撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

田村海琉   撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

本作では、映画『461個のおべんとう』の原作となったTOKYO No.1 SOUL SET・渡辺俊美のエッセイ『461個の弁当は、親父と息子の男の約束。』を初の朗読劇化。映画『461個のおべんとう』の監督の兼重淳が、脚本・演出・映像監督を務めている。

物語は、ミュージシャンとして活動する渡辺俊美と、その息子・登生が交わした「3年間お弁当を作る」「3年間、休まず高校へ行く」という“大切な男の約束”で始まった弁当作りを通して、親子の絆を描く。主演・渡辺俊美役を山崎樹範、俊美の息子・登生役を少年忍者の田村海琉、登生の友人・小春役を山﨑玲奈、同じく登生の友人・碧役を髙橋佑大朗、そして劇中ドラマ映像では俊美の妻・アヤカ役を堀田茜が演じる。

山﨑玲奈               撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

山﨑玲奈    撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

髙橋佑大朗               撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

髙橋佑大朗   撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

劇中では映像プロダクション・AOI Pro.ならではの映像演出が多用されており、ライフスタイル動画メディア「TASTEMADE(テイストメイド)」とコラボレーションした弁当のレシピ動画や、舞台上のキャストがスクリーンに映る劇中ドラマのキャストと会話する場面も。また俊美役の山崎樹範が実際におかずを弁当に詰めたり、キャストが弁当を美味しそうに頬張ったりするなど、舞台ならではの演出も見られた。

山崎樹範               撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

山崎樹範    撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

              撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

  撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

さらに山崎樹範、田村海琉、山﨑玲奈は劇中で歌唱も披露しており、従来の枠にとらわれない新作朗読劇となっている。演技巧者で舞台を引っ張る山崎樹範と、本作で朗読劇初挑戦の田村海琉の好演も光った。

山崎樹範               撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

山崎樹範   撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

(左から)山崎樹範、田村海琉               撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

(左から)山崎樹範、田村海琉   撮影:友澤綾乃  (C)AOI Pro./サンライズプロモーション東京

朗読劇『461個の弁当は、親父と息子の男の約束。』は、3月9日(土)~17日(日)まで東京・博品館劇場にて上演中。

【あらすじ】
ミュージシャンとして活動する渡辺俊美は、長年連れ添った妻と離婚した。その影響なのか、15歳と多感な年頃を迎えた息子・登生は高校受験に失敗してしまう。好きな事をやって生計を立てている俊美は、”学校に行く事だけがすべてではない”と考えるが、登生は「もう一度、高校受験をしたい」と伝える。次の年、見事高校に合格した登生は3年間休まずに学校に通うことを約束する。お昼ご飯をどうするか問いかける俊美。登生は「パパの弁当がいい。コンビニの弁当より、パパが作った方がおいしいから」と答えた。こうして「3年間お弁当を作る」「3年間、休まず高校へ行く」という”大切な男の約束”が生まれた。
徹夜明けの朝も、ライブの翌日も、二日酔いの朝も、一日も欠かすことが無かったシングルファーザーの怒涛の弁当作りの記録を通して、親子の絆を描く。

 

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2024年3月9日(土)東京建物Brillia HALLにて、ブロードウェイミュージカル『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』が開幕した。

数々の賞を受賞してきた最恐で最高のブロードウェイミュージカル『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』。ミュージカル界のレジェンド、宮本亞門×市村正親×大竹しのぶという最高最強の組み合わせが、2016年の上演以来、8年ぶりに戻ってくる。本作は今回初めて一部キャストにWキャスト制を導入しており、3月9日(土)17:30公演では山崎大輝・唯月ふうか・安崎 求・武田真治、3月10日(日)12:30公演では糸川耀士郎・熊谷彩春・上原理生・加藤 諒がそれぞれ初日を迎える。

作詞・作曲は2021年に惜しくも逝去した"ミュージカル界の巨匠"スティーヴン・ソンドハイム。彼の代表作のひとつとして名高い本作は、1979年のブロードウェイ初演以来、世界各地で上演されており、2007年にはハリウッドで映画化もされたことでも多くの人に知られている。2023年にブロードウェイで上演されたリバイバル版では、ジョシュ・グローバンが主演を務めて人気を博し、トニー賞にもノミネートされた。

ソンドハイムとも深い親交を持ち、世界を舞台に活躍する宮本亞門が演出を担い、市村正親・大竹しのぶという日本の名優二人がコンビを組んで2007年に日本初演を上演してから、2011年、2013年、2016年と再演を重ねてきた。満を持しての5度目の上演となる今回、18世紀末のロンドンを生きる人間の生々しさや欲望の交錯が深みを増して描き出されている。

スウィーニー・トッド役:市村正親             撮影:渡部孝弘

スウィーニー・トッド役:市村正親             撮影:渡部孝弘

主演のスウィーニー・トッド役を演じる市村正親は今年デビュー50周年を迎え、ミュージカルにとどまらず演劇界を牽引している。ひたすらに復讐に突き進むトッドの狂気だけでなく、その根底にある深い愛が観る者の心に響く。

ミセス・ラヴェット役:大竹しのぶ             撮影:渡部孝弘

ミセス・ラヴェット役:大竹しのぶ             撮影:渡部孝弘

同じく初演からミセス・ラヴェット役を担う大竹しのぶ。トッドと共に恐ろしい計画に手を染めるもどこか憎めないラヴェットを力強く、かつ愛らしく感じるほど彩り豊かに演じている。

乞食女役:マルシア             撮影:渡部孝弘

乞食女役:マルシア             撮影:渡部孝弘

(左から)ジョアンナ役:唯月ふうか、アンソニー役:山崎大輝             撮影:渡部孝弘

(左から)ジョアンナ役:唯月ふうか、アンソニー役:山崎大輝             撮影:渡部孝弘

(左から)アンソニー役:糸川耀士郎、ジョアンナ役:熊谷彩春             撮影:渡部孝弘

(左から)アンソニー役:糸川耀士郎、ジョアンナ役:熊谷彩春             撮影:渡部孝弘

ロンドンの街を彷徨い、この物語の鍵を握る乞食女役にマルシア、若き水夫アンソニー役には山崎大輝・糸川耀士郎、そのアンソニーと恋に落ちるトッドの娘、ジョアンナ役には唯月ふうか・熊谷彩春、トッドをどん底に突き落とし復讐に狂わせる元凶となるターピン判事役は安崎 求・上原理生が担い、その部下ビードル役にはこがけんがフィールドを超えての挑戦となった。

(左から)ターピン役:安崎 求、ビードル役:こがけん             撮影:渡部孝弘

(左から)ターピン役:安崎 求、ビードル役:こがけん             撮影:渡部孝弘

(左から)ビードル役:こがけん、ターピン役:上原理生             撮影:渡部孝弘

(左から)ビードル役:こがけん、ターピン役:上原理生             撮影:渡部孝弘

市村・大竹と共に初演からトバイアス役を担い続け、繊細で純真な青年を演じる武田真治、そしてWキャストとして新たなトバイアスを生み出す加藤 諒。

トバイアス役:武田真治             撮影:渡部孝弘

トバイアス役:武田真治             撮影:渡部孝弘

トバイアス役:加藤諒             撮影:渡部孝弘

トバイアス役:加藤諒             撮影:渡部孝弘

そして、多彩な俳優陣と共にオーケストラが奏でる切なくも美しいソンドハイムの音楽が『スウィーニー・トッド』の世界をただの“復讐劇”ではなく、登場人物の内面を色濃く複雑に綴る物語へと導いている。愛や哀しみ、情欲、そして憎しみから生まれる狂気という、人間が持つ様々な感情の糸がもつれ、やがて待ち受ける衝撃の結末は必見だ。

東京公演は2024年3月9日(土)~3月30日(土)東京建物Brillia HALLにて上演、その後、4月12日(金)~14日(日)宮城 ・ 東京エレクトロンホール宮城、4月19日(金)~21日(日)埼玉 ・ ウェスタ川越 大ホール、4月27日(土)~29日(月祝)大阪 ・ 梅田芸術劇場メインホールにて上演。上演時間は1幕90分/休憩20分/2幕65分(計2時間55分)を予定。

初日前会見コメント

■演出:宮本亞門
私の人生の中で最も好きで、最も愛している作品がこの『スウィーニー・トッド』です。5度目になりますが、また再演できるんだという喜びがあります。稽古場で、この二人がこれまでと全く違う意気込みでこれでもかと稽古をする時間が本当に大変でもありますが、たまらなく面白いです。今回でやっと完成したと言えるくらい、細かいところまで丁寧に作りこみました。この作品は最高の反戦作品だと思っています。戦争だとか格差社会だとか、そいったものを社会的にしっかりと訴える力を作品に入れ込みました。楽しいエンターテインメント以上の凄みみたいなものを感じていただけると思いますし、是非皆さんに観ていただきたい作品になったと思います。

■市村正親 スウィーニー・トッド役
今回が5回目の上演になりますが、ようやくソンドハイムが目指すところまできたんじゃないかなという気がします。年齢に負けず、復讐の鬼となってこの舞台を暴れ回っていきたいと思います。観客の皆さんにお見せするのが非常に楽しみでワクワクしております。ろうそくは消えかかる瞬間が一番輝くと言いますが、今回の舞台がまさしく僕が消えかかる前にバアーッっと輝くような…(一同笑い)まあ、そういう輝きを見せたいと思います。

■大竹しのぶ ミセス・ラヴェット
8年ぶりにこのミセス・ラヴェットとミスター・トッドに会えたことを本当に嬉しく思います。初演時は初めてのミュージカル出演だったので毎日居残り稽古をさせてもらって、「いつかできるようになるよ!」とみんなに励まされながらやったことが忘れられず、今回が再々々々演ということで前よりも何百倍も上手くなりたいと思ってやってきましたしこんなに新しい面もあったんだという新鮮な気持ちでお芝居に挑みたいと思っています。絶対に面白いので観に来てください。

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2024年3月8日(金)大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて、ノサカラボ「神津恭介シリーズ『わが一高時代の犯罪』」が開幕し、舞台写真が公開された。

ノサカラボ 神津恭介シリーズ『わが一高時代の犯罪』舞台写真

ノサカラボ 神津恭介シリーズ『わが一高時代の犯罪』舞台写真

日中戦争のさなか、軍国主義に向かう日本で、青臭い学生たちが理想と現実の間でせめぎ合うーー。世界の名作ミステリーを舞台化するプロジェクト「ノサカラボ」の最新作、ノサカラボ「神津恭介シリーズ『わが一高時代の犯罪』」が、大阪のCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホールで幕を開けた。

今作は「ノサカラボ」の主宰・野坂実の構成・演出で、推理作家・高木彬光の神津恭介シリーズを初舞台化した「呪縛の家」に続く、第二弾。「呪縛の家」では東京大学医学部法医学教室に所属していた神津だが、今作は彼の学生時代を描いた「わが一高時代の犯罪」と、その続編ともいえる「輓歌」の2編をベースに1つの作品にした。明智小五郎、金田一耕助と並ぶ日本三大名探偵の一人といわれる神津を林一敬が第一弾から演じている。

ノサカラボ 神津恭介シリーズ『わが一高時代の犯罪』舞台写真

ノサカラボ 神津恭介シリーズ『わが一高時代の犯罪』舞台写真

ノサカラボ 神津恭介シリーズ『わが一高時代の犯罪』舞台写真

ノサカラボ 神津恭介シリーズ『わが一高時代の犯罪』舞台写真

美形で何事にも天才的とうたわれる神津。林はそんな神津がすっかり板につき、舞台に登場するたびに、どこか浮世離れした雰囲気がただよう。第一弾よりも表現力が増していた。神津の相棒・松下研三役の小園凌央は今回が初出演だが、おとぼけで憎めない松下を好演。二人は序盤からシャーロック・ホームズ&ワトソンのような掛け合いを見せ、名コンビの誕生だ。
時は1938年。神津と松下が通う第一高等学校(一高)には、プレイボーイの青野(関翔馬)、官僚を目指している飯嶋(高橋曽良)、真面目な妻木(小山龍之介)らエリートで個性的な学生たちが在籍している。ある日、女っ気のない妻木の元に一人の女性が訪ねて来る。いぶかしむ同級生をよそに、妻木の発案でその日の夜に肝試しが行われるが、一高の時計台に登った妻木は、忽然と姿を消してしまう。
一高の卒業生で後輩たちの世話を焼く実業家・水町(加藤雅也)とその秘書の稲田(細貝圭)は、外面は取り繕っているものの、裏では食うか食われるかの関係性を見せ、加藤と細貝の怪演が光る。さらに、神津の恩師である天沼教授(片岡鶴太郎)も独特の存在感を放ち、神津らを導く物語の潤滑油のような役割だ。
戦争が泥沼化する中、必死に生き抜いてきたが、狡猾で私利私欲に走る大人を天沼は「雑草は雑草でも根腐れした雑草」だとたとえる。一方、一高生たちは、皆、青々とした根の若い草だ。その対比が面白く、いい化学反応を生み出していた。

ノサカラボ 神津恭介シリーズ『わが一高時代の犯罪』舞台写真

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また、水町の娘・智恵子(能條愛未、中野郁海のダブルキャスト)との神津の初恋も描かれ、すべてのことに鋭利でも恋には不器用な神津の姿がほほ笑ましい。しかし、二人や一高生はさらなる事件に巻き込まれ、2幕はどんでん返しに継ぐどんでん返しが起こる。その巧みなトリックとテンポの良さで、最後の最後まで予想を裏切られた。青臭い若者たちは清濁併せ吞んだ雑草へと変わっていくのか? 若くして神津は「勝利がすべてではない」と悟る。「わが一高時代の犯罪」というタイトルがラストで腑に落ち、膝を打ちたくなる作品だ。

 
ノサカラボ 神津恭介シリーズ『わが一高時代の犯罪』舞台写真

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ノサカラボ 神津恭介シリーズ『わが一高時代の犯罪』は、3月10日まで大阪COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて上演。さらに、3月20日から3月31日まで東京公演が池袋サンシャイン劇場にて上演される。

ノサカラボ 神津恭介シリーズ『わが一高時代の犯罪』舞台写真

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取材・文:米満ゆう子

【あらすじ】
時は1938年。日中戦争が泥沼化する中、神津恭介と松下研三が通う第一高等学校(一高)には優秀かつ個性的な学生たちが数多く在籍している。ある時、彼らの寮を一人の女性が訪ねて来る。意外にも普段女っ気のない妻木という学生に会いに来たのだった。 妻木と女は連れ立って去って行くが、同じく同級生である飯嶋と青野がその女を知っているらしい反応を見せたことを、神津は訝しく思う。 その日の夜、寮に戻って来た妻木の提案で肝試しが行われることになる。 一高の時計塔の上まで登って帰って来れば汁粉をご馳走するという彼の誘いに乗って、松下、青野、飯嶋が参加することになる。 飯嶋の後に時計塔に登った妻木が一向に戻って来ず、一同は不審に思って階段を駆け上がる。しかし 妻木はどこにもおらず、神津のマントのみが置いてあった。妻木は忽然と姿を消してしまったのだ。神津と松下は彼の行方を独自に捜査することになり、水町家へと赴く。そして、更なる事件に巻き込まれるのだった…。

また、舞台 神津恭介シリーズの新作『わが一高時代の犯罪』上演を記念し、前作『呪縛の家』の舞台映像を観ながら事件の推理を楽しめる「推理体験上映会」を2024年3月16日(土)、3月17日(日)に東京・雑司ヶ谷旧宣教師館と豊島区内の区民ひろば計14か所にて開催することが決定。
 
このイベントは、豊島区協力のもと、一般社団法人としまアートカルチャーまちづくり協議会(東京都豊島区/代表理事 前田三郎)が主催する「池袋ミステリータウン」とのコラボで生まれた。「池袋ミステリータウン」とは池袋を舞台にしたミステリーアトラクションを複数展開するプロジェクトだ。参加者は、日本三大名探偵の一人 神津恭介を主人公にした舞台映像を途中まで視聴した後で、様々な捜査資料などをもとに推理し、事件を解決に導く、没入型推理体験イベントとなる。

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2024年9月、ブロードウェイ・ミュージカル『プリティ・ウーマン』が初来日することが発表された。

1990年、バブル景気に沸く日本で公開され、大人気を博した映画『プリティ・ウーマン』。そのミュージカル版が日本に初めてやってくる! ロサンゼルスを舞台に、敏腕ビジネスマン(リチャード・ギア)と無邪気な娼婦(ジュリア・ロバーツ)が織り成す恋物語は世界中で大ヒット、ジュリア・ロバーツにとって出世作となった。

2018年に初演され、ニューヨーク・ブロードウェイとロンドン・ウエストエンドで上演されたミュージカル版は、日本でも人気を誇るシンガーソングライター、ブライアン・アダムスが、長年自曲を共に作ってきたジム・ヴァランスと共同で作詞・作曲を担当。「(Everything I Do) I Do It for You」「Have You Ever Really Loved a Woman?」といった大ヒット曲を生んだアダムス・サウンドが楽しめる、物語の時代を伝えるナンバー揃いだ。ミュージカル初演版の演出と振付を手がけたのは、ミュージカル『キンキーブーツ』の演出と振付でも名高いジェリー・ミッチェル。——愛で、人は変わることができる。

心弾むサウンドあふれるハッピー・ポジティブ・ミュージカルに乞うご期待!

文=藤本真由(舞台評論家)
 

【STORY】
舞台は1990年代、ロサンゼルス。ニューヨークから出張中の敏腕実業家エドワードは、ひょんなことから娼婦のヴィヴィアンとハリウッドの街角で出会い、彼女と一夜を共にする。離婚歴あり、恋人とも別れたばかりのエドワードは金銭が行動原理の主軸にある男。大きな企業買収を前にビジネス・ディナーに同伴する女性が必要となり、ヴィヴィアンと一週間の契約を結ぶ。だが、男性に金で買われる生活に自尊心をすり減らしてはいるものの、知性の片鱗と無邪気で屈託のない魅力を見せるヴィヴィアンに、エドワードは次第に心ひかれる。ヴィヴィアンも、紳士的で自分の知らない世界を教えてくれるエドワードに心を寄せていき——。二人の恋の行方は?

 

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2024年3月24日(日)東京・NHKホールを皮切りに(札幌・大阪・福岡・兵庫公演あり)、『ディズニー ファンタジア』ライブオーケストラ・コンサートが開催される。この度、指揮者の佐々木新平のインタビューが届いたので紹介する。

『ディズニー ファンタジア』 ライブオーケストラ・コンサート

再び、ライブオーケストラ・コンサート『ディズニー ファンタジア』を体験できる日が近づいてきた。1940年に公開されたアニメーション映画『ファンタジア』、そして続編となる2000年の『ファンタジア2000』に収められた映像と音楽とで構成された極上のライブ・エンターテインメントだ。
1920年代、ディズニー社を興したウォルト・ディズニーはアニメと音楽を融合させた表現を追求し、いくつかの短編を経て1937年に傑作「白雪姫」を完成させた。そこから更に音楽に焦点を当てた創作へと邁進し、『ファンタジア』の象徴とも言える“魔法使いの弟子”スタイルに身を包んだミッキー・マウスが活躍する『魔法使いの弟子』が生まれた。クラシックの名曲コンサートのように途中に休憩を挟みつつ、かつ全ての音楽に異なるコンセプトの映像を組み合わせるという前代未聞の総合芸術作品『ファンタジア』はこうして出来上がった。タイトルは、本作における重要なパートナーであるアメリカのトップ・マエストロ、ストコフスキーが命名した。

60年の時を経て公開された『ファンタジア2000』、こちらは1990年代のディズニー・ルネサンスを支えたスタッフたちが集結した、ウォルト・ディズニーの精神が今尚スクリーンに息づいていることを示した一作となった。ストーリー性の高い映像が特徴で、中でもこのコンサートで上演される「威風堂々」ではドナルド・ダックの千両役者っぷりが楽しい。
今回、このコンサートを指揮する佐々木新平に、見どころを聞いた。

佐々木新平

佐々木新平

『ディズニー・ファンタジア』を指揮するのは3年ぶりです。初めて『ファンタジア』を観たのは学生のころ。これで初めて知ったクラシック作品もありました。『魔法使いの弟子』もそうです。音楽と映像がここまでリンクするのか!というところにまずは感動しました。ディズニーにとっても大きな成功体験だったのではないでしょうか。それくらいリンクしていると思います。
小さい頃からよく聴いていたのは、ポップス、映画のサウンドトラック、それと童謡も好きでした。中学では吹奏楽部に所属していたので、そこで演奏した映画音楽を辿っていって、大編成のオーケストラ、そしてクラシック音楽へと親しんでいきました。
映画で使われている音楽は、ストコフスキー指揮によるフィラデルフィア管。時代のトレンドでもあったと思うけれど、この組み合わせは煌びやかで華やか、かつ切れ味するどい音をイメージする人も多い。そのようなオーケストラのサウンドの特性が『ファンタジア』ではさらに映像とぴったりと合っていて、そこにも感動しました。『ファンタジア2000』はジェームス・レヴァインが指揮しましたね。彼の表現する色彩感、清潔感というのは当時のディズニー作品によく合っていました。個人的に印象深いのは、まずは『魔法使いの弟子』。そして今回上演されるベートーヴェンの「田園」ですね。ギリシャ神話という設定がとても自然で違和感なく楽しめます。嵐のシーン…緊張感から解放された先の神々しさ。この設定は大正解だと思います。

デュカス「魔法使いの弟子」より

デュカス「魔法使いの弟子」より

ベートーヴェン 交響曲第6番

ベートーヴェン 交響曲第6番

僕自身、普段から絵画や旅行先の風景など、目に入ってくる景色に合わせて音楽をイメージする習慣があります。オーケストラや吹奏楽を指揮するとなると、自分のイメージを100人の演奏者たちに同じように伝えるにはまずそれを言語化しないといけなくて。このプロセスは現場でも役に立っています。

レスピーギ「ローマの松」より

レスピーギ「ローマの松」より

エルガー「威風堂々」より

エルガー「威風堂々」より

そうした見方からすると、本公演の「ローマの松」や「威風堂々」にはこう来たか! という驚きがありました。レスピーギが作曲に至った経緯やコンセプトを知っているからこそ、「ローマの松」を聴いてクジラが空を飛ぶとは誰も思わないし、「威風堂々」を“ノアの箱舟”のストーリーに仕立て上げるのか、と。全く別の視点から、違和感なく音楽が持つ新しいキャラクターや本質を損なうことなく届けてくれる。特に「ローマの松」は凄いです。

佐々木新平

佐々木新平

ストーリーという意味では、普段からオペラのような舞台作品も指揮していますが、目の前で歌手たちが歌う舞台と比べれば、こうした映像に合わせて指揮をする公演の場合、ライブにおける制約というものはかかってきます。融通を利かせながらオーケストラと共に最適解を見つけていくという音楽づくりです。「田園」の雷が落ちるシーンや「くるみ割り人形」のポーズが決まるシーンのように合わせないといけないところはしっかり合わせますが、実は微妙にタイミングがずれても違和感がないシーンもあって、そこは逐一合わせないようにしています。オーケストラは大勢の人間が集まっているわけで、その時々の感情からくる自然な流れというのを表現したいのです。時間を逆算して、オーケストラがストレスなく進んでいける自然な道のりを構築していくということはいつも考えていますね。そう、ですからオーケストラの音だけでなく、演奏している仕草にも視線を分けてほしいです。『ファンタジア』は映像とオーケストラのアクションやテンションが見た目にも結構リンクしていると思うのです。「火の鳥」で火の鳥が襲いかかってくるシーンなども、オーケストラと指揮者も必死に身体を動かしているので、そのリンクしている感じもぜひ楽しんでいただきたいです。

チャイコフスキー「くるみ割り人形」より

チャイコフスキー「くるみ割り人形」より

ストラヴィンスキー「火の鳥」より

ストラヴィンスキー「火の鳥」より

指揮:佐々木新平 プロフィール

秋田県出身。東京学芸大学を経て桐朋学園大学にて指揮を専攻。飯守泰次郎、秋山和慶、小泉ひろしの各氏に師事。その後ヨーロッパ各地の国際指揮マスタークラスに選抜され、J.パヌラ、H.アンドレシュク、M.ストリンガーら巨匠たちの薫陶を受ける。2013年よりミュンヘンへ留学。ドイツを中心にヨーロッパ各地でさらなる研鑽を積んだ。2012年の第9回、2017年の第10回フィテルベルク国際指揮者コンクールにおいてディプロマ、2015年ブザンソン国際指揮者コンクールにおいては本選最終の8人に選出。これまで国内の主要楽団に客演。2015-19年東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団アソシエイト・コンダクター。2021年よりヤマハ吹奏楽団常任指揮者を務める。現在オーケストラを中心に吹奏楽、合唱、オペラ、バレエ等あらゆるシーンで才能を発揮。その活躍の模様はNHK-Eテレ”クラシック音楽館”、NHK-BSプレミアム公開収録コンサート、テレビ朝日”題名のない音楽会”等で放送された。その他にも多彩なレコーディングやイベントにおける指揮を務めるなど多方面に活動の幅を広げている。
 

取材:小崎 紘一        写真:木下 雄介

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2024年4月25日(木月)~29日(祝・月)新宿・シアターブラッツにて、ドナルド・ビーヴァンとエドモンド・トルチンスキーによるブロードウェイ舞台劇『第十七捕虜収容所』のメインビジュアルが解禁となった。

日本にある老舗劇団からそれぞれ代表者一名が参加するプロデュース企画「日本の劇団」の第二劇として、多田直人(キャラメルボックス)、浅野康之(劇団鹿殺し)、倉貫匡弘(TRASHMASTERS)、鈴木翔音(スタジオライフ)、岡本篤(劇団チョコレートケーキ)、鹿野宗健(劇団青年座)、井上ほたてひも(ポップンマッシュルームチキン野郎)、原口健太郎(劇団桟敷童子)、永澤洋(花組芝居)、渡辺慎平(劇団昴)、花戸祐介(クロムモリブデン)、栗原功平(劇団スーパー・エキセントリック・シアター)が出演。

解禁になったメインビジュアルは、出演者が勢ぞろいしたもの。全十二劇団から選りすぐりの劇団員達が集結し、アメリカ軍の捕虜が多数収監される1944年のドイツ軍捕虜収容所を舞台に繰り広げられるサスペンス会話劇を圧巻の演技で表現する。

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